『江戸前エルフ』『ゴールデンカムイ』『魔法使いの嫁』など、春アニメ原作を中心とした編集部おすすめ漫画10選

紅葉つかさ
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 電子書籍サービス“BOOK☆WALKER”では、4月より放送されているアニメの原作コミック・ライトノベルを取り扱っています。

 梅雨に差し掛かる時期、家でのんびりと漫画を読む時間を作る方もいらっしゃると思います。そこで本記事では、現在アニメが放送中の作品やおすすめしたい作品の中からいくつかを抜粋して紹介します。

雨の日にじっくり読みたい、アニメ化されているオススメ漫画

『ゴールデンカムイ』

作者:野田サトル
出版社:集英社
既巻:1~31巻

 本作は、日露戦争での活躍から“不死身の杉元”と呼ばれる兵士と北海道に住むアイヌの少女・アシリパが、アイヌが隠したという莫大な埋蔵金を探す姿を描いた作品。

 網走監獄の囚人たちの体に彫られてた刺青が隠された埋蔵金のヒントになるのですが、刺青を彫っている囚人たちは、全員脱獄しており所在は不明。さらに刺青は“刺青人皮”と呼ばれるように動物の毛皮を剥ぐように剥がすことが前提になっており、更に囚人たちも埋蔵金を探しているので、簡単に手に入れることはできない状況でした。

 そんな中、杉元とアシリパの2人は北海道だけではなく、樺太まで巡っていきます。人を追いかけながら、同じく埋蔵金を狙う陸軍第七師団の鶴見篤四郎率いる部隊や、戊辰戦争で死んだと思われていたが実は生きていた……という土方歳三が率いる一団と協力や対立をしながら、埋蔵金に近づいていくことに。ただ、戦うのは人だけではなく、北海道の雄大な自然に住む熊と戦うこともあり、自然の怖さというものがしっかりと伝わってきます。

 戦いでは杉元が目立つ場面が多いですが、それ以外ではアシリパが中心となって話が進むことも多め。アイヌの文化や食生活などが詳しく描かれていて、ほどよい緩急があり読む手が止まりません。アイヌの文化に触れることがなかった人でも分かりやすいものとなっているため、触れるきっかけの作品としても楽しめます。

『江戸前エルフ』

作者:樋口彰彦
出版社:講談社
既巻:1~7巻

 本作は東京都中央区月島にある高耳神社のご神体・エルダとその巫女である小金井小糸の日常が描かれるコメディ作品。

 正体は400年以上前の江戸時代に徳川家康が異世界から召喚したエルフ、だというエルダ。不老不死ということもあって、江戸の未来を見届けるように徳川家康から頼まれますが、現代では引きこもってプラモデルやゲームばかりしています。

 小金井小糸は、神事を真面目に行いながら、引きこもっているエルダを外に連れ出そうとしたりする世話焼きなところがあります。実は大人の女性に憧れていて、お金をためてはブランド品を買ったり、そのうちのひとつであるカバンを学校の通学用に使ったりと、ところどころに残念なところが見え隠れする人物でもあります。

 一見噛み合わなさそうな2人のやりとりが面白く、エルダにいたっては何かあるごとに江戸時代の文化や風習などのエピソードを交えたりするところも設定が生かされていて楽しめます。また、ほかにも豊臣秀吉に召喚されたエルフとその巫女や月島に住む人々との交流なども描かれていて、2人のやりとりとは違った感じが楽しめます。

『魔法使いの嫁』

作者:ヤマザキコレ
出版社:マッグガーデン
既巻:1~19巻

 『魔法使いの嫁』は、ひとりの少女と人外の魔法使いの物語です。主人公の羽鳥智世は、魔法使いとして類まれな力を持っており、そのため普通の人には見えないものが見えていて、家族から疎まれていました。ついには母親からも殺されかけてしまい、これがきっかけで家を飛び出し、自らを人身売買に出品することに……。

 そんな羽鳥智世を妻にするために購入したのが、犬のような骨の顔に山羊のようなねじれた角をもつ魔法使いエリアス・エインズワースでした。羽鳥智世の持つ能力はさまざまなトラブルの元になってしまいますが、協力して乗り越えていき、徐々に2人の境遇を知った理解者も増えていきます。最初は買われた者と買った者、さらに人間と人間ではない者という関係もあって、どこかぎこちない2人でした。が、さまざまな困難を経て徐々にお互いを信頼し、大切な存在になっていきます。

 種族が違うもの同士や魔法がある世界観も魅力的です。我々が暮らす世界とは違った価値観で繰り広げられる、重厚なファンタジーが見どころとなっています。

そのほかにもオススメ! アニメ化されている人気作

 『ゴールデンカムイ』『江戸前エルフ』『魔法使いの嫁』をピックアップしてご紹介しましたが、オススメ作品はもちろん、これだけに留まりません。

 また、話題作である『推しの子』などについては以前の記事で紹介しているので、こちらもぜひ目を通してみてください。

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『アイドルマスター シンデレラガールズ U149』

作者:廾之(漫画)、バンダイナムコエンターテインメント(原作)
出版社:小学館
既巻:1~3巻

『アイドルマスター シンデレラガールズ』とは?(作品ページから引用)
 大人気ゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ』に紡がれる、新たな輝きの物語。プロデューサーも仕事も持たない、アイドル未満の少女達。でも少女達は夢を見る。素敵なドレス、素敵なステージ、そして素敵な王子様――。小さなアイドル達と小さな新人プロデューサーが贈る、新しいシンデレラストーリーが開幕する。

『終末のワルキューレ』

作者:アジチカ(作画)、梅村真也(原作)、フクイタクミ(構成)
出版社:コアミックス
既巻:1~18巻

『終末のワルキューレ』とは?(作品ページから引用)
 全世界の神VS偉人、武人、傑人!!!!地上で横暴を極める人類に対し、神々は人類の滅亡を決定する。その決定を覆すべく選ばれたのは人類史上最強、13人の戦士たち。神々とのタイマン13番勝負に勝ち、人類を存続させることは出来るのか!?第一回戦は北欧神話最強「トール神」VS三国志最強「呂布奉先」!人類存亡を賭けた戦いが、今始まる!!

筆者が今推したい! オススメ作品

 空き時間には漫画を読んでいることも多い筆者。そこで、今オススメしたい! という作品もいくつか紹介します。

『左ききのエレン』

作者:かっぴー(原作)、nifuni(漫画)
出版社:集英社
既巻:1~24巻

 広告代理店勤務の若手デザイナーの朝倉光一は、プレゼンで勝ち取ったとあるプロジェクトを到底納得できないような理由で取り上げられてしまいます。失意の中、朝倉光一は、学生時代に本物の才能を持つ山岸エレンと出会った横浜の美術館へと向かうことに。学生時代に出会った山岸エレンの描いた絵から、本物を知ったことを思い返した朝倉光一は、自分が天才ではないことを意識し始めます。

 しかし、自身の仕事に向き合う中で、望む仕事と現実にするべき仕事とのギャップに苦悩し始めます。

 本作のキャッチコピーは“天才になれなかった全ての人へ”となっており、自分のことを天才だと思っていない人には当てはまるようなことも多く、共感できる物語が描かれています。やりたい仕事とやるべき仕事のギャップはきっと多くの人が経験していることですし、いろいろと考えさせられる作品ですね。

『きのう何食べた?』

作者:よしながふみ
出版社:講談社
既巻:1~21巻

 2DKの部屋にいっしょに暮らしている、弁護士の筧史朗と美容師の矢吹賢二の男2人の食生活を中心に描いた『きのう何食べた?』。筧史朗と矢吹賢二はカップルなのですが、それゆえのさまざまな事情について描かれているのが印象的。価値観の違う2人が食生活を通して、向き合う姿が描かれます。

 基本的に1話の読み切り形式になっており、本作のストーリーと密接にかかわっている調理シーンがページの大半を占めることも多く、使用する食材や調理方法などが詳細に描かれているので、再現料理を作りたくなる人もいるはず。作中で、食費は“月3万6000円也”という決め事があり、食費を範囲内に抑えられるようにしているので、その中でもたくさんの料理を作ることができる指標にもなるのではないでしょうか。

『北北西に曇と往け』

作者:入江亜季
出版社: KADOKAWA
既巻:1~6巻

 『北北西に曇と往け』は、アイスランドを舞台にしたミステリー作品です。探偵である17歳の少年・御山慧はあるとき、日本にいる弟の御山三知嵩と連絡をとろうとします。

 しかし、弟どころかいっしょに住んでいるはずの叔父夫婦とも連絡が取れず、不審に思った御山慧は日本へ帰国します。そこで知ることとなったのは、叔父夫婦は事故や病気ですでに亡くなっており、弟の御山三知嵩は自分を訪ねるためにアイスランドに向かったということでした。

 そのことを知った御山慧はアイスランドに戻りますが、日本で刑事をしているという人物から、叔父夫婦は御山三知嵩によって殺された可能性があるということを明かされます。

 当の本人はやっていない、と言いますが、嘘をついていて何やら隠している様子。分からないことだらけで真相も気になりますが、謎を探る道中で訪れる、アイスランドならではの場所や光景に注目するのもいいかもしれません。ミステリー作品特有のハラハラ感と先が気になる気持ちに駆られて、つい夢中になって読んでしまいます。

そのほかのオススメ作品もご紹介

『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』

作者:地主
出版社:スクウェア・エニックス
既巻:1~2巻

『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』とは?(作品ページから引用)
 今夜もあなたとこの場所で。

 社畜街道をひた走る、くたびれ中年男性の佐々木。彼のひそやかな癒しといえば、日ごろから愛煙する煙草と、行きつけのスーパーで働く女性店員 山田さんのにこやかな接客くらい。

 仕事に疲れたある夜、癒しを求めてスーパーに向かうが、目当ての山田さんはおらず、今どき煙草を吸える場所もなし…。意気消沈した佐々木に「ここなら吸える」と声をかけてきたのは、すこし奇抜な服装をした田山という女性だった――。

『ブルーピリオド』

作者:山口つばさ
出版社:講談社
既巻:1~13巻

『ブルーピリオド』とは?(作品ページから引用)
 成績優秀かつスクールカースト上位の充実した毎日を送りつつ、どこか空虚な焦燥感を感じて生きる高校生・矢口八虎(やぐち やとら)は、ある日、一枚の絵に心奪われる。

 その衝撃は八虎を駆り立て、美しくも厳しい美術の世界へ身を投じていく。美術のノウハウうんちく満載、美大を目指して青春を燃やすスポ根受験物語、八虎と仲間たちは「好きなこと」を支えに未来を目指す!

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