11月13日にエレクトロニック・アーツから発売される『FIFA 09』4タイトル。3回にわたってお届けしてきたプレイレポートの最終回は、Wiiの『FIFA 09 All-Play』を取り上げます。今回もアクティがお届けしていきまーす。

　PS3版＆Xbox 360版の話は第1回の記事を、PSP版の話は第2回の記事を、それぞれ参照してください。では早速、Wii版について詳しく見てみましょう。

■ラクチン操作のファミリープレイ

　これまで紹介してきた3機種版と、Wii版との決定的な違いは……当たり前ですが操作体系。Wii版の操作には、「アドバンスコントロール」と「ファミリープレイ」の2つがあります。

　「アドバンスコントロール」は従来の『FIFA』シリーズに近い感覚でプレイできるもので、Wiiリモコンの他、クラシックコントローラやゲームキューブコントローラに対応。Wiiリモコンの場合は、「シュートはリモコンを振る」といったボタン押し以外の操作方法も一部あります。

　ただ個人的には、Wiiリモコン＆ヌンチャク専用の「ファミリープレイ」が気に入りました。説明書などでは「初心者向け」とうたわれているこの操作方法、想像以上に気持ちよく試合を楽しめます。具体的に使うボタンはA、B、－だけで、あとはリモコンを振る動きが入る程度。特殊なものとして低速ドリブル用のCボタンもありますがー……ともかく、この程度のボタン数であれば誰でも操作を覚えられると思われます。

　かつて、KONAMIさんがWiiで『ウイニングイレブンプレーメーカー 2008』を出した時、その操作系が大いに話題になりました（筆者もさんっざん遊んだ）ので、てっきり『FIFA』シリーズもそれを倣うのかと思いきや。『FIFA』では『ウイイレ』にあった直感性よりも簡便性を重視して操作体系を決めている印象です。なぜそうなったのかは……次項で推測してみる！

■シュートとモメンタムの相関性

　ここ最近のリアルサッカーゲームではあまり見受けられないシステムが、Wii版『FIFA』には搭載されています。それはチームの「モメンタム」。試合中、いいパスやいいディフェンスをするとモメンタムが一時的に上がり、チームのモメンタムが高い時はシュートが決まりやすくなる仕組み。プレイヤーがシュートコースを指定することが当たり前になった最近のサッカーゲームでは、こうしたシステムが搭載されていないのも当たり前か。

　で、ここで「簡便性」の話に戻ります。つまり「いいプレイをしていればシュートが自動的に決まりやすくなる」ため、シュートコースを指定しなくていい＝操作が簡単になると。パスをつなげりゃシュートが決まるなんて、実際のサッカーではありえないため、リアルじゃないと言ってしまえばそれまでなのですが……そうしたこと抜きで楽しいんですよWiiリモコンでの操作が。ああようやくゲームの感想に入れた。

　リアルうんぬんは置いといて、パスをつなげていく感覚が楽しいんですよコレ。特に「ファミリープレイ」では、A→A→A→……最後はリモコン振ってシュート、これで攻撃完了。何も考えなくてもシュートが決まるって、こんなに気持ちがいいのかと思い直しました。ただCPUとの対戦では、難易度を高くすると相手のプレスが速くて爽快感が減ってしまうので、できれば対人戦をオススメ。CPU戦を本気でやる時には「アドバンスコントロール」をしっかり覚えるべきだと感じた次第。

■モード数が多いので長く楽しめる？

　本作ではリアルサッカーゲームとして、エキジビションの他、監督視点でチームを運営する「マネージャーモード」、指定目標をクリアする「チャレンジ」、オンライン対戦などなど、多岐にわたるモードが収録されています。これは他機種にも入っているモードですね。で、それとは別にミニゲームを集めたWii専用の「パーティーモード」も用意されています。収録ゲームは「8vs8Footilマッチ」、「サッカー」、「ジャグリング」、「キックオフ」の4つ。

　「8vs8Footilマッチ」は、3等身のキャラクターが11vs11ではなく8vs8で戦うもので、やっていることは通常のサッカーと一緒。動きがコミカルなので、接客プレイに使えそう。「サッカー」は、モード名だとわかりづらいですがテーブルサッカー（レバーをぐるぐる回すボードゲームね）を遊べるもの。「ジャグリング」はWiiリモコンを振ったりボタンを押したりするリフティングゲーム。「キックオフ」はゴールに配置されたボードを割っていくPK風ゲーム。

　えーとまあ、こんな感じでゲームモードが多すぎです。遊びきれないです。ちなみに「パーティーモード」のミニゲームをプレイすると消費カロリーが表示される仕組み。そうかこれでダイエットしろってことか！　なんか表示されるカロリー数が小数点レベル（1kcal以下）で出ることもあるんですが、あのこれ、どれだけ遊んだらやせられるんですかね……。

【まとめ】どの機種版を買うかは悩みどころ

　最後に、どれもこれもおもしろい『FIFA』4機種分の見どころを、強引にまとめてみる。まずPS3もしくはXbox 360の本体を持っている方は、そのままPS3版やXbox 360版の一択でよさそう。外でも『FIFA』したい人はPSP版。サッカー（サッカーゲーム）好きの知人を家に呼ぶことが多い方はWii版もオススメ。あれ？　なんかありきたりな説明に……。

　正直言うと、筆者としては本体を持っていない人にもPS3版かXbox 360版を遊んでいただきたい。今だと本体はXbox 360の方が安いですから、最強のオススメはXbox 360版ってところですかね。まあ個人的にはXbox 360版をメインに据えつつ、全機種分を買うことが決定しているわけですがー。

　あーそれと、シリーズ作品を未経験の方だけでなく、『FIFA』シリーズ旧作を遊んで「これじゃない！」とガックリした経験のお持ちの方にも、いやそういう方にこそ、この『FIFA 09』を遊んでみていただきたい。ここ数年で革命的に変わった（大げさじゃないです）『FIFA』に驚くこと間違いなしです。いよいよ明日、『FIFA 09』開幕ですよ！

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▼『FIFA 09 ワールドクラス サッカー』

■メーカー：エレクトロニック・アーツ

■対応機種：PS3/PSP/Xbox 360

■ジャンル：SPG

■発売日：2008年11月13日

■価格：PS3、Xbox 360 7,665円(税込)/PSP 5,040円(税込)

　

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▼『FIFA 09 All-Play』

■メーカー：エレクトロニック・アーツ

■対応機種：Wii

■ジャンル：SPG

■発売日：2008年11月13日

■価格：6,090円(税込)

　

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