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【オクトラ大陸の覇者3周年記念インタビュー】誰がどうなる? キャラ性能のバランスや今後の新キャラの展望【連載第2回】

タダツグ
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 スクウェア・エニックスのiOS/Android用RPG『OCTOPATH TRAVELER(オクトパストラベラー) 大陸の覇者』が、10月28日に3周年を迎えました。

 3周年に先んじて“オーバークラスアップ”や“星の香炉”といったさまざまな新要素も実装され、奥深さが増した本作。その魅力の根源をお聞きするべく、プロデューサーの鈴木 裕人氏、ディレクターの細川 晋太郎氏、プランナーの伊藤 幸祐氏にお集まりいただいてのインタビューを実施してきました。

 連載第2回となる今回は“オーバークラスアップ”などの実装で変化したキャラクターの性能バランスや、今後の実装キャラクターについてのお話をお届け。一部“サイドソリスティア”のメインストーリーについて触れている部分もありますので、ネタバレが気になる方はご注意ください。

【関連記事】推しキャラとまた旅をしよう! オーバークラスアップ実装の真意【インタビュー第1回】

※本記事はスクウェア・エニックスの提供でお送りします。

キャラの個性を伸ばすバランス調整──目標とするのは“すべてのキャラに輝ける場所を作ること”

──ここからはバランス調整について少し突き詰めたお話をお聞きしたいのですが。各キャラは“灯火の加護”によって新たなアビリティを習得できるほか、“オーバークラスアップ”でEXアビリティも習得できるわけですよね。それによる成長の方向性はどのようにお考えでしょうか? 具体的には、長所を伸ばすのか、それとも短所を克服するのかというところが気になっていて。

細川:これはレベルデザインチームに任せている部分ですが、既に“灯火の加護”や“オーバークラスアップ”を実装しているキャラも、そしてこれから実装されるキャラに関しても、一貫して長所を伸ばす方向性で設計してもらっています。

──なるほど。

細川:“灯火の加護”で習得する新アビリティ、およびEXアビリティに関しては、なるべくキャラクター間で差が出ないようにしたいと思っています。ただ……同じレアリティ帯でありながら、他キャラと比較してちょっと使いどころが少ないよねってキャラもなかには居たと思うので(汗)。そういうキャラに関しては、追加アビリティは意図的に強めに設定してもらおうとも思っています。

──すべてのキャラに輝きどころがあるなら、それは本当に理想的ですね。キャラの長所を伸ばす方向性というのも、お聞き出来てなんだか安心しました。これまでに出来なかったことを出来るようにしてしまうと、そのキャラクターの個性が薄れてしまいますからね。

細川:我々としても、この『大陸の覇者』というゲームにおいてキャラクターの個性こそがとにかく重要だと考えているので。それが薄まるとゲームとしても面白くなくなってしまいますから、キャラの個性をより活かせるアビリティが追加される方向で考えていきたいです。

──アタッカー気質のキャラであれば、一回の攻撃の打点がより高まったり。タンク気質のキャラであれば、より硬さが増したりとか、そういう感じでしょうか。

細川:具体的な設計思想は、コニーなんかがわかりやすいかもしれませんね。彼女は星3のタンクキャラ(※)ですが、万能でこそないものの、しっかり運用すればちゃんとパーティを支えるタンクとして活躍できる性能になっていると思っています。

(※)タンクキャラ……敵の攻撃を自らが引き受けることで、仲間が倒される確率を減らすパーティの守護者的なポジションのこと。コニーは“灯火の加護”で習得できる“防御”のバトルアビリティで守備力を高めつつ、“前衛交代時挑発(全体)”のサポートアビリティで自らに敵の攻撃を集める立ち回りが可能となった。

──しっかり運用すればちゃんと活躍できる。活かすも殺すもプレイヤーの腕しだいというところに面白さがあると思いますし、そうなるとやはり万能ではなく、ある程度はキャラの個性に寄せた調整のほうがうれしいなって思えます。今後、さらなるキャラたちへの実装が楽しみです。

細川:はい。頑張ります。

──そうなると、どうしても実装スピードが気になるんですよね。なまじキャラクターが豊富なぶん、すべてのキャラに“灯火の加護”と“オーバークラスアップ”が実装されるのは、まだ時間がかかるのかなって察してはいますが……。

細川:今後も順当にやっていきますよ。一定のペースで。

伊藤:逆にいえば、大幅なペースアップは難しいですよね。僕から見てもレベルデザインチームはそこにしっかりコストをかけていると思っていますし、むしろそこを疎かにしてはいけないだろうと。なので、どうしても時間はかかるなって思いながら見ています。

鈴木:ただ、今より大幅にペースダウンすることもないとは思うので、これまでの実装スピードを念頭に入れてもらえればなんとなく全員の強化が完了する時期も見えてくるかもしれません。こちらとしては、焦らずお待ちいただければと思っています。

細川:これはちょっと細かいお話になってくるのですが。これらのキャラ強化要素に関しては、レベルデザインチームが本当に熱意を込めてやってくれている部分なんですよ。キャラによっては、これまでにやったことがない機能同士をかけ合わせることでしか実現できないものなんかもあったりして。試行錯誤の連続です。それくらい力を込めて設計していますので、どうしてもお時間をいただく形になってしまうのはご容赦いただきたい部分です。

──過去キャラの強化に関してそこまで熱心にコストをかける運営チームというのも、なかなか珍しいと思います。そうして推しキャラにしっかり輝きどころが与えられるのなら、ファンとしてこんなにうれしいことはないかな、と。

鈴木:それもひとえに、プレイヤーの皆さんが本作のキャラクターたちを熱心に愛してくださっているからこそですよ。我々としても、初期設計の段階からしっかりコストをかけてキャラを作ってきたつもりですし、そんな各キャラに愛着を抱いてくれる方が多いことには感謝しかありません。

細川:そうなんですよね。なので、その愛にしっかり応えるのは価値があることだと思ってやらせてもらっています。

──そういう運営スタンスだからこそ、個人的にも応援したいと思ってしまいます。必殺技の実装時も思いましたが、キャラ1人1人へのこだわりがしっかり感じられるのが素敵だなって。

鈴木:そう言っていただけると、現場のスタッフも喜ぶと思いますよ。今回の3周年のアップデートを受けて「ずっと遊んできてよかった」と喜んでくれているプレイヤーさんの声も届いていて、本当に救われた気がしました。コストをかけてよかったなって実感しましたね。

ファンだからこそ気になる……今後のキャラクター実装の方向性

──続いてキャラクターそのものの実装スピードについてもおうかがいさせてください。3周年で『オクトパストラベラー2』の主人公たちであるテメノスとアグネアが実装されました。先日の生放送でも「今後はメインストーリーの進捗を待つことなく『2』の主人公たちを実装していく」というお話をされていましたが、これの意図するところを今一度お聞かせいただけますか?

鈴木:これは生放送で細川が言ったとおりですね。メインストーリーの更新を待っていると、それこそ年単位で実装を待ってもらうキャラクターが出てきてしまうので、それはちょっと避けたいなと。具体的な実装スピードや実装順に関して気になっている方も多いとは思うのですが……それをここでお伝えするというのは、さすがに勘弁してくださいってところです(汗)。

伊藤:シナリオ的な側面から言わせてもらえれば、たとえばテメノスやアグネアが今回、ストーリーに先んじて実装された形ですけど。だからといって、彼らがメインストーリーに絡んでこないというわけでありません。ちゃんと彼らにスポットが当たる物語は用意していますので、ご安心いただければと思います。

──ちなみに、少しキャラのことから脱線しますけど。“サイドソリスティア”の時間軸って、『オクトパストラベラー2』の時間軸と照らし合わせるとどのへんになるのかは、シナリオチームのほうで設定されているのでしょうか?

伊藤:難しい質問ですね……(汗)。実際のところ、各メインストーリーごとに、『オクトラ2』の時間軸であればこのへんのタイミングで起こった出来事という設定はもちろんあります。ただ、それをゲーム内やゲーム外で明言することはしません。

──なるほど。聞いておいてなんですが、そりゃあそうなりますよね。『オクトラ2』の主人公たちの物語自体が、すでにそういう設計になっているというか。各主人公の物語の時間軸が明言されていない以上、『大陸の覇者』でもそれを明かさないというわけですね。

鈴木:『オクトラ2』自体、各キャラクターの物語を選んで進行できるため、それぞれバラバラの時系列でも成立するように設計されていると思っていますし、そこへ無理に『大陸の覇者』の物語をはめ込むことで、結果的に破綻させてしまうようなことはしたくないんですよ。

──たしかに、それはイチ『オクトラ2』のファンとしてもそう思えます。

鈴木:『オクトラ2』の物語の自由度の高さを継承しつつ、サイドソリスティアでも物語を構築していければと考えています。

──自分としても、時間軸を厳密に教えてくれって意図で聞いたわけではなくてですね(苦笑)。シンプルに、オズバルドがどの状態で旅団に加入するのかが、ちょっと気になって質問してしまいました。はたして囚人服なのか、それとも普通の私服なのか、と。

伊藤:それは、メインストーリー第3章のラストシーンを見ればおわかりいただけるかもしれませんね。

──そうなんですけど、肝心の服装について記憶できていないんですよ。ポンコツでごめんなさい(苦笑)。

鈴木:なるほど(笑)。じゃあ、猿ぐつわをされているのかどうかをお楽しみに。

──いやいや、猿ぐつわをされていたら大問題! どうやって旅団に加入するんだって話だし(笑)。さすがに画像でもしてなかったと思うんですけど。

伊藤:魔法を詠唱できない学者というのもなかなかヤバいですよね(笑)。

──それならそれで、どんなバトルデザインになるのか気になりますけどね(笑)。気になるといえば、実装されるキャラクターのチョイスについてもお聞きしたくて。

鈴木:はい。

──ソローネが実装されたあと、彼女の相棒ともいえるピルロも実装されたじゃないですか。あれ、個人的にはすごくうれしくて。ソローネと並び立つ感じで使っていたりするのですが、今後もピルロのような、いわゆる『2』のサブキャラクターたちも実装されたりするのでしょうか。

細川:それは……恐縮ながら具体的なことはまだ何も言えませんね(苦笑)。ただ、誰とは言えませんけども、プレイヤーさんにとってこれは外せないだろうというキャラに関しては、ちゃんといつかどこかで実装されると思います。

鈴木:そうですね。ソローネ編におけるピルロのようなポジションの人物を、各主人公ごとに思い浮かべていただきつつご期待いただけたらと。

伊藤:『オクトラ2』の主人公たちを早めに登場させる以上、その先のことも当然考えていますから。物語の流れも踏まえつつ、皆さんが待っているキャラクターたちはしっかり実装していきたいと考えています。

──自分としては、クリック君は絶対に実装してほしいです。それも早めに。これは『大陸の覇者』だけではなく、『オクトラ2』を遊んでおられるファンの方ならみんな思っていることじゃないですかね(笑)。

鈴木:僕もクリック君は大好きです……。ただ、剣士はもうたくさんいるので、飽和状態ではあるんですよね(苦笑)。

伊藤:『大陸の覇者』がずっと抱え続けている構造的なジレンマですよね。まだヒカリも出ていないのに、とにかく剣士が多すぎるという(苦笑)。

──いっそ、武器種は忘れてよくないですか? 剣を振っているように見えるけど、じつは扇属性ですみたいな。さすがに許されませんかね(汗)。

鈴木:踊子のクリック……アリなんですかねそれは(苦笑)。さておき、剣士多すぎ問題は地味に悩みどころなんですよ。答えはまだ出ておらず。

──イチファンとしてワガママを言わせてもらえれば、やっぱりちょっとシナジーを持たせてあげて欲しかったりもして。クリック君でいえば、やっぱりテメノスと並び立って戦わせてあげたい。クリック君が前衛、テメノスが後衛で輝くとかでもいいかもしれませんけども。

伊藤:おっしゃりたいことはわかります。とはいえ本当にまだ何も言えない部分ですし、濁す形になって恐縮ですが、ひとまずご期待くださいということで(汗)。

──キャラクターに関していえば、この先、オルステラ大陸の人物たちはどうなるのでしょうか? ソリスティア側のキャラクターのほうに比重が寄せられるのかなとは思いつつ、オルステラ側のキャラクターも増えていってほしい気持ちもあるんですよね。まだ『1』の主人公たちや、テオやリネットといった初期の星5メンバーらのExジョブの実装も終わっていませんし。

伊藤:オルステラ側のキャラクターも引き続き登場しますので、そこを待ってくれているファンの方はご安心いただければと思います。

鈴木:ただ、Exジョブについてはちょっと考えている部分もあります。魅力的なキャラクターがたくさんいるからだとは捉えているのですが、特定のキャラクターのExをすべてのプレイヤーさんから求められているかというと、じつはそうでもなさそうというのはデータでも感じていまして。比重としてはExジョブだけではなく、新キャラも重要になってくるかなとは思いますね。

──今後のアップデートで同キャラを並び立てることも可能となるわけですし、一定の需要はあるのかなって思いはしつつ。そこはやっぱり、プレイヤーさんのニーズを優先してって感じになりますよね。

細川:そうですね。『1』や『2』のキャラはもちろん『大陸の覇者』オリジナルのキャラクターも登場すると思いますので、楽しみにしていてもらえたら。

──ちょっと脱線してしまいますが、3周年記念のセレクトチケットもよかったですね。恒常キャラから好きな誰かを選べるというのは、ファンにとってすごくうれしい太っ腹な施策だと思いましたよ。ありがとうございました。

鈴木:『大陸の覇者』は登場キャラクターも多いですからね。我々としてもかなり思い切って今回の周年に盛り込んだ施策だったので、喜んでいただけたなら何よりです。

──わがままを言わせてもらえるなら今後も……それこそ周年レベルの節目でやってもらえたらうれしいなって思いました。

鈴木:個人的にも今回だけということにはしたくないですが、年に何度も行うのはさすがに負担が大きい施策でもありまして(苦笑)。お約束してしまうと楽しみが減ってしまうとも思うので……今後も頑張りたいと思います、というところまででお願いします。

<連載第3回へ続く>

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OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応端末: iOS
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2020年10月28日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金

OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応端末: Android
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2020年10月28日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金

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