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本当は助けるつもりなんて……ゼンゼンなかったのに……!(レン)【軌跡シリーズ名言集】

Zenon
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 日本ファルコムの名作ストーリーRPG『軌跡』シリーズの名言集をお届けします。

 本記事で紹介するのは、『零の軌跡』『碧の軌跡』の登場キャラクターの1人、レンのセリフ。前シリーズの『空の軌跡』では敵キャラだった彼女が、『零/碧』では重要なサブキャラクターとして登場します。今回は、『零の軌跡』より、彼女が“クロスベルに来た理由の1つ”にまつわるエピソードを振り返っていきましょう。

 また、前作『空の軌跡』におけるレンの経緯はこちらの名言集で紹介されていますので、よければ合わせて読んでみてください。

・今宵のお茶会は楽しんでいただけたかしら?(レン)【軌跡シリーズ名言集】

※本記事内には物語のネタバレを含む表現がありますので、ご注意ください。

本当は助けるつもりなんて……ゼンゼンなかったのに……!(レン)

●第3章 クロスベル創立記念祭(英雄伝説 零の軌跡:改)

 まずレンと《特務支援課》は、第1章の軍用犬事件の際に出会いました。マインツ山道にあるローゼンベルク工房へ聞き込みに訪れた一行は、工房に身を寄せていたレンと会話します。

  • ▲このとき、警察としか名乗っていないのに「支援課のお兄さんたち」と呼ぶなど、すでに彼女が“タダモノではない”ことが示唆されていました。

 その後、軍用犬事件が佳境を迎えた際にも遠くから支援課を見守っていたり、クロスベルの導力ネットで“仔猫(キティ)”と名乗ってハッキング行為を繰り返したりと、気ままに過ごしていた様子。

  • ▲彼女の正体が結社《身喰らう蛇》の執行者No.XV《殲滅天使》であることは、わりと早い段階でプレイヤーに明かされます。《風の剣聖》アリオスも警戒していましたが、クロスベルに害をなさないと誓ったことでマークは外していた模様。

 そして本作の第3章において、《特務支援課》のもとへ1つの支援要請が寄せられました。それが“コリン少年の捜索”というクエストで、レンと《特務支援課》が縁を結ぶことになる重要な出来事です。

 ロイドたちは依頼人であるヘイワース夫妻から情報を聞き、夫妻の子どもであるコリン少年が迷子になってしまったことを知ります。時はクロスベル創立記念祭。パレードを見ている最中、ほんの少し目を離したすきにいなくなってしまったとのこと。

  • ▲「あの時みたいなことがあったら」と、ただの迷子を心配する親というには切羽詰まった様子を見せるヘイワース夫妻。とある事情があるのですが、それはまたのちほど。

 警察犬(神狼)ツァイトの鼻も頼りにしつつ、手分けをして捜索を開始。そして裏通りで聞き込みをしているところでロイドはレンに声をかけられて一緒に捜索することに。

  • ▲コリンの写真を見た途端、顔がこわばるレン。ロイドの「見覚えあるのか?」という問いに「こんな子、見覚えないわ」と、声を震わせながら答えます。これは絶対になにかある反応。
  • ▲聞き込みをしていくうち、一般人は知るはずのない裏情報を知っていたり、捜査官顔負けの洞察力を見せるレンに驚きを隠せないロイド。まさか正体不明のハッカー“仔猫”かと疑いますが、いまはコリンの捜索が優先と割り切ります。

 やがて聞き込みとツァイトの鼻による捜索の結果、港湾区でなんらかの車両に乗り込んでしまった可能性が高いとわかりました。するとレンは支援課の導力端末をすさまじい勢いで操作し、鮮やかに車両を特定してしまいます。

 車両の運転手と通信がつながりひと安心かと思いきや、コリンはまたもやどこかへ行ってしまった様子。街中とは違って魔獣の出る街道なので、“これはマズイ”と緊張感が走ります。


  • ▲「最後まで見届ける必要がある。たとえどんな運命があの子に降りかかったとしても」と、コリンの行く末にこだわりを見せるレン。それはコリンを心配してのセリフか、あるいは“悲劇”を望んでさえいるようにも……。
  • ▲ロイドたちは西クロスベル街道の捜索を開始し、平和に蝶々を追っているコリンを発見します。しかし安心したのも束の間、コリンが魔獣の群れに囲まれ大ピンチに。
  • ▲ロイドたちが慌てて武器を構えているなか、レンが大鎌を持ち出して飛び出します。あっという間に魔獣の一部を倒し、コリンを抱きかかえて保護。残りの魔獣はロイドたちが倒しました。

 そして「もう大丈夫」とコリンをなだめるレンですが、突然泣き出したコリンに釣られて彼女の感情も高ぶっていきます。そこで出たセリフが、今回の名言となります。

 「本当は助けるつもりなんて……ゼンゼンなかったのに……!」

  • ▲レンは「見てるだけ、絶対に関わらないって決めていたのに」と自分を責めます。どんなことになろうとも、(この家族には)関わらないと決めていたと。しかし実際はコリンを助けるため、とっさに飛び出してしまいました。そのことで自分の心が制御できず、責めているわけですね。
  • ▲そしてロイドは「俺たちは君の手伝いをしただけだった」と語り、コリンが助かったのはレンのおかげだと、レンが成し遂げたことだと諭します。(事情を知らないのに的確過ぎる……!)

 その後、あらためてロイドはレンのすごさを聞いて驚きつつも、彼女を帰るに帰れなくて途方に暮れた仔猫のように見えると語り、支援課として手伝えることはないかとレンに問いかけます。

  • ▲レンが頼りたい人はほかにいるのかもしれない。でも俺たちが取り除けるような手ごろなサイズの岩はないかなと協力を申し出るロイド。そこへコリンを保護したと聞いたヘイワース夫妻が現れ、レンはクローゼットのなかへ隠れます。

 駆けつけたヘイワース夫妻は、目覚めたコリンから“スミレ色の髪のお姉ちゃん”に助けられたと聞きます。それを“女神とあの子のお導き”と感謝し、彼ら一家の事情が説明されました。

  • ▲8年前(七耀暦1196年ごろ)、タチの悪い借金を作ってしまった夫妻は、一人娘の“レニ”を共和国の友人のもとへ預けることを決断しました。借金を返し終えたら必ず迎えに来るつもりで。
  • ▲しかし1年後、借金を清算して娘を迎えに行くと、友人宅が放火強盗事件に巻き込まれ炎上。発見が遅かったせいで遺体もわからない状態で、娘は死亡したと判断するしかなかったそうです。
  • ▲一度は娘を失った絶望から心中も考えたそうですが、コリンが産まれたことで徐々に気力を回復し立ち直っていったそうです。しかしそれは、自分たちの不甲斐なさから娘を亡くしてしまった“罪”から、目をそらし続けてきたことでもあると語ります。

 やがてコリンが産まれたのは亡き娘の導きによるものとして、今度こそ3人で幸せになろうと固く決意。それこそが娘に報いる唯一の方法だと考えたそうです。

  • ▲コリンを助けてくれた“スミレ色の髪の娘”と亡き娘を重ねる夫妻。この場においては、ヘイワース夫妻とレンは顔をあわせることなく、去っていきました。

 そして夫妻の話をクローゼットのなかで聞いていたレンは、目をうるませながら「この街に来た理由の1つがなくなったから、今は会わなくていい」と語りました。

 夫妻の話に出てきた“亡き娘”はレンのことで実際は生きていたのですが、とある“闇深い事情”があってレンはヘイワース夫妻に捨てられたと思い込んでいたのです。そして自分を捨てた夫妻が代わりの子どもを作って幸せに暮らしているのを見て、恨んですらいたはず(※『空の軌跡』参照)。

 でも、ここで夫妻の話を聞いたことで、それらが誤解だったと知ります。ハロルドとソフィアは娘を愛していたし、捨てたわけでもなかった。ましてや、いまも罪の意識に囚われており忘れているわけでもなかったのです。

 しかし、いまさら名乗り出て娘に戻ることは、レンにはできませんでした。それは夫妻への複雑な思いもありますし、結社の一員として罪を重ねてきた自分が“娘”になったら、いまあるヘイワース一家の“幸せ”を壊してしまうことに繋がると思ったからだと、筆者は考えています。だから「これでいい」と語って、名乗ることもなく見送ったのだと。

  • ▲ロイドが話していた“帰り道をふさいでいる岩”を取り除いてくれて感謝していると話すレン。この場を設けたことで、夫妻のことを“誤解”していたと知ることができたのは、間違いなく前進です。

 そしてレンが立ち去るのと入れ違いになるように、『空の軌跡』の主人公・エステルとヨシュアが支援課ビルを訪ねてきます。エステルたちはレンのすべてを受け入れて“家族”になりたいと考えており、逃げるレンを追い続けてきました。

  • ▲この日レンが“辛くて哀しくて、優しい真実”に向かい合うことができたと聞き、号泣するエステル。もう容赦はしないと明るく元気に宣言し、レンを“家族”にするべくあらためて気持ちを固めます。

 はい、というわけでレンの名言「本当は助けるつもりなんて……ゼンゼンなかったのに……!」をお送りしました。その後、レンとエステルが再会するときのお話は、またの機会に語らせていただきましょう。そちらはそちらで名言なので……ね!

 シリアスなものからコメディ的なものまで、軌跡シリーズにはほかにも数々の名言が存在します。今後もそれらをピックアップしてお届けしていく予定なので、お楽しみに!

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※画面はPS4『英雄伝説 零の軌跡:改』のものです。
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