News

2010年9月19日(日)

亙重郎さんと寺田貴信さんがロボトーク! 『バーチャロン フォース』ステージ

文:電撃オンライン

 東京ゲームショウ2010のセガブースにおいて、Xbox 360用ACT『電脳戦機バーチャロン フォース』のステージイベントが行われたので、その模様をレポートする。

『電脳戦機バーチャロン フォース』

 本作は、人気ロボットACT『電脳戦機バーチャロン』シリーズの3作目である同名ソフトをXbox 360に移植したもの。シリーズで初めて2on2バトルを採用し、リーダー制やレスキューダッシュなどの独自システムが搭載されている作品だ。移植に際して、Xbox LIVEを用いた最大4人での通信対戦に加えて、フレンドとともに戦う協力プレイも可能になっている。

 ステージに登場したのは、亙重郎プロデューサーと、バンプレソフトの『スーパーロボット大戦』シリーズの寺田貴信チーフプロデューサー。2人はPS2『電脳戦機バーチャロン マーズ』の時に企画で対談して以来、飲み仲間なのだという。イベントは、スクリーンに表示されたお題にそって2人がトークしていくという流れで進行した。

『電脳戦機バーチャロン フォース』
ステージに姿を見せた亙さんは「ガラガラだったらどうしようとビビっていましたが、たくさんの人に来てもらい、ありがとうございます」と、コメントした。

『電脳戦機バーチャロン フォース』

 最初のお題は“ロボット、ロボットゲームに目覚めた時は?”というもの。寺田さんは劇場用アニメ『マジンガーZ対暗黒大将軍』をチョイス。その後、『超電磁ロボ コン・バトラーV』や『大空魔竜ガイキング』、『機動戦士ガンダム』などにはまっていったという。そんな寺田さんに対して、亙さんはロボットアニメを見て育っていないことを告白。会社に入ってから『鉄人28号』や『ガンダム』などをまとめて見たのだとか。

 亙さんが、作品を作ることを考えさせられたのは、TVアニメ『機動戦士Vガンダム』だという。実は寺田さんも、この作品に対しては思い入れがあるようで、趣味と仕事の両方で「バリバリに楽しんだ」と付け加えた。

『電脳戦機バーチャロン フォース』

 “お互いの作品をどう思う?”という質問に、最初に答えたのは亙さん。スーパーファミコンで発売された『第3次スーパーロボット大戦』で初めてシリーズに触れたそう。ヒーローが総出演していること、なんでもありの外連味(けれんみ)のバランスがよいことから、力を感じたと当時を振り返る。その後、シリーズを重ねていき、亙さんの予想通りに『スパロボ』はビッグタイトルへと成長した。

 寺田さんは、初代にあたるAC『電脳戦機バーチャロン CYBER TROOPERS VIRTUAL-ON』からテムジンをメインに使っているそう。ゲームデザインについては、カトキハジメさんのデザインするメカや、ツイン・スティックだけで動かす操作性に、斬新さを感じたらしい。

 2作目の『電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム』の時には、社内でスタッフから袋叩きにあっていたとか。プロデューサーという立場なのに、スタッフから「本当にヘタですね」と言われたことを明かし、皆を笑わせた寺田さん。さらに『電脳戦機バーチャロン フォース』の時には、相棒から「あなたとはもうやりたくない」と宣言されたほどだとか。しかし、今回のコンシューマ移植でようやくじっくり練習できると、うれしそうだった。

 そんな『電脳戦機バーチャロン フォース』の移植について亙さんは、“9年目の奇跡”と称しているという。アーケードのゲームが9年経ってから移植されることは、まずないそうだ。開発もスタッフが力を入れており、知らない間にシステムが追加されていることもあると話す。事後報告で「グラフィックアレンジや予約特典を入れておきました」と言われ、驚いてばかりだと説明した。

『電脳戦機バーチャロン フォース』

 そんな本作の予約特典は“フェティッシュ解放コード”というダウンロードコード。ゲーム中に登場する女性型バーチャロイド“フェイ・イェン”系列と“エンジェラン”系列のチェスト・シェル(胸部パーツ)“ソーラクス”を変えることができるものだ。この開発経緯について亙さんは、ふざけてやろうと思ったのではなく、プレイヤー比率がほぼ男であることや、自分も健全な男であることを、しどろもどろになりながら説明。寺田さんから「おっぱいが好きっていえばいいじゃん!(笑)」と突っ込まれると、「そうなんですけど」と笑いながら返答した後、大きさの好みがあるので、突き詰めていくとコレを出さざるを得なかったと、あくまでマジメに(!)説明した。

 9年前のタイトルということで、やはり開発スタッフにも不安があったという。「ユーザーには届いてもらわないと困る!」と力説した後で、一部の濃いユーザーに向けてシステムリンクを搭載したことを公開した。会場からは歓声があがったが、Xbox 360本体を4台、ソフト4つ、モニター4台を一堂に会する必要があるという男らしい仕様。これについては、あえてそうした仕様にしているようだ。

 ここで寺田さんから亙さんに「シリーズの続編は出ないの?」という質問が投げかけられる。何本か企画を出していて、寺田さんと一緒にやる斬新な企画もあるようだ。しかし、残念ながら現在は止まっているという。今はチャンスを狙っているようなので、「まずは『電脳戦機バーチャロン フォース』を楽しんでほしい」とメッセージを送った。

『電脳戦機バーチャロン フォース』

 次の質問は“両者のコラボレーションの可能性”について。先ほど、亙さんの口から明かされてしまったため、苦笑いしてしまう両者。『スーパーロボット大戦』シリーズに関しては、以前に「機体数が少ない」と『バーチャロン』ファンからお叱りがきたのだという。今はないが、野望の実現は飲みながら決まることが多いということで、「また一緒に飲みながら野望について話しましょう」と締めた。

『電脳戦機バーチャロン フォース』
限定版『メモリアルボックス15』のイラストが公開された。ゲームソフトに加え、歴代シリーズ4作を網羅した6枚組アルバム『電脳戦機バーチャロン オフィシャル サウンドデータ 4×6』や、15年の歴史を余すところなくアーカイブしたデータBOOK『電脳戦機バーチャロンクロニクル15』など、豪華アイテムが同梱されたスペシャルパッケージだ。

 亙さんは、「ようやく移植されます。(ちょうど、通路を挟んで反対側のマイクロソフトブースのモニターで本作の映像が流れる)……時代を感じますね。9年間待っていただいたのは“異常”です。タイトルの力もあると思いますが、ファンの力があったからこそ。ありがとうございました!」と、集まったファンにコメントした。

 続いて寺田さんは「ようやくこれで、知らない人にボコられずにすみます(笑)」と語った後で、11月25日にDS『スーパーロボット大戦L』を発売することを告知。「年末はロボット漬けですね」とアピールして、イベントは終了となった。

『電脳戦機バーチャロン フォース』
最後に亙さんからのリクエストで、同氏が「バーチャロン!」と叫んだ後に、「フォースゥ!!」と叫ぶ、コール&レスポンスが行われた。

(C)SEGA CHARACTERS (C)AUTOMUSS CHARACTER DESIGN:KATOKI HAJIME
※画面は開発中のもの。

データ

関連サイト