【ゲーム雑談紀行】海外取材についてトーク。取材時の飯事情は?
- 文
- kbj
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電撃の編集やライター、クリエイターなどなど、いろいろな人とゲームについてゆるく話をしていくコーナー“ゲーム雑談紀行”を掲載します。
第31回の話題は、引き続き海外での取材について。海外取材の多い編集と、まったく行ったことのない編集と語っていきます。
参加者
てけおん
海外タイトルも好きな編集。海外のイベント取材はお手の物。
英検は3級所持。
まり蔵
頑なに日本国内から出ようとしない編集。パスポートは死ぬまで持つ予定なし。
英検は3級所持。
kbj
いつの間にか、海外取材が増えた編集。
英検は準2級所持。
取材時の飯事情は?
まり蔵:個人的に気になるのは、食事事情かな。Twitterではおいしそうな食事の写真をアップしているけど、実際のところはどうなの?
てけおん:個人的には和食は食べないほうがいいと思う。ホテルの近くで定食を食べてガッカリしたので。向こうで食べるなら、イタリアンとかのほうがいいかな。
まり蔵:一番おいしかった食べ物は?
てけおん:ボスに連れていってもらった、サンタモニカにある牡蠣などを食べられる海鮮の店。あとは、チーズが豊富なイタリアンもすごくいい味でしたよ。
kbj:あの年はボスが変わったタイミングで、一緒に行ったメンバーがいい店を探したので、おいしい店が続いたんですよね。そういうことは滅多にないかと。
まり蔵:覚えているのは、E3の現地取材メンバーが渡米した日にシュラスコを食べていたこと。その時私は夜班で、カンファレンスに備えていたのね。「さあ、これから始まるぞ」っていう時に、渡米したメンバーがうまそうな肉の写真をアップし始めて!
(一同笑)
まり蔵:「こっちはこれから仕事するのに、何してんだ!?」ってテンションが下がったのよ。その場の勢いで一緒に仕事をしていたメンバーとE3後に銀座で肉を食べることを約束したもんね。
てけおん:あれも仕事ですから(笑)。
kbj:初日と最終日は英気を養うために豪華な食事をとることが多いですが、その反面、イベントが始まるとファーストフードやカフェのサンド、E3弁当とかになるので……。
まり蔵:E3弁当といえば、今立さんのコラムだね!
てけおん:わかる(笑)。そしてE3弁当を食べると日本のリンゴがおいしいと心から思う。
kbj:同じ食べ物でも、国ごとに違いがありますからね。ドイツで店先で売っているパンに、ハチが大量についているのを見た時には、本当に驚いたんですが、みんな普通の顔をしていましたから(笑)。
てけおん:俺はなんでも食えるからいいけど、それがダメな人は大変だよね。前に行ったスタッフも苦労していたみたいだからね。
kbj:食事があわなくて、途中で気力がなくなってしまったので、中国料理に連れて行った。そこまでおいしいわけではなかったけど、焼きそばと炒飯を食べたらすごく喜んで、また翌日にも連れていかされたのを覚えています。
てけおん:日本料理はやめたほうがいいって言ったけど、米が食べたくなるのはわかる。ラスベガスに行った時、食事に飽きてきたと感じたので、パンダエクスプレスという中国料理チェーン店で炒飯を食べて「うめぇー! 米うめぇー!!」ってなったので。
まり蔵:そういえば、アメリカに取材にいったてけおんがHooters(フーターズ)に行ったのね。「味の濃い照り焼きの手羽がうまかった!」とか「ピクルスのフライがおいしかった!」と言っていて、「Hootersって元気なお姉ちゃんとコミュニケーションをとる店じゃないのか? 何を言っているのだろう」って思ったんですよ。
当時、Hootersがまだ日本に来ていない時だったので、すぐには食べられなかったんですが、その後来た際にフライドピクルスを食べて、感動を共有しましたね。
てけおん:俺も最初は「フライドピクルス? いやいやないっしょ……」と思ったけど、食べてみたら驚きのうまさだったのよ! でも、日本だといまだになじみはない食べ物なのよね。
kbj:そんな話をしていたら、Hootersに行きたくなりましたね。
まり蔵:タイミングがあえば行きたいね。個人的にフライドピクルスと、フライドチキンにメイプルシロップをかけるというのは、海外、特にアメリカから教えてもらった意外な組み合わせの食べ物ですね。
フライドチキン+メイプルシロップは確かkbjが食べていたんですよ。日本でなじみがなかったけど、調べたら渋谷で食べられることがわかったので行って食べたら衝撃的なうまさでした。
kbj:取材以外で驚いたこと、あります?
てけおん:やはり文化かな。日本だとコンビニやスーパーで買い物をする時、会計してから開封して食べるけど、向こうの人は会計する前に食べていて、それを清算するのには驚いた。日本ではありえないもん。
まり蔵:ちょっ!(笑) お金払っていないのに食べるの? 日本だと怒られるどころではないし、考えられないよなあ~。
kbj:個人的には、小銭を出して嫌がられたことですね。96円で101円を出して5円もらおうとしたら、「1円いらねえよ」ってレジ打ちのオバチャンに入力してもらえなかった感じ。
あとは、メインストリートから1本入っただけで明らかに危険度が上がるところは慣れません。いまだに驚きます。
てけおん:某メーカーの取材が終わった時間が遅くて、バスが終わっていて、タクシーもなくて、会場から徒歩で帰ったんだけど、後で聞いたらわりと危ない地域だったことはありますね。
kbj:あるある! イベント会場まで回遊のバスで行って、体験会が終わって店を出たら、やたらとガタイがいい人ばかりが歩いていて、あわてて大通りに出たら、そっちもいかつい人ばっかりだったとか。
まり蔵:……日本国内で落ち着いて作業できるのであれば、ちょっとくらいひどい原稿がこようが、インタビューの音声が聞こえなくてもいいということですね。
(一同笑)
まり蔵:映像で現地のイベントを見ていて感じるのは、感情の出し方ですね。海外の発表会とかイベントって普通に歓声があがってスタンディングオベーションが起きるじゃないですか。
日本の発表会だとあっても大きな拍手。記者が発表を楽しんではしゃいでいるのは、海外ならではだと感じます。
kbj:別に日本の記者が楽しんでいないわけではないと思うんですが(笑)。でも、確かに自分が好きなコンテンツの発表があった場合、内心ではしゃいでいても、それを静めてメモをしている印象ですね。
てけおん:2018年のベセスダ・ソフトワークスのイベントで、『The Elder Scrolls VI』のアナウンス映像が流れたのよ。横に座っていたガタイのいい人が、うれしすぎたみたいで「椅子、大丈夫か?」と思うくらいにはしゃいでいた。
まり蔵:私は、『ファイナルファンタジーVII』のリメイクが発表された時の盛り上がりっぷりをいまだに覚えています。世界中の人が大きな声をあげていて、国内で見ていたメンバーも感動していました。
そのイベントでさらに『シェンムーIII』が発表されて、鈴木裕さんが出てきて、万感の拍手で迎え入れられる……見ているのも楽しくて、発表会がエンターテインメントとして成り立っていると思いましたね。
てけおん:イベントの規模がとにかくデカいからエンタメになっているのかも。それこそスティーヴン・スピルバーグが話し始めたり、キアヌ・リーブスが登場したり……。
kbj:『ファイナルファンタジーVII』リメイクと『シェンムーIII』の発表と、キアヌ・リーブス登場は会場にいたのですが、どれもすごかったですね。
その中でも、『サイバーパンク2077』でキアヌ・リーブスが登場した時の会場の一体感というか、熱の上がりっぷりは歴代のE3でもトップクラスだったと感じました。
てけおん:会場の反応はすごいのは確かに印象的です。でも、残酷さを感じる時もある。反応がそこまででもないと「メーカーの人も、もうちょっと盛り上がると思っていたんだろうになあ」って。
まり蔵:日本国内と海外で反応が全然違うタイトルはありますよね。会場だとそこまでの反応がないように見えるけど、日本向けのタイトルで国内のSNSとかはすごく盛り上がっているとか。
kbj:あと、会場ではそこそこ盛り上がっていたのに、放送に音声が乗っていなくて盛り上がっていないように見えることもありますね。ネットで「全然盛り上がっていなかった」と言われているけど、そんなことはないという。
まり蔵:なるほど。E3期間中は国内班はカンファレンスの都合で、昼夜が逆転してしまううえに、普段の作業もゼロにはできないので、どうしても寝不足になっちゃうのよね。
でも、新情報が出たり盛りがったりしているのを見るのは楽しいですね。
kbj:それこそ最近はそんなこともなくなりましたけど、昔は現地班だと寝る暇がなかったですけどね。取材やプレイが終わったら、レポートを書いて、写真を用意して、送信して、エラーが出て……×6日みたいな感じで……。
ボスが最終日に、飛行機に乗る前に買い物できるところに連れていってくれたんですが、「買い物はしなくてもいいので、ギリギリまで寝させてください」って言いましたから(笑)。
(一同笑)
kbj:ボスとのやりとりといえば、『ポケモンGO』でもありましたわ。限定ポケモンを手に入れるために、ショッピングモールの近くで「ポケモンを取りに行くので、ここで下ろしてください!」って言いました。
まり蔵:どんな部下だよ(笑)。でもあの記事はおもしろかったね。
kbj:それも記事になるので、仕事ですよ!
てけおん:大変なことは多いけど、日本では想像できないこともあるので海外の取材は楽しいですよ。デカすぎるバスに乗れたり、店の窓が割れていたりとか……。
kbj:発表直後のタイトルにさわれたり、1~2年のトレンドを見られたりするのは現地ならではの特権ですね。
あと、メーカー広報さんとの距離が近くなるんですよ。遠くまで一緒に戦いに来た戦友みたいな感じで「はるばるありがとうございます!」って。
日本のメディアが来ると、海外の開発者も歓迎してくれますし。
まり蔵:何にしても、英語の壁があるのがねぇ……。食べると翻訳してくれるコンニャク、まだできないのかな。
(一同笑)
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