2009年11月12日(木)
マイクロソフトは、Windows phoneのビジネスに関する記者発表会を、本日11月12日に都内で開催した。
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Windows phoneとは、同社の携帯電話用OSであるWindows Mobileを搭載したスマートフォンのブランド名。Windows Mobile 6.5日本語版の投入を機に、このブランディングが行われた。同社は、Windows phoneに“3スクリーン(PC、モバイル、TV)+クラウドサービス”というコンセプトを持たせてビジネスを展開していくと発表。クラウドサービスの第1として、Windows phoneの購入者には、容量200MBのストレージ(ネット上の倉庫)を無料で提供する。
登壇したマイクロソフト代表執行役副社長・堂山昌司氏は、「(Windows Mobileを搭載した携帯電話に)ビジネスユースでは、という思いがあるかもしれないが、Windows Mobile 6.5を一般のお客様に楽しんでいただくモデルを提供したい」と話し、コンテンツ面からそれを支えるものとして、ゲームなどがあることを紹介した。
紹介を受けて登壇したのは、カプコン、KONAMI、プロペの3社。初めに登壇したカプコンの開発統括本部MC開発部長・手塚武氏は、『バイオハザード ディジェネレーション』の配信を発表した。
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▲同名タイトルのフルCG映画をもとにしたゲーム『バイオハザード ディジェネレーション』。手塚氏はスマートフォン向けのソフトを、これからも力を入れて開発していきたいと意欲をうかがわせた。 |
KONAMIからは、執行役員ネット事業統括・上原和彦氏が登壇。「別のプラットフォームで、無料体験版が100万以上ダウンロードされています」という『DanceDanceRevolution S』をはじめ、『モバイル・パワフルプロ野球』、『グラディウスII』など計6タイトルを12月に配信することを明らかにした。
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▲Windows Marketplace for Mobileのサービス開始と同時期に配信される6タイトルは、上記以外に『ツインビー』、『コナミのナンプレ』、『コナミのソリティア』がある。また上原氏は、「将来的に、家庭用とWindows phoneのゲームが相互に連携する作品が作れるのでは」と話していた。 |
最後に登壇したのは、プロペ代表取締役社長の中裕司氏。同社は、Windows phoneオリジナルタイトルの横スクロールACT『アイビィ・ザ・キウィ?』を12月に配信開始する。このゲーム最大の特徴は、主人公のアイビィが自動で前進すること。プレイヤーは、画面に線を引いてツタを描き入れることで、アイビィの進行を助けてゴールまで導いていく。
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▲独特なゲーム性を説明した中氏は、「最初はとまどうと思います。しかし、やっていくうちに自在にアイビィを進められるようになります」と話す。さらに中氏は、ACTには上達を実感できることが大事だと考えていて、本作はそれを体感できるソフトだという自信をうかがわせていた。 |
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▲会場では、参入各社のブースも出展されていた。登壇したメーカー以外にも、セガ、スティング、ハドソン、タイトー、ZENER mobileなどのメーカーからWindows phone向けのゲームが配信される。 |
本日取材を行った中で、記者のオススメゲームがACT『アイビィ・ザ・キウィ?』だ。理由の1つとしては、Windows phoneオリジナルタイトルであること。だがそれ以上に重要なのが、本作がタッチパネルならではのゲーム性を備えていることで、自動で進む主人公を、画面をタッチして助けていく遊びがおもしろい。
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▲本作は横スクロールACT。プレイヤーが画面にタッチしてスライドすると、それを始点と終点にしてツタが生まれる。ツタをバネにしてアイビィをジャンプさせれば、障害物もパスできる。 |
画面にタッチして生まれるツタは、アイビィを単にジャンプさせるだけではない。弓のように引っ張ってやれば、アイビィはきりもみして飛んでいく。ステージによっては、敵が出てくることもあり、きりもみして飛んでいけば、敵を倒す手段にもなるようだ。とはいえ、敵もアイビィ同様ツタに影響されるので、いい加減にツタを配置するとかえってピンチに、なんてこともあるらしい。
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▲タッチは指でもできるのだが、ACTなのでスタイラスペンでタッチしたほうが快適にプレイできるらしい。記者もペンでプレイして、テンポを損なうことなくプレイできた。 |
ステージは全部で50あり、十分にやり込めるボリュームだ。ステージセレクトで各ステージのハイスコアを追究することができ、スコアも「とにかく素早くゴールにたどり着いて残り時間でスコアをかせぐか」、あるいは「多少時間をかけても、ステージ中のアイテムや得点できる箇所を取り逃さないようにするか」といった判断が必要になるとのこと。考えられたアイテムやギミックの配置なので、短時間のプレイでもこの葛藤が味わえた。
ゴール1つをとっても、3段あるピラミッド型のどこに着地するかで得点が変わってしまうので、失敗したらやり直し。もし製品版をプレイすれば、思わず何度も繰り返す自分が容易に想像できる。だんだんうまくなる自分がわかってうれしいし、1ステージあたりのテンポもいいから、ついつい会場でもやめ時がわからず、周囲の人に迷惑をかけてしまったかもしれない。“シンプルだけど奥が深い”なんて月並みな言葉は使いたくないのだが、このゲームのおもしろさは、この言葉を十分に体言していると思う。オススメ!
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▲また、タイトルになぜか“?”の付いている本作だが、中氏によれば最後までクリアすると、この?の意味がわかるそうだ。 |
(C)2008 カプコン/バイオハザードCG製作委員会
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