レビュー:【イーグレットツー ミニ】フルパワーが爽快すぎるシューティング『中華大仙』をノンストレスで楽しめる!
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- 栗田親方
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タイトーから12月21日(木)に発売される、『イーグレットツー ミニ』専用ソフト収録SDカード『アーケードメモリーズVOL.2』のなかから、比較的マイナーなタイトルをピックアップしてレビューしています。
今回のタイトルは、『中華大仙』です。
ほかにも下記の4タイトルをレビューしていますので、ぜひあわせてチェックしてください!
・1985年『ワイバーンF-0』
・1987年『ワードナの森』
・1987年『特殊部隊U.A.G.』
・1989年『クライムシティ』
ゲーセン常連だった高2の頃に遊んだ懐かしい記憶
『アーケードメモリーズVOL.2』に収録された10タイトルを初めて見たときに、最も「うおお、懐かしい! 久々にプレイしたい!!」と心躍ったタイトルが、この『中華大仙』でした。
普通に考えると『ナイトストライカー』が目玉なんですが、こちらは「ついに来たか!」という高揚感はあったものの、古参プレイヤー以外にもかなり知られているメジャーな作品なので、「まあ、順当ですわな」と斜に構えた気持ちで眺めていたんですよね。
同様に、『リターンオブザインベーダー』や『オペレーションウルフ』、『究極タイガー2』などのメジャーな作品&シリーズも、感慨としては『ナイスト』に近い印象。
『ゆうゆのクイズでGO!GO!』にはファーストインパクトで面食らいましたが(笑)、ゲーム内容としてはクイズゲーム(+ミニゲーム)なので、懐かしさはあれど、プレイ意欲はそこまで高まりはしなかったのです(クイズ&ゆうゆファンの方すいません……)。
しかし、そのほかのタイトルは、ぶっちゃけ“メジャー”ではなく、どちらかというと“マイナー”寄りのため、1984年ぐらいからゲーセンに通い始め、ほぼ全タイトルを見たり遊んだりしていた私にとっては、むしろこれらのタイトルが「懐かしい!」と強く感じられる対象だったのです(超レアタイトルである『ワイバーンF-0』のみ、残念ながら初耳でした……悔しい!)。
そして、そのなかでも特に楽しく遊んでいた記憶のある『中華大仙』が、私の脳を強く刺激したというわけです。
というわけで前置きが長くなりましたが、おそらく35年ぶりぐらいに遊ばせてもらった『中華大仙』について、今だから書けるプレイレビューをお届けします。
ちなみにリリースされた1988年は、1972年生まれの私が16歳=高校2年生の頃。地元・金沢のゲーセンに入り浸っていたので、おそらく『WE'LL TALK TAITO金沢店』あたりで遊んでいたんじゃないかと思われますね(うろ覚え)。
クリアしたはずなのに内容をほぼ覚えていない謎が解けました
ここまで、私が本作に強い思い入れがあることをお伝えしてきましたが、じつは「楽しく遊んだ&クリアした」という記憶だけは残っていたものの、ゲーム内容については序盤以外ほとんど覚えていなかったんですよね……。
普通は印象に残るはずの、「ラスボスがどんなやつだったのか?」「最終面はどんな雰囲気だったのか?」みたいなことが、まったく思い出せなかったのです。
もちろん長い年月が経ったせいもあるとは思いつつ、むしろ新鮮な気持ちで(セーブ&ロードを駆使しつつ)最後までクリアした結果、すべての謎が解けました。
本作の難易度の具合が、昔のシューティングゲームではよくある「フルパワーになると無双できるぐらい強いけど、うっかり倒されると最弱状態に戻されてジリ貧」というやつだったのです。
なので、序盤のパターンを覚えてある程度パワーアップできるようになれば一気に簡単になるのですが、昔のゲームにありがちな“自機の巨大な当たり判定”というハードルもあり、慣れるまではマジで序盤のザコ敵にサクサクとやられがちなんですよね……。
つまり、安定するまでたいへん苦労した序盤の記憶はかなり強めに残っていたんですが、本来は難易度が高いはずの後半ステージについては、おそらく最初の難関を乗り切ってフルパワーになれたときに、サクッと一気通貫しちゃったのではないかと思われます。
本作は全5ステージで、ボスの攻撃はそれなりに強力ではありますが、いわゆる“初見殺し”のようなビックリドッキリ攻撃は特にないため、100円玉すら貴重な年頃のハングリー精神と、事前にうまい人のプレイを見て得た知識などを総動員すれば、初見で抜けるのも難しくはなかったと推測されます。
というわけで、約35年ぶりのプレイは30分ほどで大満足のフィニッシュ。記憶がほぼなかったぶんフレッシュな気持ちで楽しめましたが、黄色い棒がたくさん立っている背景や、将軍のようなボスなどは、うっすらと記憶に残っていましたね。
なぜかラスボスのドラゴンはまったく記憶にありませんでしたが……(おそらく1回だけクリアして満足してやめたのかなと)。
総評:自機の当たり判定が大きめなこと以外は爽快で軽快な良作!
本作がリリースされた1988年は、コナミの超名作『グラディウス』から3年、タイトーの3画面大迫力作品『ダライアス』から1年半という月日が流れた結果、さまざまな横スクロール・シューティングゲームが生み出されたあとでした。
その間、『ファンタジーゾーン』や『R-TYPE』など、当時としては斬新なアイデアのゲームも多く、新タイトルがどうしても何かの二番煎じになりがちな時代に入ってきたような頃合いです。
そこで本作が選んだ道は、おそらく「初心に帰ってシンプルに楽しく!」というコンセプトだったのではないでしょうか?
完全に私見ではありますが、煮詰まって複雑になったジャンルがいったん仕切り直してシンプルになるのはよくあること(格闘ゲームしかり)。その結果が、今あらためてプレイしても楽しい、ライトなフィーリング&特徴的なグラフィックの『中華大仙』になったのではないかと思います。
詳細なゲームシステムのほうも、ぶっちゃけ“中華ダライアス”といってしまって差し支えないほど、メインショットのパワーアップシステムは似ていたりします。
だんだん弾が大きく&多くなり、レーザー形態はないものの、最後は地形を貫通するウェーブ形態+サイドに通常弾という、『ダライアス』のプレイヤーならそれだけで気持ちよくなれる要素になっているんですよね。
それに加えて、サブショットとなる“法術”がまた気持ちよく、最強の武器と評される「乱月光」なんかは、自分がボスキャラになったかのようなウェーブの弾幕を画面全体に展開するという、ド派手かつ超強力なものになっています。
地面を這うように進んだり飛び跳ねたりする『ダライアス』のミサイルのような法術もあるので、当初はここからスタートして、だんだん激しくなっていたんじゃないかという気もしますね(勝手な考察)。
全5ステージで1周エンド(周回ナシ)というテンポの良さも小気味よく、唯一の欠点ともいえる「自機がデカくてうっかり死にやすい」という点も、セーブ&ロードを使えばノンストレスで快適に遊べちゃいます。
そんなこんなで、“思い出補正”も若干は入ってるような気はしますが、ちょっとした空き時間に横スクロール・シューティングゲームを遊びたくなったときは、間違いなくおすすめできる良作ですよ!
「ナイトストライカー」をはじめ、10タイトル収録。『アーケードメモリーズVOL.2』12月21日(木)発売!
『アーケードメモリーズVOL.2』は、1985年から1995年までの間にゲームセンターに登場したゲーム10タイトルを収録した『イーグレットツー ミニ』専用ソフト収録SDカードです。本体のSDカード用スロットに差し込むことで、収録タイトルを遊ぶことができます。
『アーケードメモリーズVOL.2』は、電波新聞社が展開する「インテリジェントコントローラ サイバースティック」対応で、ゲームセンターの臨場感そのままに対応タイトルをお楽しみいただけます。
※サイバースティック対応タイトルは「オペレーションウルフ」「ナイトストライカー」のみです。
製品紹介PV
収録タイトル紹介動画
『アーケードメモリーズVOL.2』製品情報
『アーケードメモリーズVOL.2』には、全32ページの特典DX攻略本「電撃TAITO STATION VOLUME3」と10タイトルの「インストラクションカード ミニ」、特典「タイトー70周年記念ステッカー」が同梱されます。
発売日:2023年12月21日(木)
『アーケードメモリーズVOL.2』(10タイトル収録SDカード)
希望小売価格:8,778円(税込)
同梱物:特典DX攻略本「電撃TAITO STATION VOLUME3」(全32ページ)、インストラクションカード ミニ(10タイトル)、特典「タイトー70周年記念ステッカー」
『イーグレットツー ミニ』本体+『アーケードメモリーズVOL.2』セット【限定生産】
希望小売価格:19,778円(税込)
商品内容:
・イーグレットツー ミニ(40タイトル内蔵/ケーブル付属)
・アーケードメモリーズVOL.2(10タイトル収録SDカード)/特典DX攻略本「電撃TAITO STATION VOLUME3」(全32ページ)、インストラクションカード ミニ(10タイトル)、特典「タイトー70周年記念ステッカー」、セット特典「IMAGE CARD(復刻版)」2種
■イーグレットツー ミニ
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