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2008年7月23日(水)

プロデューサーが魅力を熱弁! 『バイオニックコマンドー マスターD復活計画』

文:電撃オンライン

 7月30日~31日に配信されるPS3/Xbox 360用ソフト『バイオニックコマンドー マスターD復活計画』のメディア向け発表会が、カプコンで開催された。

 本作は、1988年に家庭用ゲームとして発売され、海外で今なお根強い人気を誇る『バイオニックコマンドー(邦名:ヒットラーの復活)』をリメイクした作品。当時のテイストはそのままに、進化したHDグラフィック、リミックスした迫力のサウンド、2人協力プレイ、対戦モードなど、数々の新要素を搭載している。

 今回、浪速のナイスガイプロデューサー ベン・ジャッド氏が登場し、開発に至った経緯や本作の魅力を語ってくれた。

 ベン氏はまず、『バイオニックコマンドー』について、20年前に発売されたソフトで、日本ではそこまでヒットしていないが、海外ではカルト的な人気の作品であることを語った。今回2Dタイプのアクションゲームとしてリメイクしたことについて「2Dゲームは、今のゲームのルーツだと思います。当時アクションゲームでジャンプが入っていて当然でしたが、それを入れず、あえてスイング要素を加えたのは、すごいです。ぜひリリースしたいといい続け、ようやく開発できました」と流暢な日本語で語った。

 また、「昔のカプコンのゲームは難しかったです。特に『バイオニックコマンドー』はスイングに慣れるまで時間がかかりました。本作のベータ版をプレイしてもらった時、初めてスイングアクションに触った人が慣れることができなかったんです。その解決策として、チュートリアルを入れています。順番にプレイすることで上達し、最終的にもっとも高い難易度でもクリアできるようになります」と自信に満ちた表情で語った。さらに、本作には4段階の難易度が収録されており、どうやって簡単にするかをスタッフで検討。一番やさしいモードだと、落とし穴の上にブロックが置くようにしたという。それとは逆に、ハードな難易度が好きな人たちのために、難しいモードの難易度はオリジナル版より難しくなっているとのことだ。

「僕を含め、オリジナル版が好きなスタッフが『バイオニックコマンドー マスターD復活計画』を作っています」と語ったプロデューサー・ベン氏。ワイヤーを使ったスイングアクションが、他のアクションゲームとは大きく異なる本作を制作する上での製作秘話などを語った。

 本作オリジナル要素として、スコアをネットワークで登録して競えることや、ドラム缶を投げるなどがある。また、ワイヤーは強くなることで、敵をつかめ、人質のような形で利用することも可能だとか。ベン氏は、「グラフィックを2Dにしていますが、最新のハードで計算して表現しているので、動きや描写がキレイ。さらにオリジナルにはない要素も入っているが、バランスは取れていると思います」とコメントした。

 オリジナル版のファンからは、「ボス戦がつまらない」と「武器を1つしか持てない」という2つの欠点が挙がるという。スタッフは、前者に対してワイヤーを使って、ボスを倒すという攻略要素を入れることで対処。さらに、協力プレイ時にはボスのアルゴリズムが変化する。後者の「武器」に対しては、オリジナルにないものも増えている他、プレイ中に武器をチェンジできるようになっている。これは「よもすれば戦略性が変化してしまうのでは?」と懸念もしたそうだが、武器に属性をつけることで、バランスを損なうことなく、新要素として収録することに成功したとのこと。

他にも、ベン氏によると、マップには往年のファンにはなつかしい「弥七」が隠されているという。探し出すのは難しいが、レアアイテムを入手できるというご褒美もあるようなので、ぜひ探し出したい。さらに、ゲームの世界観を堪能できる「データベース」、スイングアクションによる白熱のバトルを楽しめる「対戦」などを収録している。

 ベン氏は、「子どものころにプレイして『バイオニックコマンドー』がすごく好きでした。ずっと出したいと思っていましたが、やっと次世代機でリリースできます。もとは、20年前に発売されたタイトルで、懐かしいタイトル。今のゲームユーザーは、アニメが好きな人も多く、そんな人たちにアプローチをしたいと考えました。そしてタイアップを水木一郎氏にお願いしたところ、OKが出たんです! 水木さんはPS2『バイオハザード2』のおまけモードをやりこんでいるほどのゲーマーということで、意気投合しました。作曲するのは、アニメ界の巨匠・田中公平氏です。アツい魂の曲ができたので、ぜひ楽しみにしてください!」とコメントした。

 なお、テーマ曲とゲーム画面がシンクロしたスペシャル映像が、7月25日より「PLAYSTATION Store」で配信される。また、「Xbox LIVE マーケットプレース」や公式サイトでも随時配信されるというので、見逃さないように!

『バイオニックコマンドー マスターD復活計画』のテーマ曲は、歌手・水木一郎氏が熱唱! ベン氏は、今回のコラボレーションについて「ダメモトでお願いした水木さんに、快く引き受けていただいて、うれしかったです」と興奮気味に語った。

 最後にベン氏は、「オリジナル版と比べても、色味はそのままです。当時はそれしかできなかったんでしょうが、今見ると色に違和感があります。でもそのままリメイクすることにこだわりました。また音も、多少リメイクしているのもありますが、ほぼそのままです。そこを感じていただければと思います」と配信を楽しみにしているファンへメッセージを送った。

ベン氏のプレゼン後、メディア向けの体験会が開催された。最初は、ジャンプがなく、ワイヤーによるスイングアクションによって上に登っていく操作になれなかったが、チュートリアルや序盤の面をプレイしていくことで、本作独自の操作性を楽しめた。このスイングアクションは、慣れると見ている人を魅了するようなアクションを実現できるので、ぜひ使いこなしてほしい。
さまざまなルール、ステージでバトルを行える「対戦」も体験した。ワイヤーを使った攻防や、アイテムによる駆け引きを楽しめ、仕事を忘れ盛り上がった。特に4人プレイによる対戦や、チームに分かれてのバトルは非常に盛り上がるので、購入予定者は楽しみにしておこう。

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データ

▼『バイオニックコマンドー マスターD復活計画』
■メーカー:カプコン
■対応機種:PS3/Xbox 360(ダウンロード専用)
■ジャンル:ACT
■発売日:PS3 2008年7月31日予定/Xbox 360 2008年7月30日予定
■価格:PS3 1,200円(税込)/Xbox 360 800マイクロソフトポイント
▼『BIONIC COMMANDO』
■メーカー:カプコン
■対応機種:PS3/Xbox 360/PC
■ジャンル:ACT
■発売日:未定
■価格:未定

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