【ウマ娘が1.8倍楽しくなるお話 9】髪は女性の命、多分ウマ娘も…というお話

柿ヶ瀬
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 最近中央競馬ではちっとも勝てず、地方競馬ではプラスの柿ヶ瀬です。地方競馬の知識は正直薄いんです。しかし知識やデータが多ければ馬券が当たるわけではないということを身に沁みて感じます。

 ところでみなさん、美少女ゲームにおける“髪の毛の色”ってどういうイメージがありますか? それぞれのキャラクターを立てるために現実では染めなくては無理な髪の色が使われることも多いですよね。

 『ウマ娘』はどうでしょうか。黒髪系、濃い茶髪系、明るい茶髪系。これらはかなり現実味のある髪色をしていまるのが大多数。それから少しくすんだ白からちょっと緑がかった白まで様々ですが現実で見ることはあまりない、いわゆる銀髪系も結構います。ほとんどのウマ娘はこのあたりの髪の色をしています。

 ウマ娘たちの元となっているサラブレッドには、毛の色の種類が決まっています。日本の規定では8種類に分かれていて、鹿毛、黒鹿毛、青鹿毛、青毛、栃栗毛、栗毛、芦毛、白毛の8つです。青毛と白毛は現在のところウマ娘では実装されていません。

 ちなみに青毛や青鹿毛は青い色をしているわけではなく、むしろ黒鹿毛などよりも黒い毛色だったりします。例えばフジキセキやマンハッタンカフェなどが青鹿毛で、キャラクターデザインを見てもらえば分かるとおり真っ黒な美しい髪をしています。

 また栃栗毛というのは栗毛より濃い色で、ウマ娘においてはマーベラスサンデーしかいません。見ただけではわかりませんが実際の競走馬もパッと見で区別はしづらいものなのです。鹿毛、黒鹿毛、青鹿毛あたりは濃いめの茶髪から黒髪までかなり区別がつきにくいので、個々で調べていただければ。一方で明るい茶髪のウマ娘は大体栗毛で、銀色っぽい髪の毛のウマ娘はおおむね芦毛になります。

 毛色そのものとは違う話になりますが、流星と呼ばれる顔の白い模様が髪に反映されているウマ娘もスペシャルウィークやトウカイテイオー、そしてこの程実装されたメイショウドトウを始めたくさんいます。ぜひ実馬と比べて楽しんでみてください。

 しかし一部にはそういうざっくりとした分け方では分類出来ない髪の毛の色をしているウマ娘もいます。今回はそんな話をしていきたいと思います。

栗毛は栗毛でも……なウマ娘

 ご存知タイキシャトルと先日実装されたゴールドシチー。タイキシャトルは栗毛的な茶髪と言えなくもないですが、ゴールドシチーはその名の通り完全に金髪です。名前からそうなった? いえいえ、逆にその名前こそ実馬の毛色から来ているのです。

 タイキシャトルとゴールドシチーは栗毛に分類されていますが、その栗毛の中でも“尾花栗毛”と呼ばれる毛色を持っています。

 尾花栗毛とは、栗毛の中でもまえがみやたてがみ、それからしっぽの毛が白っぽくなっている珍しい種類のことで、尾花というのはススキの穂のことです。この尾花栗毛が太陽の光を浴びるとまるでブロンドの髪のように美しく見えるのです。

 恐らくはタイキシャトルが多くいる外国馬の中でもコテコテの外国人キャラになったのは、この尾花栗毛が元になっていたからではないかと推測できますし、ゴールドシチーは実馬の現役中からずっと美しい馬と言われ続けていましたので、なるべくしてなったキャラクターデザインなのだと思います。

その髪の毛の色は実は毛の色ではなく……

 金髪はまだ尾花栗毛のたてがみやしっぽという実際の毛色に即しているところがありました。しかしこちらはどうでしょう。ツインターボとハルウララです。

 ツインターボの髪の色も青みがかっているどころか完全に青、ハルウララの髪色に至ってはピンクもピンク、ドピンクです。この2頭の髪の毛の秘密はズバリ馬具です。馬具とは馬につける様々な道具で様々な種類があります。

 ツインターボの青い髪は、現役時代に装着していたメンコという馬具からだと思われます。メンコは、音や砂などから馬の集中を守る覆面で、ファッションのように使われることも多く、馬主、厩舎、そしてその馬専用のメンコなど色々なデザインが見られます。七夕賞やオールカマーで活躍した頃、即ち我々が印象に残っている頃のツインターボのメンコはまさにその髪の色のように鮮やかな青いメンコでした(若い頃は白いメンコもしていました)。

 もちろんツインターボ以外にも特徴的なメンコを使っていた競走馬は多いのですが、ツインターボの青は、車イメージもあり、レースぶりもゴーとストップのイメージが強く、信号の青あたりと引っ掛けてたりもするのかなあ、というのはおなじみ筆者の妄想です(瞳が青と赤のオッドアイなのもそういうことかも……などとも)。

 ハルウララのメンコは白基調(とあるキャラクターのアップリケとかがついてました)に赤のラインが入っているものでしたが、メンコ以外のところ、手綱や頭絡といった顔の周りについている馬具は綺麗なピンク色でした。ハルウララという名前からの連想もあり、ピンク色の髪色になったのでしょう。瞳の中の桜の花びらがこのことを物語っていますね。

 またダイタクヘリオスは青いメッシュを入れてますが、ダイタクヘリオスも青いメンコをしていましたので、これも恐らくはデザインに反映されたのだと推測されます。

メンコ? それとも……?

 メジロアルダンは髪の色が水色で、セイウンスカイをもう少し青く寄せたような色をしています。本来の法則であればメジロアルダンは芦毛なのかな? と思うところです。

 しかしメジロアルダンの現実の毛色は黒鹿毛、黒か焦げ茶色じゃないのかな、との疑問が頭をよぎります。ではメンコなのかな……? と思うのですが、なにぶんにもメジロアルダンの現役時代は1988年~91年。その頃の写真は少なく、検索すると出てくるメンコをしている画像も色褪せていて確かに青っぽいのだけど……と言ったところ。

 ツインターボやハルウララのように特徴的、と言えるものではないように思います。でもまあそれで、で終わらせてもいいところですが、ここはもう少し想像の羽を広げてみたいところです。

 メジロアルダンの現役生活は約3年半に及びましたが、骨折や屈腱炎による1年近くの長期休養が3度もあるなど、故障に泣かされた馬でした。ウマ娘においても体が弱いとされ、公式サイトには「ガラスのように繊細な脚」と書かれており、実際にガラスの脚と言われた事実もあったはずです。

 ん? ガラス? ガラスの色というのはもちろん現実には透明ですが、イラストなどで描かれる時は、割とこういう水色で描かれることが多いですよね。もしかしたら、メジロアルダンのガラスの脚を、その儚い姿を、この髪の色に乗せたのではないか……。そんなふうに考えてみると、まだまだウマ娘において目立つポジションではない彼女にも興味が湧いてくるのではないでしょうか。

このウマ娘の髪色の説明をするには、ちょっとスペースが足りません

 アグネスデジタルは栗毛ですが、『ウマ娘』ではピンク髪をしています。アグネスデジタルのメンコは確かつけていても白とかで、パドックだけの装着でレース中には外していたような記憶があります。少なくとも特徴的なピンクのメンコ、というイメージはないはずです。

 ではなぜピンク髪なのでしょうか。現在のところ理由は明かされていません。あるいは栗毛を幅広くとったという可能性もあります。

 しかしなぜでしょう。なんとなくアグネスデジタルがピンク色の髪をしているのに、どこか納得してしまっているところはないでしょうか。具体的には申し上げられませんが、なんとなく皆さん、ああ、ピンク色だな、と納得する部分があったりするのではないでしょうか。わかりませんが。

 とは言えアグネスデジタルはピンク髪のことも含めてもう少し深く掘り下げたい、というか掘り下げないといけないのですが、それはいつか育成ウマ娘が実装されたりした時にでも改めてお話したいと思います。

 今回は髪の色について、そして本来の競走馬の毛色とは違う髪の色をしているウマ娘の話をしてきました。

 どの毛色の競走馬も、走る姿はどれも美しいものです。もちろんその中にもそれぞれに個性があり、同じ毛色でも濃淡それぞれでまるで別の色に見えるようなことがあるのは、ウマ娘でもまた同じことであります。

 今回の記事を読めば今後もしも新しいウマ娘が登場することがあった時、髪の色を見て、元の馬を知らなくともどんな馬だったのか想像することが出来るかもしれません。しかし筆者としては、その馬が実際に走っているところを見て、光に当たった馬体の艷やかな美しさ、走っている時になびくたてがみやしっぽの美しさ、重馬場で泥だらけになってもなお褪せぬ美しさを知って欲しいな、とも思います。

 また次回もこういった“楽しみ方”を提示していければと思いますのでお時間ありましたらぜひご一読いただきたければ幸いです!

 それではまた!



【コラム】ウマ娘が1.8倍楽しくなるお話

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