2011年2月19日(土)

『エースコンバット アサルト・ホライゾン』の戦争ドラマにあるリアルな感情とは?

文:電撃オンライン

 バンダイナムコゲームスは、開発中のPS3/Xbox 360用ソフト『エースコンバット アサルト・ホライゾン(以下、ACAH)』の新トレーラーを公開した。

『キャサリン』

 『ACAH』は、同社の『エースコンバット』シリーズからの生まれ変わりをコンセプトとした、“続編”とは異なるシリーズ最新作。ジャンルもフライトシューティングから、“超音速”と“大破壊”を体験するためのアクション要素を採り入れたアクションシューティングに変わる。

 今回のトレーラーは、軍事作家ジム・デフェリスと共同で作られたゲームの“戦争ドラマ”について紹介した映像。35秒の映像ではあるが、キャンペーンモードにおける連続的なドラマ展開の一端を伺うことができる。映像と一緒に、デフェリス氏のコメントも掲載するのでご覧いただきたい。


全ての悪夢には顔がある……

Jim DeFelice

 自分はどれだけのことができるか? 敵に撃ち勝つことができるか? 悪夢に打ち勝つことができるか?

 そんな疑問を物語の核として、PROJECT ACESと私はストーリーを紡ぎだしていきました。ビショップ中佐はプレイヤーが操作するキャラクターで偉大なパイロットです。彼は戦闘においてそれを証明してきました――ゲーム序盤では、プレイヤー自身もそれを証明していきます。しかし、誰もがそうだと思いますが、どれほどの能力を持ち、自信に満ちあふれていても、いつも、どこか潜在意識の中に小さな疑念を持っているはずです。

 ビショップ、そしてプレイヤーはゲームを進行する上でその疑念と対峙することになり、もう一度自分自身を証明しなければなりません。

 『アサルト・ホライゾン』の制作では、すべてのミッション(ストーリーから航空機の選択まで)において現実的であることが非常に重要でした。アーティストが実際の設計図をもとに航空機をデザインするように、私はキャラクターの本物の気持ちをもとに感情の核を形成していくことに挑戦しました。ゲームにおけるすべての状況でキャラクターがどのような感情を持ち、どう行動するかを注意深く作り上げたのです。ビショップは次第に取り付かれていき、それがゲームのポイントとなってきます。

 通常、小説を執筆する際は自分の経験を元にしますが、私の場合は戦争でさまざまな状況下に置かれた実際の人々からインスパイアを受けます。ゲームのためにストーリーを作ることは、さらに新たな要因が存在しました。開発チームの経験と創造的な見識です。ある日の午後、我々が敵の中心人物のバックグラウンドをいろいろと考え出していた時、それらをゲームプレイにしっかりと一体化させるため……ここで私がネタ晴らしするわけにはいかないですが、ストーリーを綴る際にゲーム要素をいろいろ考慮するのは非常に楽しい経験でした。小説を書くのはしばし非常に孤独なものになります。しかしその点、今回はコラボレーションといった形で、挑戦的でありながら非常に活気のあるものでした。

 言い換えると、我々は自分たちのベストを尽くすことに対して取り付かれていた、我々の疑念を克服していたのではないでしょうか。ゲームは他の方々によって判断が下されるでしょうが、我々はすでに成功したと確信しています。


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