2009年12月20日(日)
12月12日に都内の池袋テアトルダイヤにおいて、OVA『テイルズ オブ シンフォニア THE ANIMATION テセアラ編(以下、テセアラ編)』第1巻の劇場先行公開が行われ、声優陣によるトークショーが催された。
『テセアラ編』は、2010年3月25日に第1巻が発売されるOVAシリーズで、バンダイナムコゲームスのRPG『テイルズ オブ シンフォニア』をアニメ化したもの。すでに発売されているOVA『テイルズ オブ シンフォニア THE ANIMATION シルヴァラント編(以下、シルヴァラント編)』の続編にあたる。
満員となったこの日の先行公開には、トークゲストとしてゼロス役の小野坂昌也さん、リフィル役の冬馬由美さん、コレット役の水樹奈々さんが登場。『テセアラ編』のアフレコについて話したり、『シルヴァラント編』のダイジェスト映像を見ながらトークを繰り広げた。イベントの様子を以下でお届けしていくので、ファンはご一読いただきたい。
イベントがはじまるやいなや、水樹さんが『テセアラ編』第1巻の収録がいつ行われるのか知らされていなかったことについて「ビックリしましたよ!! いつスケジュールが決まるのかな、ってワクワクしていたのに……」とコメント。今回のテーマソングを歌っているにもかかわらず、本編に出演していないことを残念そうに語っていた。ちなみにコミックマーケット77で販売されるドラマCDの収録の折にアフレコが終わっていたことを知らされたようだ。そのドラマCDの現場にはもちろん小野坂さんもいたようで、「あの時のスタジオのシーンとした感じね。あんなのなかったよ(笑)」と話し、観客たちを笑わせていた。
かといって第1巻にコレットの出番はないかというと、小野坂さんいわくちゃんと出ているそう。そう聞かされてよけいに悔しがる水樹さんだったが、ここで冬馬さんが「でも皆、奈々ちゃんのお話ししながら収録していたのよ」とフォロー。「ホントですか!?」と顔を輝かせる水樹さんだったが、続く小野坂さんの「どんだけ我々が「奈々ちゃん、奈々ちゃん」言いながら収録してたか……。「コレットカワイイなぁ~」から、だんだん「奈々ちゃんカワイイなぁ~」になってったくらいだもん!!」との大げさすぎるフォローには「嘘つきってキライだなぁ~」とニコヤカに笑いつつもバッサリ。弱った小野坂さんの姿に再び会場からは大きな笑い声が。
続いてトークは第2巻以降の話に。「原作ゲームでは進め方によってキャラクターの生死が変わっていたけれど、アニメではそういったことが難しいよね」という小野坂さん。実は、会場に訪れた観客たちのアンケートを参考した上で、キャラクターの運命が決定されると爆弾発言! 「なんと話を決める人、いるからねこの会場に」との小野坂さんの言葉に客席もザワザワと落ち着かない雰囲気に。小野坂さんはその“話を決める人”から「死ぬ方も私は好きだからね」と公言されたという。
若干ヘコんだ様子の小野坂さんは「僕にも原因はあると思うんです」と説明。実はゲームの収録の際に、ゼロスが死ぬシナリオから先に収録したとのことで「死ぬ演技をものすごく力入れてやったんですよ。もう半泣きになりながら。その後で「生きている方もあるから」って言われたんですけど、力の入れ方が違っちゃって……」とコメント。これには水樹さん&冬馬さんも思わずツッコミを入れてしまう。しかしあまりにヘコむ小野坂さんの姿がしのびなかったのか、2人とも「でもゼロスって、いつも人気投票で上位じゃないですか!」とフォロー。
その言葉に小野坂さんは「あの人(クラトス)って、ゼロスが6位の時に1位。3位の時にも1位……」とさらにトーンダウン。「僕は、死ぬかもしれない……使い勝手でいうと同じくらいだと思うんやけどなぁ……。でも会場の皆さんは正直に書いていただいて結構です。死ぬとなっても100パーでやりますんで!」とカッコよく決めた小野坂さんだったが、直後に「でも皆がアンケートに「もし生きていたらなぁ」って書いてくれれば最後に「生きてたよオレー!!」って出てくるかもしれないんで、それがベストだと思う人はそう書いて!!」とお願いしていた。
ここでトークは一区切り。『12分56秒でわかる『シルヴァラント編』』という特別ムービーが、小野坂さんたち3人の生オーディオコメンタリーとともに上映された。小野坂さんはコレットが出てくるたびに歓喜の雄たけびを上げたり、ロイドとコレットの印象的なシーンではしゃいだり、カッコよく活躍するクラトスの姿に「クラトスカッコええわ~、俺死んじゃうわ~!! でもレベルさえ上げてくれれば俺だって……」となげいてみたりとエンジン全開。誰よりも作品を楽しみ、かつ観客たちを楽しませていた。
特別ムービーの上映後、水樹さんが歌っているという『テセアラ編』のオープニングテーマ『天空のカナリア』の話に。水樹さんは歌について「作詞を担当された方と、この作品への思いをディスカッションして作った曲です。曲名も声を失ってしまったコレットとリンクするように付けているんです。オープニング映像もキャラクターやカットについて考えて作られているんですよ」とコメント。小野坂さんも「最初にCDをもらってずっと聞いていたけれど、映像と本当にピッタリ合うんですよね」と絶賛していた。ちなみに『天空のカナリア』は、水樹さんの20thシングル『夢幻』に収録されているとのことなので、興味がある人は購入してみるといいだろう。
最後に、『テセアラ編』のおまけ映像の話も飛び出した。こちらはコレットがたくさん出ているものの、小野坂さんいわく「声は一切入っていません!!」とのこと。小野坂さんも冬馬さんも「これは(水樹さんの)声が入っていたほうがいいんじゃない?」と思わず言ってしまうほど登場しているとのこと。
ここでいよいよ、イベントも終了の時間に。最後に小野坂さんが水樹さんに「紅白出場おめでとうございます!」と祝福の言葉を贈ると、観客席から割れんばかりの拍手と「おめでと~!!」の声が。そのまま拍手の音が響く中、小野坂さんの「バイバ~イ!」の言葉とともにトークショーは終了。観客たちは『テセアラ編』の第1巻をじっくりと楽しんでいた。
(C)藤島康介 (C)NBGI (C)T.O.S.製作委員会