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2009年3月8日(日)

【春の日本一祭り】『夢想灯籠』の見どころが満載! スタッフコメント集第1弾

文:電撃オンライン

 日本一ソフトウェアより3月19日に発売されるPSP用AVG『夢想灯籠(むそうとうろう)』。特集ページ内で毎日掲載されている本作開発スタッフのコメントをまとめてお届けする。

 “輪廻転生”をテーマとした和風伝奇系AVG『夢想灯籠』。現在、電撃オンライン『春の日本一祭り』では、本作の開発スタッフによるコメントを日替わりで掲載している。

 今回、3月4日~6日に掲載されたコメントをまとめたので、見逃した人はぜひチェックしてほしい!

「お気に入りのシナリオと開発秘話」
開発チーム 地引志郎

 皆さん、こんにちは。『夢想灯籠』開発チームの地引志郎です。このタイトルでは、ディレクターとシナリオ監修、企画を担当しています。

 『夢想灯籠』の発売日まで、もう少しですね。もうなんというか……ドキドキしますね。1日でも早く、皆さんにプレイしていただいて感想とか、感想とか、感想とかをいただきたいと思います。いやぁ~、この『夢想灯籠』、ディレクターの僕が言うのもなんですけど、ムチャクチャおもしろいですよ。

 このゲームを一言で言うと、“ロマン”で構成されています。そこで、私にとって“ロマン”度の高いポイントを、前半部分に限定して4つ紹介します。後半の部分はネタバレになってしまいますのでナイショです!

1.プロローグの化け物に襲われる一般人のシーン。
2.1章の隼人との偶然の出会いから別れまでのシーン。
3.1章ラストの化け物に襲われる鷲志のシーン。
4.2章の初めにある闘いで負けた鷲志の葛藤シーン。

 以上4つが、前半部分で私が大好きなシーンです。各シーンでどういう内容が展開されるかは、実際にプレイしていただいて、皆さんなりに何かを感じ取ってもらえれば幸いです。もしよろしければゲームプレイ後、みなさんのお気に入りシーンなどを、ぜひぜひ教えていただけますよう、よろしくお願いします。

 さて、話は変わって「いつか、熱いヒーローの闘いを描きたい……」と思い続けて、10年と少々たった2007年の9月ごろ。ついにその夢がかなう時がきたと私は悟ったのです。私の目の前には、『夢想灯籠』の企画書とキャラクターデザイン担当・飯沼の描いた各務(企画提出時の名前は今はナイショだよ)の絵がありました。これに衝撃を受け、惚れてしまった私は、「ぜひ、この企画をやらせてください」と、フォグのプロデューサー・宗清さんに頼み込んだのでした。それは、本作完成までの戦いの日々が始まりでもあったのです(地引の第2回コメントに続く……かも?)。

 

「好きなキャラクターの見どころと開発秘話」
キャラクターデザイン 飯沼俊規

 皆様こんにちは、飯沼と申します。『夢想灯籠』では、キャラクターデザインを担当させていただきましたので、好きなキャラクターの見どころと、簡単な開発秘話なんかを紹介させていただきます。

各務
 好きなキャラクターといえば、本作のメインヒロインである各務。非常に思い入れが強いです。描き方によってはホラーチックになりかねない造形ですから、顔の造形、特に表情の演技には気をつけました。なので、ゲームをプレイする際には、ぜひとも彼女の心境の変化と表情に注目してほしいですね。

灯と巴
 灯と巴も、各務と同じくらい思い入れの強いキャラクターです。個人的に、設定や造形で試しておきたい要素がありまして、それがこの2人で存分に使用されました。獣耳(?)っぽい形をした変わった髪型とか、金髪で着物という組み合わせなどは、そのほんの一例です。本当は、それ以上にプッシュしたい要素があるんですが……これがどうしてもネタバレとなってしまうので、現段階ではコメントできないんですよね(笑)。すでに想像がついてしまった人もいるとは思うのですが、それでも実際にそのシーンを見ていただいて「おぉ!」と、うなってもらえるとうれしいですね。

阿部隼人
 阿部隼人。実は、このゲームでもっともイレギュラーな存在かもしれません。どのような形でイレギュラーなのかは、実際にプレイして確認していただければと。おそらく、プレイヤーの印象が「あぁ、こういう奴か」から「何なんだコイツは!」へと変化するキャラクターです。そんなお話に合わせる形でデザイン的にも絵的にも、意外性というかハメを外してあるので、そういった部分も楽しんでほしいですね。

“社の都TV”クルー
 最後に黒木真琴と、彼女を含む4人の“社の都TV”クルーの方々です。今回の物語は“村に伝わる○○(ネタバレなのでヒミツ)”という、やや閉鎖的な側面があったので、それを外部の視点で覗く人間、世界観の拡がりをになうようなキャラクターが欲しい……。そんな自分個人が何気なく出したアイデアが採用されるという形で、彼女たちは本作に登場しています。そういうわけで、数あるサブキャラクターたちの中でも、ひときわ大きい思い入れがありますね。

 ただ、サブキャラクターですので、残念ながら“物語の中核をになう”という展開にはなりません。ですが、設定や見た目がとても個性的なキャラクターたちなので、この4人が主役となったまったく別の物語が見てみたいなぁ、なんて個人的には思ったりします。

 以上、お気に入りキャラクターの見どころと開発秘話でした。好きかどうかで言えば、好きじゃないキャラクターがいないので全員分挙げたいところなのですが(笑)。

 さて、飯沼の第2回コメントでは、キャラクターの造形や描き方などについて解説していこうと思います。ではではー。

 

「BGMを制作する際に意識したことと開発秘話」
音楽・音響 椎名建矢

 皆さん、初めまして。『夢想灯籠』音楽・音響を担当しました椎名と申します。昨日の飯沼さんと同じく、実はこの『夢想灯籠』がデビュー作となる新人です! どうぞ暖かい目で見守ってやってくださいませ。

 さてさて、ゲームに限らず、BGMにはさまざまな要素が求められます。なんたって“バックグラウンド”のミュージックですから、“場”の雰囲気に合わせること、汎用性が高いこと、そして主張しすぎないことが必要です。

 しかし、ゲームのBGMにはさらにもう1つ要求されます。それは、特定の長さに縛られないこと。映画やドラマと違って、ゲームというのはプレイヤーからのアクションで次に進むわけですから、音楽も基本的にエンドレス仕様で作らないといけないのですね。そういった制約、というか仕様に縛られた上でいかに“場”を表現していくか。なかなか難しいあんばいであります。

 そんな中で全体を通して意識したのは、舞台が現代と平安の日本ですから、やはり和楽器をフィーチャーすることです。とはいえそれに固執することなく、世界中の民族楽器をかき集めて、シーンに合う楽器をガンガン利用しました。やはり適材適所が一番ですね。あとは同じモチーフを利用することによって、曲と曲の関係性を示唆するアプローチも行ないました。一見、全然違うような曲でも、実は同じモチーフが使われている、なんていうものもあります。

 先程、「BGMは“場”に合わせて作るもの」と書きましたが、例外もありまして、OPムービーは先にBGMから作り上げられました。自分の中でOP像が自然にわいてきて、その構想を開発チームの地引さんと、3月10日にこのコメントに登場予定のグラフィックディレクター・神林さんに伝えたら、意外なほどにあっさり採用され、すんなり通ってしまいました。提案した本人が一番驚いたくらいです。綺麗なOPに仕上がりましたので必見ですよ! そしてムービーだけではなく、幻想的であり、なおかつ前後半での2面性を持ったOP音楽にも、注意して耳を傾けていただければと思います。

 今作の音楽は試行錯誤を重ねた上で、“場を表現するもの”として音自身の持つ力や空気感を入念に組み立てましたので、プレイの際にはぜひヘッドホン・イヤホンを付けて、その辺を感じてくださいね。それではまた!

(C)2009 FOG/NIPPON ICHI SOFTWARE INC./BROCCOLI

データ

▼『夢想灯籠』
■メーカー:日本一ソフトウェア
■対応機種:PSP
■ジャンル:AVG
■発売日:2009年3月19日
■価格:通常版 5,040円(税込)/初回限定版 7,140円(税込)
 
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