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2010年7月28日(水)

『初音ミク -Project DIVA-』DLC2収録の『トエト』を手掛けたトラボルタPを直撃

文:電撃オンライン

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●何も考えないで作ると、リンになります(笑)

――『ボーカロイド』との出会いについて教えてください。

 最初に出会ったのはニコニコ動画です。当時のニコニコ動画はまだ黎明(れいめい)期といった感じで、いろいろな動画を観ようとよくアクセスしていたのですが、そんな中にあった初音ミクのオリジナル曲の動画が盛り上がっていて、うらやましいなと思ったんです。僕もやりたいなと思っていたところに、鏡音リンとレンが発売されることになり、じゃあそれをキッカケに挑戦してみよう、と思い立ちました。

――初めて買ったボーカロイドがリン・レンだったんですね。

 はい、そうです。

――ボーカロイドは、よく「使いこなすのが難しい」というお話を耳にするのですが、最初のうちは大変ではありませんでしたか?

 僕はそんな風には思いませんでしたね。初めてのボーカロイドがリン・レンだったということもあり、こういうものだと思って使っていました。

――一番最初に聴いたのはなんという曲だったのですか?

 はっきりとは覚えていませんが、たぶん『みくみくにしてあげる♪【してやんよ】』だったと思います。よく聴いていましたね。衝撃を受けたのは『ハト』でした。あの独特の世界観が魅力的で。『ハト』は流行を意識した曲では決してないと思うのですが、ランキングの上位にランクインしていて、いいものだったらちゃんと評価してもらえるんだなと思いました。

――リン・レン、ルカ以外では、他にどんなボーカロイドを持っているんですか?

 ミクとKAITOと“がくっぽいど”、あと“miki(SF-A2 開発コード miki)”を持っています。がっくぽいどは曲も1曲作っています。mikiは、mikiの発売前に企画に参加させていただいたのですが、その時にプレゼントとしてもらったものですね。

――他に使ってみたいボーカロイドはいますか?

 “Megpoid”と、今クリプトンさんから発表されている“Project if...”ですね。“Megpoid”は、他のPの方から好評なので興味があります。

――ボーカロイド選びの基準はどこにあるのでしょう。

 張る声だったらリン・レンで、ほわっとした柔らかい声だったらミクで、といった感じでしょうか。実際に全員に歌わせてみて、いいものを選ぶ時もあります。ボカロによって、同じ言葉でもうまく歌えるボカロと歌えないボカロがいるので、そのあたりもポイントになりますね。

――曲を作ってからボカロを選ぶんですか?

 曲を作る段階で、ある程度想定はしています。何も考えないで作ると、リンになります(笑)。なぜかいつもリンが一番ハマるんですよね。

――他のボカロPで、好きな人やライバル視している人はいますか?

 好きな人はいるのですが、ちょっと恥ずかしいので秘密にさせてください(笑)。ライバル視している人……というか、曲を聴いていて「こんな音を作りたい」と思うことはありますね。

――ボーカロイド以外でよく聴く音楽や、影響を受けたアーティストはいますか?

 最近はほとんど曲を聴かなくなってしまいました……。ユニコーンが好きだったので、再結成したと聞いてアルバムを買ったぐらいでしょうか。影響を受けたのは、奥田民生さんですね。あとはビートルズです。親がビートルズ好きで、子どものころからよく家で流れていたので、染みついています。

――音楽以外で、影響を受けた作品などはありますか?

 ゲームですね。『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』には影響を受けました。

――思い出のゲームなどがあれば教えてください。

 一番最初に買ったソフトが『スペランカー』なので思い入れがあります。今ではよくネタにされるゲームですけど(笑)。あと『ファンタジーゾーン』が好きで、ゲーセンにも行きましたし、ファミコンでもよく遊びました。

――最後に、ファンへのメッセージをお願いします。

 これからも今までのスタンス通り「遊ぶ、楽しむ」を目的にマイペースに好きな曲を作ってアップしていくと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

(C)SEGA
(C)Crypton Future Media, Inc.
(C)トラボルタ/ Crypton Future Media, Inc.
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