『ブレイブルー エントロピーエフェクト』インタビュー。おすすめのキャラは? マルチエンドのコンプリートまでにかかる時間は?【電撃インディー#470】

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 91Actが近日Steam(PC)でアーリーアクセス開始予定のスタイリッシュ・ローグライトアクション『BlazBlue Entropy Effect(ブレイブルー エントロピーエフェクト)』。その開発をつとめる91Act(本社:中国四川省成都市)の社長であり、プロデューサー兼ディレクターでもある姜磊(キョウ ライ)さんに、インタビューを行いました。

 本作は、プレイヤーは現実と仮想が融合した世界となる意識訓練装置『ACE』を通して、『ブレイブルー』シリーズのキャラクターを操り、迫りくる試練に挑みます。

 クールで爽快なアクションバトルと、ローグライトな成長を楽しみながら、ステージを探索することで物語が展開していきます。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

『ブレイブルー』シリーズの魅力を伝えるために6年の歳月をかけて制作

──『ブレイブルー』を題材にしたゲームを作ることになったきっかけを教えてください。

 2008年にアーケードゲームとして登場した『ブレイブルー』は、私個人としてもとても好きなゲームです。そこで会社を設立した際に、たくさんのユーザーに『ブレイブルー』の魅力を伝えたいと思い、アークシステムワークスさんから許諾を得て、自分たちが得意としている対戦格闘ゲームというジャンルでスマホ用ゲーム『BLAZBLUE REVOLUTION REBURNING(ブレイブルー レボリューション リバーニング)』を作りました。

 こちらはワールドワイドでプレイヤーが1000万人を突破したのですが、自分たちが理想とする“面白いゲーム”というクオリティには達していないと感じる部分がありました。

 そこで、よりよいゲームを作ろうと6年以上かけて最終的にたどり着いた答えが、ローグライトアクションというジャンルでした。このゲームを通して、『ブレイブルー』の魅力をより多くのプレイヤーに伝えられたらと思います。

──もともと『ブレイブルー』シリーズがお好きだったのですね。ちなみにどのキャラがお好きでしたか?

 レイチェルが好きで、よく使っていました。
※金髪ツインテールの吸血お嬢様です。

──本作では特殊な訓練装置“ACE”のなかで戦うという設定ですが、この設定はどのようなところから生まれたのでしょうか?

 今回は外伝という形なので、いかに原作の世界観を壊さずに新しい設定を作るのかを工夫したなかでたどりつきました。

 開発当初は2つの選択肢がありました。1つは、原作のストーリーをそのまま再現し、新しいストーリーを作らないというもの。たしかに間違いは発生しないのですが、新しさが足りません。

 もう1つの選択肢は、新しいストーリーを作るというもの。しかし我々は原作者ではないので、どうしても原作とは異なる表現が出る可能性もありました。

 そこで異なる表現が出ないよう、『ブレイブルー』というシリーズのコアの部分をそのままに、少しだけ改変して新しいものを作り出すことにしました。こうして、特殊な訓練装置のなかで戦うというアイデアが生まれ、これらの問題を回避したのです。

──『ブレイブルー』という作品のキャラを使ううえで、注意した点や、気を付けたところはありますか?

 先ほども言いましたように、世界観ですね。いかにあの世界観を壊さずに、キャラクターの魅力を表現できるのかを気を付けました。

 また、対戦格闘ゲームのキャラクターを、アクションゲームのキャラクターとして魅力を出すことにも注意しましたね。アクションゲームと融合させたときに、どう表現するのかに力を入れました。

──実際にプレイして、キャラクターの動きが滑らかな上にアクションの種類も豊富で、まるで格闘ゲームを遊んでいるかのように遊べました。

 そのあたりは、とても大事にした部分です。

──最初に選べるキャラがコハクなのは、初心者に使いやすいといった狙いや意図があるのでしょうか?

 まさにそのとおりです。必ず選ぶ初期キャラとして、操作が簡単なキャラクターをあえて選びました。そういう意味で、コハクはチュートリアルとしても最適なキャラですね。

──7人のキャラクターが用意されていますが、オススメのキャラや特徴などを教えていただけますか?

 まずはコハクがおすすめですね。とても機動力が高く、スムーズに移動して近接戦闘を行ったり、空中をジャンプしながら戦えるので、非常に扱いやすいです。

 次にハクメンです。太刀を持っていて、一見とても重そうなキャラです。しかし、攻撃力が非常に高く、敵の攻撃を跳ね返す技を持っているので、戦いやすいです。

 それから、遠距離攻撃が得意な女の子のノエル。このキャラは攻撃がとても派手で、パターンも豊富です。ただ、比較的操作が難しいところがあります。

 そして最後に、本作の主人公であるラグナですね。スキルを発動する際にHPが減り、攻撃が命中するとHPが回復するという仕組みがあります。爽快感がある戦いのなかで、死と隣り合わせの緊張感やスリルが楽しめます。

──主人公のラグナはその特殊な能力があるから、あえて最初は選べないようにしたのでしょうか?

 初期キャラで主人公が選べないのは、プレイヤーにキャラクターのアンロックの過程を踏んでもらうためです。最初から主人公が使えると、ほかのキャラをアンロックしない可能性があるので、その導線として現在の形になっています。

 ちなみに、最初のチュートリアルを1時間ほどプレイすれば任意のキャラクターをアンロックできるので、ラグナを使えずにストレスを感じるようなことはありません。

──数あるキャラクターの中で、一番プレイヤーにおすすめしたいキャラクターは誰ですか?

 とても答えにくい質問ですね(苦笑)。我々は全力を尽くして開発したので、どのキャラクターも満足していますし、どれか1つを選ぶことはできません。

 プレイヤーのみなさんにとっても、きっと好みのキャラクターがいると思います。どのキャラクターも好きになってもらえるポイントや魅力が、絶対にあると思いますので。

──現在選択できる7キャラのほかに、正式リリースまでにキャラが増えたり、DLCで追加したりといった予定はありますか?

 現在、ゲームのクオリティをさらにグレードアップする作業をしています。正式リリースのときにはキャラクターがもう少し増えているはずです。

“ポテンシャル”と“エレメント”で自分だけのキャラクターを生み出す育成システム

──バトル中に“ポテンシャル”を獲得してバトルスタイルが変化するというシステムがありますが、これはどのようなきっかけで生まれたのでしょうか?

 多くのゲームでは、氷や炎などのエレメント(属性)の変化によってステータスやスキルといった数字的な部分を変えていると思います。

 しかしこのゲームでは、アクションの部分でも変化を持たせたいと思ったんです。そこで、キャラクターそれぞれが持つ15個の“ポテンシャル”同士を組み合わせて、新しいローグライトの体験を生み出そうと思いました。私はこれこそが、本格的なアクション×ローグライトの形だと思います。

──攻撃アクションが変わったりもしますか?

 “ポテンシャル”自体で、アクションは変化します。また、“ポテンシャル”を組み合わせることで、新しいアクションコンボも生まれるので、いろいろ組み合わせることで変化を楽しめます。

 また本作では、先ほど申し上げたエレメントの部分にも、育成の要素が入っています。アクションとエレメントの2つのシステムで、プレイヤーは自分だけのキャラクターを獲得できます。

 さらに、育成したキャラクターのスキルとアビリティを、ほかのキャラクターに伝承するシステムもあります。キャラクターのステータスやスキルを組み合わせて、さらに新しいものを生み出せます。

──『ブレイブルー』はコマンド入力で必殺技を出す要素があったのですが、そういったものを今回のアクションで加えるような案はありましたか? 入力が複雑になるので、あえて外したのかなと思ったのですが。

 使えるボタンの数が限られているので、スキルなどの組み合わせでコンボが変わる設計にしました。ほかにも、方向ボタンと攻撃ボタンの組み合わせでもアクションが変わるようにしてあります。多少テクニカルですが、それほど複雑にしていません。

──本作で、最初のエンディングに到達するまではどのくらいかかりそうでしょうか。

 遊び方にもよりますが、初めてエンディングに到達するには、ある程度スムーズに遊んだとしても20時間以上はかかると思います。本作はマルチエンディングなので、それをすべて遊び尽くそうとすると、30から40時間はかかると思います。

──今後のスケジュールや、いつごろプレイできるようになるかを可能な範囲で教えていただけますか?

 現在、Steamでアーリーアクセスを行えるように最後の準備に入っているところですが、8月16日にはアーリーアクセスができるように努力いたします。

──最後に、このゲームに期待するファンの皆さんへメッセージをお願いします。

 今回、私は91ACTの名にかけて、みなさんにぜひ楽しんでいただけるようなゲーム体験を届けたいと思います。アーリーアクセスのあとも、引き続きゲームのアップグレードを行っていきます。みなさんの意見をいただいて、正式版としてよりよいものを出せるように頑張ります。


© ARC SYSTEM WORKS/©91ACT

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