『なつもん!』の“サーカス”要素をリアルで体験! 新潟まで木下大サーカスを見に行ってきました!!

ライターM
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 スパイク・チュンソフトより7月28日発売予定のNintendo Switch用ほのぼの夏休みアドベンチャー『なつもん! 20世紀の夏休み』。本作の新要素“サーカス”にちなんだ取材レポートをお届けします!

 本作は、四方約4キロにも及ぶ広大な町を丸ごと再現したオープンワールド形式の体感型アドベンチャーゲーム。プレイヤーは、緑豊かな“よもぎ町”にやってきたサーカス団・団長の息子となって、約1カ月間の夏休みを気ままに過ごします。

 前回お届けした『なつもん!』メディア体験会のレポートには続きがありまして……。新潟で開催されたメディア体験会の翌日、開発スタッフさんや他メディアさんと一緒に、なんと木下大サーカスの観覧&取材に行ってきました!

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 サーカスの会場に赴きますと、平日にもかかわらず続々とお客さんが詰めかけます。

 実物のサーカスを目の当たりにするのは筆者も初めての体験だったのですが、モニター越しで見る公演と違って、独特の空気感や熱量を感じます。

  • ▲サーカスの開演前に、本公演に出演する演者さんの本気ジャグリングを目の前で鑑賞。クラブを落としたと見せかけて後ろ足で蹴り上げたりと、常人離れした動きは圧巻です。

 この記事では、木下大サーカス取締役・木下英樹氏へのインタビューを、サーカス公演の写真とともにお届けします。なお、安全に配慮して撮影は行っていませんが、実際の公演では象や馬、ライオンなどサーカスには欠かせない動物と共演する演目もあります。

木下大サーカス取締役にインタビュー!

――木下大サーカスの概要について

 木下大サーカスは明治35年、今から121年前に現在の中国の大連というところで、私の曾祖父、初代が旗揚げをしました。本部は岡山県岡山市の方にございます。

  • ▲木下大サーカス取締役・木下英樹氏

 大体1年間で約4~5場所ぐらい。今は日本の国内だけで公演をしておりますが、戦前はハワイや中国、東南アジアなど、海外の方でも公演を12回ほどさせていただいておりました。現在の団員はアルバイトスタッフを入れると100名を超える団体となっております。

 現在は新潟で6月19日まで公演をしておりまして、次は北海道札幌。その次の公演地が千葉幕張の方で、大体向こう半年ぐらい先のスケジュールはすでに決まっております。

 もちろん沖縄の方も公演をさせていただくこともありまして、そういったときにはフェリーで移動します。陸が繋がっているところは約100台のトラックを使って大体3日間くらいで移動していきます。

 この大テントもうちの団員やパフォーマー、海外のアーティストたちと一緒に私の父・4代目社長も自ら作業着を着てみんなで組み立てているといった、大家族のようなサーカスでございます。

――コロナ前後の展開について

 コロナが2020年、当時の安倍総理が小学校中学校の休校宣言を出されたと同時に、木下大サーカスもちょうどその時は福岡で公演をしていたのですが、もちろんお客様の安全ということで急遽中止をいたしまして、5カ月間ほど公演ができない期間がございました。

 その後少しずつ大相撲とかプロ野球が5千人以下で収容するというようなことと、USJさんがソフトオープンということも重なって、2020年の8月1日から約900名のお客様をご案内するという形で少しずつですけれども何とかスタートしていきました。

 コロナ禍ではクラウドファンディングで全国各地の皆さんから応援していただいたり、ちょうどその時に応援のコメントが約1800名の方々から支援とメッセージがありました。

 サーカスの火を消さないでほしいなど、いろいろな応援のメッセージをいただいてうちの団員もすごく頑張っていこうということで、さらにいろいろな芸に磨きをかけてレベルアップをして何とか再開できたわけです。

 その当時も社長は誰一人解雇することなくやっていこうというような固い決心で、みんな一丸となって何とか耐えました。

――長い歴史の中で変化していることや、現状のトレンドは?

 日本のサーカス団ということでもちろん昔からやっております古典芸ですね。足芸の葛の葉であったり、昔の歌舞伎にちなんだような古典芸も取り入れています。

 海外のアーティストも約10カ国から来ておりまして、モナコでシルバーメダルを取ったパフォーマーだったり、海外のトップパフォーマーも契約をしています。

 日本の団員たちもいろいろなところを学びながら、海外のいいところを取り入れつつ、日本の伝統ある古典芸も残しています。音響照明なども毎場所毎場所、東京ディズニーランドの演出家もされていたジョン・フォックスさんとともに細かいところまで毎回チェックをしてやっております。

――1回の興行での滞在期間は?

 最近ではだいたい2カ月強から3カ月弱であったり、場所によっては4カ月半ぐらいある場所もあります。一番大事なのは場所、ロケーションですね。駅前の再開発で更地になったところでサーカスができれば一番いいのですけれども、最近はなかなか場所を選ぶのが難しい状況であります。

――今でも若手のサーカス入団希望者が?

 基本的には18歳から受け入れていまして、最近では体操経験者、いろいろな体操部の方に募集のご案内をしています。やはり体操経験のあった子の方が、いろいろな技を磨き上げていく上では基本ができているのでプラスになっているかと思います。

 それこそ各地の公演でアルバイトスタッフとして関わって、私も舞台に立ちたいと実際に入団された方もいます。木下大サーカスでは人柄とかそういったモノに重きを置いて採用しています。何でもできるからというようなことではなくて、バックヤードでみんなと一緒に生活もしますので、そういったところで協調性がないとなかなか難しいかと。

――昔と今のサーカスを比べて何か大きな違いは?

 30年ぐらい前だと、今みたいな照明とか音響、スモークとかも使っていない状態で、1つの芸が終わると会場が暗転して専門のメンバーが片付けをする。

 照明もオンとオフぐらいなので、そういった部分の演出はかなり変化していると思います。

 今回取材に応じていただいた木下大サーカスの今後の公演スケジュールについて、詳しくは公式サイトでご確認ください。

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