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2008年5月25日(日)

日本最速ハンターが決まった「モンスターハンターフェスタ’08」決勝大会レポート

文:電撃オンライン

 4月26日の福岡大会から始まり、5月10日まで開催された「モンスターハンターフェスタ’08(以下、MHフェスタ’08)」地区大会。多くのハンターが、メインイベント「最速ハンター日本一決定戦」の決勝大会をひと目見ようと、会場である東京・港区の「品川インターシティホール」に集結した。スペシャルゲストも登場した決勝大会の様子を、以下にレポートしていく。

■モンハントークショー

 地区大会でも好評だったステージイベント「モンハントークショー」。『モンスターハンターポータブル 2nd G(以下、MHP 2nd G)』の開発者が、自身の装備を披露すると同時に、手強いモンスターの討伐にチャレンジするこのコーナーでは、プランナー・小嶋慎太郎氏が解説として登壇。続いて登場したプロデューサー・辻本良三氏は、「今回は開発スタッフではない、スペシャルゲストとともに、チャレンジクエストに挑みたいと思います」と挨拶し、ゲストを呼んだ。どんなゲストが出てくるのか、会場中のハンターがステージに注目する中現れたのは、『MHP 2nd G』のTV-CMに出演している、お笑いタレント・次長課長の井上聡さん、笑い飯の西田幸治さん、麒麟の川島明さん。予期せぬゲストの登場に会場からは「オオオオ」と歓声が上がっていた。

 今回4人が挑むのは、ナルガクルガ2頭討伐! お題を聞いた川島さんは、「1頭でいいです、2頭もいりませんよ」と悲鳴を上げ、クエストスタート前には「ずっとクエスト準備中だったらいいのに」とコメントし、会場の笑いを誘っていた。そうしてスタートしたクエストだったが、お笑いタレントの3人は前作『モンスターハンターポータブル 2nd』からプレイしているだけあって、見事な立ち回りを披露。最近は太刀を使い始めたという井上さんが、ナルガクルガが力をためた時に「音爆弾」を使ってひるませ、チャンスを作り出した。西田さんは、毒の太刀を的確に当ててナルガクルガを状態異常に、川島さんは、片手剣で攻撃しながら爆弾でダメージを与えていくなど、コンビネーションはさすがであった。

 一方の辻本プロデューサーは、攻撃を食らい「マジでやばい」を連呼。回復してもらうや「あざーす!」とお礼をいう行動をスタート早々に2度行い、「プロデューサーさん、「やばい」と「あざーす」しか言っていませんよ」と突っ込まれていた。しかし、お笑いタレント3人の活躍あってか、1頭目を順調に討伐。ここで、2頭目に向けて準備をしている川島さんの背中に、なにか当たる。「ナルガが尻尾の棘を飛ばしているですかね?」とすました発言をする辻本氏だったが、川島さんはしっかりと「キック」による反撃で突っ込んでいた。

 2頭目が現れたが、罠から爆弾という連係も決まり、クエストは順調。徐々に4人の会話が少なくなり、辻本氏もすっかりまじめな顔つきに。……と思いきや、とんでもない位置に爆弾を置き、「なんやこれ!」、「むっちゃ邪魔や!!」と非難の的に。しかし、そこはプロデューサー。自慢の弓で起爆するや、しっかりと爆風をナルガクルガに当てていた。その後、いろいろとありつつも討伐は見事成功。高台で4人が喜び、クエストを達成した。

 感想を聞かれた4人は、「緊張して手が震えました。太刀の攻撃が届いていないことに気がつきませんでした(井上)」、「もうちょっとやりたいですね。後ろで聞こえているクエストクリアの音が気になります(西田)」、「芸人3人いたのに普通になってしまい、すみません。あと辻本さんのプレイの意図がわかりませんでした(※辻本氏が「偶然です」とコメント)(川島)」、「ボク以外の人がうまいので、プレイヤーめがけて、矢を打つだけでした(川島さんが「迷惑ですよ!」とコメント)(辻本)」と答え、会場が笑いに包まれる中、ステージイベントは終了となった。

「モンスターハンターフェスタ’08」 「モンスターハンターフェスタ’08」
「モンスターハンターフェスタ’08」 「モンスターハンターフェスタ’08」
井上さんは「今日は、皆の狩りを見て、勉強したいです」と挨拶し、西田さんは「休みだったら、見にこようと思っていました。でも仕事が入っていて「なんやねん!」と思ったら、このイベントでした。うれしいです」と興奮気味に語った。川島さんは「こんなに野太い歓声は初めてです(笑)。緊張していますが、ガンバリマス」とコメント。3人と辻本氏は、「ひと狩りいこうぜ!」の掛け声とともに「ナルガクルガ2頭討伐!」に挑んだ。
「モンスターハンターフェスタ’08」 「モンスターハンターフェスタ’08」
「モンスターハンターフェスタ’08」 「モンスターハンターフェスタ’08」
お笑いタレント3人の普段の装備が披露された。川島さんは「もちろん、「キリン」です。「キリンX」に「砥石使用高速化」のスキルを付けて使っています」と麒麟らしいコメント。「ナルガX」を装備する西田さんは、お気に入りのポイントを「ゴロゴロ転がりやすいこと」と語った。最後に公開された井上さんの装備は、上から「ミヅハ」、「ブランゴ」、「キリン」、「フルフル」、「ミヅハ」。「高級耳栓」と「属性攻撃強化」と「砥石使用高速化」が付いているのだという。驚いたのは、井上さんのプレイ時間。すでに600時間以上プレイしていることに対して、井上さんは「寝なければできます(笑)。ちなみにこのキャラクターは勲章が揃ってしまったので、今は女の子で2周目を始めました」とさらに驚愕の事実を明らかにした。

■最速ハンター日本一決定戦・最終代表決定戦・決勝大会

 「最速ハンター日本一決定戦」の当日枠3名をかけて、午前中より行われていた「ババコンガ討伐」の上位16組が発表された。その後、16組は地区大会の決勝同様にナルガクルガの討伐タイムを競い合うことに。各チームがこれまでの大会を研究してきたようで、多くのチームが大剣と狩猟笛という組み合わせ。会場中のハンターが見守る中、最終代表枠を勝ち取ったのは、「ティガソックス」、「天地狂乱」、「時の番人」の3組であった。

「モンスターハンターフェスタ’08」 「モンスターハンターフェスタ’08」
「東北から来ました」と話していたのは、第1位の「ティガソックス」。3分10秒03という記録は、地区大会をあわせても、堂々トップのタイムだ。

 決勝大会では、最初にティガレックスを討伐する「モンハンフェスタ 02」に挑戦。それを勝ち抜いたチームが受注するクエストは、ババコンガ亜種、ショウグンギザミ亜種、ナルガクルガの3頭を相手にする「モンハンフェスタ 03」だ。そして決勝戦では、激昂したラージャンを討伐する「モンハンフェスタ 04」を使用して、最速ハンターを決定する。

 1回戦の「モンハンフェスタ 02」では、ハンマーを絡めた組み合わせが多く見られた。一瀬泰範ディレクターと小嶋プランナーは、「前回のフェスタで、ティガレックスは大分研究されました。頭部に攻撃を当てることで、めまいを起こさせ、さらにダメージを与えられるこの武器が有効と判断したのでは?」とこの結果を分析。また、ティガレックスがつぎつぎと討伐されていく様子を見ていた辻本氏は「思っていたよりも早すぎて、解説ができないです(苦笑)」とレベルの高さに驚いていた。好タイムで轟竜を制した「タレメ」、「Effort Cristal」、「もうゲネポ」、「かりんちゅ」の4組が2回戦進出を決めた。

「モンスターハンターフェスタ’08」 「モンスターハンターフェスタ’08」
1回戦を前に、ステージに上がった16組のハンターたち。見事なプレイの連続に解説する4人の開発スタッフも興奮を隠せなかった。
「モンスターハンターフェスタ’08」 「モンスターハンターフェスタ’08」
世界観監修を行っている藤岡要ディレクターは、「自分たちが主導権をとりつつ、ダメージも与えていける武器というのが、武器選択の軸になるのかもしれません」と武器選択について総括した。

 1回戦の激闘冷めやらぬまま、4組が挑むのは大連続狩猟クエスト。「かりんちゅ」チームはハンマーと大剣という組み合わせで、「もうゲネポ」チームはどちらもハンマーという組み合わせであった。ほぼ同時に1頭目のババコンガ亜種を討伐した2組であったが、2頭目のショウグンギザミ亜種は、足と頭を効果的に攻撃した「もうゲネポ」が先に討伐。その後を「かりんちゅ」チームが追いかけたが、それまで温存しておいた罠を最後に惜しみなく投入した「もうゲネポ」が先にナルガクルガを討伐し、クエストを終えた。

 次の「タレメ」と「Effort Cristal」は、どちらもハンマーでクエストに挑戦。こちらも一進一退でまったく互角に見えたが、命運を分けたのはやはりナルガクルガ戦であった。罠にかかるや、めまいを起こさせ集中攻撃を行った「Effort Cristal」に対し、わずかに罠から外れ、計画通りに行かなかった「タレメ」。しかし、どちらも素晴らしいスピードでクエストを終了し、結果発表を待つこととなった。

 4組の中で決勝に進めるのは上位2組。イベント会場にいる全員が固唾を呑んで見守る中、スクリーンに映し出された結果は……1位と2位の差が0.7秒しか違わないという驚きの結果。辻本ディレクターが「ここまでわかる仕様にしておいてよかった~!」と発言する中、1位「Effort Cristal」、2位「もうゲネポ」、3位「タレメ」、4位「かりんちゅ」という結果がアナウンスされた。

「モンスターハンターフェスタ’08」 「モンスターハンターフェスタ’08」
「こんなに早く倒せるのかい。次のモンスターが登場する場所を覚えているだけでなく、その後に飛びのいた位置まで把握しているのがすごい!」と予期せぬ結果に大興奮の開発スタッフ。ついに最速ハンターの日本一が決まる瞬間が近づいてきた。

 最後に2組が相手にするのは、激昂したラージャン。ただでさえ恐ろしいラージャンが、さらにパワーアップしているこのモンスターに挑戦するという気をまったく抜けないクエストだ。そんなモンスターに挑む「Effort Cristal」の2人が選んだ武器は双剣×2、「もうゲネポ」の2人は太刀×2という組み合わせ。太刀はスキルに「集中」、「「見切り」が発動しているので安定してダメージを与えつつ、一撃で体力が尽きてしまう攻撃を「根性」で防げる。一方の双剣は「広域化」のスキルで互いをカバーしつつ、「精霊の加護」でダメージを抑えられるのが特徴だ。

 罠にかかった後に即座に乱舞したり、隙を見て激昂したラージャンに斬りかかっていく「Effort Cristal」に対して、「もうゲネポ」は地道に気刃斬りでダメージを重ねていく。どちらのチームもメンバーが力尽き、キャンプに送られる中、死闘を制したのは、ブレスの隙に2人で刀を振るった「もうゲネポ」! 惜しくも2位となった「Effort Cristal」であったが、わずかなチャンスに懐に飛び込むプレイや、攻撃への入り方、振動を回避行動でかわすなど素晴らしいプレイを披露して、開発スタッフ・観客を魅了した。

 「もうゲネポ」の2人は「地区大会から2位、3位でしたが1位を取れてすごくうれしいです。前回のフェスタで予選20位で落選という悔しい気持ちをバネにプレイしてきたのでうれしいです」と、優勝した喜びを語った。

「モンスターハンターフェスタ’08」 「モンスターハンターフェスタ’08」
激昂したラージャンの頭部に乱舞を決めるのは「Effort Cristal」の2人。一方の「もうゲネポ」は、気刃斬りでとどめをさした。
「モンスターハンターフェスタ’08」 「モンスターハンターフェスタ’08」
あらゆる攻撃が強力な激昂したラージャンを討伐した2組と、3位の「タレメ」には、オトモアイルーをかたどったトロフィが授与された。

 各地区ですばらしいプレイが飛び出した「MHフェスタ’08」もこれでついに終了。各地でハンターとふれ合ってきた開発スタッフは、イベントを終えた今の気持ちを以下のように語った。

小嶋プランナー「こちらが見ていてもワクワクするような地区大会、そして集大成となった決勝大会。皆に楽しんでもらうためのイベントでしたが、こちらが楽しませてもらいました。ありがとうございました」

一瀬ディレクター「個人的なテーマは「楽しもう」でした。昨年のイベントでは緊張しっぱなしで、楽しめたのかわかりませんでした。今年は各地区ですごいプレイヤーやユーザーと交流しましたし、決勝でも本作の可能性を見れて、楽しませてもらいました。参加してくれた人、関わってきた人、すべての人に盛り上げてもらったこのイベント。ソフトがすごく広がっているのを実感できました。ありがとうございました」

藤岡ディレクター「月並みですが、ありがとうという気持ちで一杯です。全国で色々な人に出会い、それにより、色々考えました。それにより次につながることも感じました。楽しんでくれる皆さんの力が、スタッフに力を与えてくれます。まだ作りたいし、作れると思っています。まだまだこのゲームを楽しんでいただけたら幸いです」

辻本プロデューサー「今回で2回目の「モンスターハンターフェスタ」でしたが、参加者の皆さんが主役となって盛り上げてくれたおかげで、成功となりました。こういうイベントは、開発に大きな影響を与えるので、今後も続けていきたいです。本当にありがとうございました」

「モンスターハンターフェスタ’08」 「モンスターハンターフェスタ’08」
入賞したチームのメンバーと開発スタッフ、ハンターさん、オトモアイルーにシャーリーさん。またイベントの途中と最後には、PS2『モンスターハンター2(ドス)』に登場した“歌姫”のステージが行われた。“歌姫”のIkukoさんは、「目覚めの章」、「魂を宿す唄」、「始まりの唄」を、神秘的に歌い上げた。

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■「モンスターハンターフェスタ’08」地区大会日程
【地区大会日程】
 ・4月26日……福岡大会:福岡ファッションビル(※終了)
 ・4月29日……東京大会:東京ビッグサイト西4ホール(※終了)
 ・5月3日……札幌大会:札幌コンベンションセンター大ホール(※終了)
 ・5月6日……大阪大会:大阪マーチャンダイズマート展示ホールA~C(※終了)
 ・5月10日……名古屋大会:ポートメッセ名古屋第3展示館(※終了)

【決勝大会】
 ・5月25日……品川インターシティホール(※終了)

データ

▼『モンスターハンターポータブル 2nd G』
■メーカー:カプコン
■対応機種:PSP
■ジャンル:ACT
■発売日:発売中(2008年3月27日)
■価格:4,800円(税込)
 
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