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2010年11月21日(日)

NCsoft『アイオン』開発スタッフに聞いたアップデート2.1最新情報

文:電撃オンライン

 日本では大型アップデート“Episode 2.0 新世界”が11月2日に実装されて間もないPC用MMORPG『The Tower of AION(以下、アイオン)』。韓国では、すでにその先のバージョン2.1が導入されている。2.1で何が変わるのか、少しだけ先の話を韓国NCsoft『アイオン』開発統括キム・ヒョンジュン氏と、ゲームデザイン担当カク・ジウン氏のお二人に聞いてきた。

『AION』
『アイオン』開発統括キム・ヒョンジュン氏(右)、ゲームデザイン担当カク・ジウン氏(左)。

――韓国では2.1がアップデートされましたが、具体的に何が変わっているのか教えて下さい。

カク・ジウン氏:アップデート2.1では、全般的にモンスターからのドロップ率が上がりました。フィールドだけでなく、ダンジョンのモンスターや宝箱の中身も対象になります。Lv50のユニーク級ではドロップ率が最大で20倍になっています。さらに、一人当たり獲得できるギーナは6倍。完成品のアイテムを入手しやすくなり、抽出も積極的にできることから強化もしやすくなりました。

――韓国プレイヤーの反応はいかがですか。

ジウン氏:とても好評です。ドロップ率を上げただけですが、次回のアップデートでは生産面のバランスも改善していきます。アイテムと素材が手に入りやすくなったことで、ゲーム内の生産活動が活発になりましたね。『アイオン』は、韓国を含む6カ国でサービスしていて、日本からも多くの意見をいただいています。

 プレイヤーにとって今までの『アイオン』は、ハードルの高い部分もありました。そこで新コンテンツが追加される前に、ゲームをより豊かにし、もっと遊びやすく改善するのがアップデート2.1の目的でした。

――そのハードルとは具体的に何ですか。

ヒョンジュン氏:ゲームプレイの難易度です。2.1の最も重要な部分は『アイオン』を楽しむポイントが10あるとして、10すべてを楽しめるようになったこと。今までは時間が足りなかったり、難易度の高さで、プレイヤーは全体のうち3ぐらいしか楽しめていませんでした。

――しかし、難易度を下げることはそのまま、コンテンツ消費速度がアップするのでは。

『AION』

ヒョンジュン氏:その通りです。しかし、ゲーム中のハードルは決して悪いものだけではありません。普通は親切に教えるが、教えないことでプレイヤー間コミュニケーションが活発になることもある。わからなかったものがわかった時、ハードルを克服する楽しさ、快感もあります。親切に何もかも教えるのか、それとも教えずにいるのかというのは開発も常に考えています。

――ハードルの高さは、プレイヤー間コミュニケーションを促進するために必要だったと。

ヒョンジュン氏:サービス開始直後は情報も少なく、最初は難しかったものが徐々にアップデートによって解決されていくことは、一つのゲームの方向性としてあることです。我々はゲームの進化を図りたい。その努力の一環がアップデート2.1なんです。

――アイテムドロップ率があがることで、既存の資産の価値が落ちてしまうのでは?

ヒョンジュン氏:MMOは努力したぶん、むくわれないといけない。既存アイテムの価値が変わるぶん、次の目標を提示しなければならないでしょう。

――PT組んだときに高レベルと低レベルが同じ経験値を得られる、俗に“レベルシンク”と呼ばれるシステムが入ると聞きましたが。

『AION』

ジウン氏:みんなが得するように、バランスを調整します。韓国でもまだ一切情報を公開していませんから、これに関しては具体的にお話しするのは難しいです。韓国で来年上旬には実装する予定です。

――細かい話になりますが、かなりのハイスペックPCで『アイオン』をプレイしても、要塞戦はラグがひどくて、とても遊べませんでした。人数が集まるとクライアントが落ちる現象も頻繁に起こる。これはサーバ側の問題なのか、プレイヤー個人のPCの問題なのか、ハッキリしていません。これはどちらの問題なのか、そして今後改善されることはあるのでしょうか。

ヒョンジュン氏:開発側としてからは言い訳になるかもしれませんが、最初に要塞線を作ったときは、こんなに人が集まってくれるとは思いませんでした。MMOはユーザーをコントロールできないというのも一つの特徴です。予想外の人が集まってしまった。これは我々の判断ミスでもあります。

――クライアントそのものに問題があるのでは?

ヒョンジュン氏:ストレステストをやっていますが、クライアントが落ちるというのは韓国ではあまり聞かない話です。

――今回のG-Starにも出展されている『Blade&Soul』は自社製品とはいえ、かなりライバル的な存在になると思われます。『アイオン』が『Blade&Soul』に勝てるところを教えて下さい。

ヒョンジュン氏:『リネージュII』と『アイオン』があったときも、お互いに強力なライバルでした。『Balde&Soul』は我々が見ても、優れているタイトルですが、フェアな戦いをしていきたいし、そのための準備もしています。一つ一つ実装していきますので、今後を見守ってほしいですね。

――ありがとうございました。

The Tower of AION (R) are registered trademarks of NCsoft Corporation.
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データ

▼『タワー オブ アイオン』
■メーカー:エヌ・シー・ジャパン
■対応機種:PC(対応OS:Windows XP/Vista/7)
■ジャンル:RPG(オンライン専用)
■正式サービス開始日:2009年7月17日
■プレイ料金:3,000円(税込)/30日

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