2011年7月28日(木)
このインタビュー後、マッギー氏と一緒に居酒屋で飲み会という、マッドハッターじゃなくてもおかしくなっちゃいそうな幸運に恵まれ、いろんなお話をすることができました。一部の公開できるトークを拾ってみましたのでご紹介。
――日本には、あなたの世界観にほれ込んでいるファンがたくさんいますよ。
ありがたいことです。だとしたら、今回の『アリス』もたくさん売れるでしょうか?(笑)
――んー……あー……それは……(しどろもどろ)。
OKOK。顔に出てます(笑)。
――私の好みもニッチな方だと自覚がありますし、この夏から秋にかけてはライバルも多いし、うーん。海外の18歳以上向けタイトルは、日本市場ではまだまだ印象が弱いんです。とはいえ、そんな中でも『アリス』は確実に既存の洋ゲーファンだけではないファンを取り込んでいますよ。
たとえば?
――私の友人では3人がこのゲームを予約していますが、全員女性です。彼女たちは普段、FPSや残酷なゲームを好んで遊ぶ子たちではありません。それから、服飾系の学校に通う子も注目しています。
いいですね! 私が望んだ傾向です! 私はゲームとしての『アリス』ももちろん大切にしていますが、そこから広がる“アリスワールド”に大きな価値を見いだしているんです。あなたの友人もそうなのではありませんか?
――そうです、そうです! アクションゲーム単体としてではなく、キャラデザインや服飾デザイン、アリスのキャラ、個性、チェシャ猫やウサギたち……あの『アリス』の世界そのものを私たちは愛してるんです。
だとしたら、ゲームから派生するものを提供できたらもっと世界は広がるのに、とも考えるんですよ。フィギュアであったり、アートであったりね。大きなポスターなんて素敵でしょう?
――欲しいです! すごく欲しいです!
私としてはゲームがおまけについているフィギュアボックスを出したいくらいだったんですよ。
――えっ、ゲームがおまけ?
そう。ゲームは“アリスワールド”を深く知り、冒険するためのツールにすぎません。フィギュアでもいい、本でもいい。そういったものにゲームがおまけとしてくっついてくる、というのもいいんじゃないかと思っていました。“アリスワールド”をもっと楽しんでもらうために多角的かつ総合的にプロデュースする、というのかな。それが理想型です。いざ実現しようとすると、ほど遠いですけれどね。
――そこまでの大きなビジネスモデルをお考えだったんですね。とはいえ、American McGee’s Alice worldの持つ芸術的な側面は、1つの可能性だと私は考えます。
うーん、こういう話を聞くと私は日本にオフィスを構えるべきだったかな、と思ってしまいますね(笑)。日本の文化にアリスは合っているように思うのですが。
――思い悩んで、心に暗いものを抱えがちな日本人には『アリス』に共感できる人も多いかもしれません。
では、ぜひ発売後も『アリス』を盛り上げてください。私たちがまたこうしてお話をすることができるように!
――ぜひ! また楽しいお話を伺わせてください!!
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あんなに美しく、恐ろしい世界を思い描けるマッギーさんってどんな人なんだろうと思っていたのですが、本当に気さくな方でした。ぜひいろいろまたお話を伺ってみたいものです。
そして今回の居酒屋トークに際し、英語のまったくおぼつかない私に絶妙な通訳をしてくださったEAマーケティング部の加藤さん、本当にありがとうございましたー!
そんなわけで『アリス マッドネス リターンズ』。ローカライズの日本語が「どういうことだってばよ?」になっちゃう部分もありますが、右脳で感じながらどんどん進めると楽しいです。ポイントとしては登場人物の名前と顔を一致させておくのがコツ。そうすると、“記憶”を集めた時にお話が汲みとりやすくていいですよ。
あとは原書の『不思議の国のアリス』を読んでみたり、ディズニー映画の『不思議の国のアリス』を観ておくのもオススメです。知っているといないとでは理解度が違ってくるはず。もちろん知らなくたって、一筋縄ではいかない“不思議の国”を楽しむことはできますけれども、ね。
18歳以上のオトナの皆様。
日々、何かと闘いながら生き続けているオトナのあなた。
アリスとともにおかしな世界へ参りましょう。
おそらくはアリスが、あなたが、正しく在るために。
(サガコ)
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