News

2009年9月18日(金)

その冒険、新次元――MTG『ゼンディカー』登場! スタッフインタビューも掲載!!

文:電撃オンライン

――『M10』発売後、初のエキスパンションとなりますが、注目ポイントは?

 基本セットという枠を超えてご好評をいただいた『M10』(※2010基本セット)は、新たな開発コンセプトをプレイヤーの皆さんに提示させていただきました。この『ゼンディカー』は、その『M10』開発コンセプトにしっかり基づいてデザインされています。いくつもご紹介したいポイントはあるのですが、たとえば種族でしょうか。『M10』からの『マジック』は、それまで以上にそれぞれの色とクリーチャーの種族の関係性をとても大切にするようになったのですが、“吸血鬼”などの一部の種族に関して、デッキを作ってみたくなるほどの頭数は『M10』だけでは用意されていませんでした。しかし、この『ゼンディカー』には十分に、そして強力な“吸血鬼”軍団がフィーチャーされています。赤い“ゴブリン”たちもそうですが、プレイヤーの皆さんの新たな(もしくは、懐かしい感じの?)想像力をかきたてるのではないかと思います。

 また“単色デッキの復権”というテーマも注目していただけたら幸いです。少し前までの『マジック』のセットがやたらと多色デッキの魅力という点を強調していましたが、軸となるひとつの色を定めたデッキがしっかりと恩恵を享受できるよう、『ゼンディカー』のカードには単色をバックアップするカードが多数存在します。

――『M10』発売時のインタビューで、ウィザーズ社は「今後のカードは実戦的・機能的なだけでなく、物語性との共存も目指していきたい」とおっしゃっていました。『ゼンディカー』では、どの部分にそれが現れていますか?

 たとえば、今回の新しいメカニズム基軸に“罠”というトリッキーなカードが存在します。探索、冒険といったキーワードをもとに物語が展開される『ゼンディカー』の世界観を、命名それ自体を含めてよくあらわしたものだと思います。これはダンジョンに挑む冒険者を待ち受けるトラップのイメージから着想されていると思っていただいて、ほぼ間違いないです。そして、“罠”のいくつかは、過去の強力なカードがひしめきあうフォーマットでも最上級のキラーカードとして機能しうるという実戦的な強さをも兼ね備えています。

 また、“同盟者”という新しいメカニズムの“共通点を持つ者同士が、種族や色の壁をこえて能力を共有しあう”部分も、今回の次元(※『ゼンディカー』ブロック)で展開されるストーリーラインで重要な役割を果たしています。ぜひカードを手に取っていただいて、プレイヤーの皆さんにいろいろな伏線や元ネタなんかを発見していただけたら幸いです。

――電撃オンラインの読者には、『M10』から『マジック』を始めたという人も大勢いるかと思います。基本セット+エキスパンションでの遊び方に関して、そうした人たちにアドバイスなどありましたら。

 『M10』は基本セットとして、新しくゲームをはじめていただく方や久しぶりに『マジック』に触れていただく方のためにシンプルさを大切にしてきました。それとは対照的に、『ゼンディカー』ではより戦略的な、少しテクニカルな要素が増えた文字通りの拡張セットとなっています。今あなたが『M10』を中心としたデッキをお持ちでしたら、新しく開封したブースターパックやエントリーセットのカードを加えてみたり、入れ替えてみたりするだけで、ゲームのおもしろさに新たなスパイスが加わると思います。ぜひお試しください!

 また、拡張セットには新しいゲームのメカニズムがいくつも採用されているのですが、その能力、メカニズムの多くが『M10』のカードと素晴らしいシナジーを見せてくれるようにデザインされています。たとえば、『M10』の《吸血鬼の夜侯/Vampire Nocturnus(M10)》などは、これまで「強そうな神話レアなのに、“吸血鬼”が少なくてあまり使えない」という評価だったと思います。しかし、この『ゼンディカー』で大挙してあらわれる吸血鬼軍団のおかげで、このカードは一気に評価がジャンプアップするでしょう。こういった《吸血鬼の夜侯/Vampire Nocturnus(M10)》のような“思わせぶり”なカードの多くは、その後のセットへの伏線となっていることもあります。

『ゼンディカー』
▲こちらは《吸血鬼の夜侯/Vampire Nocturnus(M10)》。
『ゼンディカー』 『ゼンディカー』 『ゼンディカー』
▲そしてこちらが『ゼンディカー』で登場する吸血鬼たちの一部。

 他にも、土地カードをプレイするだけで特殊な効果が発生する“上陸”メカニズムは、単純に強い新能力というだけでなく、『M10』の《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》なんかとも抜群のコンビネーションを見せてくれます。このように、新しいセットの登場によって、それまであまり注目されなかったカードが一躍注目を集める存在に出世したりするので、皆さんもお手持ちのカードをよくよくながめてみてくださいね!

 →『ゼンディカー』発売以降のマジックは?

All trademarks, including character names and their distinctive likenesses, are property of Wizards of the Coast, LLC. in the U.S.A. And othercountries. (C)2009 Wizards.

データ

▼『ゼンディカー』ブースターパック
■メーカー:ウィザーズ・オブ・ザ・コースト
■発売日:2009年10月2日
■価格:441円(税込)
▼『ゼンディカー』エントリーセット
■メーカー:ウィザーズ・オブ・ザ・コースト
■発売日:2009年10月2日
■価格:1,554円(税込)

関連サイト