2010年6月17日(木)
――『MARVEL VS. CAPCOM 2』は、格闘ゲームとしてはかなりはっちゃけていると言いますか、普通の格闘ゲームではあまり起こらないことが起こりますよね。センチネルのビームがキャンセルできるとか、マグニートーの6択とか。ああいった、いい意味でムチャクチャなところが『タツノコ VS.カプコン』ではかなり抑えられていたと思うんですよ。でも『MARVEL VS. CAPCOM 3』は、そういう部分がちゃんと生きていますよね。
まだバランスを取っていない段階なので、おかしいところはいっぱいあります(笑)。とはいえ、ユーザーさんに許されるところと許されないところがあると思いますので。
――『MARVEL VS. CAPCOM 2』のスナップバック関連や、ガード不能のテクニックなどですよね。
そうですね。そのあたりはなくなるようにきっちり作りたいと思っていますが、キャラの調整自体はあまりガチガチにしたくないなぁと考えています。ただ『MARVEL VS. CAPCOM 2』のように、50人以上キャラがいて、ほんのひと握りしか使われていないといったようなことにはしたくないんです。そこまでユーザーさんに甘えるわけにはいきませんし。今回は既存のキャラクターも一から作り直していますし、新しいキャラクターもたくさん登場します。そういった面で、『3』らしさを出せたらいいですね。
――キャラクターは、だいたい何キャラぐらいになるのでしょう?
今のところ30体以上、といったところですね。
――MARVELサイド15体、CAPCOMサイド15体ということですよね。
そうです。そこから増やせるかどうかは、スケジュール次第になりますね。
――その30体のキャラクターは、選抜が終わっているのでしょうか。
8~9割方終わっていますね。イベントなどで少しずつ発表していきたいと思っています。
――キャラクターなどの情報公開は、どのくらいの時期から行われるのでしょうか?
このE3を足掛かりに、キャラクターの発表や新システムの紹介などを少しずつ出させていただこうと思っています。あとはプレイアブルROMを更新して、ユーザーの皆さんに体験してもらう場を設けたいですね。
――東京ゲームショウでは、プレイアブル出展されるのでしょうか?
プレイアブルで出展したいと考えています。そのころには、キャラクターもかなりの数が発表されていると思いますので。その時に発表されているキャラクターをすべて入れたプレイアブル版を出したいなと、個人的には考えています。さすがに、E3でプレイアブルを出してゲームショウで出さないわけにはいきませんから(笑)。日本のユーザーの皆さんに申し訳ないですし、格闘ゲームは触ってナンボなところもありますので。
――日本での反響はいかがですか?
待っていてくださった人たちからは、非常にいい反響をいただいていますね。このE3を終えて日本に帰ってから、確かめることになると思います。海外の皆さんには受け入れてもらっていると思いますが、日本の皆さんにはまだPVぐらいしかご用意できていないので、できればプレイアブルをどこかでやりたいなと考えています。
――今も新しい勲章が試遊台に張られていましたが、『MARVEL VS. CAPCOM 3』は、もうE3でいろいろな賞をもらっていますよね。
まだ詳しくは聞いていないのですが、5つほどもらっているようですね。一定の評価をいただけて、とてもうれしいです。海外のスタッフも喜んでいまして、モチベーションを高められるいいイベントになったと思います。
――キャラクターを選ぶ際、マーベルさんから、このキャラクターを出してほしいといった要望はあったのでしょうか?
それはお互いにありました。ラインナップのバランスを踏まえて、こちらからも提案しましたし、逆にマーベルさんから「だったらこういうキャラはどうだい?」とアドバイスをいただくこともありました。そういうやり取りを経て、キャラクターが定まっていきましたね。
――『タツノコ VS.カプコン』の時は、スタッフにタツノコ作品が大好きな人がいるとのことでしたが、今回もスタッフにマーベルコミックフリークの方がいらっしゃるのでしょうか。
はい。マーベルコミック好きがかなりいましたねぇ……。特に海外のスタッフは詳しい人が多いです。マーベルさんのキャラクターは絶大な人気があるので、その強力なキャラクターの認知度を生かさない手はないなと思い、ゲームはできるだけ簡単な操作でハデな技が出るようにする、というのがこのシリーズの昔からのコンセプトです。そこから10年以上が経ち、グラフィックの幅を生かし、やれることをきっちりやっていくというのが今回のテーマですね。キャラクターのグラフィックは、細部までこだわって作っています。
――デッドプールの歩き方に、異様に熱がこもっているなと思いました(笑)。
デッドプールは、あれだけで2体3体ぐらいの労力が掛かっているんです(笑)。すべてのマーベルキャラクターのラインナップの中でも、1位2位を争うキャラクターですし。それに肩を並べるキャラクターとして、カプコンサイドも満を持してダンテを参戦させています。こちらにもものすごい労力を掛けているんです。この2キャラクターは、今後もすごい人気を集めると思いますので。今後細かい情報を出していくと思いますが、ダンテなどは他のキャラに比べて技が2倍以上あるんです。
――えっ、そんなにあるんですか!?
正確には、ものすごい数の派生がたくさんあるんです。そのぶんモーションもたくさんあります。原作の『デビルメイクライ』の技がいっぱい入っているので。今後、プレイ動画などでお見せしたいですね。
――必殺技とは別扱いなんですね。
そうですね。通常技の派生になります。「これインストカードに書けないね」という話も出ました(笑)。今のところ、ダンテがすごいことになっていますが、今後こういった愛にあふれたキャラクターが出てくるかもしれませんね。
――それぞれのサイドの新しい看板キャラが、デッドプールとダンテということですね。そういえば、マーヴルサイドにスパイダーマンが発表されていないのは、なんだか意外でした。
そうですねぇ……。
――ステージにバルーンが浮いているじゃないですか。なので、出るよね? と思っているのですが。
『ロックマンDASH』のステージもあるので、ステージにいるキャラクターが全員プレイヤーキャラクターになるのか? というと……どうなのでしょう。お楽しみです(笑)。
――楽しみにしておきます(笑)。では最後に、ユーザーへのメッセージをお願いします。
ようやく皆さんにお見せすることができて、非常にうれしいです。日本のユーザーの皆さんにも、触っていただける機会を設けたいと思っていますので、『MARVEL VS. CAPCOM 3』をぜひよろしくお願いします。
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