2008年9月13日(土)
不屈の“キョーコ”を元気の源に! 「スキップ・ビート!」アフレコレポート
10月5日からテレビ東京他で放送開始となるTVアニメ「スキップ・ビート!」。そのアフレコ収録が、都内のスタジオで行われた。
本作は、コミック誌「花とゆめ」(白泉社刊)で連載中されている、仲村佳樹さん原作のコミックをアニメ化したもの。芸能界入りを目指す幼なじみとともに上京してきた一途な少女“最上キョーコ”は、幼なじみの「裏切り」をキッカケとして、自らも芸能界に飛び込んでいくことに。そんな彼女が芸能界で巻き起こす、波乱万丈なサクセスストーリーが見どころとなる。
以下に、本作のメインキャラクターを演じる井上麻里奈さん(“最上キョーコ”役)、小西克幸氏(“敦賀蓮”役)、宮野真守氏(“不破尚”役)、そして監督を努める佐山聖子さんのコメントを紹介していく。放送を楽しみに待っているファンは、ぜひご一読いただきたい!
▲写真はこの日のインタビューに答えてくれた声優陣。左から、宮野真守氏、井上麻里奈さん、小西克幸氏。 |
――それでは、最初に演じているキャラクターの印象を教えてください。
井上さん:シグマセブン所属、井上麻里奈です。
小西氏:そ、そこから?(笑)
宮野氏:ていねいだね(笑)。
井上さん:はい、ていねいです(笑)。“キョーコ”は、最初原作を読んだ時には、なかなか感情移入するのが難しいキャラクターでしたね。「恨みで芸能界に入っていく娘なんだぁ」って感じで。これまでに演じたヒロインとはまったく違うタイプの女の子なんだな、という印象でした。でも、コミックを読み進めていくうちに、だんだん彼女の魅力が見えてきました。
小西氏:賢プロダクション所属、小西克幸です。血液型は「あ~、やっぱり」って言われるB型です。
井上さん&宮野氏:あ~……。
小西氏:なんだよ「あ~」って(笑)。僕は“敦賀蓮”を演じていますが、フツーにカッコイイ人なんで、どうしていいのか困っています。そんな彼はパっと見、なんでもそつなくこなしちゃうイメージで大人っぽいんですが、天然なところもあったりします。ちょっぴり子どもっぽいところもあわせて、一見して完ペキ人間に見えるけれども、人間味あふれるキャラクターですね。
宮野氏:劇団ひまわりからやってきた宮野真守です! “尚”くんを演じているんですけど、僕もやっぱり感情移入が難しかったですね。
井上さん:どうしてですか?
宮野氏:うーんまぁ……あそこまで性根が腐っていると(周囲・笑)、逆に演じていて気持ちがいいですね。“キョーコ”に向けていろいろ暴言を吐いたりするんですが、自分でも“キョーコ”が不憫(ふびん)に思えたりします。「うわぁ、こんな言い方しちゃったよ」と、僕自身も思っているので、見ている人にもそう思ってもらえるといいなって、がんばっております。
――今日は2回目のアフレコでしたが、演じてみての感想をお聞かせください。
井上さん:“キョーコ”は非常にセリフ量が多いですね。台本を開いた瞬間から、思わずクラッとしちゃうほどです。ここまでたくさんセリフをしゃべらせてもらえるのは、やはり役者としてありがたいと思いながら、アフレコに参加させてもらっています。とにかく“キョ-コ”は感情の浮き沈みがとても激しいキャラクターなので、朝イチの収録でもテンションを上げられるよう努力しています。
小西氏:そうですね。他人事なんですけど、井上さんが大変だなと思って。“キョーコ”は感情の起伏が激しいうえに、天使だったり怨念だったり、自分の想いの塊みたいなものも出てくるので、家でチェックしている時にも何度も巻き戻すんだろうなぁと。1話なんて、8割井上さんがしゃべってましたんで……なんか、あまりにも不憫で(笑)……。僕は2つくらいしかセリフがないのにっ……。「頑張れっ!」と思いながら見ていましたけども。
井上さん:そのうち、しゃべるようになりますよっ!
宮野氏:天才俳優ですからね。
小西氏:まぁ、天才がそろった作品なんですけども、第2話の時点でかなり個性的なキャラクターが出てきます。個性的なキャラクターばっかりなんですが、演じている皆さんもかなり役のイメージをつかんでいるので、今後が楽しくなりそうですよね。
宮野氏:さっき“尚”のことを「性根が腐っている」と言っちゃったんですけど、とはいえ彼は、野心家で向上心があって、よくいえば「前向きで素直な男」だなと感じました。なので、その素直なところが結果として行き過ぎた表現になってしまっているという感じが出せれば、とがんばっています。キャラクターとして、イヤな奴だと思われてもいいんですが、きらわれたくはないので。SDキャラクターで悪魔“尚”というのが出てくるんですけど、姑息(こそく)にカワイさをアピールしていけたらなと(笑)。ハイ。
――続いて、佐山監督に質問します。アニメ化に際して心がけた点や作品の見どころを教えてください。
佐山さん:原作が非常にテンポがあって元気な作品なので、その部分を損なわないよう注意して絵コンテやシナリオを作らせてもらっています。また井上さんも言っていたように“キョーコ”が従来のヒロイン像から離れた印象のキャラクターなんですね。でも、そんな彼女が頑張っていく様子や芸能界にかける意気込みを描いていくことで、愛されるキャラクターになるよう表現できればと思います。
――本作で皆さんが注目している部分は、どこになりますか?
井上さん:“ローリィ宝田”です(即答)。
小西氏&宮野氏:あ~。やっぱね。そうだよね。
井上さん:“ローリィ宝田”社長は、一言しゃべるだけですべてを持っていく、いろんな意味で濃いキャラクターなんですよ。見ているだけで幸せになれると思います。にもかかわらず、この作品のシリアスパートは実は社長が多くかかわっているので、今後も楽しみにしています。
小西氏:僕は原作を読ませていただいたんですけれど、気になっているのはキャラクターではなく、“キョーコ”と“奏江”の2人によるCMオーディションのシーンですね。どのように映像化されるのか、すごく楽しみです。
宮野氏:正直“ローリィ”様にはド肝を抜かれましたね。出てくるキャラクターがみんな個性的で、みんな素敵なんですが、その中でもやっぱり“尚”と“連”の関係は気になります。「スキップ・ビート!」のオーディションの時にやらせていただいた「灰皿を蹴る」シーンを早く演じてみたいです。
佐山さん:わたしは“キョーコ”ちゃんのサクセスストーリーですね。わたし自身がサクセスストーリーやスポ根ものが好きだったりするんですが、この作品は、シンデレラストーリーというよりスポ根色のほうが強い気がします。そういうアツい感じで“キョーコ”ちゃんを描いていきたいですね。
――まだ2話なんですが、今までのところで好きなセリフはなんですか?
宮野氏:……多いよね。
井上さん:どれをチョイスしようかなって感じだよね。
小西氏:俺……少ないんだけど(周囲・笑)。
井上さん:“キョーコ”のすべてがはじまったという意味で、“キョーコ”がひょう変をとげる時のセリフですかね。すごい恨みを込めて言った気がします。基本的に“尚”への恨みを込めたセリフは、楽しく宮野さんにぶつけさせてもらっていますね(笑)。そのあたりをチェックしてもらえるとうれしいです。
小西氏:僕は、他の人のセリフなんですけど、“キョーコ”に「“敦賀蓮”のアホー!!」と力いっぱい叫ばれるシーンがありまして。そこがすっごいおかしくて印象に残ってます。後は自分のセリフだと、“キョーコ”に芸能界に入る動機を聞いて怒る時のセリフですね。“敦賀蓮”が自分の仕事に対してどんな想いを抱いているのかがよくわかるセリフだったので、そこにしようと思ったんです。でも……今日初めてSDキャラを演じてみて、「これでいいのかな?」って思いもなきにしもあらずで……今後の“敦賀蓮”のSDキャラはどうしたものかな、と戸惑っています(笑)。なので今の自分の中ではその部分に注目ですね。
宮野氏:“尚”くんはいっぱいセリフあるんですよね。
小西氏:「お前のハートにズキュン!」とか。
宮野氏:言ってない言ってない!(笑)。あとは、“祥子”さんとのシーンですよね。「祥子さんがタイプなんだもん」ていうセリフをテストの時にイタズラっ子のように言ったら、「もっとエロい感じで」と言われて(笑)。なので、2回目はエロくやったつもりです! 皆さん判断してください(笑)。
佐山さん:私は“尚”が壊れた時のはっちゃけぶりがとても好きです。「大丈夫なのか?」ってところまでやってくれるので……。おもしろすぎてリテイクが出ちゃうくらいですし。
宮野氏:うれしい限りです。
――では最後に、ファンへのメッセージをお願いいたします。
井上さん:少女マンガの主人公とは思えないような濃いキャラクターの少女が、どんどんヒロインらしくなって、芸能界の道をのぼりつめていくお話です。初めてご覧になる皆さんは、最初のうちは“キョーコ”ちゃんにビックリするかもしれませんが、次第に魅力的に見えてくると思いますので、応援お願いいたします。
小西氏:原作の魅力がそのままアニメーションになっていると思いますので、原作が大好きな方も安心して楽しんでもらえればと思います。それと“敦賀蓮”が普通にカッコイイ人なので、なかなか演じるのが難しくて困っています。気取ってカッコイイというのとはまた違うので。そんな“敦賀蓮”に近づけられるように頑張りますので、「カッコイイな」と思っていただけたらうれしいですね。ぜひ最後までご覧ください。
宮野氏:“尚”くんは、ある意味非常に人間らしいキャラクターだと思います。自分に素直なところを迷いなく演じて、その中で色々な感情が芽生えたりするところを演じている僕が見逃さないよう作品に集中して、おもしろいものをお届けできればと思っています。
佐山さん:「スキップ・ビート!」のキャラクターは、みんな個性的で魅力があるんですが、特に“キョーコ”は、こっちが応援したくなるくらい一生懸命な頑張り屋です。そんな彼女の姿を見て、皆さんの元気の源にしていただければと思います。彼女の不屈の闘志を得てください!!
(C)仲村佳樹・白泉社/LMEラブミー部
【放送局】テレビ東京 他
【放送日時】テレビ東京……10月5日より毎週日曜26:00~
※放送日時などは変更される場合がある。
【スタッフ】(※敬称略)
原作:仲村佳樹
監督:佐山聖子
シリーズ構成:関島眞頼
制作:ハルフィルムメーカー
OP:the generous「Dream Star」
ED:2BACKKA「ナミダ」
他
【キャスト】(※敬称略)
“最上キョーコ”役:井上麻里奈
“敦賀蓮”役:小西克幸
“不破尚”役:宮野真守
“社倖一”役:川中子雅人
“琴南奏江”役:早水リサ
他