2010年11月18日(木)
スパイクは、11月25日に発売するPSP用ソフト『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生(以下、ダンガンロンパ)』の完成披露会を、東京都豊島区にある“みらい館 大明”で本日11月18日に開催した。
『ダンガンロンパ』は、推理アドベンチャーとアクションを掛け合わせた“ハイスピード推理アクションゲーム”。殺人事件の真相を暴くため、議論の場である学級裁判の議論中に、飛び交う生徒たちの主張から矛盾点を見出し、捜査で集めてきた証言や証拠を使って論破していく。
イベントには、主人公の苗木誠を演じた緒方恵美さん、学園長・モノクマを演じた大山のぶ代さんに加えて、開発スタッフやお笑いコンビのザ・たっちが登場。以下で、その模様をお伝えする。
イベントが開催された“みらい館 大明”は、小学校の校舎を利用した学習施設。ゲームの舞台となるのが“私立 希望ヶ峰学園”ということで、世界観にマッチした場所での開催となった。 |
学園長・モノクマと、超高校級の生徒15人のイラストが展示されていた。キャラクターデザインを担当した小松崎類さんの描いたイラストに、声を当てた声優がサインを入れた貴重なものだ。 |
ザ・たっちは、たくやさんが白いタキシード、かずやさんが黒いタキシードに身を包んでの登場。姿を見せるや「どうも、モノクマです。おまえら、お仕置きしちゃうぞ!」とモノクマの台詞を披露した。
2人ともゲームが好きで、どうやらすでに本作をひと足早く体験しているとのこと。たくやさんは「推理ゲームは結構プレイしていますが、このゲームは推理の中にアクション要素が入っていて、斬新です!」とかなり気に入っている様子だった。
カワイらしさと邪悪さを持つモノクマを、役割を分けて演じていたザ・たっちの2人。たくやさんは普段からいい人で、かずやさんがクレーマーということで、衣装の色はすんなり決まったらしい。 |
続いて、『ダンガンロンパ』のアシスタントプロデューサーである齊藤裕一郎さんと、シナリオを手がけた小高和剛さんが登壇。齋藤さんは本作について、学級裁判のパートではハイスピードのアクションと推理が融合していることから“ハイスピード推理アクションゲーム”と名づけたことを説明した。
「新しいものをユーザーに届けたかった」と語ったのは小高さん。企画を出したが、会社からOKが出なかったために、試作版を作っておもしろさを判断してもらおうとしたのだとか。内容はしっかり伝わったようだが、自分たちでキャラに声を当てていたためにひどい演技で、「声優にちゃんと声を当ててもらうことを条件に、了解をもらえました」と開発秘話を明らかにした。
企画を立ち上げてきてから、ずっと作り込んできたというだけあって、完成した喜びを隠せずにいる2人。そんな開発スタッフの話を聞いたザ・たっちは「貴重な話を聞けてうれしい!」と、こちらも満足そう。
ここで、苗木誠を演じている緒方恵美さんが姿を見せる。緒方さんは演じた感想について、「台本の前に、プロットをもらったのですが、あまりのおもしろさに夜通し読んでしまった」と振り返った。すごくおもしろい推理小説を読んだような気持ちで、収録を楽しみにしていたという。
ゲームキャラクターの台詞を収録する時は、アニメとは異なり1人で臨むため、他のキャラの雰囲気を想像できないと演技が変わってしまうという。しかし本作のキャラクターを演じているのは主役級の有名声優、しかも緒方さんとなじみの深い人ばかりだったため、かけあいを想像しながら演じられたそうだ。
緒方さんの新曲『再生 -rebuild-』は、本作のエンディングテーマに起用されている。しかし、エンディング曲はしばらく決まっていない状態にあったという。ある時、緒方さんが誰がエンディングを担当するのかをプロデューサーに聞いたところ、「大切な作品なので、マッチしないような曲ならばなくていいと思っている。そのため、まだ用意していない」という返答が。そこで緒方さんがストックしていた曲をプロデューサーに持ち寄ると、世界観と合っており、起用が決まったという経緯が明かされた。小高さんは「曲を聴いたらバッチリ合っていたので、すぐにお願いしました!」と興奮気味に語った。
「タイアップのために作った曲ではなく、歌いたいこと、考えていることを曲にしたものを作ったら、気に入ってもらえた。最高の形です!」と、起用について話した。 |
そして、モノクマを演じた大山のぶ代さんがいよいよ登場。モノクマの依頼が来た時に、大山さんは悪役を演じられないと考え、断わろうと思ったのだという。しかし気がついた時には、怖さも少しあるがカワイらしさもあるモノクマの声が出ていたと話す。
小高さんによると、自由に1回演じてもらったところ、開発スタッフの考えていたモノクマ像と一致したという。大山さんは「これでいいんですか?」と不安もあったようだが、「悪役らしくない、悪役がピッタリ!」ということで、そのまま演じたと当時を語った。
そんな大山さんが気になっているのは、モノクマのカワイらしさ。おへそもカワイイし、左右で違うのも気にいっているという。そんな溺愛(できあい)っぷりが開発スタッフにも伝わったのか、「大山さんにやっていただき、キャラに生命が吹き込まれ、キャラクター像が完成しました」と齋藤さんも語った。
アフレコ時には不安もあったという大山さん。周りの人はニコニコしているだけで大丈夫か気になったが、収録後に「よかったです!」という声を聞いて安心したことを告白した。 |
トーク終了後には、ザ・たっちの2人から緒方さんと大山さんに完成を祝って花束が贈られた。そのまま行われたフォトセッションでは、ソフトのパッケージを持った4人が撮影に臨んだ。 |
齋藤さんからのリクエストで、大山さんが生モノクマボイスを披露! 「おまえら、お仕置きしちゃうぞっ!」という台詞を発したが納得いかなったようで、少し力を込めて再度披露した。 |
ザ・たっちがネタとして使っている“幽体離脱”は、大山さんが演じていた“あるキャラクター”から生まれたものだという。大山さんの前でネタを披露したザ・たっちは「まさか、大山さんの前でやるとは……」と緊張しながらも、見事に(?)幽体離脱を行い、笑いを誘った。 |
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