交通ICカードからゴモラ爆誕!? 『ウルトラ怪獣モンスターファーム』レビュー&感想

スズタク
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 バンダイナムコエンターテインメントから発売されたNintendo Switch用ソフト『ウルトラ怪獣モンスターファーム』。そのプレイレビューを掲載します。

 本作は、特撮作品『ウルトラマン』シリーズに登場する“ウルトラ怪獣”と、育成シミュレーションの名作『モンスターファーム』のコラボタイトル。『モンスターファーム』のシステムで、自分だけのウルトラ怪獣を育てられる怪獣育成シミュレーションです。

 発売に先駆けて本作をプレイすることができたので、ライター・スズタクのレビューをお届けします。なお、自分はウルトラ怪獣も『モンスターファーム』もあまり詳しくないため、本レビューはあくまで新作の育成シミュレーションを遊んだ目線でお送りしていきます!

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手持ちのNFC機器が怪獣を誕生させるアイテムに!

 「音楽CDを読み込ませることでモンスターが誕生する」

 『モンスターファーム』に詳しくない自分でも、この斬新なシステムは忘れようがありません。本作ではCDを読み込ませることは当然できませんが、代わりに“NFC”を利用してウルトラ怪獣を誕生させるシステムがあります。

  • ▲ゲーム内ではNFCは“追憶板”という表現になっています。

 NFCとは“Near Field Communication”の略で、近距離無線通信の一種です。いわゆるスマホやICカードをかざして「ピッ!」とやるアレのことですね。SwitchのコントローラーはNFCに対応しており、ICカードなどをNFCエリアにタッチするとゲーム内でウルトラ怪獣が生まれるわけです。技術の進歩ってすごい!

 今回遊んだバージョンではこのNFC機能も利用できたので、手持ちのICカードを漁っていろいろな怪獣を誕生させてみました。試してみたカードと生まれた怪獣は以下のとおり。

<使用してみたNFC機器>
電撃編集部のビル入館用のカードキー
交通ICカード×2

  • ▲電撃編集部の入館キーから生まれたのはテレスドン! モグラみたいでカワイイです。
  • ▲1枚目の交通ICカードからはダダが誕生。子どもの頃、この顔が妙に怖かった記憶があります……。
  • ▲そして2枚目の交通ICカードからは、ゴモラが誕生! 今回のプレイではずっとこの子を育ててました。

 身の回りにあるものが怪獣誕生のアイテムになるのは想像以上におもしろく、NFCを試してるだけでもかなり楽しめました。ただ、NFC自体は何度でも利用できますが、怪獣を誕生させるにはゲーム内の費用が必要なので、無限に行えるというわけではありません。

 ほかにも、楽曲を入力して怪獣をゲットする方法も実践してみました。楽曲で探す場合はタイトルかアーティスト名でキーワードを入れればOKで、有名どころのキーワードはだいたいヒットするイメージです。こちらも、あれこれ試してみるのが楽しそうな機能ですね。

無垢な巨大怪獣が見せる愛らしさ

 生まれた怪獣をファームに連れていくと、育成パートの始まりです。選んだエサやトレーニングに応じてパラメータが増減するので、行動を選択しながら理想の怪獣になるよう育てていきます。

 トレーニングを続けると怪獣に疲労がたまるので、こまめに休養をとることも大切。無理を通して鍛えると、かえって怪獣の寿命を縮めることになってしまいます。

 怪獣を自分好みに育成すること自体も魅力的ですが、『ウルトラ怪獣モンスターファーム』では育てる対象が規格外サイズの怪獣であることもポイント。見上げるような体躯の怪獣が、一生懸命トレーニングに励んだり、褒めてほしそうにしてたりするのはなかなかシュールです(笑)。

 本来は恐ろしい存在であるウルトラ怪獣ですが、本作においては無垢な動物を見守っているような温かな気持ちになれます。ただちょっぴり大きいだけで、中身は生まれたての赤ちゃん同様なので、育成日数が経過するほど愛着がわいてきますね。

 選択できるトレーニングは種まきや水やりなど10種類以上あり、それぞれで怪獣が頑張って挑戦する姿が見られます。

 トレーニングによって伸びる能力が決まっているので、育てている怪獣によっては向いていないものもあったりします。でも、各トレーニングで見られる光景がおもしろいので、最低1回ずつは受けてみるのをオススメしますね。

まるで特撮作品のような大迫力のバトル!

 育成した怪獣は、大会に出場させて戦わせることが可能。“ガッツ”を消費して技を繰り出す、相手との距離に応じて繰り出せる技が変化するなど、シンプルながらも熱く盛り上がれるバトルシステムとなっています。

 バトルはいわゆるターン制のコマンド式ではなく、時間内に与えたダメージが多いほうが勝つリアルタイムバトルなので、緊張感に満ちた展開が味わえますね。

 戦うのはどちらも怪獣ということで、バトルのスケールが大きいのも特徴。移動するたびに地響きが鳴り、山のような巨体と巨体がぶつかり合う戦いは見ていて圧巻です。

 バトル中のカメラアングル、BGM、SEなども注目してほしいポイントで、まるで特撮作品を見ているかのような大迫力の攻防が楽しめます。『ウルトラマン』シリーズを親しんでいた人ほど、本作を遊ぶと感動すると思います。

 今回のプレイは2時間程度と、育成シミュレーションをじっくり遊ぶには全然足りないレベルでしたが、それでも本作の魅力はしっかり感じられました。育成シミュレーションとして練り込まれたシステムと、ウルトラ怪獣の不思議な愛らしさが同時に味わえる作品なので、興味がわいた人はぜひ手に取ってみてください!

©円谷プロ
©Bandai Namco Entertainment Inc.
開発:コーエーテクモゲームス

モンスターファーム:©コーエーテクモゲームス All rights reserved.

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