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2010年11月9日(火)

殺し合うヒロインが印象的! 『ヴァルキュリア3』発表会の出演者にインタビュー

文:電撃オンライン

『戦場のヴァルキュリア3』

 本日11月9日に秋葉原UDXシアターで開催された『戦場のヴァルキュリア3』プレス発表会の終了後、出演者にお話を聞いた。

 May’nさんの『もしも君が願うのなら』が主題歌になることや、体験版でも戦えるダハウの声優が山寺宏一さんであること、さらにはOVA化、ねんどろいどのリリースなども明かされた本日の『戦場のヴァルキュリア3』発表会。遠藤綾さん、浅野真澄さん、山寺宏一さん、May’nさんに、作品の楽曲の魅力やキャラクターの魅力などを伺ったので、その模様を以下に掲載する。

『戦場のヴァルキュリア3』
▲左から浅野さん、May’nさん、山寺さん、遠藤さん。

――ドラマ性の高さも魅力の『戦場のヴァルキュリア』ですが、演じられたキャラクターや物語の感想をお願いします。

遠藤さん:リエラは、ヴァルキュリア人という設定があるので、重い宿命を背負っています。なので最初の方は、そんなに人と接することはできなかったのですが、いろいろな人と会ったり、いろいろな出来事を経験したりして成長していくと、重いものを背負いながらも明るく振る舞う姿もあって、とても大人な女性だなと感じました。でも、クルトと話す時に女の子らしい表情をするので、いろいろな面を持った女性だとも思います。

山寺さん:ダハウは、ダルクス人の独立のために頑張っていて、敵の優秀な人間も認めるという度量を持った男です。なので敵対して争っている中でも、同じ民族の人間がいれば「一緒に進もうじゃないか」と言って、賛同を得られる人間もいるくらいなので、そういう風に聞こえるように演じました。もっと後になると、理想の実現がなかなかうまくいかない時にどうするか……というシーンも出てきます。まだ言えませんけれど、そこが一番印象的ではあります。

May’nさん:私は、レコーディングの前にPVを見せていただきまして、その時に自分自身を取り戻したいというドラマをキャラクターから感じました。主題歌も、そこに気をつけて歌っています。

浅野さん:私が印象的なのは、PVでも印象的な映像だと思うんですけれど、リエラに「死ねー!」と言って襲い掛かるシーンです。ヒロインが2人いて殺し合うというのは、おもしろい設定だなと思いました。もちろん、それにはすごく深い理由があるんですけれど、でもこのシーンはすごく感情的になったイムカを気持ちを込めて演じたので、一番印象に残っています。

――ヒロインを演じる2人にお聞きします。キャラクターと自分の似ているところはありますか? また、それぞれのヒロインの魅力はどんなところでしょうか?

遠藤さん:あまり役との共通点を探して演じることはないのですが、似ていないかなと思いました。リエラは演じていて、重いものがあると思っていたのに、意外とかわいらしかったり、元気だったりするところがいっぱいあったので、重いものを隠して振る舞っているのか……それとも本心で楽しんでいるのか。そこがわからないところがあると思うので、ストーリーを進めて彼女の本心を感じてほしいと思います。

浅野さん:私は、どちらかというと長いものに巻かれるタイプなので、イムカとは似てないと思います。イムカは、本当なら復しゅうにとらわれず、もっと仲間といろいろ分かち合ったりすればいいんだけど、仲間のこともかたくなに番号で呼ぶようなところがあって、その壊れそうなところが彼女の魅力だと思います。でも実は意外なところが似ていて、私は目の前でキノコを食べられるのもイヤなくらいキノコが嫌いなんですけれど、イムカもキノコが嫌いなので、そこは共通点だと思いました(笑)。

――山寺さんは、自分とダハウが似ていないとイベントで話していましたが、自分と似ていないキャラクターを演じる時の苦労などはありますか?

山寺さん:声優はそういうことが多いので、とにかく自分を捨てて、なりきるというイメージをふくらましています。トイレに行っても鏡を見ないようにしたり、あまり現実の姿を見ないようにしたりして切り替えるしかないですね。そうでないと、アヒルとかイヌとかできないわけですから(笑)。逆に自分と全然違う方が、役になりきれます。

――遠藤さんと浅野さんは、収録中に大変だった部分はありますか?

遠藤さん:戦う中で、専門用語があったので、それを感情込めながら演じるのは難しいなと思いました。あとダブルヒロインなので、リエラルートとイムカルートがあるのですが、自分のリエラルートを演じた後に、台本の同じページにイムカルートのセリフがあって。本当に感情が入ってしまったせいか、それを見たら同じ男をめぐる女としてつらい感じでしたね(笑)。「イムカとはこんな感じになるんだ、ふ~ん」ってちょっとヤキモチを焼いてしまいました。

浅野さん:イムカは普段、しゃべらないし、感情も表に出さず淡々と任務をこなすんですけれど、リエラがヴァルキュリア人であることがわかった時、感情が爆発して、我を忘れて襲い掛かってしまって。その後、仲間ではあるけれど、自分が殺したい憎んでいるヴァルキュリア人という部分に葛藤するところが、演じていて難しくもあり、興味深くもありました。

――May’nさんの楽曲を聴いての感想をお聞かせください。

遠藤さん:今日、初めて聴かせていただいたのですけれども、本当にすごく世界観に合っていると思いました。力強くもあり、はかなげでもあり、未来を向いてるようでもあり、過去を思っているようでもあり。とても『戦場のヴァルキュリア3』に合った楽曲だなと思います。

山寺さん:May’nさんとちゃんと話をするのは今日が初めてなんですけれど、コンサートを見させていただいたことがありまして。あと実は、僕はTV-CMのナレーションもやっているので、主題歌を少し先に聴かせていただたこともあり、今日は「おおっ、この声は!」と思いました。こうやって、同じ作品に携われるのはうれしいです。いろいろなものを胸に秘めているんだろうな、すばらしい歌声だなと感じました。

浅野さん:私は聴いた時、「かっこいい~!」とまず思いました。ストーリーの中にも泣きたくなったり、切なくなったりするシーンがたくさんあるんですけれど、それがMay’nさんの歌声の中から伝わってきて……でも暖かい感じ、前を向いてる感じもあって。だから「かっこいい~!」って。

――May’nさんは、ご自分で主題歌を作って、お気に入りのフレーズはありますか?

May’nさん:全体的なストーリーを聞かせていただいてから作詞をしたので、要所要所に『ヴァルキュリア』の世界観を表すような言葉を入れさせていただきました。サビの前のBメロのところで、「運命の振り子が名も無き僕らを揺らし続ける」というのがあるのですけれど、とても世界観を表せているのではないかなと思います。名前のないキャラクターたちが、自分たちの力で未来を切り開きたい、という心を表せたらいいなと意識しながら歌いました。

――最後に、ゲームの発売を待つファンへメッセージをお願いします。

May’nさん:『戦場のヴァルキュリア』の一番の魅力である戦闘と重厚なストーリー、それを『3』で皆さんに楽しんでいただきたいなと思います。主題歌と一緒に楽しんでください。

山寺さん:今回、シリーズに初参加させていただきますが、お気に召していただけるでしょうか。心に残る、感動できる1本だと思うので、皆さん、来年の発売を楽しみに待っていてほしいと思います。

遠藤さん:骨太だけれど繊細な世界観なので、キャラクターひとりひとりがいろいろなものを抱えているし、そのキャラクターが作る世界観はこんなにもさみしげで、でも暖かい、というのが、ゲームをやるとわかると思います。ぜひ来年の発売を楽しみにしていてください。よろしくお願いします。

浅野さん:アフレコをしている時から楽しみだったんですけれども、東京ゲームショウの時にゲームの画面を見せていただいたり、今日はMay’nちゃんの曲を聞かせていただいたりして、どんどん楽しみが私の中でふくらんできています。きっと魅力的な作品になると思いますので、ぜひ手に取って遊んでみてください。

(C)SEGA

データ

▼『戦場のヴァルキュリア3』ダウンロード版
■メーカー:セガ
■対応機種:PSP
■ジャンル:S・RPG
■発売日:2011年1月27日
■価格:5,600円(税込)

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