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2011年11月11日(金)

【Play it! XBLA 第3回】マゾゲー好きにぴったりのイライラをお届け! 『Switchball』

文:電撃Xbox

 Xbox LIVE アーケード初期の名作というと、『Marble Blast Ultra』を思い浮かべる方も少なくないかと思いますが、残念なことにこの作品は、発売元の倒産により現在配信が終了しています。その代わりにというわけではありませんが、『Marble Blast Ultra』が好きだった人にオススメしたいのが、同系統のジャンルに属する『Switchball』という作品です。

定番モノとして楽しめる高い完成度

 基本のゲーム内容は、ボールを動かしてゴールに向かうという単純なもの。ただし、ゴールまでの道のりには、坂あり、段差あり、仕掛けあり! ボールの操作をミスれば奈落へまっさかさまという、うまくいかないもどかしさと、うまくいったときの気持ちよさを楽しむアクションパズルです。まあ、『MARBLE MADNESS』の進化系と言えば、わかる人にはわかりやすいかと思います。

▲転がるボールは急には止まれない。道から落っこちてしまわないよう、上手に動かそう。

 さて、ゲーム性は単純で、すでに確立されているものですし、ゲーム自体のおもしろさはレベルデザインしだいといったところなので、まずは本作ならではの部分について説明をしましょう。

 『Switchball』の特徴は、ボールが変形するというギミックです。ステージ内に設置されたモーフィング装置の上にボールを置くと、その種類に合わせてマーブルボール、メタルボール、エアボール、パワーボールという4種類のボールに変形します(デフォルトはマーブルボール)。

 と、ここまで書いたところで、皆さん大方の予想がついたのではないでしょうか? そうです、4種類のボールのそれぞれの特性を生かして、道を切り開いたり、仕掛けを動かしたりしながらゴールを目指すのです。

▲基本ルールはこれだけ。まあ、特に説明を読まなくてもプレイをすれば自然とわかります。
▲これといって特徴がない普通のボール「マーブルボール」。▲重量があり、重い物でも押して動かせる「メタルボール」。マグネットが近くにあると吸い寄せられてしまう。▲ふわふわと軽く、ヘリウムガスの注入で浮くこともできる「エアボール」。扇風機の風で飛ばされないよう注意!▲3種類のパワーアップができる「パワーボール」。どこでどのパワーをチャージするのかが攻略の決め手!

 「4種類に変形するボールを使い分ける」と聞くと、パズル要素が強いのかなと思いますよね? しかし、そうしなかったところが本作のレベルデザインのよさだと筆者は思います。というのも、ゲーム性の特性上、何度もミスをして同じところを繰り返すといった場面が多々あるわけで、そこで答えがわかっている謎解きが繰り返しになるのは苦痛でしかないからです。操作がうまくいかないイライラ感を楽しむマゾゲー要素にあふれたゲームではありますが、操作的に難しくもない単純作業でのイライラ感は欲しくありません。

 こういった、パズル要素とアクション要素のバランス感覚をはじめ、ミスしたときのリスタート地点となるチェックポイントを設ける間隔、自然と目に止まるように配置された仕掛けなど、なかなかにレベルデザインのセンスのよさが光ります。また、クリアするだけならさほどでもないが、タイムアタックに挑戦すると歯ごたえがあるという難易度加減もほどよい感じで、完成度の高いアクションパズルだと思います。

 「ここがスゴイ!」と推すようなポイントがあるゲームではありませんが、安定して楽しめる定番ゲームとして一度試してみてはいかがでしょうか?


(C) 2007 Sierra Online, a division of Vivendi Games, Inc. All rights reserved.

データ

▼『Switchball』
■メーカー:日本マイクロソフト
■対応機種:Xbox 360(ダウンロード専用)
■ジャンル:PZG
■配信日:2007年11月7日
■価格:800マイクロソフトポイント

電撃Xbox

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