【黎の軌跡まとめ・考察コラム】世界最速! マスター版インプレッションで『黎』のバトルを徹底解析!!
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- アツゴロウ
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日本ファルコムから9月30日発売予定のPS4ソフト『英雄伝説 黎の軌跡(クロノキセキ)』。
本作について、公開中の事前情報をまとめたり、情報をもとにいろいろと妄想してきたこの連載企画ですが、発売まであと2週間!
ゲームの発売と同時に“超豪華な無料衣装付きDLC詰め合わせ(⇒詳細はここからリンクで飛べます!)”も配信されるなんて驚きの情報まで出ちゃった今、ちょっとしたまとめレベルの話ではもう満足できないですよね?
ならば次は、本作を実際にプレイしてわかった事実を語る段階。そう、マスターROMのプレイインプレッションです!
【黎の軌跡まとめ・考察コラム】 バックナンバー
ストーリーやバトルなど、ユーザーのみなさんが気になっていることは多々あると思いますが、第4回はバトル関連のプレイインプレッションをお届けします。本作で『軌跡』シリーズのバトルはどう進化したのか? ぜひご一読ください!
2つのバトル方式を切り替えつつ戦う新機軸のシステム!
『黎の軌跡』のバトルにおける最大の特徴、それはフィールドバトルとコマンドバトルの2つを切り替えながら戦えることです。
前者はフィールド上を徘徊する敵に対してアクション操作で対抗。後者は従来の『軌跡』シリーズと同じく、行動順が回ってきたら攻撃やクラフトなどのコマンドを選ぶAT(アクションタイム)バトルになります。
フィールドバトルでは相手の攻撃を避けつつ攻撃するなど、立ち回りや駆け引きが楽しめます。それに対してコマンドバトルは、行動順をチェックしてコマンドを選んだり、どの攻撃が有効か見極めたりと、じっくり戦術を練って戦えるのがメリット。
バトル方式の切り替えも、フィールドバトルからコマンドバトルへは□ボタン、逆の場合も×ボタン長押しか、フィールド外へ向けて移動すればOKと、じつに簡単。ユーザー好みのバトル方式を選んで戦えるのがいいですね!
実際にプレイした感じ、フィールドバトルは弱い敵をサクッと片付けられるのでザコの掃討に最適。ただコマンドバトルでは、敵から得られる経験値に倍率がかかる‟タクティカルボーナス”が稼ぎやすいので、自分はこっちメインで戦いましたね。
その際は、フィールドバトルで敵を攻撃してスタン状態にしたあと、コマンドバトルに移行。こうするとシャードアタックが発動し、先制攻撃でダメージを与えつつ敵の行動を大幅に遅延させられるからです。
安全に戦えるだけでなく獲得経験値も増えるので、基本的にはこの流れを繰り返すのがセオリーだと思います。
もちろんアクション好きな人は、フィールドバトル中心に戦うのもまたありでしょう。大型のザコ敵と戦うときなんかは、こっちのほうが手に汗握る攻防が楽しめますからね。
なお、ボス戦などの重要な戦闘は、従来通りコマンドバトルのみで戦うことになります。やはり、物語の鍵を握る戦いなどは、じっくり腰を据えて挑む形のほうがドラマチックですしね。
まあ、ボス相手のアクション戦というのも、もし搭載されればかなり楽しそうではあるのですが、そこはまた今後に期待ということで!
敵との駆け引きが重要な本格アクションバトル!
次は2つのバトル方式を個別に見ていきましょう。まずはフィールドバトルから。使用できるアクションは、〇ボタンで通常攻撃、×ボタンで回避アクション、R2ボタンでチャージアタックが繰り出せます。
通常攻撃は初撃から2撃目、3撃目まで出せます。ですが3撃目は攻撃の出が遅かったり、攻撃後の硬直が長かったりするケースが大半。自分は2撃目まで出したあとは回避アクションを織り交ぜてました。安全第一のプレイスタイルですので。
チャージアタックは、敵に攻撃を当てたりするとたまる‟アクションゲージ”が最大になると使用可能に。この攻撃は高威力なことに加えて、スタンダメージも大きく重宝します。通常の3撃目以上に隙を作りやすいのがネックですが……。
敵の攻撃頻度は、難易度にもよりますがそこそこ多め。回避アクションで避けられない‟ハードアタック”も繰り出してきます。フィールドバトルのみで戦っても、緊張感のある戦いが楽しめてイイ感じ!
しかし、まさか本筋の『軌跡』作品でアクションバトルをガッツリ遊べる日が来るとは……。シリーズをずっと追い続けてきた身としては、感慨深いものがありますね。自分はこれ、大成功だと思うので、今後のシリーズ作品でもぜひ採用してほしいです!
ATバトルを一新! 戦術性に富んだコマンドバトル
続いてはコマンドバトルについて。こちらは基本的に、従来のATバトルの方式を踏襲していますが、変更点もいくつかあります。
まず、行動順が回ってきたときに攻撃やクラフト、アーツ(導力魔法)などのコマンドを選ぶのはこれまで通りですが、その際に移動が行えるのが一番の変更点ですね。これまで移動は、コマンドの1つでしたから。
もちろんこれまでも、移動と攻撃が一緒に行われること自体はありました。ですがそれは、通常攻撃やクラフトが敵に届く位置に‟自動で”移動してからの攻撃。目的地を設定して行うクラフトもありますが、移動地点を自由に選ぶことができないケースもあったわけです。
それが本作では、任意の位置への移動と攻撃を同時に行えるので、“敵が準備しているアーツの範囲を回り込むように避けつつ、死角からクラフトで攻撃”、なんてことも自由自在。
さらには敵からのヘイトを集めたり、‟側面特効”など特定の方向から敵を攻撃することでダメージアップが狙えるようなクラフトも登場して、より位置取りが重要かつ楽しい!
また、本作では味方に近づくと‟S.C.L.M.(スクラム) ”が発動。通常攻撃なら味方が追撃、クラフトやアーツならその威力を高めてくれます。移動が自由になったことを活かして、‟S.C.L.M.”を適宜に発動させるのが勝利のカギですね。
また、行動順の回ってきた敵味方にさまざまな効果をもたらすATボーナスが、‟行動順”ではなく‟キャラクター”に付くものに変わったのも大きな変更点。
これまでは遅延攻撃やSブレイク(必殺技を割り込みで使用する行動)などで行動順をずらし、敵のATボーナスを奪うのが有効な戦術でしたが、それがガラッと一新されたわけです。
そのため、本作からは“敵のATボーナスをどう奪うか”ではなく、“敵のATボーナスにどう対応するか”が重要といえるかも。たとえば敵にクリティカルのATボーナスが付いているなら“防御”でダメージを減らすとか。あ、“防御”も意外なことに新登場のコマンドですが、こういった変化を見越してのものかもですね。
とはいえ、敵をスタンさせるか戦闘不能にすれば、これまでどおりATボーナスを奪うこともできます。いいタイミングでスタンや戦闘不能にできるよう、敵のHPやスタン値をチェックしておくのも重要になるでしょう。
ほかには、ブーストゲージを消費して発動する‟S(シャード)ブースト”も新要素です。
ブーストゲージは初期状態で3本までためられ、1本使うだけでSブーストアビリティ(詳細は後述)が発動。2本使えば効果ターン数が増え、さらにはSクラフトも使用できます。
Sクラフトの使用にはCP(クラフトポイント)100+ブーストゲージ2本が必要となり、一見すると使用のハードルが高くなったように思えます。ですがSクラフトは、使用するとブーストゲージ上限が1本増えるという新たな効果が!
ブーストゲージはATボーナスの“BOOST-PLUS”を取れば一気に増加。強敵相手の際はブーストゲージ上限を増やしておくのが重要になるので、バトルの開幕からSクラフトを使うのもありかも?
また、CP消費量による威力の変動もなくなり、一律100消費での使用となったため、Sクラフト自体の使い方も大きく変わったと言えます。
こういった要素の登場で、コマンドバトルの戦術性が大幅にアップしたのは間違いなし。コマンドバトルにこだわりのある人は、より楽しめるのではないかと思います!
慣れればラクチン!? 新型オーブメント《Xipha》のカスタマイズ要素をチェック
バトル関連の要素としては、戦闘能力の強化や使用アーツの追加などができる、戦術オーブメントのカスタマイズも見逃せないところ。とくに本作から登場の新型オーブメント《Xipha(ザイファ)》は仕様が大きく変わっており、シリーズ経験者ほど最初は戸惑うかもしれません。実際自分は戸惑いまくりました(笑)。
今回の《Xipha》は、これまでクオーツがまとめて担っていた、“パラメータなどの強化”、“対応アーツの装備”という効果を、前者はクオーツ、後者は新たに登場したアーツドライバというパーツの2つの要素に分割。それにより、感覚的にはかなりわかりやすくなっています。
戦闘能力を強化したければクオーツの、使用可能なアーツを選ぶにはアーツドライバのセッティングを、それぞれ分けて考えればいいわけです。
また、クオーツをはめるスロットは、4本のラインに沿って空いており、ライン上のクオーツ属性値の合計で“シャードスキル”が決定。戦闘はもちろん、探索などにも役立つ多彩なスキルの効果が得られます。
このあたりの属性値の考え方などは、『閃の軌跡』より前の作品のオーブメントシステムを思い出させるところもあって、うれしく感じるファンも多いのではないかと。
クオーツはどんなパラメータを強化できるかも重要ですが、発動するシャードスキルのことも考慮してセットするのかも重要。構成しだいで戦闘能力は大きく変わるので、カスタマイズの腕の見せどころと言えます。自分もカスタマイズにはとことんこだわるタチなので、新しいクオーツが手に入るたびに腕がなりますよ!
アーツドライバについては、“フレア”なら火属性、“アクア”なら水属性など、わかりやすい傾向があるので、選ぶのは難しくありません。
新たなアーツをセット(プラグイン)できるスロットもあり、攻撃メインのアーツドライバに回復アーツを追加するなど、好みの構成に仕上げられます。
ただしアーツドライバに設定されたすべてのアーツを使うには、《Xipha》の中枢を担うホロウコアのレベルを上げる必要があります。
このホロウコアも重要な要素。なにせ‟Sブースト”で発動するSブーストアビリティは、このホロウコアで決定するのですから。
Sブーストアビリティしだいでバトルの難易度は大きく変わるので、パーティメンバーにはそれぞれ最適なものを選びたいところ。とはいえ新しいホロウコアはストーリー進行に応じて手に入るため、序盤はそれほど気にする必要はないですけれどね。
このようにいろいろな要素が盛り込まれた《Xipha》ですが、カスタマイズするのは大きく分けてホロウコアの選択、アーツドライバの選択、クオーツのセットの3つ。新しいものが手に入ったら変更して性能を確かめ、有用なら使えばいいだけの話です。
クオーツの属性値やらアーツドライバのカスタマイズなどは、慣れてからで問題なし。もちろんこういった要素にまでこだわり出すと、戦闘能力は飛躍的に上昇するので、手を出す価値は十分です。
と、これまで見てきた通り、バトルについてのシステムは本作になってだいぶ様変わりしましたね。ですが総括すれば、アクションによるフィールドバトルが新たに楽しめるようになっていますし、コマンドバトルもシステムの一新で戦術性はアップしています。
オーブメントのカスタマイズ要素も、とっつきにくいように見えて慣れればそれほど難しくないうえ、こだわればこだわるだけ戦闘能力の向上が見込める、良調整になっていると感じました。
バトルだけでも、『軌跡』シリーズファンはもちろん、『軌跡』未経験のユーザーでもガッツリ楽しめる内容に仕上がっていると思います。このうえ、カルバード共和国という新たな舞台での物語が待っているのは、本当にうれしい悲鳴ですね。
次回の連載記事は、ストーリーなどを含めたレビューになる予定ですので、そちらもお見逃しなく!
※画面は開発中のものです。
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英雄伝説 黎の軌跡
- メーカー: 日本ファルコム
- 対応機種: PS4
- ジャンル: RPG
- 発売日: 2021年9月30日
- 希望小売価格: 7,800円+税