白熱した試合に高橋陽一先生も興奮。『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』世界大会の決勝レポート
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9月14日、東京都のJFAハウス(日本サッカーミュージアム)にて、KLabのスマートフォン用アプリゲーム『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』の世界大会“DREAM CHAMPIONSHIP 2019”の決勝大会が開催されました。その模様をレポートします。
“DREAM CHAMPIONSHIP 2019”は、 世界4都市で開催するオフライン予選大会と、全世界から参加できるオンライン予選大会とで、『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』ゲーム内の試合を行い、世界No.1プレイヤーを決定するもの。決勝大会には、計16名のプレイヤーがファイナリストとして世界中から集まり、出場しました。
“日本サッカーミュージアム”のフロアB2には、2002年のFIFAワールドカップを振りかえるコーナーや、サッカー選手がサッカーと出会ったころのエピソードを描いた“サッカーとの出会い”などがあります。
その中の特別展示にて、『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』企画展示イベントが9月29日まで行われています。
大会にあわせて、『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』エグゼクティブプロデューサーの藤好俊さんと大会優勝者、さらに原作者・高橋陽一先生へのインタビューを行いました。
大会の様子
各試合の特徴として、大差で勝利する試合は少なく、1点差で決着がつく試合や延長まで突入する試合ばかり。PK戦に入ることもよく見られるほど、接戦に次ぐ接戦でした。
また、オンライン予選でのランク上位を、ランク下位の参加者を倒す、いわば“下剋上”が多く見られたのも特徴。メンバー同士の実力が伯仲しているようでした。
結果を先に述べてしまうのですが、優勝したWillOFDさんは、1回戦でパリROUNDを優勝したFCS Bijjieさん、2回戦で香港ROUNDの優勝者・整齊個齊「蝦兵蟹將」さん、準決勝で東京ROUNDを勝ち抜いた田中さんDLさんとマッチング。各ROUNDの代表メンバーに勝利して、決勝に進みます。
1回戦は、お互いのシュートをキーパーとディフェンダーが止め合う展開に。試合が動いたのは後半の23分。FCS Bijjieさんの赤井くんのドリブルをナトゥレーザがカットして、そのままカウンターに。ゴール前でミラクルフライングドライブシュートを放ち、ゴールを奪います。
2回戦のペースを先につかんだのは、整齊個齊「蝦兵蟹將」さん。WillOFDさんの日向くんの“嵐の中の復活”を若島津くんで防ぎ、そのまま攻め返します。前半のラストプレイで、葵くんの直角竜巻フェイントシュートが決まり、先制します。
しかし、WillOFDさんを救ったのは、またしても後半から入ったナトゥレーザ。スーパーサブの効果を生かして放った、ミラクルフライングドライブシュートが、若島津くんが守ってきたゴールをこじ開け同点に!
延長に入って、降臨雷獣シュートや真・スカイウイングシュートなどで相手ゴールに迫りますが、互いのキーパーが守りきり、PKに。
1本ずつ弾いて、整齊個齊「蝦兵蟹將」さんの5人目・翼くんの蹴ったボールはゴールポストに! WillOFDさんが接戦を制して、準決勝に進みました。ちなみにPKでの読み合いは疲れるので、自動にしていたことを試合後に明かしました。
準決勝でWillOFDさんが戦ったのは、日本ROUNDを勝ち抜いた田中さんDLさん。田中さんDLさんの開始直後のシュートを防いだWillOFDさんは、相手ゴールの目の前から“嵐の中の復活”でかなり早い時間に先制します。
後半に入り、WillOFDさんは降臨雷獣シュートで田中さんDLさんに迫ります。若島津くんも手刀ディフェンスを繰り出しますが、WillOFDさんが2点目を奪いました。
田中さんDLさんも、葵くんのノンストップロベッシャータで1点を返しますが、もう1点が遠く、WillOFDさんが勝利しました。
決勝で当たった煩凸西@Chan奴さんは、オンライン予選ランク上位者を勝ち抜いてきた猛者。その実力は確かで、お互いにシュートを放つものも1点が決まらず、試合は延長戦に。延長戦は15分ということで、1プレイが重要になります。
煩凸西@Chan奴さんのパスがゴール前に届き、翼くんのウイングドリブルから岬くんにつながり、そこからダブルダイビングヘッドがさく裂! 若林くんもキャッチを狙うのですが、弾いてしまい、待望の選手点を煩凸西@Chan奴さんが入手。そのまま後半に入ります。
WillOFDさんの沢田くんのパスが、ナトゥレーザに通ります。ナトゥレーザはドリブルで石崎くんをかわして、延長戦から入った森崎くんと1対1に! 渾身のミラクルフライングドライブシュートがゴールに刺さり、同点に追いつきます。これには会場から大きな歓声と拍手が上がりました。
優勝を手にするのは、PKを制した人に。1人目のシュートをどちらのキーパーも防ぎます。さらに3人目、4人目の煩凸西@Chan奴さんのシュートを防ぎます。しかし、WillOFDさんの沢田くんのシュートは惜しくも決まらず。
5人目、WillOFDさんの選手は石崎くん。これが渾身のシュートはゴール中央に入り、優勝者が決定しました。
WillOFDさんは緊張のあまり、食事がノドを通らなかったことを告白。高橋先生描きおろしのイラストを手に、優勝の喜びをかみしめていました。
藤好エグゼクティブプロデューサーからは今後のスケジュールが明らかに。10月にはタイ語が追加され、11月には日本版、グローバル版にてオンライン対戦統合が行われます。12月の全世界配信2周年にあわせて“第2回DreamCup”が行われます。
さらにリアル選手コラボ第2弾、さらにこれまでに出ていない新選手の登場が発表され、会場は大興奮のまま、イベントは終了となりました。
藤好エグゼクティブプロデューサーへのインタビュー
――いよいよ決勝まで来ましたが、いまの心境は?
自分が出ているわけではないんですが、「ついにここまで来た」という感じ。1つの大会についていろいろと模索してきて、振り返ると長いのですが、大会ごとのスパンは短いんですよ。“あっという間”と“ようやく来た”という気持ちとが混ざっていて複雑な心境ですが、いずれにしても感慨深いです。
――今回、会場が前回以上に凝った装飾になっていますが、ご覧になられていかがですか?
今回もJFAハウス(日本サッカー協会ビル)をお借りすることになったのですが、前回(6月の東京ROUND)と同じことをしても仕方ないので、よりふさわしいものにしたいと思って「展示させてください!」と相談しました。
今回は“『キャプテン翼』展”ではなくて、もともとあるリアルなサッカー関連の展示をそのかか活かしかつつ、その中に『キャプテン翼』を溶け込ませた演出になっています。サッカーを知らない人がリアルの歴史を見ていただけますし、サッカー好きの人が『キャプテン翼』のユニフォームや流れを見てもらえたりする作りになりました。
――ゲームのステージ周りもかなり豪華ですね。
ゲーム大会とサッカーの決勝戦を合わせたような雰囲気を出したいと考えました。前回と比べて、eスポーツ的な見せ方、エンタメ感をより意識しています。本当は、もっと選手にフィーチャーして、深掘りしていくこともやりたかったのですが……。それは今後、考えていきます。
――各国での試合やオンライン予選をご覧になられて、想定していないキャラを使用されているということはありましたか?
そこまで想定していない選手を使うパターンは見受けられませんね。今回のルールだと、フルメンバーではチーム総合力などの制限があるため、そこをどうするか、工夫する余地があります。チーム総合力を調整するために、パラメーターの数値は高くないが、特殊なスキルを持っているような、少し癖のあるトリッキーなキャラを使う人が多いように思われます。
――今回のイベントについて、ユーザーからはどのような反響がありましたか?
本大会についての反響はプレイヤーの間でも、ゲームをやりこんでくださっている方、それを注目してみてくださっている方、少し引いてみている方で分かれている印象です。ですので、今後はよりライトな層も主体的にイベントに参加、見ていただけるような取り組みや演出も、合わせて考えていきたいと思っています。
――現状、日本選手に偏りがあるように感じていますが、こちらは今後、変更されていくのでしょうか?
選手の偏りについては、今後もキャラを追加ていく予定ですので、徐々になくしていきたいと考えています。
――『キャプテン翼』を愛するユーザーにむけて、今度どのようなタイトルにしていきたいなどの目標はありますか?
“ゲームだからできた表現でおもしろい”ということを打ち出せることが目標となっています。そのうえで、『キャプテン翼』のキャラや必殺技、ストーリー自体は、よりわかるようにケアしていきたいと思っています。
あとは、コンセプトは、その名の通り自分の好きなチームで対戦を楽しむことですので、すべての選手を自由に選べるようにしていきたいです。
優勝者・WillOFDさんへのインタビュー
――いつから本アプリを遊ばれていますか? もともと『キャプテン翼』を知っていましたか?
配信された最初からずっとプレイしています。原作の漫画は少しだけ読みました。TVアニメはすべて見ています。
――1人、好きなキャラをあげるとしたら誰ですか?
サンターナが好きです。次に新しいサンターナがゲームで出ることを楽しみにしています。
――決勝に向けて、変更や対策はしたのでしょうか?
変えずにいつものと同じチームを使いました。選手を変えるとあせったりダメになったりするので、そのままで挑みました。
――大会前、日本に来るに際して、どのような気持ちでしたか?
大会はトーナメント形式なので1回負けると終わってしまう……1試合目に負けたら困るなあと思っていました。でも、初めての日本なので、最初に負けたとしても来たかったです(笑)。
――緊張していたということですが、勝利の秘訣は?
とてもナーバスで緊張していました。ただ、緊張していたからこそ勝てたのだと思います。
――トーナメントで各ROUNDのチャンピオンを倒して、決勝でオンラインを勝ち抜いてきた人を倒しているのですが、真のチャンピオンという気持ちはありますか?
はい!(笑) すごくうれしいですね。強い敵と戦って、勝ち抜いた気分です。
――大会を振りかえっていかがですか?
素晴らしい経験になりました。これからもプレイを続けて次の大会に向けてやり込みたいです。
高橋陽一先生へのインタビュー
――会場の盛り上がりについて、どのように感じましたか?
立ち見のお客さんもいて、大変盛り上がっていて、エキサイティングな現場でした。
――『キャプテン翼』についてお聞きします。多数のスポーツがある中で、なぜサッカーをテーマにしたのですか?
プロもなく、サッカーはまだ全然はやっていませんでした。日本で球技といえば野球だったのですが、高校生の時にアルゼンチンで“1978 FIFAワールドカップ”が行われたのを見て、サッカーをおもしろいと思いました。そこから世界のサッカーを知り、入りました。
――各キャラの必殺技のアイデアはどこから生み出されているのでしょう。
それぞれ異なります。必殺技はそれぞれのキャラにあうものを出したいと思いました。例えば翼くんであればワシや、日向くんであれば虎というように、キャラの持つオーラを絵として表現しているので、出てきました。
――今回の大会は東京だけでなく、ドバイ、パリ、香港とグローバルに行われています。漫画やゲームなど各国で盛り上がっている要因は?
サッカーというスポーツを題材にしたのが大きいと思います。さらに、自分で言うのもなんですが、翼や日向というキャラが立っている。さらに豊富なキャラがいるから、ゲームとしても成り立っている。ストーリーを含めてキャラの魅力が大きいかと。
――大会に出場した日本人は1人でしたが、頑張ってほしいという気持ちはありましたか?
そうですね。ただ日本から発信されているゲームなのに、香港の人が勝ったり、世界レベルの人が多いということにサッカーの底力、グローバルさを感じました。
――『キャプテン翼』を使ったゲームコンテンツに皆が夢中になっていることをどのように感じていますか?
さっきの話ともかぶるのですが、それぞれのキャラに特徴があって、それを自由に選んで楽しめるのが魅力なのかなと。漫画だと、僕が描いたのを見るだけですが、ゲームであれば自由に選べる。それが楽しみの1つだと思います。
――もし、高橋先生はチームを作るとしてはどのようなチームを作られますか?
今日試合を見ていて、漫画で活躍しない選手が活躍するとドキドキするので、そうすると思います。石崎とか森崎とかが活躍すると「お~~」となりましたね。
(C)高橋陽一/集英社
(C)高橋陽一/集英社・テレビ東京・エノキフィルム
原作「キャプテン翼」高橋陽一(集英社文庫コミック版)
(C)KLabGames
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キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~
- メーカー: KLab
- 対応端末: iOS
- ジャンル: SLG
- 配信日: 2017年6月13日
- 価格: 基本無料/アイテム課金
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キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~
- メーカー: KLab
- 対応端末: Android
- ジャンル: SLG
- 配信日: 2017年6月13日
- 価格: 基本無料/アイテム課金