自分より先にお金が死ぬことを回避できるたったひとつの方法とは?【オタ活とお金の連載3】
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こんにちは。ライターCです。前回の【オタ活とお金の連載2】では、実際にFPの先生に相談して、ライフプランを立てていただきました。このままでは、寿命より早く自分のお金が死んでしまうかもしれないという衝撃発言に、驚愕した私と編集Aさん。
今回は、前回のラストで行った家計チェックの続きからお届けします。家計簿をつけて、何にどれくらいのお金を使っているのか、みなさんもぜひ、やってみてくださいね!
対談に参加したメンバー
ライターC:ガチャ命で推しが出るまで回してしまうオタク。500円玉貯金しかしていない。
編集A:コスメ・グッズなど可愛いものに目がない買い物オタク。最近少しお金について考えだした。
鈴木先生:ファイナンシャルプランナー(FP)の先生。お金の専門家。知っている知識はとても幅広い。声優の鈴木千尋さんと同姓同名。
ガルスタ花子:ガルスタ編集部が作った架空キャラ。2.5次元ミュージカルに命を懸けている。年収600万円なのに、貯金ゼロ。
まずは現状を受け入れよう
編集A:家計チェックの例として、ガルスタ花子の家計チェックシートを持ってきました。
鈴木先生:なるほど。このガルスタ花子さんの家計チェックで、ほめるところはたくさんありますね!
編集A:ええ!? まったく貯金できてない子の設定にしたんですが……!
鈴木先生:ガルスタ花子さんは、食費はきちんと押さえられています。また、家賃も適正額と言えます。
編集A:たしか、月収の1/3を家賃にという指標がありますよね。
鈴木先生:そうですね。そう考えると、ガルスタ花子さんは十分がんばっている方だと言えます。そして、いちばん消費が大きい娯楽費ですが、これもほめるべき点ですよ。
ライターC:そうなんですか!? 11万円も使っているのに!?
鈴木先生:逆に考えると、娯楽費に11万円も使えているのです! 趣味のために、とてもがんばって働いている方だなという印象を持ちます。
ライターC:たしかに、そういうポジティブな見方もありますね。逆転の法則……!
鈴木先生:その通りです。まずは、自分の現状を受け入れるということが大切です。ほめるべきところは必ずありますので、自分を否定しないでくださいね!
ライターC:「こんなに使っちゃった」って自分を責めることは逆効果になるということでしょうか?
鈴木先生:自分を責めることで、ストレスがたまり、お金の使い方が荒くなることもあります。そうなってしまっては、家計チェックの意味がなくなります。現状をポジティブに考えるのがポイントです。
意外に多い“使途不明金”の行方
ライターC:そういえば、私も家計簿アプリつけているのですが、今振り返ったら“使途不明金”っていうのがいちばん多かったんです……。
鈴木先生:そんなに気にしなくて大丈夫ですよ! 家計簿アプリの場合は、カード決済などが“使途不明金”になりやすいかもしれませんね。やることはカンタン、使途を食費と日用雑貨費などに分類するだけでいいのです。そうすると、自分が何にいくら使っているのかがわかるようになります。それでいいんです。
ライターC:手軽に使える家計簿アプリがある反面「いつでもできるから」と考えてしまい、家計簿を見返すことが少ないかもしれません。
鈴木先生:それだと、家計簿をつけて満足という感じになってしまいますよね。家計簿は、見返すことでさまざまなことがわかります。まずは分類してみてください。
ライターC:よく考えたら、これって11連ガチャ1回分の課金金額だ!
編集A:こうやって、何に使っているかわからない支払いの明細を把握することが大切ということでしょうか。
鈴木先生:その通りです。何に使っているのかわからないというお金は、誰にでもあることですからね。
ライターC:これは、コラボカフェで使った分だ! 食費と……。
鈴木先生:ちょっと待ってください! コラボカフェの金額は娯楽費に入れて計算する必要があります。
ライターC:ずっと食費に入れていました!
編集A:おまけ目当てにたくさん頼んだりするから、食事が主な目的じゃないですもんね。
今の自分を見つめて理解することが一番大切
ライターC:なるほど。というと、思っているより娯楽費に自分はお金を使っているかもしれません。
編集A:自分の頭の中では1万円くらいだと思っていた娯楽費が、計算し直すと倍になっているという可能性もありますね。
鈴木先生:そうですよね。まずは、正確な内訳を出してみること。そして、今の自分を見つめて理解することが一番大切です。
趣味はやめちゃダメ
鈴木先生:今の自分を見つめて理解できたら、つぎは「好きなことにどれだけ使っているのか?」ということに注目してください。
ライターC:意外に使っているかもしれません……。
鈴木先生:そのように“気づくこと”が重要ですよ!
ライターC:来月からガチャ回さないように気をつけなきゃいけませんね……。
鈴木先生:ちょっと待ってください! 趣味は趣味で大切なことなので、全部はやめちゃダメですよ。
編集A:オタ活を制限すると、私たちのオタク生命維持が危うくなりますよ! 無理、お金が死ぬ前に自分の心が死ぬ。
ライターC:そっか……極端に自分を否定したりするのは、たしかによくありませんね。
鈴木先生:女性は趣味を追いかけている方が、きっと人生の充実感に繋がると思います。そのためにも、趣味はやめないでくださいね。
ライターC:よかった! 来月のガチャも回そう。
編集A:ガチャ、本当に好きなんですね(笑)。
欲のままにお金を使ったときの未来予想図は?
鈴木先生:好きなことに使っている金額を理解したら、つぎは「欲のままにお金を使うとどうなっていくのか?」ということを考えるようにしましょう。
ライターC:欲のままにお金を使うと……。たとえば、ガルスタ花子の場合は70歳でお金寿命が尽きますよね。
鈴木先生:そうですね。ライフプランはお金の未来予想図です。この計算だと、65歳で退職したガルスタ花子さんのお金は70歳で尽きるという結果が出ていますね。
編集A:70歳でお金の死が訪れたらガルスタ花子はどうなるんですか!?
鈴木先生:あくまでも、今と同じようにお金を使い続けると……というシミュレーションです。
ライターC:なんか私の中にも、ガルスタ花子がいるような気がしてきました。
鈴木先生:老後2000万円問題などと言われているなか、死ぬまで好きなことを続けたいと思うなら、“やり続けたいこと”と“老後のお金”のバランスを知って、それをもとに行動を考えたらよいだけです。最初だけはめんどくさいと思うかもしれませんが、知ることが一番の近道。そして、自分の今と未来を知ることに、始めた年齢は関係ありません。早いに越したことはないですが、40歳代、50歳代、60歳代だって、遅すぎるということはないのです。
ライターC:ガルスタ花子より年齢の高い私でも、今から始めれば効果があるということでしょうか!?
鈴木先生:はい。大切なのは、今の自分を見つめ直して今後どうしていくかを考える土台にすることです。ぜひ、ご自身の年齢を気にせずに、家計簿を書いてみてください。
家計の問題点を見直して貯蓄目安を考える
鈴木先生:今の自分を見つめ直すと、おのずと自分の家計の問題点に気づけます。この、“気づき”が大切です。たとえば、ガルスタ花子さんの場合は、年間で考えると支出と収入がほぼ同じになっています。そうなると、月々の支出的には金欠の感覚があるのでは? と、推測できます。足りない分をボーナスで補っているような感じでしょうか。
ライターC:ガルスタ花子、月々は赤字ということですね。
編集A:貯金ができていないどころか、月々が赤字なんて……。
鈴木先生:限られた収入の中で何にお金を使うことを優先したいかを考えて、優先度の低い支出を削減したらどうなるか考えてみましょう。例えば……年間でボーナス分50万をオタク活動に使っていますが、「実はオタク活動でここまでお金かけなくても楽しいんだよな」と思うのであればもう少し下げたら貯金がいくら増えるか考えてみることです。オタク活動以外にも実はそう思う支出があるかもしれません。例えばボーナスの分を貯金できれば、お金の寿命は約10年延びてお金寿命は80歳になりますね!
ライターC:逆に、月々5万円、年間で50万円から60万くらい貯金ができれば、お金寿命は安泰ですね!!
鈴木先生:あくまでも、ガルスタ花子さんの場合ということなので、それぞれのお金の使い方や価値観によることは念頭においておいてくださいね。貯蓄目安は収入に応じて目安があり、一人暮らしでだいたい10%~20%くらいを目標にするといいと思います。
ライターC:月収20万円の場合、2万円~4万円くらいということですね。
鈴木先生:あ、でも、あくまで「目安」ですよ。人それぞれライフプランが違うので、月々の貯金金額の目標も変わってきます。ライフプランに応じた目標を立てることが大切です。
いかがでしたか? 私は貯金を始める年齢は早ければ早いほどよく、自分の年齢では対策を考えるのが遅すぎると思っていたので、鈴木先生のお話は目から鱗が落ちました。また、貯金目安については、具体的な目標を数字で見るとわかりやすいなと思いました。
大切なのは、今の自分を見つめ直すことだとわかったところで、次回は「死ぬまで好きなことを続けていくためには?」をテーマに、対談の続きをお届けしていきます。それでは次回も、お楽しみに!
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