『グラブル リリンク』ディレクターインタビュー。エンディングまでのプレイ時間や周回要素は?【グランブルーファンタジー リリンク】
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サイゲームスより、2024年2月1日に発売されるアクションRPG『グランブルーファンタジー リリンク(以下、『リリンク』)』のプレスイベントレポート&インタビューをお届けします。
なお、本イベントは『グランブルーファンタジーヴァーサス ‐ライジング‐(GBVSR)』のプレスイベントと同時に実施されたものです。
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発売日が電撃発表! ゼーガ・グランデ空域への道は2月1日に開かれる
本イベントのプレゼンテーションで『リリンク』の発売日が先行発表され、gamescom 2023にて公式発表されました。デラックスエディションなどの限定版やその同梱物についても公開されました。どれを買おうか今から悩む……!
『リリンク』にも、『GBVSR』と同じく“十天衆限界超越お助けセット”やまたは“十賢者お手軽加入&領域解放セット”がもらえる『グラブル』のシリアルコードが同梱。原作『グラブル』もプレイしていますが、限界超越や領域解放を行っていないキャラクターはまだまだいるので、今後の育成スケジュールを練り直したくなりました。
要所でこちらを仕留めにくる。フルアシストモードあっての冒険!?
そんな大発表があった本イベントでプレイできた試遊版は“グラブルフェス2022-2023”でプレイできたバージョンと使えるキャラクターやその性能は同じですが、マップや出現する敵が異なるクエストに挑戦するものとなっていました。
全体的な感想やキャラクターの魅力などは“グラブルフェス2022-2023”のレポートにゆずるとして、今回改めて感じたのは、爽快に戦えつつも決してゴリ押しがきくようなゲームではないというものです。というのも、ボスの攻撃に、一撃でこちらのHPをほぼすべて減らしきるような高威力のものが混ざっているためです。まさに大いなる破局。
また、今回戦えたボスの場合、強力な攻撃の予備動作中にこちらを足止めするような攻撃を仕掛けてきたので、要所要所で相手の攻撃を覚えるのが重要になりそうです。
ただ、予備動作をひとつずつ覚えるというよりも、下記トレーラーの0:44ごろに見られるような赤い円が立ち回りのカギになっている様子。
●動画:GRANBLUE FANTASY: Relink - PlayStation Showcaseトレーラー
この円は最初から表示されているものが敵の攻撃範囲で、内側から広がっていく円が元の円の外周に触れるときが攻撃の発動タイミングです。
本作の回避は敵の攻撃に合わせて使用すると、一定時間無敵効果が付与されるジャスト回避になるので、敵の攻撃にタイミングを合わせられれば大きな反撃のチャンスを生み出せます。一方で、あらかじめ攻撃範囲は示されているので、赤い円の外へ逃げることも比較的容易です。
どちらの避け方を選択するか、また、避け方によって避けた際のリターンが異なってくる点は、本作のアクションの楽しさのひとつの中核となりそうです。
こういった非常に高威力な攻撃が用意されているのが、今回のプレゼンなどで開発ディレクター陣が本作を「アクション要素強めのアクションRPG」と紹介している部分なのだろう、と筆者は推測しました。製品版では強敵に勝てない場合、タイミングをはかる腕を磨くか、育成をしてステータスを上げるという流れになるのではないでしょうか。育成を選んだ場合はこってりとしたRPG体験もできそうです。
そして、今作のシステムを語る上ではフルアシストモードも外せません。既に動画では公開されていますが、フルアシストモードは移動だけプレイヤーが行えば、攻撃、アビリティ、回避を自動で行ってくれる優れもの!
自分は“グラブルフェス2022-2023”と今回のイベントをあわせて数時間ほど本作をプレイしており、多くのユーザーさんよりも本作に慣れているものの、あえて今回はフルアシストモードでもプレイしたのですが、その動きの良さに感動しました。これはありがたい。
ただ、完全無欠というわけではなく、アビリティなどのスキのある行動中に攻撃を仕掛けられると、ダメージを受けてしまいます。フルアシストモードでも、攻撃の手を止めるためにあえて敵から距離を取る、というような駆け引きが楽しめそうですね。
アクション要素を楽しみたい人から、『グラブル』は遊んでいるけれどもアクションゲームは触れたことがない……という人まで、さまざまなニーズに対応しているという印象です。
触りやすさや気持ちよさは待った歳月に見合ったクオリティに!
そんな本作の魅力や気になるところを、ディレクターの梶泰幸氏とゼネラルディレクターの福原哲也氏にお話を聞きました。
──お二人の役割分担について聞かせてください。
福原哲也氏(以下、敬称略):キャラクターやビジュアル、サウンド面など本作を『グラブル』たらしめる要素を見ています。
梶泰幸氏(以下、敬称略):私は主にゲームのシステムや遊びを監修したり、自分から提案したりしていますね。
──アクションRPGという新しいジャンルとしての差別化の方針について改めてお聞かせください。
福原:原作はモバイルのブラウザゲームとして作られたものですので、表現に制約があるなかで作られています。『リリンク』では3Dで描かれることで情報量が増え、『グラブル』のバトルはこういうものだったんだ、と原作ユーザーに感じていただけると思います。
──本作をプレイする際に『グラブル』の知識はどの程度必要でしょうか?
福原:『GBVS』シリーズ同様に本作でも、『グラブル』の知識がなくても楽しめるようにはしています。ただ、TVアニメ『GRANBLUE FANTASY The Animation』の1話と2話で描かれる、主人公とルリアがどう出会って旅に出たかは知っておいていただけるとより楽しめますね。
──既存のファンに向けて『リリンク』でしか見られないエピソードやキャラの側面はありますか?
福原:フェイトエピソードという形で、主人公を含めたそれぞれのプレイアブルキャラクターにだいたい10話分くらいのエピソードが用意されています。フェイトエピソードは会話や戦闘を含めたクエストで構成されており、クリアするとキャラクターを強化できるなどの報酬も得られます。
育成を進めていくとフェイトエピソードを遊ぶ必要も出てくるので、全体としてかなりのボリュームになります。あと、操作キャラクターによってメインストーリーの会話の一部に変化もあります。キャラクター好きな方には、いろんなキャラクターでメインストーリーをプレイしてみてほしいですね。
──主人公とルリア以外のキャラクターのバックストーリーなどもフェイトエピソードで見られるのでしょうか?
福原:例えばランスロットなら「白竜騎士団の団長で、主人公との出会いは~」といったように、フェイトエピソードの導入で原作『グラブル』での出会いやバックボーンを描いています。また、バトル中のキャラクター同士の掛け合いがかなりの数用意されているので、そこでキャラクターの性格やキャラクター同士の関係性が見えてくると思います。
──3Dでありながら『グラブル』らしさを感じさせるフィールドのビジュアルへのこだわりを聞かせてください。
福原:元々『グラブル』をリリースしたときに背景デザインを担当したCyDesignationの堀さんが、前職を含め名だたるタイトルで背景を手掛けており、考え方がアーティスティックで背景へのこだわりのある方なんです。
本作でも『グラブル』の世界を3Dで表現するにあたって堀さんに力を貸してもらっており、昨今のフォトリアルな背景が主流な中、独自性のあるビジュアルになっていると感じています。最近主流のフォトリアルなグラフィックと比べると情報量が少なく見えるかもしれませんが、ここはあえて『グラブル』らしさを中心に据えてチャレンジしている部分ですね。
梶:私が元々背景アーティスト出身なので、堀さんと3Dで『グラブル』の背景をどう表現するかを詰めていました。
なかでも大きな特徴となるのは、オブジェクトひとつひとつのテクスチャをすべて手書きで描いていることです。魂のこもった繊細な部分ですので、ぜひ見ていただければと思います。
福原:手書きですので、空の表現もロケーションごとに異なるものとなっており、風景とあわせてゼーガ・グランデ空域とその島々を表現しています。
──開発が長期にわたっていますが、とくに時間をかけて作り込んだ部分をお聞かせください。
福原:バトル部分や手触り、UIといった何度も触る部分の快適さを重視しています。代表取締役社長の渡邊や、プロジェクト外のスタッフにも触ってもらって、何度も試行錯誤しました。
梶:バトルの手触りやグラフィック面ひとつひとつ緻密にこだわってブラッシュアップを重ねてきており、サイゲームスの作るゲームのクオリティの高さを体感できるものになっています。どこか一部というよりも、全体的に磨き上げたために開発期間が長くなってしまいました。
──プロトバハムートが操作できるシーンもあるということが発表されましたが、星晶獣を操作できることも本作のベースのアクションのひとつなのでしょうか?
梶:プレイヤー以外を操作するシチュエーションはありますが、基本はイベント的なものです。ただ、こちらもプレイアブルキャラクターの手触り同様にこだわっているので、触ってもらうと驚くくらいスムーズに、そしてド派手に動きます。
ほかにも、スペクタクル感を感じてもらえるような仕掛けをいろいろ入れ込んでいるので、楽しみにしていてください。
──『リリンク』を『グラブル』ファンではない層に広めるためにどんなアプローチをしていく予定でしょうか?
福原:本作は海外でも発売しますが、海外は日本以上に『グラブル』を知らない人が多いです。ですから、発売が近くなるにつれていろいろと導線を引いていこうと考えています。先ほども挙げたTVアニメシリーズもその例ですし、マンガでアプローチすることもあり得ます。
歴史が長い分、メディアコンテンツも多数あるので、活用していければと思います。
──全キャラクターに専用のアクションを用意した理由を聞かせてください。
梶:これは、自分がやりたかったというのが大きいですね。『グラブル』のキャラクターを3Dアクションで触れる、という体験をプレイヤーのみなさんに提供していくにあたって、妥協をしたくなかったんです。ですから、個々のキャラクターが好きな方やアクションゲームが好きな方に納得していただけるようにこだわっています。
福原:極端な話、キャラクターの数だけ違うアクションゲームが遊べると思っていただいて差し支えないです。さらにどのキャラクターでも全編通して楽しめるようにこだわっているので、特定のキャラクターしか使いたくない人も最後まで気持ちよく遊べるつくりになっています。
──ソロプレイとマルチプレイのゲームバランスの調整はどのようになっているのでしょう?
梶:クエストには4人マルチで行くこともプレイヤー1人+NPC3人で行くこともできます。さらに、プレイヤー2人+NPC2人といった組み合わせや、完全に仲間のいないソロプレイも可能です。
これらの選択肢からどういった遊び方をするかによってクエストごとにクリアまでの時間が変わってくるバランスになっています。
──プレイする中でクエストの周回が必須になるのでしょうか。また、周回のメリットなどを聞かせてください。
梶:メインストーリーを進める中でクエストをクリアしたり、メインストーリーをクリアしたあとにクエストを楽しむことで、素材を集めて育成を進めることが可能です。なかにはやり込まないと手に入らない最強武器なども用意しているので、繰り返し遊ぶことにもメリットがあるようになっています。
福原:一方で、アイテムを作る際のキーアイテムや重要素材などは初回クリア報酬などで入手できるようにしているので、クエスト周回をしなくてもゲームを進めるのに詰まることはありません。ただ、全員をまんべんなく育てたり尖った育成をしたりしたい場合は、同じクエストを周回する必要も出てきます。
梶:クエストそれぞれはスムーズに遊べつつも、やりこみ要素として『グラブル』らしい収集や育成を用意しています。
──エンディングまでの想定プレイ時間はどのくらいになりますか?
福原:ストーリーはだいたい、20時間くらいでエンディングを迎えるくらいのボリュームです。ただ、エンディング後も物語は続いていき、その後の本当の終わりを迎えるには合計で30~40時間はかかると考えています。
20時間というと短いと感じるかもしれませんが、アクションRPGとしての体験の密度の濃密さがすごいので、実際は短いとは感じないのではと思います。
──DLCで追加キャラクターはいるのでしょうか?
福原:本作はパッケージ単体できれいにストーリーが終わり、クエストなども遊びつくした人向けに高難易度コンテンツなどを準備しています。こちらは続報をお待ちください。
──最後にユーザーさんに向けてメッセージをお願いします。
梶:相当お待たせしていて申し訳ありませんが、ようやく発売日が来年の2月1日に決まりました。アクション部分を相当こだわって作っているので、触りやすさや気持ちよさは、お待たせした時間に見合ったクオリティになっています。ぜひ触っていただきたいです。
福原:グラブルファンのみなさんを発表から長い間お待たせしてしまったこと、まずは申し訳ありません。そのうえで、かけた時間の分だけいいゲームになったと思っています。
発表された当時は2018年発売予定で、原作『グラブル』も4周年というころでしたが、今では10周年が見えるタイミングとなりました。今なお、たくさんの方に『グラブル』を遊んでいただいており、とてもうれしく思っています。
これから『GBVSR』と『リリンク』が近いタイミングでリリースされ、そこから原作『グラブル』10周年と続くので、3タイトルで『グランブルーファンタジー』の10周年イヤーを盛り上げていければと考えています。
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