News

2009年3月30日(月)

おじいさんは何者? 物語の裏まで明かす『フラジール』読者参加インタビュー

文:電撃オンライン

『フラジール』

 読者参加型インタビュー企画“想いのなかから、うかんだ言葉”と銘打った企画で、Wii用廃墟探索RPG『FRAGILE~さよなら月の廃墟~(以下、フラジール)』に関して寄せられた数々の疑問。

 その中から選考した質問を、バンダイナムコゲームスの『フラジール』プロデューサー・川島健太郎氏に伝えてきたのでぜひご覧いただきたい。


【注意】

以下の記事では、ゲームをクリアしても明かされないネタバレが掲載されています。
本作を未クリアの方は、ゲームプレイの楽しみが損なわれる危険がありますのでご注意ください。
記事をお読みになる方は、以上を踏まえた上でお進みください。


 1回目となる今回掲載するのは、多くの方が気になっていた“シンの正体”に関する質問を中心としたインタビュー。グラスケイジの謎から、セトが旅立つことになった理由までを追っていく。ユーザーの多くが感じているように、カギを握るのはセトのおじいさんだ。

 インタビューは、セトに関する質問を中心とした第2回、クロウに迫った第3回と3日連続でお届けしていく。これを読んでいる方は、そちらにも目を通していただければ幸いだ。

→第2回はこちら

→第3回はこちら

『フラジール』

――質問をくださった方、プレイしてくださった方にメッセージをお願いします。

 
 興味を持っていただいて、遊んでいただいて本当にありがとうございます。

 物語は、皆さんの手に渡った瞬間から、皆さんのものですので、そこで、それぞれに何かを見つけていただければ、私としてはうれしく思います。

 では、いつかまた!


■物語の始まりは?

――この世界は最初のグラスケイジから何年後の世界なのでしょうか? セトが生まれた時には、すでに世界が滅びていたのでしょうか?

 かなり時間がたっています。
 セトが生まれた時は、すでに世界は滅んでいました。

――セトのおじいさんは、もともと何をしていたのですか? サイがおじいさんを知っていますし、形見の青い石とシンの持っていた青い結晶がとてもよく似ています。しかもおじいさんの声とシンの声は同じ……おじいさんは、シンなのでしょうか?

 おじいさんは、シン本人です。

――セトは一体何者なのでしょうか? 誰の子どもなのでしょうか? そもそも、セトとおじいさんはどういう関係だったのでしょうか?

 おじいさんとは血がつながっていません。
 グラスケイジ発動後に生まれていますが、両親や生まれた経緯は不明です。
 幼かったセトをシンが育てた……ということです。

――おじいさんがシンだとすれば、シンがAIにコピーされた人格であり、セトのおじいさんがシンの本体だということでしょうか?

 その通りです。


■グラスケイジ計画とは?

――おじいさんが天文台で暮らしていたのは、グラスケイジ発動によるオーロラを観測するためでしょうか?

 もともと、グラスケイジ計画による人類の大部分の抹殺の後、シンとは別の科学者の一団が住み着いたところに、シンがやってきた……ということになっています。
 オーロラの観測とは関係がありません。

――幽霊たちはなぜ、どうやって生まれたのでしょうか? なぜ彼らは人間を襲うのでしょうか?

 グラスケイジ発動にともなう大量死で、この世界に思いを残した人たちの残留思念です。
 人間を襲っているのか、何かを訴えたいと思っているのかは、わかりません。
 ひょっとして“襲ってくる”というのは、人間のほうだけの思い込みかもしれませんね。

――意識体の中には姿がハッキリしている人とそうでない人がいますが、どうしてそうなるのですか?

 たまたまです。

――グラスケイジ計画は、なぜ政治家などの有力者の協力を得られたのでしょうか? また、この計画を使って結晶コンピュータが人類滅亡を図ったのはなぜですか?

 戦争、紛争の類で、人類が滅亡の危機にあると思われたからです。
 また、結晶コンピュータが人類抹殺を図ったのは、人類より彼らのほうが優れていて、この世界の支配者にふさわしいからです。

――結晶コンピュータのAIとなったサイの遺体は、なぜ研究所ではなくホテルにあったのですか? それと、サイはどういった経緯でホテルにいたのでしょうか?

 不明です。

――結晶コンピュータ中のAIとなったシンとサイですが、彼らはオリジナルの人格なのでしょうか。コピーだったとしたら、オリジナルの2人はその後何をしていたのですか?

 シンはその後、天文台でセトと暮らすことになりますが、その前にシンとサイに何があったかはわかりません。


■あのおじいさんたちは誰?

――クロウと一緒に写真に写っていたおじいさんは、グラスケイジ計画に関係しているのでしょうか? もしかして、セトのおじいさんと同一人物ですか?

 グラスケイジ計画から派生した、サポート用AIの開発関係者です。
 セトのおじいさんとは別人です。

――セトを育てたおじいさんは、グラスケイジの研究施設に残されていたマグカップの持主の、助手のコーヒー好きの怠惰な博士と同一人物ですか?

 違います。
 怠惰な博士が「急ぎすぎている」と言っている天才科学者のほうが、シンなのかもしれません。


■そして始まるセトの物語……

――セトと一緒に暮らしていたおじいさんはなぜ黄昏の塔に行けと言ったのですか?

 グラスケイジ計画には、触媒と呼ばれる“人間”が不可欠でした。
 その計画の重要な場所の1つである東京タワーに行けば、生き残りがいるかもしれない、というのが理由です。
 他者を拒絶し続けたシンが、最後に、人は生きるためには自分以外の誰かが必要なのだ、セトには誰か必要なのだ、と考えたのだと思います。


 プレイした人の多くが気になっていた様子の“シンの正体”――すなわち、おじいさんの正体に迫った第1回。明日からは、大人たちの事情を追った本日とはおもむきを変え、セトやレン、P.Fやアイテム屋、そしてクロウやチヨに関するインタビューをお伝えする。

→第2回はこちら

→第3回はこちら

(C) 2009 NBGI

データ

▼『FRAGILE~さよなら月の廃墟~』
■メーカー:バンダイナムコゲームス
■対応機種:Wii
■ジャンル:RPG
■発売日:2009年1月22日
■価格:7,140円(税込)
 
■『FRAGILE~さよなら月の廃墟~』の購入はこちら
Amazon

関連サイト