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2010年9月16日(木)

RPGテイストあふれるアクションバトル! 『トリニティ ジルオール ゼロ』を体験!!

文:電撃オンライン

 キャナ☆メンです。振り返ること約11年前、中世の歴史や戦記小説などが好きな人にはたまらないRPG『ジルオール』が発売されました。イラストも末弥純さんだった上、歴史に定評のあるコーエーの作品ということで、世界観や背景の作り込み、歴史ドラマ的な見せ方などが非常に魅力的な作品でした。

 そして今年の東京ゲームショウ2010に、待望のPS3用新作『トリニティ ジルオール ゼロ』がプレイアブル出展されています! ってことはやるしかあるまいよ、ゼネテスに人生を教わった私としては。あ、ゼネテスっていうのは、普段はいい加減に見えるけど締める時は締める、新宿にレンガ造りのマンションを持つスイーパーや、銀河の果てで帝国と激戦繰り広げていた提督みたいな人物です。ゼネテスの「ま、テキトーにな、テキトーに」は今も座右の銘でございます。私が言っても、ただの飲んだくれの戯れ言なんですが。

『トリニティ ジルオール ゼロ』

 と、前置きが長くなりましたが、前作の魅力を語るのは終わりにして本題に入ります。『トリニティ ジルオール ゼロ』は、前作の作り込まれた世界観や、まるで歴史上に存在するかのような魅力を持ったキャラクターたちをそのまま受け継いで、“それよりも前の時代”を描いた作品です。そして最大の特徴として、ジャンルがRPGからアクションRPGに変わっています。そのあたりの理由は、CEDECで庄知彦ディレクターが語ってくれていますので、気になる方はご一読を。今回の試遊台では、討伐クエストのような体験バージョンを通して、主にバトル部分について触れることができます。

■『無双』じゃない、アクション“RPG”な作品

 プレイして思ったのは、オメガフォースが作ったタイトルだけど、『無双』とは違う、RPGテイストを感じるバトルだったということです。あ、前置きが長かった割に、感想は結論から書きました。

 自由にクエストをこなしながらストーリーを進めていくゲームなので、ゲームとしてはアクション“RPG”ですが、実はバトルは『無双』っぽいのかと思って試遊したので、こんな感想を一番に書いてみました。

 まずマップ上には、RPG的な要素が盛り込まれています。たとえば最初の方で、木々が邪魔して進めない部分を、炎の攻撃で排除せよと言われます。ダンジョンのギミックのようなものですよね。けれど、普通のRPGにはないような要素もあります。システム的にはインタラクティブフィールドと呼ばれている部分で、試遊では池を氷の魔法で凍らせることができました。

 製品版では、滝を凍らせて普通には進めない場所の宝箱を取るようなこともできるらしいです。これは逆に、RPGをプレイしていると浮かぶ「なんで魔法を使ってあそこの部分を進めるようにしないんだ?」という疑問が解決した感じで、個人的にけっこう楽しみ。

■『ジルオール』を感じるバトル!

『トリニティ ジルオール ゼロ』

 RPGテイストを感じるバトルだった、と書いておきながらまだバトルについて書いてませんでした、すみません。本作のバトルの特徴は、3人のキャラクターを切り替えて戦う――ということなので、操作できる3人の簡単な特徴を紹介します。試遊を始めると、3人の簡単なやり取りが見られるイベントから始まるのにね。ごめんね……アレウス、ダグザ、セレーネ。

 1人目のアレウスは、剣によるオーソドックスな攻撃に加え、魔法を使えるキャラクターです。彼の使う炎の魔法は、今回の試遊だとかなり重宝します。というかキモです。使い勝手がいいので、試遊だとL2ボタン(キャラクターチェンジ)をあまり押させてくれません。

 2人目はダグザ。モンスターか!? と思うようなでかい図体をしていて、基本的に素手で戦います。敵を捕まえて、チェーンを振り回すかのような暴れん坊っぷりを見ていると、頭の中で『サンライズ』が流れてきます。壊した柱を武器にして、大量のゴブリンをなぎ払うのも爽快。

 3人目のセレーネは、セクシーな見た目……ではなくスピーディな動きと攻撃がウリ。ジャンプ中のダッシュや、2段ジャンプを使える唯一のキャラクターで、ハーピーに対して強いお姉さんです。アレウスが活躍しすぎてなかなか出番ありませんでしたが、なかなか使いやすかったです。

『トリニティ ジルオール ゼロ』

 敵は『ジルオール』に登場するモンスターがベースになっているようで、ゴブリンとかハーピーとか、バジリスクとかトロルとか、ファンタジー色満点なモンスターたちが出現します。ちなみに、敵との戦闘にケリがつくたび体力が回復する親切仕様。MPの概念もないので、ボタンにセットした魔法も使いたい放題。肉体派を自認するボルダンでも、リベルダムのケチな商人でも、残りMPを計算せずに済みますね。なので、普通のRPGと比べるとサクサク進みます。

 けれどRPGなので、状態異常というものがあります。“混乱”を受けて操作入力がおかしくなったり、“石化”して操作自体を受け付けなくなったり、魔法でツタが絡みついて動けなくなったり。こうなると、とても操作キャラクターとして使える状態じゃない。ガルドランを操作するようなものです。L2を押せば操作キャラクターを変えられますが、2人同時はおろか、3人同時に状態異常にかかることもあるので、こうなるとさすがにテンポが悪くなってきます。そこは、状態異常にかかる時間がもう少し短いとよかったなあ……と思いました。

 でもこういった『ジルオール』をにおわせつつ存在するRPG的なところが、なつかしさと、RPGっぽさを感じます。やっぱり、もとがRPGなので、RPG的な要素が多いほうが個人的にうれしい! アレウスが使いやすぎたため、あまり切り替えは体験できませんでしたが(腕の問題ですね、ええ……)、3人で攻撃するトリニティアタックでボスを倒せた時は爽快でした!

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