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2010年9月22日(水)

その怖さ、まさに販売中止級! DS『閉ざされた病棟』に怖がりライターが挑みます

文:電撃オンライン

 どうもこんにちは、ホラーゲームが大嫌いなライター・てっけんです。

 いきなりですが、皆さんは2年前にニンテンドーDSで発売された『DEMENTIUM(ディメンティアム) -閉鎖病棟-』というゲームを憶えていますか? 今は使われなくなった廃病院を舞台に、異形のモンスターと戦いながら脱出を目指すホラーアドベンチャーゲームで、そのあまりに過激すぎる内容から後日“販売中止”という異例の措置がとられ、当時大きな話題を呼んだ作品です。

 で、そんな『DEMENTIUM -閉鎖病棟-』に、このたび続編が登場するんだそう。9月30日にインターグローから、『閉ざされた病棟 -DEMENTIUM II-(以下、閉ざされた病棟)』がDSタイトルとして発売されます。……出しちゃうんですか続編! 大丈夫なんですかインターグロー!? まあ、ホラーゲーム嫌いな僕には関係ない話ですけど……って、レビュー書くんですか!? 誰が? まさか僕じゃないですよね? 僕がホラーゲーム大嫌いなの知っていますよね? だからこそおもしろい? ふざけんな! ホラーゲームなんて二度と遊ぶまいと思っていたのに……マジで僕が書くんですかあああぁぁぁあああ―――――っ!?

『閉ざされた病棟』
▲さらなる恐怖を引っさげて、あの問題作が帰ってきました。

■「施設から逃げろ」――謎のメッセージの意味とは?

 というわけで、ホラーゲームが大嫌いなのに『閉ざされた病棟』のレビューを書くことになってしまったわけですが……おそるべし電撃オンライン編集部。しょうがない、こうなったら気分を切り替えてガンガン進めていきましょう。

 ゲームの舞台となる“ブライト・ドーン治療センター”は、かつて刑務所だった建物を再利用して作られたという最新の治療施設。物語は、ここで何らかの脳外科手術を受けた主人公が、ベッドの上で意識を取り戻したところから幕を開けます。

 防護服のような独特の制服に身を包んだ警備員に抱えられ、案内されたのはまるで独房のような個室。主人公ウィリアムはそこで、自分自身から送られたと思われる恐るべきメッセージを発見します。

「手遅れにならないうちに脱出しろ――ウィリアム」

 ――こええええ! もうこの時点でDSごとぶん投げたい気分ですよ。大体この病院、表向きは最新の治療施設って言っていますが、壁は汚いし、照明は薄暗いし、あちこちで患者のうめき声みたいなのは聞こえるし……。とにかく、このヤバそうな施設からなんとかして脱出するのがこのゲームの目的となります。言われるまでもなくこんなところ、1秒でも早く脱出してやりますよ!

『閉ざされた病棟』 『閉ざされた病棟』 『閉ざされた病棟』
▲気付けば見知らぬベッドに横たわっていた主人公。脳外科手術を施され、過去の記憶もはっきりしないままに独房へと連れて行かれますが……。
『閉ざされた病棟』 『閉ざされた病棟』 『閉ざされた病棟』
▲施設内のあちこちには刑務所だったころの名残が。どこからともなく聞こえる患者たちのうめき声が、恐怖をさらに倍増させます。

■操作性は良好、慣れればスムーズに動かせます

 公式サイトでは“ジャンル:ホラーアドベンチャー”となっていますが、ゲームシステム的にはかなりFPS寄り。十字ボタンでウィリアムを動かし、タッチペンで視点移動――というのが基本的な操作方法となります。攻撃がLボタンに割り当てられているのがちょっと独特ですが、これは右手がタッチペンでふさがってしまうため。その他、アイテムの選択やリロード、ジャンプといった操作も、下画面のボタンをタッチすることで簡単に行うことができます。

 最初は「DSでFPSぅ~?」と思っていたのですが、インターフェースはDS向けによく練り込まれており、実際触ってみるとかなり快適。特にタッチペンによる照準操作は、どちらかといえばマウスでFPSをプレイする感覚に近く、人によってはアナログスティックよりも遊びやすいと感じるかもしれません。プレイ中はかなり精神的にストレス(恐怖)がかかるゲームなので、こういう基本部分でストレスを感じさせないのはうれしいところです。

『閉ざされた病棟』
▲下画面にはマップやアイテム、主人公ウィリアムの体力などを表示。画面インターフェースはかなり見やすくまとまっています。

■そう簡単に脱出させてはくれません

 施設内を徘徊(はいかい)するモンスターたちは、いずれもこの世には存在しない“異形の者”たちばかり。カエルのように跳びはねながらにじり寄ってくる“脳みそ”や、牙をむきだしながら不気味に笑う“肉塊”など、見るだけで思わず「ヒイイイイッ!」と後ずさりしたくなるデザインのオンパレードです。実はゾンビ系は最近わりと平気になってきたんですが、こういう“存在自体が意味不明”なモンスターはいまだにダメなんですよ……。この手の“意味不明モンスター”系ホラーの代表格といえばKONAMIの『サイレントヒル』シリーズですが、モンスターデザイン的にはアレといい勝負です。

『閉ざされた病棟』 『閉ざされた病棟』 『閉ざされた病棟』
▲モンスターのデザインはかなりグロテスク。深夜の病院で、もしこんなのに遭遇したらと考えると……ガクガクガク。

 ゲームが進むと、リボルバーやショットガンといった強力な武器も手に入りますが、落ちている弾薬はそう多くなく、何も考えずに使っているとアッという間に底をついてしまいます。また回復アイテムの数も限られているため、探索中の緊張感は相当なもの。安全を優先すれば弾薬が足りなくなり、かといって弾薬をケチればダメージを受ける危険が……。ゲームシステム的にはFPSに近いと書きましたが、このサバイバル感はまさにホラーアドベンチャーそのもの。ちょっと緊張感は薄れますが、幸いセーブポイントでは何度でも体力を回復することができるので、どうしても進めない人はこまめにセーブポイントまで戻るのもアリかもしれません(というか、筆者はそればっかりやっていました)。

『閉ざされた病棟』 『閉ざされた病棟』 『閉ざされた病棟』
▲リボルバーやショットガンは強力ですが、弾薬に限りがあるため無駄撃ちは厳禁! ここぞという時のために、普段は節約を心がけましょう。

→次のページでは、“裏世界”の謎に迫る……(2ページ目へ)

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