2010年6月24日(木)
アークシステムワークスから7月1日に発売されるPS3/Xbox 360用FTG『ブレイブルー コンティニュアムシフト(以下、ブレイブルー CS)』の主題歌『碧羅の天へ誘えど』を歌う人気アーティスト・KOTOKOさんにインタビューを行った。
『ブレイブルー CS』は、人気2D格闘ゲーム『ブレイブルー』シリーズの最新作。電撃オンラインでは、本作の登場キャラクター紹介やプロデューサーインタビュー、声優コメントなどをお届けする応援企画【ぶるたま】を展開中だ。
本作の主題歌『碧羅の天へ誘えど』が、シングルCDとして7月7日にジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメントジャパンからリリースされる。今回、この曲の作詞とボーカルを担当したKOTOKOさんにお話を伺った。楽曲の制作秘話やゲームについて、さまざまなことを語っていただいたので、ファンはぜひチェックしてほしい。
▲『ブレイブルー CS』の主題歌『碧羅の天へ誘えど』で、作詞とボーカルを担当したKOTOKOさん。 |
――まずは、『ブレイブルー CS』の主題歌『碧羅の天へ誘えど』を担当することになった経緯を教えてください。
前作『ブレイブルー』の主題歌『蒼-iconoclast』を小文字の“kotoko”として担当した際、監督さんにすごく気に入っていただきまして。それで、「今回もぜひ」とお話をいただきました。
――今回、ボーカルと作詞を担当なさっていますが、曲名もKOTOKOさんが決められたのでしょうか?
はい、私が決めました。難しいですよね、もうちょっと簡単にすればよかったと思っています(笑)。『ブレイブルー』の世界観といったらやはり“アオ”だと思いまして、前作もタイトルに“蒼”を使用していますし、今回もどこかに使いたいなと思っていたんです。同じ“蒼”でもよかったんですが、いろいろと調べていくうちに“碧羅の天(晴れ渡った青空)”という言葉に出会いまして。私がイメージしていた『ブレイブルー CS』の世界観にピッタリだったので、『碧羅の天へ誘えど』というタイトルにしました。
――詞はどういったテーマで作られたのですか?
『ブレイブルー CS』は格闘ゲームなんですが、そのストーリー性の深さにものすごくひかれまして。シナリオを読んだ時に、ライターさんに共感する部分がたくさんあったんですね。前作の場合は、キャラクターそれぞれの“正義”があって、一見悪者に見える人にも正義があるんです。いい人に見えるキャラも違う視点から見ると悪であったり……そこから戦いが始まるんですよね。
でも今作は、善悪がはっきりしていると聞きまして。では何が“悪”なんだろうかと考えた時に、“自分の中にあるエゴ”なのではないかと。自分のやりたいことや大切なもの、大切な人のために周りを傷つけたり、自分たちが便利になるために環境を破壊したり、人間は長い目で見るとすごく矛盾していることを行ってきた気がするんです。そういったエゴと戦うことによって、本当に大切なものが見えてくるのではないかと思いました。
このゲームは、大気中に魔素が広がって普通に住めなくなってしまった世界が舞台なのですが、現在の私たちの生活に置きかえられると思うんです。現実の世界も、このまま大気汚染が進んでいけば、今のように暮らせなくなってしまうかもしれない。自分たちがやっていることがどういう結果につながるのか、もっと考えながら生きていかないといけないという問題提起が、このゲームに含まれています。『ブレイブルー CS』は格闘ゲームなんですが、ほんのささいなことで争ってしまう人間の愚かさが描かれていると思うんですね。今回は、そういった部分に焦点を絞って歌詞を書きました。
――かなりシリアスなテーマで詞を書かれたんですね。作詞は、曲が完成している状態で行ったのでしょうか?
はい。まず曲があって、それに私が歌詞を付けました。『蒼-iconoclast』とは違う作曲家の方が作ったのですが、まるで前作の世界観を引き継いだような曲だったので、作品にピッタリだなあって感激しました。だから詞も書きやすかったです。
――作詞はあまり苦労しなかったと。
全然しませんでしたね。すぐ作品世界に入り込むことができました。今作から複雑化した人間関係や感情をどうやって表現しようかなとは思いましたが、そこも意外とすんなり形になりました。
――では、KOTOKOさんが気に入っているフレーズを教えてください。
Bメロの「ほんの一時宿る器なのに どうしてこんなに愛しい」という部分です。私が生きていく中で感じている疑問を、この物語に絡めて語れた部分なので、気に入っています。
――『碧羅の天へ誘えど』を、実際に歌われていかがでしたか?
この曲は、壮大なイメージと疾走感があわさった曲になっていまして、サビの部分でたたみかけるような早いテンポになるんですね。でもサビはおおらかで強めにいきたかったので、そこをきっちり聴かせたいなと思って歌いました。難しい世界観でありつつも、やはり『ブレイブルー CS』は格闘ゲームなので、熱く盛り上がっていく感じがほしかったんです。現在公開されているプロモーション映像ではサビの部分が使われていまして、まだ前半部分は聴いていただいていないので、早く全部聴いていただきたいなって思います。
――楽しみにしています! そういえば、『ブレイブルー CS』はもうプレイしましたか?
はい! ついさっきしました。ノエルで。おもしろかったです! あっという間だったので、もうちょっと遊びたかったです(笑)。格闘ゲームって本当に苦手だったんですが、せっかく主題歌を担当したということで前作をプレイしてみたら、ストーリーモードがものすごくおもしろかったんです。で、ストーリーを進めるには対戦もしないといけないから戦っていたら、上達しました!
――『ブレイブルー』は格闘ゲーム初心者も楽しめる作品ですからね。
そうなんですよね。私もプレイしているうちに引き込まれていて、格闘ゲームってこんなにおもしろかったんだって思いました。気が付くと大技が出てたりして、気持ちいいんですよね(笑)。グラフィックもキレイだし。「格ゲーは苦手だから……」て敬遠している人に、ぜひおススメしたい作品です。
――それでは最後に、KOTOKOさんのファンと『ブレイブルー CS』の発売を楽しみにしているユーザーへ、メッセージをお願いします!
今回も、ゲームと寄り添えた曲を作ることができました。ぜひ、ゲームと一緒に『碧羅の天へ誘えど』も楽しんでいただければと思います。よろしくお願いいたします!
▲『ブレイブルー CS』の主題歌シングル『碧羅の天へ誘えど』は、7月7日に発売される。 |
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