『FFXIV』いまさら聞けない“クリスタルタワー”を振り返る! 後編――結局クリタワで何があったの?【電撃PS】

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 オンラインRPG『ファイナルファンタジーXIV(以下、『FFXIV』)』のアライアンスレイドシリーズ“クリスタルタワー”を、最新の拡張パッケージ『漆黒のヴィランズ』前に振り返る形でお送りしている本企画。

 前編はクリスタルタワーの設定をおさらいしてきましたが、後編では本コンテンツで体験できた物語と、そこで出会った人々についておおまかに振り返る内容でお送りしていきたいと思います。それではさっそく……。

※本企画の解説・考察は、ゲーム内の情報や世界設定本“Encyclopaedia Eorzea”などを参考に筆者が独自に行ったものです。

クリスタルタワーの出現と発掘調査のスタート

 この物語の発端となったのはもちろん、第七霊災後、モードゥナの地に突如として現れたアラグ帝国時代の遺跡“クリスタルタワー”。冒険者が情報を得て現地へ赴くと、シドをはじめとするガーロンド・アイアンワークスの面々と、聖コイナク財団のラムブルース率いる発掘隊が遺跡を調べ始めていました。

 冒険者は彼らに協力することになり……そこで出会ったのが、シャーレアンのバルデシオン委員会から来たという賢人の1人“グ・ラハ・ティア”。一同はクリスタルタワー調査団“ノア”として、本格的に遺跡の調査へ乗り出しました。

 防衛機構を突破し中枢である“シルクスの塔”へ到達した一行は、その後、新たに“ドーガ”“ウネ”と名乗る男女と出会います。彼らの正体は、アラグ帝国時代に存在していた皇族のクローン。クリスタルタワーの再起動とともに目覚めたのち、シルクスの塔の入口へたどり着ける人物を待っていたのでした。その目的は、強者の協力を得て、アラグ帝国の初代皇帝・ザンデの野望を止めること。

 過去の時代において魔科学者アモンにより蘇らせられたアラグ帝国の初代皇帝ザンデは、クリスタルタワーの力でヴォイドゲートを開き、ヴォイド界から魔王級の妖異“暗闇の雲”を呼び出して、世界を無に帰そうと策謀したのだとか。時魔法によって時間が止まっていたクリスタルタワーが再起動したことでザンデの時間までもが動き出し、目覚めたザンデは再び野望を成就せんと行動し始めたようです。

 それを知った冒険者たちは、ザンデを阻止するため、そしてクリスタルタワーを封印するために、ウネとドーガの力を借りてシルクスの塔に侵入。ザンデを倒すことに成功します。


 こうしてザンデの野望は断たれ、ウネとドーガは、ザンデが交わした暗闇の雲との契約を破棄すべくヴォイドゲートの前に立ちました。しかしそれをさせまいとヴォイド界側から暗闇の雲が干渉。ウネ、ドーガ、そして途中から調査団に加わっていた元ガレマール帝国軍人のネロ・トル・スカエウァまでがヴォイド界に引き込まれてしまいます。冒険者は彼らを助けるべくヴォイド界=闇の世界へ突入。暗闇の雲を一時的に退けた冒険者はネロたちと合流し……その後、ウネ&ドーガがヴォイドに残る形で暗闇の雲との契約を破棄します。本懐を遂げた彼らの犠牲によって、残りのメンバーは無事エオルゼアに帰還することができました。


 その過程で、賢人グ・ラハ・ティアにアラグ帝国皇族の遺伝子と記憶が受け継がれていることが判明。別れ際にウネとドーガから皇血を受け取り“クリスタルタワーの主たる資格”を得た彼は、エオルゼアに戻ったのちに「クリスタルタワーが、今度こそ人々の平和のために使われてほしい」というかつてのアラグ人たちの願いを叶えるべく、それが可能になる時代まで、クリスタルタワーの機能を用いて自らとともに塔を眠らせることを選択します。いずれエオルゼアの人々が、クリスタルタワーを正しく使えるようになるまで……。

 こうして一連の物語は幕を閉じ、冒険者たちは新たなる旅路を歩み出したのでした。


 駆け足ではありますが、ここまでがアライアンスレイドシリーズ“クリスタルタワー”で冒険者が体験したストーリー。当時はこのなかで初めて明らかになった事実も多く、とくにクリスタルタワーと衛星ダラガブの関係や、アラグ帝国が滅びたきっかけとなる第四霊災についてなどなど、世界設定的に注目を集める要素も多く散りばめられていました。

 ……さて、ざっくりと物語を振り返る内容は以上で終了ですが、例によって以降ではもっと詳しく振り返りたい方のための記述をご用意いたしました。気が向いた方はぜひ『漆黒のヴィランズ』に備える意味合いでご覧いただければと思います。

もっと詳しく知りたい人のための人物背景おさらい

 古代アラグ帝国に端を発するだけに、アラグ帝国にルーツを持つ登場人物が多い“クリスタルタワー”のストーリー。初代皇帝ザンデや魔科学者アモンについては前編の記事でふれていましたので、ここではウネやドーガ、そしてグ・ラハ・ティアにまつわる事柄をおさらいしていきましょう。

ウネ&ドーガ――クリスタルタワーを制御できる遺伝子を有した皇族と、そのクローンたち

 さて、魔科学者アモンは初代皇帝ザンデを蘇らせようとするなかで数多くの実験を行い、いくつもの新技術を開発していきました。そのなかの1つがクローン技術。そしてその技術を用いて試作されたのが、ザンデ直系の子孫であった“ウネ”と“ドーガ”のクローン体です。もともと皇族はみな強い魔力を持っており、オリジナルのウネ&ドーガも大魔道士として大いに名を馳せていた様子。彼らのクローン体もその力を継いでいたためか、帝国によって数十体が量産され、クリスタルタワーの制御役や兵士として現場に投入されていました。

 冒険者が出会ったウネ&ドーガも、そんなクローンのうちの1体ですが……彼らはオリジナルのウネとドーガによって密かに育てられた、人としての心を持つ特別な個体でした。オリジナルのウネ&ドーガは蘇ったザンデが闇の力に執着していることを危険視しており、クローンたちに思考力と意思を与え、“たとえ自分たちが消えたあとも、いつか暗闇の雲との契約を断ってほしい”と願いを託していたのです。

 オリジナルのウネ&ドーガがどのような思いでクローンを育てたか、今となってはうかがい知るすべはありませんが……クローンの2人の生真面目な言動と、オリジナルに託された使命をひたむきに果たそうとする姿を見るに、よほど“人”として誠実に向き合っていたのかなと深読みすることもできます。彼らが願いを託したのは晩年の時期ということで、自分自身のクローンという趣もありつつ、もしかしたら親子のような師弟のような関係だったのかもしれませんね。

 ……ちなみに、オリジナルのウネ&ドーガの師匠は、クリスタルタワー調査団の名前にも使われた大魔道士“ノア”。魂を保存していた魔石を聖コイナク財団のミコッテ“コー・ラブンタ”に拾われ、その身体を拝借しているなど、なかなかに興味深い人物です。

妖異“暗闇の雲”と血の契約

 1万年の昔に原初世界(プレイヤーがいる世界)から分かたれた計13の鏡像世界。そのうちの1つである第十三世界が、かつて“闇の氾濫”によって崩壊し、虚ろな暗闇に飲み込まれました。暗闇の雲が存在しているヴォイド(闇の世界)は、そのなれの果てとも言える場所です。ここで生きていた命は闇の力に浸食され、“妖異”というおぞましい存在へと変じました。

 もともと原初世界と第十三世界は隣合った“近しい”世界だったため、強力なエーテル放射などが原因で生じた次元の裂け目(ヴォイドゲート)を通って妖異が原初世界に入り込んでくるケースはそれなりに多くあるようです。とはいえ自然発生するゲートは狭く、そこから入り込める妖異も力の弱いものがほとんど。反面、アラグ帝国や古代都市マハなどなど、膨大なエネルギーを投じて裂け目をこじ開け、強力な妖異を召喚し使役しようとする試みも、歴史上幾度も見られました。

 “クリスタルタワー”の物語のなかで冒険者が対峙した暗闇の雲は、十二階位ある妖異の階級の第1位に君臨する、魔王のうちの1柱です。ザンデは暗闇の雲と契約し、妖異の軍勢を従える力を手にしたわけですが……その際の契約は“ヴォイドゲートを開く代わりに、皇帝の血脈に従い、力と繁栄をもたらす”というものでした。暗闇の雲が皇族の遺伝子を持つウネやドーガ、そしてグ・ラハ・ティアに直接害を与えられなかったのは、この契約の効力というわけですね。

 ちなみに、魔王たる暗闇の雲に約定を遵守させているあたり、この“契約”は単なる取り決めという以上の強制力を発生させるものと察せられますが……契約を結んだザンデや皇族に連なる者たちの側にも何らかの強制力が働いていたのでしょうか。案外ザンデ自身、この契約の力があったからこそ知らず知らず暗闇の雲の影響を受け、“ヴォイドゲートを開かねばならない”という思想に取り憑かれてしまったのかも……?

皇血の魔眼――グ・ラハ・ティアのルーツと皇女サリーナ

 かつてアラグ帝国の皇族に近しい人々は、遺伝的な特徴として深紅に輝く瞳を持っていました。これは“皇血の魔眼”と呼ばれ、クリスタルタワーの主たる資格を持っていることと、暗闇の雲の血の契約の庇護下にあることの証であったわけですが……アラグ帝国の皇族以外で、唯一この特徴を人為的に受け継いだ者がいたのです。それこそが、“クリスタルタワー”の物語で活躍した賢人グ・ラハ・ティアの祖先。

 順を追って語っていきましょう。第四霊災が起きた際、地盤崩壊による大地震で地上に甚大な被害が出たのはみなさますでにご承知のとおりかと思います。そしてそれにあわせて、アラグ帝国が消費するエネルギーのほぼすべてを生み出していたクリスタルタワーが消失しました。今日を生きるための光も、熱も、物資も確保できず、復興の希望さえもないそんな状況……想像するだに恐ろしい話ですが、そこへさらに追い打ちをかけたのが、これまで兵として使役してきたクローンやキメラ生物、機械兵器などの暴走です。正しいメンテナンスを受けられなくなった彼らは周囲の生物に見境なく襲いかかり……アラグ帝国の人々は都市部や浮遊大陸(アジス・ラー)から命からがら逃げ出して、安全な場所を探す放浪の旅を余儀なくされました。このようないくつもの負の連鎖によって、1000年以上に渡り栄華を誇ったアラグ帝国は完全に滅び去ったのです。

 さて、各地をさまよう難民の中には、最後の皇族となった“皇女サリーナ”の姿もありました。聡明な彼女はクリスタルタワーが地表から消えた意味を察し、自身が最も信頼していた1人の男……ミコッテ族の“デッシュ”と呼ばれた人物に、秘術を用いて皇族の血と記憶を託します。いつかクリスタルタワーが後世に蘇ったとき、その血をもって暗闇の雲との契約を断つために。

 この話を最初に見たとき、疑問が1つ浮かびました。“サリーナはなぜ完全な皇血を持つ自分が自ら子孫に伝えるのではなく、イレギュラーな他者に血と記憶を託したのか?”その答え(として筆者が納得できた事柄)は、このあとの歴史の中に記されていました。

 第四霊災があったのち、生き延びた人々は魔科学を禁忌として放棄し、文字を子に伝えることさえ避けるほどにこれまでの文明を否定したそうです。アラグ帝国は“悪しき帝王に率いられた”忌むべきものとして徹底して排除され、わずかに残った遺跡も人々の手によって壊されました。聡明なる皇女サリーナは、そんな世の中において、崩壊の引き金をひいた“皇族”の末裔である自分や子らが生き延びることはできないだろうと悟っていたのではないでしょうか。いずれ憎しみに駆られた民によって、残された皇族は害されるであろうと。だからこそ“皇族でない”信頼に足る者の中に血と記憶を託した……。確たる答えは存在しませんが、そんな想像もできるかもしれません。

 いずれにせよ、デッシュは以後の世を生き延び、子を残し、子は孫へと血を伝え、数千年ののち、グ・ラハ・ティアがその願いを受け継ぎました。そして“クリスタルタワー”の物語中において、人が紡いできた絆の果てに生まれたグ・ラハ・ティアと、クリスタルタワーとともに目覚めた人造生命体=クローンのウネ&ドーガは邂逅をはたします。……はるかな過去から同じ願いを託された両者が悠久の時をへて邂逅し、ともに目的を果たした……そこまで考えると、この物語の一側面がより魅力的に見えてくるのではなかろうかと思います。

 物語の最後で、グ・ラハ・ティアはウネ&ドーガから最後の血と記憶を受け取り、“クリスタルタワーの主たりえる者”となりました。そして彼は、皇血の力が失われないうちに、“いずれエオルゼアの人々が、クリスタルタワーを正しく使えるようになるまで”塔と自分の時間を止めることを選択します。彼が次に目覚めたときに目にするのは、はたしてどのような世界でしょうか。命に満ち、クリスタルタワーを正しく扱えるようになった世界か、あるいは別の何かなのか……そしてそれを目にしたとき、グ・ラハ・ティアはどのような行動を起こすのか。冒険者がそれを知る機会があるか否かは定かでないものの、もしいずれ語られるのであればぜひ見てみたいものですね。

 ちなみに、パッチ4.56のメインストーリーで示唆された“クリスタルタワーの周辺にある装置”という記述で思い出すのが、“クリスタルタワー”ストーリーのエピローグでネロが捨てたこちらの機械。高エネルギーを感知するレーダーのような存在だったはずですが、物語の終わりで捨てられて以後も反応し続けていたのが印象的でした。はたして今後の物語にかかわりはあるのでしょうか……。




 といったところで、クリスタルタワーの振り返りは以上をもちまして終了となります。『漆黒のヴィランズ』でどんな物語が展開されるかはまだ判明していませんが、ここまでのメイン・サブクエストを振り返ってみることで、新たな何かに気づくこともあるかもしれません。リリース直前の今だからこそのワクワク感、どうぞみなさまも楽しんでいただければと思います。


  • ▲そういえばクリスタルタワー最上階での戦いのときも“次元の狭間オメガ”のイベントバトルでも、ネロさンはガンブレードで戦っていたンですよね。

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