2009年8月25日(火)
『機動戦士ガンダムUC』キャスト&福井晴敏さんインタビューをお届け
8月22日に、ガンダム大博覧会“GUNDAM BIG EXPO”内で開催された『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)(以下、ガンダムUC)』ステージイベント終了後、本作に出演する声優陣と本作小説を執筆し福井晴敏さんのインタビューを行った。
▲上の画像は、ステージイベント終了後に撮影した声優陣と福井さんの写真。 |
『ガンダムUC』は、福井さんの同名小説をアニメ化したもの。1話50分、全6話構成のOVAとして2010年春より展開予定。Blu-ray・DVD展開、イベント上映、インターネットを利用しての多言語対応しての世界同時期配信などが企画されている。作品の舞台は、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』から3年後の宇宙世紀0096となっており、アナハイム・エレクトロニクス工業専門学校の学生であるバナージ・リンクスが、地球圏に混乱を招くという“ラプラスの箱”をめぐる騒動に巻き込まれていく姿が描かれる。
インタビューに答えてくれたのは、バナージ・リンクス役の内山昂輝さん、オードリー・バーン役の藤村歩さん、リディ・マーセナス役の浪川大輔さん、アンジェロ・ザウパー役の柿原徹也さん、ミコット・バーチ役の戸松遥さん、ミヒロ・オイワッケン役の豊口めぐみさん、そして福井さん。その内容を以下に掲載していくので、興味がある人はぜひチェックしてもらいたい。
――ステージに出演した感想を聞かせてください。
福井晴敏さん(以下、福井):またやりすぎちゃったかな、という思いはあります。でも、お客さんの期待をじかに感じることができてよかったと思います。
内山昂輝さん(以下、内山):この夏の体力を使い果たしたなと。もう明日から動けないくらいです。重圧とワクワク感を感じました。とりあえず、今はお風呂に入りたいです(一同笑)。
藤村歩さん(以下、藤村):会場の皆さんの熱気がすごかったです。今日初めて2分の映像を見て、福井先生がおっしゃっていたことでもあるんですが、本当にプレッシャーを感じています。これから実際に演じていかなきゃならないので、楽しみな気持ちが強いのですが、ぜひ皆様にいいものを届けられるように頑張りたいと意気込んでおります。
浪川大輔さん(以下、浪川):とりあえずはホッとしています。今日のキャスト発表まで「誰にもしゃべるな」とのことでずっと我慢していましたが、これでやっと言うことができると思うと、気分よく日々を過ごせそうです(笑)。
豊口めぐみさん(以下、豊口):舞台に出る前にすごく緊張していたんです。原作小説を読んでいらっしゃる方は、それなりの声をイメージして読んでいると思うんですが、わたしたちが出ることでどういう反応が起こるのか、それが全然わからなかったので。とりあえずイベントが終わってホッとしました。数日前まで誰がキャスティングされているのか知らなかったのですが、今日初めて一堂に会してみて、楽しい現場になりそうな気がしています。
柿原徹也さん(以下、柿原):『ガンダム』というタイトルは、何度も何度もいろいろなところで聞いておりましたし、自分でも見ていました。ですから「すごい作品なんだ」とわかってはいましたが、いざ自分が出ることになってもその実感がわかなかったんですね。それが今日、ステージの上に立ち、お客さんの反応を見て壇上から降りた後、再度『ガンダム』の偉大さを確認させられました。これから本当に、命をかけてアフレコに臨みたいなと思っております。
戸松遥さん(以下、戸松):わたしもステージに出るまでものすごく緊張していましたが、ステージに出て、大勢の皆さんの前でごあいさつをさせていただくという今までにないことが経験できました。ステージを通して、作品の偉大さをより実感しました。わたしも全力で頑張っていければと思います。
――福井さんに質問いたします。『機動戦士ガンダムUC』を書くにあたって、こだわった部分はどこですか?
福井さん:「宇宙世紀の続編をやろう!」とか「時代設定を『逆襲のシャア』の3年後にしよう!」とか……。言ってしまったら全部こだわりですよね。こだわりというよりは、ファンの皆さんが何を求めているのかをまとめる際に、“これかな?”という部分を選択していった感じですね。
――福井さん、内山さん、藤村さんに質問いたします。ステージで見た映像の感想をお聞かせください。
藤村さん:わたしの演じるオードリーが画面に映った時に「わたしはこの子に命を吹き込むんだ」と、すごく緊張しながら彼女の目の輝きですとか、表情の動き、どんな仕草をしているのかを見ていました。2分間の中のほんの少しなんでしょうが、彼女の存在を感じ取ろうとしました。本当に美しくて迫力のある映像だったので、そこにわたしたちが声を吹き込むことで皆さんに感動を与えられたらいいなと。それが理想ですね。
内山さん:今日まで“自分がどう頑張るか”を考えてきたんですが、映像を見た後は、自分が頑張るのはもちろんとして、声と動いているアニメとの相乗効果でもっと高みに連れて行ってくれそうだな、と思いました。それほどにすばらしい絵だったので、本当にワクワクしています。頑張りたいと思います。
福井さん:早く作るので、温かい目で見守っていただければと思います。もう、それだけですね。
――浪川さんは、キャスティングの前から小説を読まれていたとのことですが、配役についてはどう思いますか?
浪川さん:ぼくはリディという役を演じるんですが、この作品は前々からアニメ化されるとささやかれていて、虎視眈々(こしたんたん)と出演を狙っていたんですね。読んだところでは、リディには自分が一番あっているかな、とは勝手に思っていましたね。あくまで勝手にですんで、調子に乗っていると思われてしまうかもしれませんが、読んでいて「この役を演じてみたい」と思うことはよくあることだと思うんです。そしたら実際にリディを演じることになったので、よかったです。
――続けて浪川さんにお聞きいたします。原作を読んだ上で、実際にキャストにあってみての感想をお聞かせください。
浪川さん:全員似た雰囲気を持ってはいますよね。なんと言っても福井先生が「おもしろいという意味で一番人気」と話すキャラクターが……(全員が柿原さんを見る)。
柿原さん:……なんですか?(一同笑)
浪川さん:アンジェロが、もうアフレコをやる前からピッタリだなって(笑)。
――少し話は変わりまして、現在、お台場にある潮風公園に等身大ガンダムが設置されていますが、ご覧になった方はいらっしゃいますか?
内山さん:僕は見てないです。今日行こうと思っていたんですけど、タクシーの運転手さんに「わからない」と言われてしまって。
福井さん:俺は見ましたよ。オススメは股の下ですね。そこから見上げるんです。
一同:へぇ~。
福井さん:目の前にあってもCGっぽいんですよ。だから、CGでわざわざ作らないようなカッコわるいアングルから見ると「ああ、これって本物なんだ」って実感できるんです。股下!
藤村さん:わたしも写真でしか見たことがないので、ぜひ股下から見てみたいです(笑)。
浪川さん:見たことあります。ですが、実際に見る前に、いろんな人から写メが送られてきて、見た時には何回も見た気になっていました(一同笑)。ただ、橋(レインボーブリッジ)とガンダムを重ねたベストアングルがあると聞いているんですが、それをまだ見ていないので、次はぜひ見てみたいですね。
藤村さん:みんなで行きたいですね。股下に(笑)。
豊口さん:わたしは偶然にも、数日前に戸松っちゃんと一緒に。ね。
戸松さん:行ったんですよね。
豊口さん:ただ残念なことに20:00を過ぎてしまっていたので、ライトアップが終わっていたんですよ! ですから真っ暗な中でガンダムを……(一同笑)。
柿原さん:僕はよくバイクでお台場に来たりするんですが、ガンダムが完成前の頭だけ出ている状態も見ていて、友だちと一緒に「完成したらどうなるんだろうな」って楽しみにしていたんです。それで完成後にそばに立ってみたんですが……、子どものころにはどれだけの大きさなのかピンとこなかったものが隣にあることに「こんな大きなものが実際にできてしまう時代になったんだな」と、感慨深い気持ちになりました。
――ありがとうございました。
(C)創通・サンライズ
【販売開始時期】2010年春
【スタッフ】(※敬称略)
原案:矢立肇、富野由悠季
監督:古橋一浩
脚本:むとうやすゆき
キャラクターデザイン原案:安彦良和
アニメーションキャラクターデザイン:高橋久美子
モビルスーツ原案:大河原邦男
メカニカルデザイン:カトキハジメ、石垣純哉、玄馬宣彦
メカニカルデザイン協力:明貴美加
ディスプレイデザイン:佐山善則、上村秀勝
設定考証:小倉信也
ストーリー:福井晴敏
音楽:澤野弘之
音響監督:木村絵理子
美術監督:池田繁美
色彩設計:すずきたかこ
撮影監督:葛山剛士、田中唯
CGディレクター:藤江智洋
編集:今井大介
アニメーション制作:サンライズ
【キャスト】(※敬称略)
バナージ・リンクス……内山昂輝
オードリー・バーン……藤村歩
リディ・マーセナス……浪川大輔
マリーダ・クルス……甲斐田裕子
アンジェロ・ザウパー ……柿原徹也
ミコット・バーチ……戸松遥
タクヤ・イレイ……下野紘
ミヒロ・オイワッケン……豊口めぐみ
フル・フロンタル……池田秀一
サイアム・ビスト……永井一郎
カーディアス・ビスト……菅生隆之
アルベルト……高木渉
スベロア・ジンネマン……手塚秀彰
フラスト・スコール……小山力也
ダグザ・マックール……東地宏樹