『EXVS.』シリーズ10周年インタビュー! 過去に一番プレイされたタイトルや機体調整などのエピソードを公開

たく坊
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 アーケードで稼働中の『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス』シリーズ(以下、『EXVS.』シリーズ)が、10周年を迎えたことを記念した企画記事第3弾。今回は開発者インタビューをお届けします。

 『EXVS.』シリーズは、さまざまなガンダム作品の機体が2on2の戦いを繰り広げる、人気シリーズ。アーケードで稼働後、コンシューマタイトルとしてもリリースされています。機体の動きを再現したアクション、わかりやすいのに奥深いシステム、作品の枠を超えたゲーム性などから、多くのユーザーに評価されているタイトルです。

 制作プロデューサー・大久保人さんとプロデューサー・大石勇気さんにインタビューを実施。タイトルを振り返りつつ、当時の開発エピソードや今後も続いていくシリーズの展望などについてお聞きしました。

  • ▲写真は2019年11月に行われた“PREMIUM DOGFIGHT 2019”時のもの。左が大久保さんで、右が大石さん。

 なお、インタビュー中は敬称略。

あっという間だった『EXVS.』シリーズの10年

――まずは10周年を迎えたことについて、感想をいただけますか?

大久保:「10年を目指していきたい」と常々言っていたので、とりあえずはひと安心です。一方で忙しかったので、あっという間だったとも感じています。

大石:自分は『フルブースト』の運営から参加したため、厳密に10年所属しているわけではないのですが、それでも思い返すと長かったですが、あっという間だったという感想を持っています。

 10周年はおめでたいことではあるのですが、ゲーム内容の移り変わりや今後の展開……それこそ5年先、10年先を考えると、まだまだ伸びしろがあるかと。これからもしっかりやっていかなければならないタイトルであると認識しています。

――10年間でユーザー層が変わってきていると思いますが、こちらはいかがでしょうか?

大久保:学校生活を通じて学生が入ってきてくれる一方で、大学生や社会人になったユーザーも残ってプレイしていると認識しています。そのため、全体的なユーザー層は上に上がりつつも新たな層が入っていますね。

 また、以前のシリーズは2作品ごとにタイトルが変わることでプレイヤーが入れ替わっていました。『エクストリームバーサス』から『エクストリームバーサス2』までは続いているため、プレイヤーが継続して遊んでいるという認識があります。

 『エクストリームバーサス2』ではゲームパッドが搭載されたことによって、『フルブースト』や『マキシブーストON』などの家庭用を遊んでいる人が、ゲームセンターに足を運んでくれるというところはあります。今後も、PS4版『マキシブーストON』からアーケードへの導入はしっかりとやっていきたいと思っています。

――それこそ、『マキシブースト』の時は『フルブースト』の家庭用と連動して機体が追加されていましたね。

大久保:そうですね。同じチームでアーケードとコンシューマを作っているからこそ、連動できた要素です。

  • ▲2014年7月に行われた“真夏のマキシブースト祭り”。

――10年間で開発メンバーが移り変わることはありましたか?

大石:メンバー全体を見ると、結構入れ替わりはありますね。

大久保:ただ、コアメンバーについては、ある程度同じメンバーが携わっています。だから並列で開発が行えるわけですね。

 今で言うと、PS4版『マキシブーストON』の開発をやりつつ、『エクストリームバーサス2』のアップデート開発もやりつつ、新作『クロスブースト』の開発も進めている形になっています。

 変わっている部分はありつつ、根本は変わっていません。

――他のタイトルでよく聞くのは、「運営型のタイトルは終わりがないから大変だ」という声です。10年長く続けていたからこそ感じる苦労、大変だった部分はありますか?

大久保:苦労や大変だったことしかないですね(苦笑)。“運営”とざっくりいわれますが、稼働しているものを単に運営するわけではなくて、ひたすら作り続けているんですよね。そのため、結局は開発し続けているんですよ。

 以前のように売り切りタイトルであれば、製品を出してしばらくの間は仕込みの時期に入っていたのですが、本シリーズにおいてそれはありません。

 若干間が空くことはありますが、つねにマスターアップが待っているので、基本的に開発メンバーは休む暇がありません。終わったと思ったら、次の締め切りがすぐそこに来ていて、気を抜く暇がない……開発体制としては非常に負荷が高いんです。

 そのために開発中でも、続けていくことに際してメンタル面や体調管理には気を付けています。スキルアップのためにもある程度の時期が経過したら他のタイトルをやってみたり、さまざまなケアを行っています。またプロジェクトに戻ってくることもありますが、少しずつ代がわりしています。

――苦労した話はたくさんあると思うのですが、逆に続いているからこそよかったことやユーザーから評価されているところはどこだと思いますか?

大石:やはり毎月のアップデートでの機体追加などでしょうか。その都度プレイヤーさんの反響を調べたりしているのですが、アップデート後はプレイ回数を見る限りたくさん遊んでもらえているので、続けて遊んでもらえる理由になっていると思います。

 プレイヤーの皆さんからSNSなどでいろいろなご意見もいただいたりしますが、それだけ反響が大きいことだと思うので、モチベーションになりますね。

大久保:タイトルによって多少の違いはあります。例えば『エクストリームバーサス2』について言えば、攻めている側の気持ちよさは評価されています。一方で、やられる側が「それはちょっと……」と思ってしまうような強さがあるところも認識しています。

 実は『エクストリームバーサス2』は、この10年間、もっと言うと『EXVS.』シリーズだけではなく『ガンダムVS.』シリーズの中でもプレイ回数が一番多いタイトルなんです。プレイされている理由の1つには、攻めている側の気持ちよさがあるのだと思っています。

 タイトルごとに攻める側と守る側のバランスを変えています。『フルブースト』は守る側が強くなっていました

  • ▲画像はAC版『エクストリームバーサス2』のもの。

――10年で開発環境、ユーザーの環境が変わったと思いますが、大きく変わったと感じるところはどこでしょうか?

大石:PS3基板ベースの開発環境という意味では『エクストリームバーサス』から『マキシブーストON』まで実は大きく変わっていないのですが、取り巻く環境という意味では、10年という時間の中でメンバーの立場や部署などの異動や社名の変更、社屋の引っ越しなどいろいろありましたね。

 オンライン対戦が入る前と後では、プレイヤーの皆さんの遊び方の変化に合わせて運営開発時の考え方やアプローチも変わってきたと思います。

 プレイヤーの皆さん同士の交流も変わってきているのではないでしょうか。『マキシブースト』までは店内でシャッフル対戦したりそのゲームセンター内での関わりがメインでしたが、オンライン対戦が導入されたり、SNSなども昔より普及率が高まったことで、オンライン上での関りで盛り上がることも増えたと思います。

 今後はそのあたりの状況にもしっかり目を向けながら、運営・開発をしていければと考えています。

大久保:ハード的にはスペックが上がったことによって、開発が大変になったこともありましたね。

――今年はコロナ禍になってしまいましたが、開発側で影響はありましたか?

大久保:世間一般的にもそうだとは思いますが、テレワークへの移行という部分で影響を受けました。書類作成などの個人作業であれば補える部分はありますが、ゲーム開発の場合は作ったものをひたすら触ってみて、“トライ&エラーをどれだけ回せるのか”がキモになります。

 机上の空論でやっていても意味はなくて、実際にゲーム筐体で動かしてみて調整することが大事なんですね。ただゲーム筐体を家に持っていけるわけではありません……。

 今までは毎日確認できた部分が当然止まってしまうのですが、筐体で確認しなければどうしようもないので、出社制限のある中で日数を決めて会社に集まって確認をしていました。そのあたりの頻度は悩まされましたね。前と比べて同じことができないと感じました。

――やれることとやれないことがあると。

大久保:当然テレワークで会議や話はできるのですが、実際にみんなで集まって、遊んだ時の熱量をもって話し合って調整・反映していくことが大事。そのため、そこは大きく影響を受けた部分ですね。

――みんなで集まりにくいという点では、アーケード業界としてはダメージが大きかったと感じますね。

大石:みんなで集まってワイワイ遊ぶのがアーケードのよさでもありますからね。それがやりにくいのは大きな痛手ですね。

大久保:小型ビデオゲームの場合、コンシューマタイトルに対しての一番のアドバンテージは、みんなで集まって楽しめるというところですからね。

――家にいる時には、どのような作業をしていたのでしょうか?

大久保:先ほど“机上の空論”という話をしましたが、パラメータをいじったり、実際にスクリプトを組んだりすることはできるのですが、リモート環境だと会社の環境にアクセスしてもラグが生じてしまうんですね。動くことには動くんですが、本当に気持ちがいいものなのかといった部分はわからないんです。

 雲をつかむような話ですが、スクリプトを組むところまでは家でやり、会社に集まる日を決めてテストを行ったりしました。もちろん、会社に来ても密集場所を避けつつのテストプレイです。

 そういった部分のトライ&エラーの回転が大きく悪くなりましたね。今まではなにかトラブルがあった時もすぐに対応できましたし、「時間ないけど、これを入れてみよう」と無茶ができていたわけです。ただ、今の状況でそれをやってしまうと、何かあった時に取り返しがつかなくなってしまう。

 「この段階でこの作業はできないね」といったように、割り切りつつ、やれる範囲で作業を進めていきました。とはいえ、これはゲーム業界だけではないと思いますが。

グラフィックが大きく進化した『エクストリームバーサス』から実力差が出やすい『フルブースト』へ

――各タイトルについてお伺いしていきます。1作目『エクストリームバーサス』が稼働された時には大きな反響がありましたが、今までのシリーズと比べていかがでしたでしょうか。

大久保以前のインタビューなどでもお話していることにはなるのですが、大きく変わったのはPS2世代のグラフィックから、PS3世代に変わったところですね。

 あとはICカード&モバイル対応によって連動カスタマイズができるようになったり、データの保存ができるようになったり、ライブモニターを導入することでリプレイを見られるようになったりなど……ハード面、ソフト面さまざまなところでガラッと変わったところが特徴です。

 展開の仕方にも気を使っていて、当時は何段階かに分けて出荷しているんです。最初のタイミングには店舗さんに対して、『DXセット』や『NT(ニュータイプ)セット』などの販売形態を用意していました。

 旗艦店(フラグシップストア)となるお店を作ろうと話をしていて、「ここは『エクストリームバーサス』の聖地だよね」、「ここに行けば対戦が盛り上がっているよね」というムーブメントを作ろうと思っていました。そのお店では「練習台を作ってください」とお話をさせていただいて、対戦も練習もできる環境のところに対して、初回出荷分の展開をさせていただきました。

 その後に他店舗で展開されていった時に、聖地で遊んだプレイヤーが地元の人に遊び方を教える、という流れを作りました。

――ユーザーからの反響が特に大きかったのはどこでしょうか?

大石:一番分かりやすいのはグラフィックと新筐体というところでしょうかね。筐体が一新され、画質も上がって液晶モニターになり、ライブモニターも新しく設置されましたからね。

 単純に製品の見た目のインパクトは大きかったと思います。

大久保:ゲームの中身という点では、過去シリーズの中で好評だった要素を抽出し、それらを『エクストリームバーサス』のゲームシステムとして落とし込んだため、過去作を遊んでいたユーザーも違和感なく入ってくれたところはポイントなのかなと。

 もちろん、当時とはゲームスピードなどが違うので、よりアドレナリンが出るゲームになっていたのも、反響が大きかったと感じます。

 あとは、“エクストリームバースト”も『エクストリームバーサス』の時は強めに作っていたので一発逆転というポイントの盛り上がりはわかりやすかったと思います。

  • ▲画像はPS3版『エクストリームバーサス』のもの。

――『エクストリームバーサス』の課題はどういった部分はどちらになりますか?

大久保:それまでカプコンさんが作っていた『ガンダムVS.』シリーズは、ユーザーから評価されていました。それを我々が作るというところで、半端なものは作れないわけです。それまで遊んでいたユーザーがしっかり楽しめるもの、期待を裏切らないものを目指して作るところは、一番の課題でした。

――大石さんはまだ開発に入っていませんでしたが、どのように『エクストリームバーサス』をとらえていましたか?

大石:自分はその時、同じように4人で遊ぶ別の対戦アクションゲームを作っていました。バトルの仕様や画面の構成なども考えていたので、キャラの表示位置、視点、カメラの回り方とか、すごく参考にしましたね。『エクストリームバーサス』と同じように大ヒットしてほしいと感じながらの作業でした(笑)。

――機体のアクションが豊富な本シリーズですが、アクションを決める会議があるのでしょうか? それともプランナーの方が考えてくる形なのでしょうか?

大石:プランナーのアイデアをベースで会議しています。「アクションのパーツ数が多くて、このままだと大変そうですが大丈夫ですか?」というように、作業量とやりたいことのバランスを取って一番おもしろいものを作るための会議です。

大久保:各機体ごとにプランナーの方で機体のコンセプトを立てたうえで、実現できるのかも重要になります。1機体に入れられる武装の数やアクションの種類、データ量などにはどうしても制約がありますからね。

 例えば武装の弾数ゲージなどは決められた数しか実装できないので、どうするのか。プログラマーやデザイナーと会議をしてブラッシュアップしていき……ということを各機体で全部やっていますね。

  • ▲画像はPS3版『エクストリームバーサス』のもの。

大石:変形、分離、合体できる機体はいろいろやりたくなってしまうのですが、そこはできるところの限界を各セクションの人が相談して開発していますね。逆に武装が少なくてどうしようか悩む場合もあります。

大久保:ボイス収録を含めると、開発期間は最低でも半年はかかるので、半年前から制作ラインが動き出して、リリースタイミングに向けて作り続けていくイメージです。それが平行して行われていきます。

――機体のモーションは、手でつけているのですか? それともモーションキャプチャーをベースにしているのでしょうか?

大久保:手で作っています。モーションキャプチャーは、演出のカットシーンや人間的な動きを再現するには非常に効果的です。ただ、画面で見るとメリハリがない動きになってしまうので、そのままでは使えません。それを加工するには、職人芸が必要となります。

 弊社のタイトルである『鉄拳』シリーズや『ソウルキャリバー』シリーズであれば、すべて手打ちで作るキャラもいれば、モーションキャプチャーを参考にして作るキャラもいます。勝ちポーズはキャプチャーを使っているものが多いのですが、アクションは参考程度という感じです。

 実際のアクションだと数秒かかって動くものを、例えば15フレーム(1/4秒)でヒットが出るように落とし込まなければいけません。ヒットが出るまでわずか15コマしかないわけです。

 その15コマをどう見せるかは、完全にノウハウとなります。

 イメージ的には、アニメのコマ割りとは近いです。予備動作、タメ、インパクト、収束に向かっていく部分のどこをしっかりと見せるのか。その見せ方によって気持ちのいいモーションになったり、気持ち悪いモーションになったりもするのです。

――まさに技術の結晶という訳ですね。話を『フルブースト』に戻します。こちらのタイトルについて、ポイントや課題をお聞かせください。

大久保:『エクストリームバーサス』が好評だったのですが、家庭用が発売されることでインカム率(アミューズメント用タイトルの収益)が下がってしまうことは想定していたので、代替わりしていく形で『フルブースト』は動いていこうと考えました。

 基本的なシステムは好評でしたが、『エクストリームバーサス』はお祭りゲーというか、若干大味な部分がありましたので、機体を増やしたりバランス調整を行ったりして、実力差が出やすいゲームにしています。そのため、『エクストリームバーサス』より逆転しにくいゲームになっています。

 『エクストリームバーサス』より『フルブースト』の方がやり込みを反映させやすく、上級者がしっかり勝つことができる、初心者と上級者の差がつきやすいゲームになっています。

大石:『フルブースト』では、テクニックがうまい人ほど勝ちやすいようにしていましたね。なので対戦の前半で大きくミスしてしまうと、逆転は結構厳しかったと思います。

――いまだにプレイヤーの中では『フルブースト』は腕が出やすくて楽しかったという声も聞きますが、そこはしっかり狙って作られていたのですね。いいところでもあり、そこが課題になっているところでもあるのでしょうか?

大久保:それは1つありますね。IPを使うアクションゲームではあるのですが対戦ゲームなので、実力が反映するところはあってほしい、むしろそれが最低限ないと成り立たないものだと思っています。それとは別軸の考えで、初心者をどう引き上げていくのか、という部分については考慮すべきところですね。

 対戦ゲームなので当たり前ですが、絶対に勝てないものが続くと、絶望にかられてしまうことがあります。しかしこのゲームは2on2なので、味方がいる分、緩衝材になっているわけです。

 1on1のゲームだと自分にすべての責任があって、勝てない人には99%勝てないようになっています。もちろん本シリーズでも勝てない相手には勝てませんが、99%ではなくて、90%勝てないようなゲームというようなイメージですね。

――『フルブースト』からは全機体にバーストアタックが入り、初心者はそれを出すのが楽しかったり、可能性を感じたりするのがよかったと思います。

大久保:そうですね。『エクストリームバーサス』の時には全機体には搭載されていなかったのですが、バーストアタック自体は好評だったので、『フルブースト』ではそれを拡張しました。

  • ▲画像はPS3版『フルブースト』のもの。

――『フルブースト』から開発に入ったということで、大石さんとしては特別な思い入れがあるタイトルですか?

大石:そうですね、プロジェクトに入った当初は機体の量に驚かされました(笑)。『機動戦士ガンダム』関連のゲームを開発するのは初めてでしたが、携わってみたかった作品だったのでとてもうれしかったです。

 ただ、映像化された『ガンダム』シリーズ作品はだいたい視聴していたのですが、映像化されていない作品からの参戦も多くて、最初は知らない機体を覚えるところからのスタートでした。例えばコミック作品の『機動戦士クロスボーン・ガンダム』シリーズや『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』シリーズなどは当時まだ詳しく知らなかったのでいろいろと勉強しましたね。

 コミックといえば、『フルブースト』からはKADOKAWAさんとの連動企画として『ガンダムEXA』の展開も始まりましたね。

大久保:『ガンダムEXA』は『ガンダムエース』10周年を記念したタイトルで、周年企画としてKADOKAWAさんと打ち合わせで詰めていきました。「一緒にやりませんか?」と相談から始まり、『フルブースト』に合わせて『エクストリームバーサス』稼働中から仕込んでいた企画となります。

――『ガンダム』だからこそ行えることがある一方で、人気IPだからこそ気を使うことも多いのでは?

大石:『ガンダム』だからできる、『ガンダム』じゃないとできないということは、ほとんどの要素に当てはまります。

大久保:気を使うという意味では、IPをお借りしているタイトルであれば、『ガンダム』だけに限りません。

大石:“オールガンダム”ならではの出来事で言うと、ガンダム関連のさまざまなジャンルの作品や製品やイベントとの連動ができるというのもその1つですね。

 例えば周年イベントでのコラボで、『プラモ狂四郎』からパーフェクトガンダムが参戦したりと、特別な提案が通って実現できるというのも、他のIPではなかなか味わう機会が少ないのでやりがいがありますね。

 『ガンダムEXA』についても、主にセシア関連で、KADOKAWAさんをはじめ、いろいろな会社さんと一緒にコラボやグッズ化などやらせていただけて楽しかったですね。

――『エクストリームバーサス2』では“騎士ガンダム”が参戦し、話題となりました。

大石:そうですね。バンダイさんとはいろいろとコラボさせていただきました。ガンプラやMETAL BUILD(メタルビルド)などに用意された設定をゲームに反映させるのは、バンダイナムコグループならではのことでいろいろとチャレンジさせていただきました。

  • ▲画像はAC版『エクストリームバーサス2』のもの。

――“アストレイレッドフレーム”に新たなバーストアタックが追加されたこともありました。

大石:あれもサンライズさんとバンダイさんと相談しながら追加した、特殊な出来事ですね。

大久保:バンダイさんのほうでモビルスーツをキット化する際に設定が新規に起こされる場合もあります。それを受けて「この設定をゲームに出せませんか?」という要望が来ることもあります。そこから入った一例ですね。

 『EXVS.』シリーズでは、サンライズさんと相談して、映像中では使っていないけど設定上存在する武装を使用する場合があります。場合によっては設定を出してもらうこともありますね。人によっては「原作で使っていないのでは?」という感想を抱くこともあるとは思いますが、遊びやアクションの幅を広げるという意味で、幅広く模索して取り入れています。

 いろいろな会社が関係しているからこそ、いいこともあれば、大変なこともあるのです。

――細かい部分に気が付くユーザーもいると思いますが、ちゃんと伝わった時には開発内でも盛り上がるのでしょうか?

大石:結構気づくのが難しいところまでこだわっていたりもするので、もし気づいてくれているなら、うれしいですね。

大久保:SNSでの投稿などを見ていると、「細かいことをよく知っているな」と驚きます。

――ユーザーによっては、『ガンダム』作品を知らずに遊んでいるにもかかわらず、自ずと詳しくなっていることがあるかもしれませんね。

大石:そうですね。細かい原作再現をいろいろなところでしているので、原作とゲームを両方見ていただけるとより楽しいと思います。

大久保:一方で困ることもあります。例えばアニメの中で話数によって、色が違うこともあるわけです。当然確認に出して、許諾を取っているのですが、プレイヤーによって見ているシーンや印象的な場所は違うので、「色が違う」とコメントされることもあります。

 あとはアニメ映像制作中に、裏でゲーム開発が進行しているケースですね。原作小説からアクションなどが変更になることもありますし、いただいた資料の色を再現していても、いざ公開されてみると映像で映える色味に変更になっていることもあります。『機動戦士ガンダムUC[ユニコーン]』の時には、ギミックやアクションについてお褒めいただき、苦労した甲斐はあったと喜びました。

お祭りゲーの『マキシブースト』とオンライン対戦を実現した『マキシブーストON』

――『マキシブースト』について、評価された部分と課題の部分を教えてください。

大石:印象的なのはやはり“EXオーバードライブ”でしょうか。『フルブースト』では特に上級者がスキル性の高さを競う面が強かったのに対し、『マキシブースト』では、初級者や中級者もより楽しめる様にするために、“EXバースト”に加え、新たに“EXオーバードライブ”というシステムを追加し、対戦中の熱く盛り上がる瞬間を増やしつつ、逆転の可能性を感じられる様にしました。、逆転の可能性を感じられる様にしました。

 結果的に『フルブースト』から爽快感も増し、狙いとしては悪くなかったのですが、稼働初期には特にやや大味な調整になってしまって、ゲームバランスのとり方にかなり苦労した要素でもありますね。

大久保:『フルブースト』は技術が要求されて引き撃ちも多く、試合時間が長かったので、『マキシブースト』ではゲーム時間を濃縮しました。

 対戦ゲームとして、“初心者が上級者に勝つのはよくない”というのは当然ですが、「ワンチャンあるかも!?」と思える、その瞬間だけでも一矢報いることができるかもしれないシステムがEXオーバードライブです。

 『フルブースト』では初心者が上級者に弾を当てることすらできなかったのですが、EXオーバードライブ発動中であれば弾を当てることができる。中級者と上級者くらいの腕の差であれば、逆転の目があるような、そういった意味の要素でしたね。『フルブースト』よりは“お祭りゲー”の方にシステムを寄せているタイトルでした。

▲画像はAC版『マキシブースト』のもの。

 当時は“逆転要素”と言ってはいましたが、その反面、逆転できてしまったらダメだと思っていました。ユーザーから「逆転なんてできないじゃん!」と言われていましたが、それは当たり前なんです。腕の差があるのに逆転できてしまったら、対戦ゲームとして成り立ちませんからね。

――この辺りから、主役機が出揃ってきて、コアな機体が参戦し始めた印象もあります。

大久保:それは苦労した点でもあります。IPものなので、『ガンダム』のアニメが出て、新しいものが出てくれないと、出す機体のラインナップはどんどん減っていきます。ユーザーからすると、「まだまだ出ていない機体いるじゃん!」というのはあるかと思いますが、メイン機体から離れるほど引っかかる分母の数が減っていき、出した際の反響、効果が減っていくんです。

 「この機体が来た!」という喜びが減っていくので、それもありつつ、どう遊べる要素にするのかが課題でしたね。

▲画像はAC版『マキシブースト』のもの。

大石:当時の課題という意味では、そもそも『マキシブースト』は、『フルブースト』の次作として非常に方向性を悩んだ作品でしたね。『エクストリームバーサス』の延長線上でいくのか、ガラッと変えて『ガンダムVS.』シリーズではないような違う対戦ゲームにするべきか……この議論は毎回ある話ですが、『マキシブースト』は特に悩んでいました。

 「『フルブースト』で飽きられているのでは?」と思うこともありましたが、調査していく中で、「出ていない機体もたくさんいるので続けたい」や「不満も少ないのでこのシリーズは続けるべきだ」ということになり、延長線上で作っていこうという話になったのです。

大久保:そうですね。『ガンダムVS.』シリーズは、『ガンダムVS.ガンダム』と『ガンダムVS.ガンダムNEXT』のように、2作品ごとに代替わりしていました。

 それもあって、このまま“オールガンダム”を続けるのか、単体の作品を扱う別のタイトルにするのかを考えました。ただ、単体作品の『ガンダムVS.』シリーズを出した場合、機体数は30前後になってしまうわけですし、システムも新しくなる。それは正直な話、厳しいだろうと……。

大石:タイトルをリセットするべきかどうかという議論は、『マキシブースト』以降毎回あがるのです。結局は、稼働している状況を見て、シリーズを続けていくタイトルとして判断して、今に至る形です。『エクストリームバーサス2』の時も相当悩みましたが、『マキシブーストON』が好調ということもあり、現在のような方向性に決まりました。

 ただ、『マキシブースト』、『マキシブーストON』のあたりでは、シリーズをどうするのかは相当悩みましたね。

大久保:議論が一番大きかったのは、3作品目に行くのか悩んだ『マキシブースト』の時でしたね。そこでシリーズの価値を見出して、そのまま進んでいく形になりました。

――機体数が多いことはユーザーからうれしいことですが、チェック項目は増えていく一方ですからね。

大石:おっしゃる通りで、特に『エクストリームバーサス2』の時は大丈夫かとヒヤヒヤしましたね。機体数を維持しながら、基板が変えて0から作り直すことができるのか……。

――ビジネスである以上、売れなければシリーズが終わってしまう可能性はあるわけですね。

大久保:もちろん、会社として収益を考える必要はありますから、毎タイトルでその可能性はあります。

――では次に、『マキシブーストON』についてお願いします。

大石:ここでようやくオンライン対戦が入るんですが、オンライン対戦はラグの関係もあって「技術的に難しいのでは?」という話が当初はありました。ただ、当時『鉄拳7』でオンライン対戦を実現できていた実績もあったので、思い切って挑戦する運びとなりました。

 まずは通信テストを慎重に行って、4人での通信対戦が何とかできそうだと確認できたので正式に開発がスタートしました。製品が完成し実際に稼働してみると、我々が思っていた以上に、プレイヤーが爆発的に増え大変驚きました。家庭用版の『フルブースト』をプレイしていて、アーケードへ来なくなってしまったプレイヤーさんもたくさん戻ってきた印象もありましたね。

 また、4人集まらなければ対戦できないゲームなので、平日の午前中のように人がいない時間帯があったんですが、それが1人で遊べるようになったので、今まで人がいなかった時間帯も筐体が埋まるようになりました。『マキシブーストON』でプレイヤー人口を増やせたと実感しています。

――ネットワーク対戦は、店舗側からもユーザー側からも大きな反響があったのですね。

大石:そうですね、プレイ数は全体で2倍くらいになりました。

――2倍ですか! それは筐体数が増えていたのでしょうか?

大石:実は筐体数は『マキシブースト』の台数とほぼ変わらないです。単純にプレイ数が伸びた感じですね。

大久保:もともと想定していた部分ではあったんですが、お客さんが集まりにくい時間帯は、ゲームセンターに足を運んでも対戦できませんでした。しかしオンラインになったことで、午前中から夕方までの時間帯のプレイ比率が増えました。

 あとは、郊外店舗ですね。地方など人が集まりずらい店舗でも確実に対戦できるため、プレイ回数が増えたのが大きかったですね。

  • ▲画像はAC版『マキシブーストON』のもの。

大石:『フルブースト』や『マキシブースト』の時は、郊外の店舗は、人が集まらなかったり、いたとしても常連だったりする。実力に差があると「やりたいけどできないから帰ろう」という人がいました。

 『マキシブーストON』ではそういった、遊びたいけど遊べていなかったプレイヤーさんたちに多く定着していただくことができました。『マキシブースト』時代では少なかった層ですが、スーツを着たサラリーマンが1人で遊んでいるところを多く見かけることも増えたので、やはりそういった需要は多かったんだなと実感しましたね。

大久保:昼間でもサラリーマンがプレイしているのをよく見ましたね。休憩中なのか、そうではないのか……。

(一同笑)

大石:実は『マキシブースト』までは、開発メンバーはゲームセンターに行っても“ソロ出撃(シャッフル)”は選べなかったんですよね。万が一、目立ってしまうかもしれないので。でも『マキシブーストON』はオンライン対戦でプレイできる環境になったので、遊んでいました。そんなことができたのもうれしかったですね。

 今までソロ出撃で入りにくかったユーザーが気軽に遊べるようになったのは『マキシブーストON』ではよかったですね。

――逆にこのタイトルで課題となった部分はどこでしょうか?

大久保:開発的にはものすごい苦労はあったんですが……。

大石:先ほどとかぶるのですが、1人で遊ぶユーザーが増えたところです。今まで“チーム出撃(固定)”で遊ぶ人が多かったんですが、逆転してソロ出撃で遊ぶユーザーが半数以上になりました。そのため、1人で遊んでいるユーザーをいかにコミュニティに誘うのかというところが課題でした。

 “ガンダムVS.リンク”はその流れで開設しました。このゲームって仲間とワイワイ楽しむ遊び方がやはり一番盛り上がると思うのですが、1人でやっているとそのワイワイ感は参加できないので、大会の開催や、コミュニティを促進するキャンペーンとか、コミュニティサイトの運営とかに力を入れていました。

――『マキシブーストON』は他のタイトルより運営が長かったと思いますが、なにが理由だったのでしょうか?

大久保:『エクストリームバーサス2』が一番プレイ回数が多かったんですが、その前は『マキシブーストON』が一番多かったんです。当時は『マキシブーストON』が過去作の中でもっともプレイ回数が多く、異常な数をプレイしていただきました。運営が長かった理由は、好調だったことが1つありますね。

 もう1つには、『エクストリームバーサス2』で世代が変わることもあって、開発期間を取る必要もありました。そこの両面ですね。

大石:実は『エクストリームバーサス2』稼働初期には『マキシブーストON』は稼働してたので、稼働時期としては確かに長かったですね。

大久保:ちなみに、『マキシブーストON』のONは“オンライン要素”だけを示しているわけではなく、いろんな要素の追加をプラスしているという意味の“ON”も含んでいます。

『エクストリームバーサス2』ではCPUを設定できるトレモ案も出ていた

――『エクストリームバーサス2』についてはいかがでしょうか。


  • ▲画像はAC版『エクストリームバーサス2』のもの。

大久保:『エクストリームバーサス2』に関しては、世代が変わるという部分がありました。PS4基板と誤解されている人も多いようなのですが、実は“BNA1”というPS4やXbox Oneの世代と近しいスペックを持ったまったく異なる基板です。

 HD画質だったものがフルHDになって、モデルを作り直して、クオリティを上げなければいけない。そのような中で200機に迫りつつある機体数をすべて作り直すのは正直しんどいわけです。最初の段階では数を減らしてでもなんとか作り上げるか、機体数を担保するかという議論がありました。

 ただ、操作できる機体が減ると、ユーザーのモチベーションに大きくかかわります。

 早めの段階で、新世代のタイトルになっても機体数を担保することを決めました。一部実装されない機体もいたのですが、『マキシブーストON』のプレイヤーをそのまま『エクストリームバーサス2』に移行できるようにしようとしたのが『エクストリームバーサス2』です。

 言ってしまえば『マキシブーストON』を遊んでくれているユーザーが、ハードが変わっても近しいプレイ感覚で遊べるものを再現するという命題が『エクストリームバーサス2』のスタート地点です。再現したうえで、いろいろな要素を追加してリリースとなりました。

大石:機体数を優先したところはありますね。やりたい仕様はいろいろと、とにかく数を優先したために実装されなかったものもありました。

――ボツ案にはどんなものがあったのでしょうか?

大久保:例えば、1人用モードやCPUに行動を設定できるような豪華なトレーニングモードを実装するとかですね。

大石:『エクストリームバーサス2』では“VSコンクエスト”を省いていますよね。“ブランチバトル”などの1人プレイ用のやり込み要素を深める案もありました。

  • ▲画像はAC版『マキシブースト』に搭載されていた“VSコンクエスト”のもの。

大久保:いわゆるアプリゲームのように、曜日クエストのようなもの、チャレンジに対してミッション報酬を得られるものなどもありましたね。“VSモバイル”との連動で一応実現はしていますが。

――『エクストリームバーサス2』は、運営中に武装が変わったり、機体の性能がガラリと変わったりしたこともあり、驚きました。

▲画像はAC版『エクストリームバーサス2』のもの。

大久保:その辺りは、いろいろ試しながらやっていましたね。

 これは昔からそうですが、アップデートの効果は毎回検証しています。機体を追加してどのくらいプレイしていただいたのか、調整してどれだけプレイ回数が増えたか……それぞれにかかる労力や効果を検証して、適したタイミングや作業量を探っていっています。

――どれも開発は思い入れがあると思いますが、追加された機体で印象的だった機体はありますか?

大石:いろいろありますが、最近だと“騎士ガンダム”ですね。あとは“ファントムガンダム”や『マキシブースト』で参戦した“パーフェクトガンダム”、ガンダムゲーム30周年記念の取り組みで参戦した“ホットスクランブルガンダム”も結構印象的ですね

大久保:“パーフェクトガンダム”はガンプラ35周年のコラボでした。『戦場の絆』と『EXVS.』シリーズの連動企画として、特別に参戦できた機体だったんです。

 自分は『エクストリームバーサス』初期の立ち上げから参加していたので、思い入れがあるという点では開発上で“ヒルドルブ”が走った時には感動しました。そのまんま戦車でしたから動きを見て「おぉー!」と思いました。


  • ▲画像はAC版『エクストリームバーサス2』のもの。

大石:パイロットはいるけど声優がいないタイプの機体がいるケースもあります。声優をどなたにするのかというところから携わると、原作者の方々やいろいろな方とも制作の相談をしたりする機会があるので、おのずと思い入れも深くなりますね。“ファントムガンダム”はまさにそんな感じでした。

 またプレイアブルではない機体も含みますが、ボスとして登場する“ダークセシア”系の機体や、レオスやセシアの乗るエクストリームガンダムやエクセリアなどにまつわるキャラクター設定や世界観は、ときた洸一さんや千葉智宏さんと相談しながら考えていました。収録の時にも来ていただいて、いろいろと楽しく詰めながら収録していました。


――ときた洸一さんは本作への思い入れが強いのか、いろいろな際にイラストを投稿されていますね。開発内で評判がよかった、モーションがよくできていると感じている機体はありますか?

大久保:最近だと手間がかかっているのは、“ウイングガンダムフェニーチェ”ですかね。

大石:気合入っていますね。あとは“ナラティブガンダム”でしょうか。

大久保:“トライバーニングガンダム”も大変でしたね。

大石:格闘系の機体は、射撃系と比べるとモーションが多くて難易度が高いので、開発的には苦労しますね。

大久保:“ウイングガンダムフェニーチェ”や“トライバーニングガンダム”を挙げるとガンプラばっかりになってしまうと感じられるかもしれませんが、別にガンプラを優遇しているわけではありません。最近の映像作品から新機体を取り入れているだけで、その映像で扱っている題材がたまたまガンプラのため、そのようになっているという形です。


▲画像はAC版『エクストリームバーサス2』のもの。

大石:“スターウイニングガンダム”も思い入れは強いですね。デフォルメされた機体を入れるかどうか、いろいろと話をしました。

――タイトルが変わるたびにシステムも変わっていきますが、ユーザーの要望や開発の意図を踏まえて実装しているのでしょうか?

大石:前作での遊ばれ方を踏まえて、おもしろくなりそうな要素を追加しています。先ほどの『フルブースト』と『マキシブースト』の話もそうですよね。

大久保:先ほどの『マキシブーストON』から『エクストリームバーサス2』の話と絡むのですが、ゲームシステムをガラッと変えると、新しいユーザーが入りやすくなる一方で、今まで積み重ねたテクニックやノウハウが使えなくなってしまうという面もあります。

 そのため基本的なテクニックは残したうえで、今までと違った遊び方をできるようにするために、システムに手を入れているというところが大きいですね。

大石:習得した技術は存分に使って気持ちよくなっていただきつつ、飽きずに新しい遊びを展開してもらうという。それこそ、かなりのクレジットを使っている人もいるので、それを「次のタイトルから使えない」と突き放してしまうのは、作っている側としても不本意です。プレイヤーとしても楽しくないですしね。

 自分のプレイスキルをなるべく気持ちよく発揮できる環境がありつつ、新しい要素があることが理想ですね。

――『エクストリームバーサス2』稼働2年を振り返って、いかがでしたか? 前回のインタビューでは期待が大きいと話されていましたが。

大石:もう2年か、という印象ですね(苦笑)。筐体が新しくなり、『マキシブーストON』から台数が増えて、7,000台くらいになったことが驚きでした。台数が増えたことでプレイヤーが散らばってしまうのではないか、コミュニティが店から分散してしまうのではないかと、プロジェクト内のみならず店舗側からも不安が募っていました。営業からも、会社的にも大丈夫なのかと問い詰められましたね。

 ただ、結果的にはプレイヤーが散らばることもそこまでなく、ホッとしつつも状況に驚いていたのが『エクストリームバーサス2』初期でした。

 ずっと『マキシブーストON』の状況以上で稼働していたので、筐体数もプレイ人口も増えてよかったです。それは驚きを超えて、ため息が漏れてしまうくらいで、会社内でもこのタイトルは特別な存在であると再認識しました。

 コロナ禍前までは安定してプレイしていただいていました。それも皆さんのおかげで感謝しております。

――シリーズが10年続いて、最大の売り上げを誇っているのはすごいことですね。

大久保:作品が長く続くと一般的には縮小傾向にありますからね。

大石:シリーズを重ねると、プレイヤーも先鋭化してきて、新規層が入りにくいという点は心配していることでもあるのですが、本シリーズで言うと新規の層が入ってきているので安心しています。大会やイベントを見ていても、昔からいるユーザーと新規のユーザーが一緒にプレイしていて、いい循環ができていると感じています。

――オンラインでの階級マッチングによって、初心者も入りやすくなっていることも関係するのでしょうか。

大石:階級マッチングについては、要因の1つではないでしょうか。このシリーズは2on2なので、友だちと遊べることがキモだと感じています。

 友だちが友だちを誘って教えたり、コミュニティ内で競い合っているうちにメンバーが増えたり……という流れを繰り返すことで新規の層が入ります。このような流れがあることで、プレイ人口が増えているととらえています。

――稼働初期は導入台数に限りがあったとお伺いしましたが、どのくらいの時期で全体の出荷を終えたのでしょうか。

大久保:10月末が初回出荷でしたね。

大石:2018年内までが筐体の出荷でした。翌1月から基板を出荷して、以前のノアール筐体で遊べる店舗も増えました。1月くらいで出荷数は6,800くらいまで増えて、しばらくして2019年の秋にまた追加されて7,200くらいまで増えたかと。

――新システムについてお聞きします。試合前のエクストリームバーストの変更はオンライン対戦において大きなポイントだと思います。

  • ▲画像はAC版『エクストリームバーサス2』のもの。

大久保:『フルブースト』のころからバーストが選択式になり、それ以降は試合前に変更したいと要望がありました。それをどういった形で入れるのがいいかを考えて、このタイミングで実装することになりました。

 オンライン対戦という部分で、双方のプレイヤー間で意思の疎通を行うのは難しい。そういった観点からも使いやすいものを考えて、新たに2種類のバーストを追加しています。

  • ▲画像はAC版『エクストリームバーサス2』のもの。

大石:コストや機体の組み合わせによっては、今までの3種類だと戦略の幅が限られてしまいますが、低いコストでもMバーストで素早く動けたり、Lバーストで味方とうまく連携したりと、オンラインに合わせたバーストになったかなと。

 僚機のEXバーストゲージを見られるようにできたことによって、通信しながら意思疎通を図って、パートナーとのタイミング合わせの戦略を考えるところが、新たなバーストともうまくマッチさせられてよかったです。

――他にも、トレーニングモードやプラスコインモード、ゲームパッドが導入されましたが、こちらの反響はいかがでしょうか。

  • ▲画像はAC版『エクストリームバーサス2』のもの。

大石:実際のプレイ選択数を見ると、選択してくれているユーザーは結構います。特に初中級者の方はプラスコインで遊ぶ人たちが多い印象です。自分も遊ぶ時にプラスコインで遊ぶことがあります(笑)。

 トレーニングモードは、いきなり対戦するのではなく、腕を温めてから対戦したい時やコンボを練習したい時にも使われています。練習できる場所はこれまでになかったので、トレーニングモードは効果的に機能していると感じます。

 ゲームパッドも結構な人数が使ってくれているので、搭載してよかったと思います。

大久保:ゲームパッドの使用率はおおよそ5%くらいです。

――全体の5%というのは、想定以上の数字だったのでしょうか?

大久保:想定以上です。全体の5%というと、20人いればその中の誰か1人はゲームパッドで遊んでいることになりますからね。

大石:『エクストリームバーサス2』が発表した時から、「ゲームパッドを付くならば行くわ!」とSNSでつぶやかれているのを見ました。需要があると思っていたのですが、稼働後に実際に見て、ニーズがあることをさらに感じました。

――『エクストリームバーサス2』で参戦した機体で、特に反響が大きかった機体はなんでしょうか?

大久保:プレミアムドッグファイトで告知させていただいた“ナラティブガンダム”、“ヤークトアルケーガンダム”でしょうか。会場の盛り上がりがすごかったです。

大石:エクストラ機体が戦える調整になっているので、そちらもいい反響です。

――本作ではエクストラ機体に力を入れていると感じています。こちらは当初から考えていたのでしょうか?

大石:はい。プレイアブル機体として戦えるような調整をしようと考えていました。

大久保:エクストラ機体は、獲得できる人が限定される機体です。その機体が強いと、「モバイル会員にならないとダメなのか」となってしまうため、以前は強くはならない想定での調整を意識していました。ギリギリの調整にすると強くなってしまうこともあって、ちょうどいい強さが難しいのです。

 『エクストリームバーサス2』の時は、機体をなるべく移植していく流れでしたが、すべての機体を製品稼働時に実装するのは現実的ではありませんでした。そのためにエクストラ機体はリリースでの参戦としました。そういう部分もあって、改めて使えるようにする際には、使い心地がいい機体を目指して作り直しました。

――コンシューマで展開していた『GUNDAM VERSUS』に登場した機体が入ってきていますが、特性を出しつつ、遊びやすくなっていると感じました。

大久保:そうですね。そもそも別製品ですので、『エクストリームバーサス2』に参戦する場合は、どう遊べるかを考えて、調整しないと意味がないと思います。そのため、そのままの性能で持ってくることはやっていないです。

――その流れで機体の調整についてお聞きしたいです。少しデリケートな質問になりますが、『エクストリームバーサス2』ではどのようなことを意識して機体の調整を行っているのでしょうか?

大久保:『エクストリームバーサス2』の調整をいいと思っていただけている人もいれば、そうでないと思っている人もいらっしゃいます。

 全部が全部を調整できるわけではないのですが、方針としては“通常のアップデート時では、すべてが下方修正というようにはしない”ことを意識しています。下がって楽しいよりは、上がって楽しい部分があると思うので、アップデートの際はそこのバランスには気を付けています。

 また、機体の勝率や使用率などデータとして出ている部分は、単純な数字だけを見ても意味はないんです。初心者が使っていて高い勝率なのか、上級者がやり込んで使っていて高い勝率なのかではまったく意味が異なります。店舗を回って実際のプレイ状況を確認しますし、さまざまなデータも考慮しつつ、調整の判断を行っています。

 人気の機体はいろいろな人が使うため、分析はなかなか難しいです。

――『エクストリームバーサス2』だと“ライトニングガンダムフルバーニアン”や“ベルティゴ”は、予想とデータが異なっていたと判断して、調整した例になるのでしょうか?

▲画像はAC版『エクストリームバーサス2』のもの。

大久保:そうですね。玄人が使って強いのはやり込み要素になるので問題ありませんが、誰が使っても高い勝率が出てしまう機体は問題ですね。例えばマッチングした4人中3人が同じ機体になってしまうような状況は望ましくありません。その都度内容とタイミングを判断して調整しています。

大石:毎週データを見つつ、アップデートの内容や調整タイミングを相談しています。

大久保:短期間でアップデートを行う場合は、実際にはとても大きいリスクを背負っています。

 通常であれば調整する機体と期間を決めて実装し、デバッグチームに渡してから確認とデバッグに1、2カ月は時間がかかります。当然しっかりチェックを回してOKが出てから市場に出すのですが、緊急修正アップデートの場合は、その辺りの手順をすっ飛ばしてますので、アップデートによってなにか問題がでたら、さらなる緊急対応を行うことも想定しての実施となります。あの2機体についてはかなりのイレギュラーとなります。

――『エクストリームバーサス2』から“VSモバイル”は要素が大きく追加されていますが、こちらの評判はいかがでしょうか?

大石:エクストリームバーストの発動タイミングを見られたり、スコアがわかったりします。どうなんでしょうか。我々も反響を知りたい要素ですね。

大久保:SNSなどで画像を掲載しているのをたまに見かけるので、使ってくれてはいると思うんですが……。

――大きな声で評価が届いている感じではないわけですね。

大久保:いいことはあまりコメントしてもらえないので、「“VSモバイル”最高だよね!」という意見は聞いたことないですね(笑)。試合を振り返る機能については、よかったという声が届いています。悪い意見も出ていないようなので、支持していただけているのではないでしょうか。

――“VS.LINK”は仲間を増やすツールとしてはいい機能だと思いますが、開発ではどのようにとらえているのでしょうか。

大石:開設以降にいろいろな機能も追加してりしてきましたが、これからもプレイヤーコミュニティの成長と活性化には力を入れていくべきだろうと考えています。『エクストリームバーサス2』も“ソロ出撃(シャッフル)”の人口が多いので、プレイヤー同士が繋がれるような施策なりイベントなりは継続して開催していくべきだろうと思っています。

大久保:『EXVS.』シリーズにおけるマッチングアプリ的な立ち位置にもなってますしね。

大石:『マキシブーストON』の後半から開設したので、3年くらいは動いていると思います。投稿機能も使っていただけているようで、ありがたいです。

――機体の特性をかなりの長文で書かれている人もいますね。

大石:そういう場所ですから! ただ、文字数がすごくて、我々も驚くような投稿は時々あります。先日実施した“エクバ川柳”も、先日確認した時点で300件くらい投稿されていました。

プレイヤーのモチベーションにつながるような施策を行いたい!

――機体参戦機体のプロモーション映像は、どのようなことを意識して作られているのでしょうか?

大久保:機体の持つ派手な部分や特徴的な武装を収録していくように心掛けています。

大石:見た時にプレイヤーが「おっ!」となるところを取り上げるようにしていますね。

▲画像はAC版『エクストリームバーサス2』のもの。

――機体のコンセプトや強みで、開発の意図が伝わってない機体はありますか?

大石:どうでしょう……おおむね狙い通りに遊んでもらえていると思います。

大久保:やり込みでも届きにくい部分はあるかもしれないですけどね。『エクストリームバーサス』や『フルブースト』のころは、“ガンダムヘビーアームズ改(EW版)”をやり込んでいる人がいました。ただ、仮に今“ヘビーアームズ”のような機体をリリースしても、多くのユーザーに使っていただけるのかというと、難しいだろうという気はしています。

 機体のポテンシャルを生かすような技術まで使ってもらえないのではないでしょうか。「使いこなすのが大変そう」や「これは弱そう」などの情報が流れてきて、自分でやり込んで判断する前に終わってしまいそうですよね。

  • ▲画像はPS4版『マキシブースト ON』のもの。

――シリーズを重ねている中で、ユーザーの遊び方が変わっているのでしょうか?

大久保:どうしてもプレイごとにお金がかかりますからね。やり込むためにお金が必要になるので、少ない金額で勝てる機体に行きがちなのはわかります。

大石:勝ち負けがあるゲームである以上、勝ちやすい機体に行ってしまいますからね。

――開発メンバーとの交流マッチが行われています。今後もこういう形のイベントは続けていく予定でしょうか?

大石:このご時世で、会場に集まれないため、あのようにオンラインを介した施策を続けていくだろうと感じています。本当は大会やイベントなどをやりたいのですけれども……。

大久保:機会があればイベントをやりたいですね。

大石:以前のように、人を集めて行うのではなく、限定された人数を呼んで配信する形になるのかなというイメージはあります。

――昨今は時期が悪いかもしれませんが、今後、ゲーム内外を問わずやりたい企画はありますか?

大石:大会イベントが一番やりたいですね、対戦ゲームの華だと思いますし、プレイヤーのモチベーションにもなると思うのです。どうにかして開催できるように企画を考えていきたいです。

大久保:やはりそこになります。リアルイベント系を実施したいと思っていますが、今の時期は難しいのが現状。そこは状況を見ながらになります。大会だけでなく、楽しめるイベントはやれると思うので。

  • ▲写真は2019年11月に行われた“PREMIUM DOGFIGHT 2019”時のもの。

――アミューズメント用タイトルを10年続けるというのは、並大抵のことではなかったと思います。特にここが大変だった、節目だったということはありますか?

大久保:実は個人的にはあまりなくて、「止まったら死ぬ」と思って10年間ずっと走り続けてきました。気が付いたら10年が経過していたというのが正直な感想です。

大石:もちろん大変なことはありましたが、それはどのタイトルでもあること。「10年以上続くタイトルを作りたい」と言っていたので、これからも走り続けていきます!

――ユーザーのコメントで心を打たれたことはありますか?

大石:先日の交流マッチの配信の後に、「中館Pは優しそうな人だから、次は平和な戦争になるんじゃないか」というツイートを見て心を打たれましたね(笑)。

(一同笑)

大石:あとは、過去に開催されたイベント“極限感謝祭”で来てくれたユーザーが好意的だったことが印象的でした。名刺交換やプレイヤーカード交換を積極的にやってくれていたのがうれしかったです。

大久保:「スタッフ陣はこんな機体を使っているよ」というカードを作って、ユーザーの皆さんと交換しました。

大石:先ほども言ったように、1人で来ているユーザーをつなげようという意図で、ユーザー同士が交流できるように実施したイベントだったんですが、それを開発メンバーとも交換していただけたのが印象的でした。

大久保:普段SNSだと辛辣なことも言われていますが、直接お会いすると「いつも楽しく遊ばせてもらっています」や「頑張ってください」とコメントをもらえるのは、うれしいですね。

――今後の課題は、具体的にどのようなことだと考えていますか?

大久保:昨今のSNSの流れもありますが、情報が右から左にすぐに流れてしまうことも気になっています。初見でかるく触った機体に対して「弱い」という評価が出ると、それをそのまま受けとられて使わなくなってしまうケースが多くあります。

 使い込んでいくことで輝く部分、見えてくる特徴もあるのですが、そこにたどり着く前に使われなくなってしまうという流れはあります。そこは先ほどの勝敗の件もあって、難しいと感じています。

大石:機体数がかなり増えたため、目立たなくなってしまった機体に焦点を当てたいと思っています。

 あとはコミュニティをいかに膨らませていくかというところですね。現状で新規層が入り、世代交代はできていますが、コンシューマ版を含めて市場をどう大きくしていくのかを考えつつ、運営を行っていくのかが、今後の重要な課題だと思っています。

――市場を構築しつつ、タイトル運営を行うと。

大石:コンシューマ版と共存するところもありますが、アーケード版がシリーズのブランディングを背負っていて、最先端を行くべきであるということを意識しています。次の『クロスブースト』でもシリーズを牽引できるようなタイトルにしたいと思っています。

 ゲームセンターに行きにくい状態もあって、最近はコンシューマ版が盛り上がっているのですが、ゲームセンターの行きたくなるようなタイトルを作っていきたいです。

大久保:リアルで会いづらい状況ですが、今後は少しずつ解消されていくと思います。集まってプレイする分には目立たないのですが、オンライン上でのモラルやマナーについては、今後なにか考えたほうがいいとも思っています。

大石:家庭用のプレイヤーについてお話すると、アーケード版を遊んでいる人は、コンシューマ版が発売されるとどちらもプレイされるケースが多いです。一方でコンシューマ版しか遊ばない人もいます。なので、コンシューマ版だけ遊ぶ人も、アーケード版に向かわせるような導入はこちらも用意したいと思っています。

大久保:また、コンシューマ版が出ると、アーケードに帰ってこなくなる人もいます。コンシューマ版を出したことによって『ガンダムVS.』シリーズとしての分母は確実に増えるので、それをどうやって継続させるか、アーケードにも向かせるのかは、毎回の課題ですね。

――開発チーム内で共有しているテーマやコンセプトはあるのでしょうか?

大石:タイトルごとに微妙に違うのですが、全員“ガンダム愛”があって、作っている担当では自分のできる中で情熱を費やしてくれているのは、チーム内に共通で言えることですね。

大久保:独りよがりで作りたいものを作るのではなく、ユーザーが喜んでくれる部分をしっかり考えて、プラスアルファの要素を作るというテーマはあります。求められているものだけを作っても、平凡なものになってしまうためです。

 2つ上、3つ上になるとユーザーの考えと乖離して、疑問が出てきますが、求めているところの1つ上くらいは必要だと思います。

大石:それぞれのセクションで、1つ上のアイデアを出してくれます。当初想定していたものよりもいいものを作ってくれているところに、それぞれの“ガンダム愛”が現れていると思いますね。

――機体を開発するに際して映像作品を見たり、漫画を読んだりするのでしょうか?

大石:それはもちろんです。何度も見て、いろいろなパートから切り出して参考にします。

――社内にライブラリのようなものはあるのでしょうか。

大久保:プロジェクトとして、いろいろなものを購入しています。市場に資料が出回っていないような場合は、設定を請求する場合もあるくらいです。

大石:監修を受ける際にも、特定の武器を使用しているシーンなどを切り出して「○○話の○○のシーンで使っていたので、ゲームで使いたいです」と相談したりする際にも使用したりしますね。

大久保:ただ、ゲーム的に映像とまったく同じ表現ができない場合も多々あります。その場合は「原作ではこういう表現でしたが、ゲームではこういう表現をしています」と説明したうえで、相談しています。

――次回作『クロスブースト』について、なにかご説明いただけることはありますか?

大久保:そうですね……。絶賛制作中で、11月7日、8日にクローズドベータテストを開催予定なので、そちらをチェックしてください。

――最後に読者に向けて一言お願いします。

大石:コロナで大会が開催できないこともあって、タイトルを盛り上げるのは難しいのですが、配信イベントのようにできることを行っていきます。他にも『エクストリームバーサス2』で考えていることもあります。

 最近は、ゲームセンター側でもウィルス対策を行っている店舗がほとんどですし、我々もアップデートを含めて、皆さんが盛り上がれるような施策を考えていくので、ぜひゲームセンターに足を運んでまた、プレイしていただけるととてもうれしいです。

大久保:『EXVS.』シリーズとして10年を迎えました。ただ、それで終わりということではなく、あくまで通過点です。今は『エクストリームバーサス2』が稼働中で、次の『クロスブースト』も発表させていただきましたので、コンシューマ版で練習していただいて、アーケードで新作を遊んでいただけたらうれしいです。

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機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2

  • メーカー: バンダイナムコアミューズメント
  • 対応機種: AC
  • ジャンル: アクション
  • 稼動日: 2018年10月30日
  • 料金: オープン

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