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ゲームの歴史に多大な影響を与えた神ゲー『FF3』。ジョブチェンジに召喚獣、多数の隠し要素と、RPG好きに絶対おすすめ【ピクセルリマスターファイナルファンタジー3】

スズタク
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 『FF』シリーズ黎明期ともいえる『I』~『VI』までをリマスタリングし、現代によみがえらせた名作『ファイナルファンタジー ピクセルリマスター』シリーズ。

 何年にも渡って進化してきた過去のシリーズを同時にリマスターし、6作すべて同じクオリティで楽しめる本作から、それぞれの作品をあらためて解説します。

 『ピクセルリマスター』シリーズは、1作目~6作目の単発のほか、すべてセットになったバンドル版も発売中。本記事では、ジョブチェンジシステムや召喚獣の導入でシリーズの基礎を完成させた『ファイナルファンタジーIII(FF3)』を紹介します。

 なお、『ファイナルファンタジーIII』(ピクセルリマスター)は、PC、アプリ、PS4、Switchで楽しめます。今回は、PS4版『FF3』を使っての紹介となります。

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多彩なジョブを切り替えながら冒険できたシリーズ第3弾!

『FF1』のシステムを踏襲して新たな探求の旅が描かれる

 『FF3』は、1990年4月27日にファミリーコンピュータ(FC)で発売された作品。FCの『FF』シリーズ作としては最後のタイトルであり、前2作以上の圧倒的なスケールで描かれる冒険に、多くのプレイヤーが魅了されました。

 シリーズ初のミリオンセラーも記録し、『ファイナルファンタジー』の人気が盤石なものとなった作品と言えるでしょう。

 そんな『FF3』は、前作『FF2』の特徴的な要素は引き継がず、『FF1』のシステムを踏襲する形で生まれました。ジョブシステムが再び登場したほか、4人の主人公もデフォルトの設定があるわけではなく、自由に名前を決めることができます。もちろん、おまかせで決めることもできるのもうれしいポイントです。

 『FF2』の熟練度システムも廃止されましたが、熟練度の仕組み自体は後述するジョブチェンジシステムに組み込まれています。また、魔法もMP制から回数制に戻り、全体的に『FF1』に近いゲーム性となっているのが特徴です。

 ちなみに、のちにニンテンドーDSで発売されたリメイク版『FF3』では、主人公4人にルーネスアルクゥレフィアイングズというキャラクター付けがされています。本作の主人公の名前で迷ったら、これらを採用するのもありかも?

20種類以上のジョブを自由にチェンジ可能!

 『FF1』のジョブはゲーム開始時に選択し、以降はずっとその系統のジョブで戦う固定式でしたが、『FF3』ではゲーム中に自由にジョブを切り替えることが可能! このジョブチェンジシステムは本作の醍醐味であり、『FF』シリーズの礎の1つとも言えます。

 ジョブは世界各地にあるクリスタルから啓示を受けることで増えていき、メニュー内で何度でも変更可能。ゲーム中には20以上のジョブが登場し、どのジョブでパーティを組むかという楽しさを『FF1』以上に満喫できます。

 ジョブチェンジはストーリー進行上でも重要な役割を果たし、特定のダンジョンやボスでは、一部のジョブを編成しておくと有利に進められるといったことも。大苦戦する相手もジョブを変えるとすんなり突破できる場合があり、奥深い戦術性を味わえます。

 また、キャラクターごとにそのジョブの熟練度も設定されており、同じジョブで戦い続けると熟練度が上がって能力がアップします。お気に入りのジョブを極めるという、やり込みプレイにもつながる要素ですね。

 数あるジョブのなかでも、終盤で手に入る“忍者”と“賢者”はその強さから圧倒的な人気を誇り、忍者2人と賢者2人のパーティは最強編成の鉄板に! ほかにも、ドット絵が可愛らしい“白魔道師”や“導師”などは今でもファンから愛されています。

  • ▲上が白魔道師で下が導師。導師のネコ耳がとくに可愛い!

2つの世界をまたにかけた壮大な物語

 辺境の村・ウルに住む4人のみなしごがある日、風のクリスタルから光の戦士に選ばれ、世界を救う冒険の旅に出る『FF3』。その世界観は前2作からはるかにパワーアップし、壮大なスケールをもって描かれます。

 ゲームを始めたプレイヤーが踏みしめた大地が、目に映るフィールドが、あくまで全体の一部分であったと判明したときの衝撃。そして飛空艇に乗って箱庭から飛び出し、まだ見ぬ世界へ羽ばたいたときの高揚感は、ぜひ実際にプレイして味わってほしいポイントです!

 2つの世界をまたにかけた冒険にはさまざまな乗り物が登場し、飛空艇、チョコボ、カヌーに加えて海中を移動できる潜水艇なども利用できます。とくに飛空艇は1種類ではなく複数登場し、それぞれインパクトある活躍を見せるので注目です。

光の戦士たちを支える個性的なサブキャラクター

 旅の道中、主人公たちは多くのサブキャラクターに出会い、彼らに助けられます。飛空艇製造に携わるシド、記憶喪失の青年・デッシュ、水のクリスタルの巫女であるエリア、世界の異変にも大きく関わるドーガとウネなど……。

 サブキャラクターのなかには一時的に同行する者もいて、戦闘には参加しないものの会話をすることができます。どのサブキャラクターも個性的で、短い期間の間で忘れられない印象を残してくれるでしょう。

 彼らと紡いだキズナは決してその場限りのものではなく、やがて世界を救うカギにつながります。古きよき王道展開は、現代でも遊び手の心にまっすぐ響くと思います。

召喚獣も初めて登場!

 『FF3』といえば、もはやシリーズ恒例となった“召喚獣”が初めて登場した作品でもあります。従来の白魔法、黒魔法に次ぐ新たな召喚魔法を使うことで、多彩な召喚獣を呼び出すことができます。

 本作の召喚魔法は、同じ召喚獣でも白、黒、合体の3種類が存在。なかでも合体は強力な攻撃魔法となっており、“召喚獣が敵にド派手な攻撃を繰り出す”というイメージは初出の時点で固まっていました。

 登場する召喚獣はシヴァ、ラムウ、イフリート、オーディン、バハムートといった、以降の『FF』作品の定番となる顔ぶれがズラリ。上位の召喚魔法は、世界各地で召喚獣と戦って勝利しないと使えないという条件もあり、遊び要素の1つとしても機能していましたね。

『FF』シリーズの基礎が完成

 2012年、PSP版『FF3』の発売を記念して行われたキャッチコピーコンテストで下記の作品が最優秀賞に輝き、話題となりました。

「そこに隠し通路あるぞ」
新聞を読みながら教えてくれた親父は、昔 光の戦士だった。

 このキャッチコピーのとおり『FF3』にはたくさんの隠し通路があり、こうした遊び心もプレイヤーを夢中にさせ、国民的RPGの地位を固めた要因と言えます。

 『ピクセルリマスター』では隠し通路や隠しアイテムを把握しやすくなっているので、FC版で遊び尽くせなかった人にもピッタリ。また、当時あまりの難関ぶりで話題になったクリスタルタワーも、本作では自由にセーブができるので攻略しやすくなっています。

 ジョブチェンジシステムや召喚獣が導入され、まさに『FF』シリーズの基礎がここで完成したと言える『FF3』。遊びやすくなった『ピクセルリマスター』で、今も色あせぬ悠久の風を感じてみてください。



スズタク:RPGとアクションをこよなく愛するライター。近年、シミュレーションRPGのおもしろさに気づき始める。


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