2011年10月13日(木)
10月1日、東京・渋谷公会堂において、アニメ『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)(以下、ガンダムUC)』のライブ&上映イベント“GUNDAM LIVE ENTERTAINMENT 機動戦士ガンダムUC Film&Live episode 4 最速上映会”が開催された。
このイベントは、『ガンダムUC』のシリーズ最新作となるepisode 4“重力の井戸の底で”の世界最速上映に加え、作中で使用された背景楽曲を作曲者の澤野弘之さん自らが弾くピアノと、オーケストラによる演奏で楽しめるというもの。
▲これまでも行ってきた映画館での先行上映イベントは11月11日から開始予定となっており、このイベントでは1カ月以上早く『ガンダムUC』の最新話である“重力の井戸の底で”を観覧できた。 |
会場にはゲストとして古橋一浩監督、原作小説を執筆した福井晴敏さん、フル・フロンタル役の声優・池田秀一さん、episode 4より登場するブライト・ノアを演じる成田剣さんらが参加。トークでは、アフレコの話や曲にまつわる話などで会場を盛り上げていた。それらの模様をレポートする。
イベントは、池田さんによる“R・M・リルケ『オルフォイスへのソネット』第二部4”の朗読から始まり、続いて『U.C.0096』や『RX-0』、『UNICORN』など13曲が演奏された。ライブステージ奥にある巨大なモニターでは、音楽にあわせて『ガンダムUC』の映像が流れ、観客は名シーンを思い出しながらライブ演奏に酔いしれていた。
▲マリーダ・クルスが操るクシャトリヤの動き出しにあわせて『MOBILE SUIT』が流されるなど、演奏と映像はしっかりとマッチしたものになっており、観客を目と耳の両方で楽しませていた。 |
ライブステージの前半が終わったところで、古橋監督たちによるトークショーが行われた。福井さんはコンサートについて「本当に素晴らしい演奏。『∀(ターンエー)ガンダム』の時にもコンサートを開催しましたが、その時には一ノベライゼストとして参加して、その時から「いつかこういうコンサートをやりたい!」と思っていたんです」とうれしそうに話すも、「イベントを開催するサイドに回ると全部見られないので、そこが残念ですね(笑)」と続けていた。
▲『ガンダムUC』のサウンドトラックを執筆中にヘビーローテーションしているという福井さん。「ついつい聞いてしまうので、あまり執筆には向いていないかも?(笑)」と言い、観客を笑わせていた。 |
澤野さんに音楽を依頼したことについて質問された古橋監督は、「たまたまいただいたサンプルの中に澤野さんの楽曲があって、それを聴いた時に「いける!!」と可能性を感じました」とにこやかに笑いながら返答していた。
▲だいたいいつも決まった人に音楽を依頼するという古橋監督。今回の起用については「澤野さんにお願いしたことは、自分の一番のお手柄かなぁ、と思っています」とコメントしていた。 |
また澤野さんはテーマ曲『UNICORN』が生まれた経緯について語っていくことに。最初に古橋監督にテーマ曲として聴かせた曲は『RX-0』で、監督のアドバイスにより「さらに作品イメージを総括した曲を作ろうと思い、『UNICORN』が生まれました」と説明してくれた。
▲子どものころに宇宙世紀の『ガンダム』シリーズを見ていたという澤野さんは、「宇宙世紀を舞台にした『ガンダム』作品にかかわることができて、うれしさもありましたが同時に驚きました」とオファーをもらった時のことを振り返っていた。 |
その後も続いたライブパートの最後を締めくくったのは、テーマ曲『UNICORN』。ここでは、エピソード1“ユニコーンの日”で主人公のバナージ・リンクスがカーディアス・ビストからユニコーンガンダムを託されるシーンが流され、「私の、たった1つの望み……」というバナージのナレーションにかぶせる形で『UNICORN』が演奏された。演奏が終わり拍手喝さいの中、episode 4“重力の井戸の底で”が上映された。
上映後は、再び古橋監督、福井さんがステージに登場。ここでは池田さん、成田さんも登場しトークを繰り広げた。池田さんは、『ガンダムUC』の楽曲がお気に入りのようで、特に好きだというテーマ曲『UNICORN』をライブで聞けたことをとてもうれしそうに話していた。
▲『UNICORN』が好きだと話していた池田さんは、トークの途中で曲の出だしを口ずさんだりもしていた。 |
続いて成田さんは今回、ブライトを演じることになったことについて「大先輩である鈴置洋孝さんが演じられた役ですので、プレッシャーと緊張感がありました。そのぶん、とても大切に演じさせていただきました」とコメント。古橋監督は、「オーディションをやりましたが、他の方は考えられないな、という思いでした」と成田さん演じるブライトに太鼓判を押していた。
アフレコに一緒に参加していた池田さんは「他の人が演じた役を演じることはとても大変なんですよ。でもとてもよかったです」と成田さんの演技を評価しつつ「アフレコが終わった後の打ち上げではベロンベロンに酔っていて、そんなところも鈴置に似ているな、と思いましたね(笑)」と裏話も披露していた。
▲「最後まで皆さんの期待に応えられるようにブライトを演じていきたいです!」と力強く宣言した成田さん。 |
成田さんの話が一段落したところで、澤野さんが再びステージに姿を現し、最後に全員で観客にあいさつをすることに。
●成田さん
声優のお仕事を始めた時から、いつかは『ガンダム』シリーズに出たいと思っていました。その願いが実現して、今はとてもうれしく、また光栄に思っています。収録に備えてしっかりとスタンバらせていただきますので、皆さんよろしくお願いいたします。
●池田さん
今日のライブを聴いて、声優陣も楽曲に負けないよう頑張ろうと気持ちを新たにしている次第です。フル・フロンタルも活躍する予定ですので、どうぞよろしくお願いいたします!
●古橋監督
これから先もまだまだ長丁場ですが頑張って作っていこうと思います。第5話はリディが活躍すると思うので、彼に注目してください。
●福井さん
今回、このようなコンサートを一緒に開催できて、とてもうれしいです。うれしいことはまたやりたいので、次回の構想も練りたいと思います。まだ誰にも言っていませんけれど、次はどこでやろうかなんてアイデアも勝手に考えていますので(笑)、ぜひよろしくお願いします。
●澤野さん
『ガンダムUC』は、最初に曲を制作してから追加で曲を作ったのが1年後という長いスパンの珍しい作品です。ですので新鮮な気持ちで曲を作っています。これから第5話、第6話と曲を作っていく予定ですので、どうぞよろしくお願いいたします。
あいさつが終わると、最後にプログラムにはなかった14曲目として、PVなどで使用されていた『REMIND YOU』が演奏され、ステージは幕を下ろした。
7月22日のニュースでもお伝えした通り、『ガンダムUC』episode 4“重力の井戸の底で”は、11月12日より2週間にわたって全国の映画館12館でイベント上映と上映館でのBlu-rayの先行販売が行われる他、PlayStation Storeなどで先行有料配信が開始となる。Blu-rayおよびDVDの一般販売は12月2日からとなっているので、いちはやく見たい人は、公式サイトで詳細をチェックしておこう。
(C)創通・サンライズ
■GUNDAM LIVE ENTERTAINMENT 機動戦士ガンダムUC Film&Live episode 4 最速上映会 演奏曲リスト
01.『U.C.0096』
02.『MOBILE SUIT』
03.『MINEVA』
04.『FULL-FRONTAL』
05.『A LETTER <feat.Cyua>』
06.『LAPLACE』
07.『THE UNIVERS(Pf Solo)~LIGHT MEER』
08.『MAD-NUG』
09.『RX-0』
10.『LIFE&DEATH』
11.『ON YOUR MARK』
12.『EGO <feat.Mika Kobayashi>』
13.『UNICORN』
14.『REMIND YOU <feat.Mika Kobayashi>』
■『機動戦士ガンダムUC episode 4 重力の井戸の底で』イベント上映概要
【上映期間】2011年11月12日~25日
【上映劇場】
東京:新宿ピカデリー/TOHOシネマズ六本木ヒルズ
神奈川:横浜ブルク13
千葉:シネプレックス幕張
埼玉:MOVIXさいたま
栃木:MOVIX宇都宮
大阪:大阪ステーションシティシネマ/なんばパークスシネマ
京都:MOVIX京都
愛知:ミッドランドスクエアシネマ
福岡:福岡中洲大洋
札幌:札幌シネマフロンティア
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