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夢の運転士体験を楽しめる人気シリーズ『電車でGO!』稼働から25年。マスコンや楽曲が話題に【周年連載】

ライターM
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 あの名作の発売日から5年、10年、20年……。そんな名作への感謝の気持ちを込めた電撃オンライン独自のお祝い企画として、“周年連載”を展開中です。

 今回お祝いするのは、タイトーより1997年に稼働したアーケード用タイトル『電車でGO!』です。

 なお、注釈がない場合、画像はPlayStation版『電車でGO!』のものです。



 『電車でGO!』は1997年3月にアーケードタイトルとして登場した電車運転シミュレーションゲーム。筐体は電車を模したものになっているうえに、プレイには実車両さながらのマスコン(マスター・コントローラー)を使用するなど、斬新なタイトルだったと記憶しています。


 同年1997年の12月18日にPlayStationソフトとして発売された際にも専用マスコンを同時発売するなど、臨場感にこだわった作品でした。なお、マスコンは人気のあまり品切れとなり、コントローラでプレイしていた人も多くいた印象です。

 オープニングは「電車で電車で電車で電車でGO!GO!GO!GO!」という独特のフレーズが耳に残るもの。カラオケでも配信されました。

▲画像は『電車でGO!2 高速編』のもの。

 入門モードではマスコットキャラの“鉄ちゃん”が丁寧にナビゲートしてくれます。

 電車運転を再現した、いわゆる“トレインシミュレーター”自体は他社からも発売されているのですが、日本国内でも特に知名度&ゲーム性が高い作品といえば『電車でGO!』シリーズでしょう。

ゲームシステムを紹介

 基本的なルールは電車を運転して定刻通りに駅間を運行するというもので、遅延やオーバーランなどの停車ミス他、各種違反で評価が下がる減点方式となっています。

 持ち時間が尽きるとゲームオーバーとなります。なお、ポイント制のタイトルもあります。

 老若男女問わず誰でも受け入れやすいゲーム性に加えて、忠実に再現される風景や構内アナウンスに惹かれて、鉄道ファンでなくとも思わずプレイしたという人も多いのではないでしょうか。

 かつてメディアワークスの最寄り駅だった御茶ノ水駅や、角川本社がある飯田橋駅など、個人的に馴染み深い路線を運行してみると「秋葉原から歩いてくると見える聖橋だ!」とか「あ~、左手の看板には某作品のキャラが描いてあったなぁ」など、当時の思い出がよみがえります。

▲画像は『電車でGO! FINAL』のもの。

ゲーム性について

 ゲーム性についてはほぼ一貫しているのですが、シリーズ後半の作品ほど遊びやすい印象があります。

 シリーズを通して停車シーンにはそこまで劇的な変化は見られず、慣性を利用した優しい運転で時刻&位置ともに誤差のない停車を目指します。

 車両によって多少の誤差こそあるものの、ホームへの進入速度と停車位置までの距離を計算してパターン化すればそこまで苦労はしなかったはず。

 ……などと書いておきながら、勘を取り戻すべく触った初回プレイでは、某映画俳優もビックリするほどの暴走列車状態で、まさかの50メートルオーバーラン!!

 『高速編』と称された2作目からはいかにダイヤどおりに途中駅を通過するかという定通(定刻通過)も追加されて手応えが増しました。

 難易度について語るなら特に2作目はシビアで、制限速度標識が表示されてからものの1秒ほどで判定に入るため、あらかじめ出現ポイントを覚えておかないと初見ではまず間に合いません。

  • ▲画像は『電車でGO!2 高速編』のもの。

 列車は急には止まれないというか、せめてもう少し早めに表示してくれれば……。

 シリーズの終盤になると運行ナビが追加されて、先々の制限も余裕を持って確認できるように進化しました。

 『電車でGO! FINAL』ではシステムが大きく変わってライフは持ち時間からポイント制へ。他にもクレジットを稼いでの新たな路線購入や、ドアの開け閉めと車内アナウンスを楽しむ車掌乗務モードなども追加されました。

▲画像は『電車でGO! FINAL』のもの。

シリーズ作品について

 カタログ記事ではないため細かな部分は割愛しますが、『電車でGO!』シリーズは各種コンシューマゲーム機をはじめPCやスマホなど、さまざまなプラットフォームで発売されました。

 収録路線はシリーズを追うごとに増え、特急や急行から各種地方路線まで幅広くカバーしています。

 なお、2010年以降のコンシューマタイトルは事業移管によってスクウェア・エニックスからの発売となっています。





 記事を執筆するにあたって、取材にかこつけて仕事場を抜け出して、現在稼働しているアーケード版『電車でGO!!』に触れてきました。2017年の稼働以降、細かなアップデートによって続々と、新たな路線が追加されているのが特徴です。

 3画面のモニタを収めた存在感たっぷりの巨大筐体は、ちょっとしたアトラクションの体をなしています。

 何よりも驚かされたのはグラフィックの進化で、運転は誰かに任せて隣で眺めていたくなるほどにリアル。「優先席付近での携帯電話のご使用は……」といった車内アナウンスまで再現されています。

 乗車シーンではホームドアが描かれているなど、1作目と比べるとさまざまな部分で時代の移り変わりを感じさせられます。

 『電車でGO!!』は、家庭用ゲーム機向け『電車でGO!!はしろう山手線』として、2020年12月3日にPlayStation4版、2021年3月18日にNintendo Switch版がスクウェア・エニックスより発売されています。


細かな部分も語りたい!

 最後に車両や路線の再現性などの運転の疑似体験とは別に、ゲーマー視点での注目ポイントを軽くまとめておきましょう。

 まずは隠しボーナスについて。トンネルの入り口や踏切の手前、さらには保線作業員さんの手前で警笛を鳴らすと隠しボーナスとして持ち時間がアップ。

 これらを地道に抑えておかないと、ノーコンティニューでの全区間走破は困難でした。

 見事ノーコンティニューで全区間を走破すると、唐突に車両連結のボーナスゲームが始まります。今回の撮影では筆者も存在自体をすっかり忘れていて、事態を把握するまでワタワタと焦っておりました。

▲画像は『電車でGO! FINAL』のもの。

 “やらかした”時の乗客の様子も必見です。

 通勤路線のためか、ホーム進入前に遅延が激しいとOL風のお姉さんが腕時計を見てイライラ。

  • ▲画像は『電車でGO!2 高速編』のもの。

 関西方面の路線で急制動をかけてしまうと、ギャル風味の女子高校生に「あにすんねん、ド阿呆ぅ!!」などと怒られてしまいます。

 このように、電車運転に関する事象はひと通り楽しめるのが『電車でGO!』シリーズなのです。

 久しぶりにシリーズを遊びたくなった人は、最寄りのゲームセンターやコンシューマタイトルで『電車でGO!』をプレイしてみてください。

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