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今話題の最新スマホ『Galaxy S22』でプロ並みの写真が撮れるって本当?【ガジェットレビュー】

澤田真一
公開日時

 4月21日に発売されたスマートフォン『Galaxy S22』が、各テクノロジーメディアを大いに賑わせています。

 この製品は最新チップセットQualcomm Snapdragon 8 Gen 1を搭載し、背面に3つのカメラレンズを持つ最新鋭機。「暗部でも綺麗な写真が撮影できる」というのが一番の特徴です。

 今回は『Galaxy S22』の実機が筆者の手元に届いたので、早速試してみましょう。

プロセッサーの「発熱問題」

 『Galaxy S22』は、上述の通りSnapdragon 8 Gen 1を搭載しています。

 これは先日筆者がレビューした『REDMAGIC 7』と同様のチップセット。そして、Snapdragon 8 Gen 1は発熱性と消費電力が問題視されています。つまり「熱しやすいプロセッサー」です。

 『REDMAGIC 7』の場合は、本体に空冷ファンを内蔵しました。しかし『Galaxy S22』にはそれがありません。代わりに、利用場面に合わせて画面のリフレッシュレートを48~120Hzに自動調整する機能を持っています。

 ゲーミングPCに詳しくない人から「リフレッシュレートって何?」という質問があるかと思います。たとえば「100Hzのリフレッシュレート」という場合は、1秒間に画面表示が100回書き換えられるということ。パラパラ漫画のように、書き換えの回数が多ければ多いほど画面内のアクションが細かく表示されます。

 『Galaxy S22』は、いわゆる「可変リフレッシュレート」を採用しているスマホです。状況に応じてスペックを自動変更することで、プロセッサーの先天的弱点を補っています。

夜の野外も撮影できる!

 そして『Galaxy S22』の最大の武器は、何といってもカメラ。

 背面には広角、望遠、超広角のレンズを持ち、最大倍率30倍のズーム機能も有しています。8K動画の撮影も可能です。

 とりあえず、『Galaxy S22』を持って筆者の自宅の中にあるものをパシャリ。

 畳まれた毛布の毛羽立ちから、その立体性を確認することができます。これ、ホントにスマホカメラなの!? というのが筆者の正直な感想。下手な一眼レフカメラよりも、よっぽど使えるんじゃないか……。

 筆者は「ガジェットライター」と名乗って生計を立てている身分ですから、「製品を写真撮影する」ということも日常的に行っています。たとえば、とあるメーカーの発表会に参加して薄暗い室内で新製品の写真を撮る……などということもよくあります。

 そのような場合はとりあえずスマホで写真を撮影して後ほどPhotoshopで加工するか、一眼レフカメラで絞りや感度を上手く調整して明るい画像を作るか、という選択肢になります。ただ、スマホのカメラで明るい画を撮ることができれば、それに越したことはありません。

 『Galaxy S22』は撮影直後に画像を自動編集する機能を持っています。「これじゃかなり暗めだな」という画像も、いつの間にかパッと明るくなっています。

 それは貧弱な電灯しかない夜の野外での撮影も同様です。

 寿命を迎えそうな蛍光灯1本しかない駐輪場。停められている自転車の下に、地域猫がいます。時刻は夜10時過ぎ。しかし『Galaxy S22』なら、このような場面も明瞭な画像として撮影してくれます。もちろん、Photoshop等の加工ツールは一切使っていません。

 そしてこの写真で地域猫以上に注目していただきたいのが、鉄製の柵の質感。あちこちの塗装がはがれてそこから錆びている状態ですが、それすらもリアルに描写してくれます。

 てか、これは本当に一眼レフカメラを駆逐してしまうものじゃないのか!? 「デジタルカメラ市場衰退の最大要因はスマホ」と言われていますが、もしかしたらこの記事の影響で窮地のデジカメ市場にさらなる打撃が加わってしまうかもしれません。そう考えると、何とも恐ろしい……。

VS iPhone 8

 次に、筆者の所有するiPhone 8のカメラと撮り比べをしてみます。

 場所は筆者の自宅の玄関。昼間ですがそこは閉め切られた空間で、照明もついていません。そんな中で、筆者のブーツを撮影してみます。

 上がiPhone 8。そして下が『Galaxy S22』です。

 条件は全く同じなのに、ここまで大きな違いが表れています。そしてiPhone 8の画像を見ていただければ分かると思いますが、こちらはピントが合っていません。暗い場所では、どうしてもフォーカスが合わないのです。しかし『Galaxy S22』なら、そのような悪条件を跳ね除けてピタリとフォーカスを合わせてくれます。

 何より、画が明るい! しつこいようですが、Photoshop等は一切使っていません。それでこれだけの差が出るのですから、スマホカメラの進化はまさに日進月歩と言えます。

2022年スマホ市場の「目玉」

 そんな『Galaxy S22』ですが、日本ではドコモとauから発売されています。

 プロセッサーの弱点は指摘されているものの、それを補う各種機能が搭載されているため、レビュー中に発熱でパフォーマンスが低下してしまった……ということは一度もありませんでした。とにかくこの機種は、ちょっとやそっとの暗がりを苦にしないカメラが光っています!

 2022年のスマホ市場は、『Galaxy S22』の存在を抜きに語ることはできないようです。

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