2008年9月8日(月)
TVアニメ「乃木坂春香の秘密」の最終回のアフレコが、都内のスタジオで行われた。
「乃木坂春香の秘密」は、アスキー・メディアワークスの電撃文庫から刊行されている、五十嵐雄策先生原作のライトノベル。とある秘密を抱える才色兼備のお嬢さま“春香”と、ふとしたことからその秘密を知ってしまった“裕人”の、もどかしいラブコメディが展開する。
今回、“春香”役の能登麻美子さん、“裕人”役の羽多野渉氏、“美夏”役の後藤麻衣さん、“椎菜”役の佐藤利奈さん、“葉月”役の清水香里さん、“那波”役の植田佳奈さんらにインタビューを行ったので、ご覧いただきたい。
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写真前列左から、羽多野氏、原作者の五十嵐先生、能登さん。後列左から、清水さん、後藤さん、佐藤さん、植田さん。 |
――最終回を終えての感想をお願いします。
能登さん:12本だったんですけど、本当にアッという間でした。次に全然繋がるような、にぎやかなラストだったので、まだ終わった実感がないのが正直なところです。
羽多野氏:12本は短かったですね。アッという間に録り終えてしまいました。まだ自分の中で、“裕人”でい続けたいなって気持ちが強くて。これからも続いてほしいです。
後藤さん:私も全然終わった気がしなくて、まだ中間地点にきたぐらいじゃないのかなと思っています。本当に楽しい現場だったので、収録が終わってこのメンバーに会えなくなるのは名残惜しいです。なので、2期があるといいなと願っています。
佐藤さん:私は、2期シリーズがあるんじゃないかなと勝手に思っています。なぜなら、最終回に“椎菜”がほとんど出てなかったからです! 最終回に加わった感がなく、“椎菜”的にはこのままでは終われないな(笑)という気持ちです。
清水さん:乃木坂家のメイドなので、乃木坂家でしか出番がないかなと思っていたんですが、学校に出没したり、意外に出番が多くて毎週スタジオに来れてとても楽しかったです。
植田さん:“那波”は“美香”様の後ろに付いてほわほわ、ガヤガヤしてた感じなので、アッという間だったというのもありますし、あー終わった! と清々しい気持ちもあります。
――印象に残っているエピソードなどありますか?
能登さん:初めて秋葉原に行った第2話ですね。初めてデートのような中で、うれしそうな“春香”が印象的でした。
羽多野氏:どの話も思い入れがあるんですけど、お父様の立木文彦さんが初めて出てこられた回は汗だくになりながらやった覚えがあって。“裕人”が「(春香を)大事に思っていて何が悪いんだ!」みたいなことを、“春香”のお父さんに熱弁してしまうシーンが印象に残っています。
後藤さん:私は8話ですね。8話が“美夏”のお当番の回だったんですけど、それまで“裕人”をなんとかしてお姉ちゃんとくっつけてやろうとしていたのが、初めて“裕人”に恋心のようなものを抱いてしまうシーンがあって。しかも“裕人”がすごい罪作りなんですよね。ちょっとしたところでトスっと胸に矢が刺さるようなことを言っているので。それに翻弄される“美夏”ちゃんが印象に残っています。
佐藤さん:えーと、パンチラです(笑)。最後の最後まで“椎菜”はパンツを派手に見せていました。マジメに話すと、泳げない“椎菜”を皆が助けてくれた回ですね。あとは、“椎菜”の恋心です。あれだけ押せるコなのに、恋になるとなかなか押しきれなくて。毎回はがゆい気持ちでした。
清水さん:“葉月”が結婚するかもしれないといった回で“春香”に語る場面とか、最後に“裕人”に「タイミングを見誤らないでください」と話すシーンとか。そういう時に、伊達にメイド隊序列1位じゃないんだなと思いましたね。
植田さん:第4話の「超人気声優の植田佳奈さんです。」というセリフがあったことが忘れられません(笑)。あのセリフ印象が強すぎました(笑)。
――収録中に、思い出に残ったエピソードなどがあればお願いします。
能登さん:3話でみんなが集結したので、そのにぎやかさに、ここから始まるんだということを感じました。あと、スタジオの近くにパン屋さんがあるんですが、毎回そこでパンを買ってました。ランチパックシリーズがお気に入りです(笑)。
羽多野氏:“裕人”や“春香”はあまり遊びすぎちゃいけないと思っていましたので、その気持ちを汲むように、サブキャクターたちが毎回はみだしたお芝居をされていて、そのキャラクターたちが声を発するたびに、心が躍っていました。
後藤さん:どの話も共通してにぎやかな雰囲気が途絶えなくて、こんなに最初から最後までみんなでワイワイやれる作品は珍しいんじゃないかなと思いますね。“由香里”先生がすごく好きで、今回はどんな感じでくるんだろうとか、演じていらっしゃる松来さんのお芝居が楽しみでした。みんなのスルーっぷりもよかったですね。松来さんとは席も隣だったので、休憩中にお話もして、松来さんかわいいなと思って“美香”を演じていました。
佐藤さん:“裕人”と“春香”のなんともいえないもどかしさ。これが「乃木坂春香の秘密」だと思います(笑)。言葉にできないドキドキ感、モゾモゾ感があって。そういう感じが独特だったと思いますね。皆さんもそう思っていたはずです。
清水さん:N’sとして、5人でエンディングテーマを歌わせてもらったことも楽しかったんですが(収録の模様は「電撃萌王ブログ」を参照のこと)、“那波”と“葉月”のキャラソンを録り終わった次の収録の帰り道に、佳奈ちゃんと2人で利奈ちゃんにキャラソンを歌って聞かせてあげたことが印象に残っています。
佐藤さん:ライブをしてもらいました。感動しました。すごくいい歌でした。
清水さん:いい歌です。
植田さん:毎週五十嵐先生がきてたのが印象的でしたね。作品を愛してらっしゃるんだなと感じました。そうやって生み出されたキャラたちなので、これからも騒いでほしいなと思います。
――今回でアニメは最終回になるんですが、“裕人”と“春香”や、自分の演じているキャラクターに、今後どのようになってほしいですか?
能登さん:つきあってほしいです(笑)。まずそこからはじめたらいいんじゃないでしょうか。やっている方としては、今一歩、もうちょいみたいな、もどかしい感じなのでもう少し恋が発展してほしいです。
羽多野氏:僕は……このままでもいいかなと。彼らは言葉を交わさずにこの関係でいられるというのが幸せなんじゃないかなと思って。もちろん最終的にはつきあってほしいんですけど、その幸せな時間も大切にしてほしいですね。
後藤さん:とりあえず2人にははっきりしてほしいんですけど、にやにやしながら応援するスタンスもすごく楽しいので、つきあってほしいようなほしくないような、どっちもある感じです。あと個人的に、日常的なところも見たいなと思います。私、お姉ちゃんとも“裕人”を介してしか話してないんですよ。
佐藤さん:お2人にはつきあってほしいんですが、そうなると“椎菜”が失恋してしまうんですよね。複雑な気持ちです。いいコなので、なんとか“椎菜”には幸せになってほしいです。
清水さん:“椎菜”をどうにかしてほしいです。そのためには、“裕人”にははっきりしてほしいですね。その2つです。
植田さん:スピンオフしてほしいです(笑)。メイド隊は序列1位からいっぱいいるので、メイド隊の裏の活躍を描く、スピンオフ作品を作ってほしいです。来年の春あたりに「乃木坂メイド隊の秘密」みたいなタイトルで(笑)。
――最終回の見どころを含めて、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。
能登さん:最終話前からお爺様が加わり、乃木坂家が勢ぞろいしています。個人的にはすごく好きな終わり方で、みんなのシーンが入ってくるところとか楽しみにしていてほしいと思います。
羽多野氏:最終回一歩手前では、“椎菜”との絡みで“春香”がヤキモチを焼いてしまうところを。最終回では、今まで“春香”のことを漠然とお嬢さまと思っていた“裕人”が、“シュート”が出てきたことで現実を見てしまう、自分と比べてしまう、そこをいかに乗り越えるのかというところを楽しんでいただければと思います。
後藤さん:最終回の見どころは、禁断の押し倒しシーンに他ならないと思います。現場で私もすごく恥ずかしかったので、皆さんももだえてください。
佐藤さん:“裕人”と“春香”の恋がどうなるのかが気になるところだと思うんですが、個人的には“春香”の誕生会が非常にゴージャスで、バースデーケーキが入場してきたところにはビックリしました。なので、そのバースデーケーキを見てください(笑)。
清水さん:最終回の、お母さんの「おめでとう」といった一言に温かみがあって。大好きです。あとはもう、レインボースネークですね。最後の方は「おいレインボー!」ってなるかと(笑)。何かは言いませんが、視聴者の皆さんはレインボースネークが邪魔になると思います(笑)。見どころはレインボースネークです。
植田さん:見どころは、間島さん演じるサブキャラですね。本当に小物が似合うというか(笑)。あまりにも見ていてかわいそうというか。かわいそうすぎて応援したくなるキャラですので、彼と彼のお父さんのコメディちっくなキャラを見てもらえればと思います。