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2011年9月10日(土)

代永さん&馬場さんが『テイルズ オブ エクシリア』の完成までを振り返る!

文:電撃オンライン

 バンダイナムコゲームスは本日9月10日、『テイルズ オブ エクシリア(以下、TOX)』発売記念プレミアムトークイベントを、東京都のアクアシティお台場・3Fアクアアリーナで開催した。

『テイルズ オブ エクシリア』

 『TOX』は、人気RPG『テイルズ オブ』シリーズの15周年記念作品として9月8日にPS3で発売されたタイトル。キャラクターデザインに藤島康介氏といのまたむつみ氏の2人が同時起用されており、それぞれのデザインしたジュードとミラが物語の主人公となる。主人公の選択によって、異なる面から物語を楽しめる他、戦闘でも2人のキャラクターが協力して戦う“リンクモード”を軸とした新システムが採用されている。

 関東以外のさまざまな場所からもファンが駆けつけた、本日のトークイベント。ステージには、プロデューサーの馬場英雄さんとジュードを演じた代永翼さんが登場し、『TOX』にかかわるさまざまなトークを展開した。

『テイルズ オブ エクシリア』 『テイルズ オブ エクシリア』
▲ポップのキャラクターと同じポーズを取ることになった代永さんと馬場さん。

 また2人は、プトマヨとコラボレーションした衣装を披露し、会場をわかせていた。衣装は、9月16日~29日に新宿マルイワンで開催される“Tales of 15th ANNIVERSARY『テイルズ オブ エクシリア』ショップ イン 新宿マルイワン”で展示される上、予約も可能とのこと。詳しくはこちらのページを参照してほしい。

■1年を掛けたボイス収録を振り返る

『テイルズ オブ エクシリア』

 声優としてゲームに参加した代永さんは、収録が1年に及んだことを振り返る。役と長く付き合いながらも、収録から発売まではかなりの時間を要するため、これまで首を長くしていたという代永さん。9月8日に発売日を迎えてユーザーのプレイした感想を目にし、「僕、ジュードやってるんだな」と徐々に実感を覚えているそうだ。

 収録が1年掛かったことについては、『テイルズ オブ』が通常のゲームと異なり、キャストが集合して直に掛け合いを演じる形を取っていることもあったようだ。ただそれだけでなく、代永さんは、馬場さんの演技指導も「1,000本ノックのようでしたね」と感想をもらしていた。たとえば「あっ」というひと言のセリフにおいても、込める感情の違いを細かに指導され、馬場さんのイメージするキャラクター(役)をつかむまでは、キャスト陣もかなり時間を要したという。

『テイルズ オブ エクシリア』

 厳しい演技指導を「ごめんね」と口にする馬場さんではあったが、それは裏返せば、やりがいのある仕事でもあったと代永さんは語る。スタッフの熱意も強く感じたという代永さんは、「何としても役をつかんでやる」という思いで演技に打ち込み、苦労と同時に声優としての充実を感じていたようだ。

 また1年という期間も手伝って、キャスト同士のチームワークもかなりよくなったという。『シンフォニア』で共演した小西克幸さんと小野坂昌也さんのチームワークのよさも例に挙げて、『テイルズ オブ』はキャストのチームワークを高めてくれる作品であることも話していた。

『テイルズ オブ エクシリア』
▲なお『TOX』の制作自体は約3年掛かったそう。ソフトを購入する人を目にした馬場さんは、「泣きはしないけれど」と照れながらも、「こらえきれないものがあった」と喜びを語っていた。

■主人公の違いは? そして違う故の楽しみとは?

『テイルズ オブ エクシリア』

 代永さんの演じたジュードの人物像については、「超がつくほどマジメな男の子」だという。馬場さんも「これから大人になっていく過程の男の子」と語っており、年上の人物たちと接していく中で、ただ流されず、自分のやるべきことを考えられる吸収力の高さが、ジュードのよさだとも話していた。また代永さんは、ミラを演じた沢城みゆきさんと、男の子から始まるジュードが最後には“男”に感じられるようになった、と話し合っていたという。

 一方のミラは「女の子ではなく大人になり始めている“女性”である」と語った馬場さん。自分の考えや行動原理がしっかりしていて、失敗してもあきらめず、迷わず進むキャラクターだという。ブレのない性格のミラではあるが、思い悩むことの多いジュードに対しては、彼の大事だと思うものを尊重したアドバイスもするそうだ。そんなミラを馬場さんは、「10代の女の子から見て“かっこいいと思える女性”になっているのでは」と話していた。

『テイルズ オブ エクシリア』

 また『TOX』では、最初に選択する主人公によって物語の見え方が違うのも特徴だ。イベントシーンなどが、主人公の視点を通して描かれるため、たとえばジュードでは見えない部分が、ミラの視点で描かれていることもある。そういった部分は、代永さんも『TOX』の魅力の1つとして「僕がこうしている時に、ミラはこんなことをしていたんだ」と感じて楽しんでいる様子だった。馬場さんも発売日のイベントでは、「ジュードとミラの両方でプレイして1周」と話していた。購入した人は、ぜひ2人の視点の違いを楽しもう。

■人間ドラマを強く感じる注目のシーン

 代永さんが好きなキャラクターを聞かれる場面もあり、その答えはジュードと幼なじみのレイア。代永さんによるとレイアは、天真爛漫な性格ながらも、頑張ってやることが裏目に出てしまうキャラクターなのだという。そういった部分が「男性として守ってあげたくなる」と、好きな理由を語っていた。また馬場さんも「自分で作っておいて、こんなこと言うのも何ですが」と前置きしながら、ジュードのレイアに対する態度には非常にやきもきするものを感じているそうだ。

 ちなみにゲーム中、ジュードがひどく落ち込む場面があり、その時のアルヴィンとレイアの駆け引きは、馬場さんが非常におすすめするシーンであるとのこと。ここでのキャラクターのやり取りには、非常にドロ臭い人間ドラマとして、印象に残るシーンとして描かれているという。そのシーンを踏まえてエンディングを見ると、より物語を楽しめるようだ。

『テイルズ オブ エクシリア』 『テイルズ オブ エクシリア』
▲馬場さんの語るシーンを聞いた代永さんは、「杉田さんと思いっきりやらせてもらえたシーン」「レイアのけなげさに救われるシーン」と感想をもらしていた。思い当たるシーンに突入したら、集中してプレイしてみよう。

■代永さんがプレイして感じる『TOX』の魅力

 ここまで収録時のエピソードを振り返るトークをお届けしてきたが、イベント中、代永さんが『TOX』をプレイした感想を語る場面もあった。「1回プレイするとのめり込む」と話す代永さんは、「PS3が軽ければ持ち歩きたいくらい先が気になる」ほどストーリーにひかれているそう。代永さんが普段携わるアニメ作品でもあまり見られないほど、人間関係について考えさせられるメッセージ性の強いストーリーになっていると説明した。

『テイルズ オブ エクシリア』 『テイルズ オブ エクシリア』

 『TOX』という作品について、「15周年という集大成、本当にやり尽くしました」という言葉も馬場さんから聞くことができた。80人近いスタッフが、小さな部分から積み上げて完成したという『TOX』。馬場さんは、ゲームに現れた「スタッフの思いをぜひ感じてほしい」と語り、「まずは『TOX』を楽しんでいただいて、その次にも続いていきますので、今後とも『テイルズ オブ』をよろしくお願いいたします」とイベントを締めくくった。

 なおアニメイトTVでは、代永さんと沢城さんがパーソナリティを務めるWebラジオ番組もスタートしている。前述の通り、9月16日~29日には新宿マルイワンで“Tales of 15th ANNIVERSARY『テイルズ オブ エクシリア』ショップ イン 新宿マルイワン”というコラボレーションイベントも開催されるので、すでにゲームを購入した人、これから購入予定の人は、まだまだ続く『TOX』に注目しておこう。

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▲トークイベント会場の横では、試遊台も設置されており、試遊をしてから帰る人も多かったようだ。試遊すると、ポスターがプレゼントされていた。

(C)いのまたむつみ (C)藤島康介 (C)NBGI

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