ネタバレありでも伝えたい物語の魅力2:ドット絵で嘔吐の衝撃。富を極めた強欲の魔女の話はエグイけど深い【電撃オクトラ日記#337】
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- タダツグ
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2021年10月28日、スクウェア・エニックスのiOS/Android用RPG『OCTOPATH TRAVELER(オクトパストラベラー) 大陸の覇者』が配信1周年を迎えました。キャラの覚醒要素や強力な固有必殺技の追加、メインストーリーの更新に新コンテンツ“試練の塔”の実装など、大規模なアップデートが行われて話題を呼んでいます。
今回は記念すべき節目を迎えた本作について、ますます盛り上がること請け合いなストーリーのおさらいも兼ねた、緊急座談会を決行! 編集部のスタッフが一堂に会して、“富を極めし者編”、“権力を極めし者編”、“名声を極めし者編”、そして“全てを極めし者編”の物語について語り合います。
今回は“富を極めし者編”の続きとなります。企画の構成上、ネタバレを多分に含む内容となっておりますので、まだ未クリアの状態でお読みになる方はご注意ください。
《座談会参加者の紹介》
タダツグ:ガチ勢とエンジョイ勢の中間くらいをウロウロしているゲームライター。『オクトラ』に関してはおもにインタビューやプレイレポートなどの記事を担当している。電撃オンライン以外では、シシララTVというWEB動画媒体でも本作の実況プレイ放送を配信中。
KK:レトロゲーム好きライター。2Dグラフィックの良き雰囲気を残しつつ、最新のシステムに対応した『オクトラ』シリーズは特に大好物。
ことめぐ(ことぶきめぐみ):『オクトラ』シリーズが大好きで、ゲームはもちろん、グッズなどを集めることも好き。キャラクターを愛でたり、ストーリーを楽しむ派。トラベラーストーリー記事や、直近ではコラボカフェのレポートとイラストを担当しているライター兼イラストレーター。
旅団のリーダーは固定する派? それとも臨機応変派?
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ことめぐ:旅団のお話になったので、ちょっと脱線しちゃうんですけど。お2人は旅団のリーダーというか、先頭キャラってどうしてます?
タダツグ:僕はフィオル一択。最初に旅団に加わってくれた★5キャラということもあって、基本的には彼女がずっと先頭にいます。
KK:そうなんだ? 私は戦う相手によって、先頭どころかメンバー自体もわりと頻繁に変えてますね。誰か1人が主人公というわけではなく、あくまで旅団は旅団として物語に関わっている認識なので。
タダツグ:戦う相手ごとに有利・不利が変わってくるバトルシステムですし、そのスタンスは正解ですよね。効率を重視するならそうすべきとすら言えますよ。人それぞれで面白いなあ。ちなみにことめぐさんはどっち派です? 先頭固定派か、臨機応変派か。
ことめぐ:私は固定派ですね。最近はずっとサイラス先生が先頭です。最初は狩人のカミラさんだったんですけど。一番最初の導きで来てくれたのが彼女だったもので。
タダツグ:なるほど。サイラスは原作でも好きだったとか?
ことめぐ:はい。ただ、一番の推しキャラはテリオンなんですけど。彼はまだ実装されてませんから……。
KK:なるほど。まずは周年で実装されるオルベリクとオフィーリアを導かないとなりませんね……。それにしても、サイラスはザコ戦でもボス戦でも役に立つ超強いキャラですから、先頭キャラとしては最適かも。
タダツグ:サイラスはめちゃくちゃ強いですよね。3種類の属性攻撃、しかも全体三連持ちとか、チートかよって。効率を重視するならずっとサイラスが先頭でもいい気がします。
KK:効率重視といいつつ、私も最初は★4キャラとかで編成していましたけどね。ただ、“授けし者”編くらいまでくると、★4キャラではなかなか厳しくなってきたのも事実ですし。どうしても強い★5キャラが編成のメインになっちゃいました。
タダツグ:わかります。そういう意味では、今回の周年タイミングで実施されたアップデートで“天賦覚醒”が盛り込まれたのは大きいですね。これ、ただでさえ強い★5キャラが覚醒するとものすごいことになるんですが、実際はよっぽど導きの回数をこなしてないと、同一の★5キャラの覚醒石が集まっているとは思えないんですよ。それを踏まえると、★3や★4キャラの底上げという意味合いが大きいと思っていて。
ことめぐ:ふむふむ。
タダツグ:実際、★4キャラをしっかり天賦覚醒させたら、天賦覚醒させていない★5キャラと比較しても遜色ない活躍が出来そうなんですよね。これでパーティ編成の幅は大きく広がりそうだと感じています。
KK:そういえば、公式生放送では先頭キャラをパーティインさせていなくても、自由に変更可能にするってお話も出てましたね。もしかしたら今の我々のような旅団の先頭論争は、ファンや開発スタッフのなかでもたくさん巻き起こっていたのかもしれない。
タダツグ:細かい調整ではありますけど、個人的には嬉しい仕様変更ですよ。うちの旅団のフィオルはもうレベル100とMAXまで育っているので、ずっとパーティに入れてても経験値がもったいなくはある。
ことめぐ:天賦覚醒同様、パーティ編成の幅が広がる調整って言えるかもしれませんね。
タダツグ:うん。……でも、そんなこと言いながら、僕はやっぱりずっとフィオルをパーティに入れ続けているのかもしれない。
ことめぐ:おお。愛ですねぇ~。素晴らしいです!
タダツグ:ええ。あと、やっぱりフィオルは強いから。やっぱりやっぱり、戦闘でラクをしたいっていうのはありますよ(笑)。
KK:(笑)。昔に比べると、★5キャラの入手機会が増えているのもいいですよね。
タダツグ:それは闘技大会に勝てば、★5キャラが仲間になるからとか、そういう意味ですか?
KK:それもありつつ。単純に、導きという名のガチャで★5キャラの排出が確定するステップアップが増えたじゃないですか。あれはいいなって思っています。
ことめぐ:有償石限定だったりはしますけど、ものすごくお得なガチャは増えましたよね。ファン目線でうれしいです。
ストーリーが超濃密! コンシューマのような手触りに対して思うこと
KK:ここで敵というか、ヘルミニアについても語っておきたいところ。
タダツグ:ヘルミニアは倒すべき敵ではありますけど、ある意味、もう1人の主人公みたいに思っています。これはアーギュストやタイタスにもいえますが。
KK:ヘルミニアは相当壊れてますよね。自分の姉たちを金で塗り固めて彫像にしてたりとか、どこからそんな発想が出てくるのかわからないし、ほんとに怖いと思いました。
ことめぐ:ビックリしましたよね。あのへんの演出を見て「これは普通のソシャゲじゃないぞ」って実感しました。怖いと同時にワクワクもしましたけど(笑)。
タダツグ:可哀そうな女性だとも思いますよ。色々な人間に裏切られ続けた結果、富しか信用できなくなってしまった。その心境はちょっと測りかねるというか、壊れちゃっても仕方ないというか。ことめぐさんは「普通のソシャゲじゃない」っておっしゃってますけど、まさにそのとおりで。普通のソシャゲであれば、敵側の人物背景をここまで深く掘り下げたりしないような気はするんですよね。そこまでしても読まれないことだって多いと思うし。
KK:ソシャゲにストーリー性を求めないプレイヤーさんって、一定数おられるみたいですからね……。ただ、本作に限って言えばそのスタンスは逆かな、と。ストーリーが楽しみたくて遊んでいるプレイヤーさんのほうが主流だと思います。
タダツグ:たしかに。実際に僕はそっち側ですね。ストーリーをスキップしちゃうソシャゲもありますけど、本作にかんしてはむしろ楽しみですもん。でもそれって、アプローチとしてはソシャゲというよりはコンシューマゲームに近い気もします。
ことめぐ:軽い気持ちで始めると、ハマリもするけど心に刺さりもするというか。軽く落ち込むシーンだってありますよね。それぐらい物語が濃い。だからこそ、もうどっぷり首まで浸かっちゃうほど好きって人は少なくない気がします。
KK:ストーリー性重視のRPGが好きな人には、絶対オススメしたい作品ですよね。まさにコンシューマのプレイ感覚に近いし、むしろこれが基本プレイ無料で遊べてしまうのはものすごいことだと思う。
タダツグ:最近は闘技大会や試練の塔みたいに、やり込み派プレイヤー向けのバトルコンテンツもものすごく充実してきてますけど。ぶっちゃけこれらの要素をすべて制覇しようと思わなければ、課金はほとんど必要ないですよね。これは運営型のゲームとしていいことなのか悪いことなのかわかりませんが(苦笑)。
KK:それはたしかに……。でも、ストーリーだけを遊びたいって人にはうってつけかもしれない。「ダークな世界観が好きな人」って注釈付きで。
タダツグ:ダークな世界観……。裏切りとか日常茶飯事過ぎて、誰を信じればいいかわからなくなりますもんね。“富”でいえば、2章のソニアとかどう思いました?
KK:あの子はフラグがバリバリ立ってたからなぁ……。「途中で死ぬか、それとも戦うことになるのか?」みたいに、ちょっと身構えてしまってました。でも、いざ敵対することになったときはやっぱり心が痛みましたけど。
タダツグ:人間不信にさせてくれるゲームですよね。一番そう思わせてくれたのは、じつはソニアではなく“名声”編に出てきたとある女性なんですけど。
ことめぐ:ああ、わかります(笑)。それは「名声」編で語り合いたいです。ちなみに、私はその“名声”のキャラのおかげもあって、ソニアの時にはすでに耐性が出来ていた気がします。この子、怪しいぞ……って。
タダツグ:ちょっとした人間不信ですよね、それ。ぶっちゃけ僕も同様でした(苦笑)。
“富を極めし者編”のもう1人の主人公? ヘルミニアってじつは……
KK:ホント、際限なく横に広がっていくけど。そろそろヘルミニアに話を戻しますか。
タダツグ:ですね。僕がヘルミニアについて語り合いたいのは、彼女の嗜好についてなんですけど。あの人、2章の冒頭でベッドに裸の男性たちをはべらせてたりするじゃないですか? その一方で、女性執事を常に側に置いておいたりして、なんか雰囲気が怪しい気もしちゃうんですよ。ぶっちゃけ、どっちもいける人なのかなって思ったり思わなかったり……。
ことめぐ:私もそれは思っていました。あの女性執事との関係性は、なんとなく業務とかそういうものを超えてる雰囲気を感じちゃったんですよね。
KK:そこに関しては、描きたかったけどさすがに描けなかったとかあるかもしれませんね。もちろん真実はわかりませんけど。ただ、想像の余地を残すというか、そういう余白があるのも大事なことだと思いますけど。
タダツグ:“追憶の書”の実装で、メインストーリーの語られなかった部分が補完されている部分もありますが、それでもプレイヤーに想像の余地を残しているのは素晴らしいですよね。僕が考えるヘルミニアの人物像と、お二人が考えるヘルミニアの人物像が異なっているとして、それだけ物語に想像の余地があったわけですし。
ことめぐ:ドット絵の表現にものすごく力が入っているから、テキストなどで語られている以上の妄想が膨らんでしまう部分はある気がしますよ。実際に言葉にはなっていないけど、キャラがこんな動きをしているからきっとこうなんだろうな……って、プレイヤーが勝手に想像しちゃうっていう。
KK:どちらとも捉えられる匂わせとでもいうか……。たぶん、普通に3Dで表現していたらこんなニュアンスにはなっていないだろう、こんな演技は出来ていないだろうって描写はいくらでもありますよね。
タダツグ:ヘルミニアが嘔吐するシーンとかね(笑)。
KK:あそこね! 田中敦子さんの真に迫った演技もあって、ものすごく生々しかったですよね。
タダツグ:思わず見入っちゃいましたよ。おかげで、「あ、やべ、スクリーンショットを撮影しとかないと!」って気づいたときには、すでにそのシーンは終わってしまってて(汗)。あんな嘔吐演出、あそこでしか使われないのに、ものすごく力が入っているわけじゃないですか? だったらもっと長いことゲーゲーしててくれよもったいないって思っちゃいました(苦笑)。
ことめぐ:ひどい(笑)。でも、わかります。見入っていたらスクショを撮影し忘れちゃいますよね。だからこそ、ストーリーのプレイバックが欲しくなる。
タダツグ:マジで実装してもらえませんかね。もう何度でも繰り返し言いますけど。ドット絵やアニメーションが見られる設定資料的な要素とかも需要あると思いますので、ぜひ検討してください……。
KK:ドットに関しては、本当に力が入っていますからね。トラベラーリストとかで並べて見ていても、キャラを見間違えることがほぼない。それだけイラストを忠実に再現し、キャラの個性を出している証拠だと思います。
タダツグ:ストーリーのアニメーションだけじゃないですもんね。このゲームのドットに関するこだわりの強さは本当にすごい。そりゃあ、シナリオは出来上がっていても、実装に時間がかかるのは仕方ないのかも。イチユーザーとしては、ポンポン更新してほしいですけど。
ことめぐ:これだけのクオリティを維持しようとすると、どうしても時間がかかっちゃうでしょうしね。ある程度は長い目で見ていくしかないのかなって。
タダツグ:最後はドット絵の話になっちゃいましたけど、ひとまず“富編”はこのへんまでといたしますか。次回は“権力を極めし者編”について語り合いましょう。お2人とも引き続きよろしくお願いします。
KK、ことめぐ:承知しました!
『オクトラ』ネタバレあり座談会
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『オクトパストラベラー 大陸の覇者』特集ページはこちら(電撃オンライン)
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OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者
- メーカー: スクウェア・エニックス
- 対応端末: iOS
- ジャンル: RPG
- 配信日: 2020年10月28日
- 価格: 基本無料/アイテム課金
OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者
- メーカー: スクウェア・エニックス
- 対応端末: Android
- ジャンル: RPG
- 配信日: 2020年10月28日
- 価格: 基本無料/アイテム課金