2011年11月22日(火)
12月8日に発売されるPSP用AVG『とある科学の超電磁砲(レールガン)』の特集企画“週刊 とある科学の超電磁砲”の、第12回をお届けする。
『とある科学の超電磁砲』は、鎌池和馬先生原作の電撃文庫『とある魔術の禁書目録(インデックス)』に登場するキャラクター・御坂美琴(みさかみこと)を主人公に据えたコミック。今回発売されるゲームは、TVアニメをベースにしたものとなっている。ゲームのシナリオは、鎌池先生の完全監修となっており、美琴たちが暮らす“学園都市”で噂される都市伝説を発端とした物語が展開していく。
本作の主題歌『way to answer』を歌うユニット・fripSideでサウンドプロデュースを担当する八木沼悟志さんと、ボーカルの南條愛乃さんのインタビューを掲載する。これまでTVアニメやOVAに計3曲の主題歌を提供してきたfripSideが、どのような思いで『way to answer』を制作したのか? 気になる人はぜひチェックしてもらいたい。
▲12月14日に発売されるCD『way to answer』のジャケット。 | ▲『way to answer』を提供するfripSide。 |
――1年ぶりに『とある科学の超電磁砲』への楽曲提供になります。今回はアニメではなくゲームになりましたが、依頼された時の気持ちを聞かせていただけますか?
八木沼さん:ついに来たな! と思いました(笑)。これだけ人気の作品になってしまったので、いずれはゲーム化の話も出てくるだろうと思っていました。
――八木沼さんとしては「待ってました!」という心境だったと。
八木沼さん:もしもゲーム化があるようなら、話が来るとうれしいな~、とうっすら期待していたところにお話をいただいた形です。
――南條さんは最初に主題歌の話を聞いていかがでしたか?
南條さん:何よりもまず「おお、ゲーム化するんだ!」とビックリしましたね。これまでにTVアニメやOVAで主題歌を歌わせていただいて、ゲームでもこうして主題歌を歌わせていただくことになって、とてもうれしく思いました。
――八木沼さんにお聞きします。TVアニメ、OVAに続いて今回で4回目になる『超電磁砲』の主題歌ですが、曲のイメージはどうやって固めていきましたか?
八木沼さん:そうですね……。同じ作品の主題歌の4曲目ということで、まずは「う~ん、今度はどこから攻めようか?」といった印象でしたね。過去3曲で、すでにいろいろな角度からアプローチしていたんですよ。正直なところ、僕の中で一番悩んだ曲でしたね。難しい曲でした。
――そうして悩んだ結果、今回はどういったアプローチで曲を制作されたんでしょうか?
八木沼さん:僕自身、ゲーム業界に長くかかわっていたので“ゲームならではのもの”を切り口にしました。PSPのゲームだからこその、アニメとは違うイメージを込めたつもりです。
――なるほど。続いて曲について伺います。まずは、曲のタイトルである『way to answer』に込められた意味を教えてください。
八木沼さん:このタイトルは僕が付けたんですが、美琴たち4人が困難に立ち向かい、それを解決していくという意味合いのタイトルになっています。その一方で、美琴が抱えるいろいろな葛藤に対して、解決への道を探しているイメージも少しあります。
さらに先ほども言いましたが今回はゲームで、ミッションを解決していく要素もあります。その過程を楽しむのがゲームですので、そういう部分も意識したタイトルです。
――OVAの主題歌『future gazer』に比べると、シリアスな曲調になっているかと思いますが、実際に曲を作る際にはどういった点を意識して作ったのでしょうか?
八木沼さん:『future gazer』までの3曲は、美琴の能力である“電撃使い(エレクトロマスター)”の印象を表に出して電子音を多用した音作りをしていたんです。でも、美琴の持つ側面って別に能力だけではないだろうと思いまして、今回は電子音を極力使わずに、ハードなドラムやギターでロックテイストにしています。また、アニメではキャッチーさを念頭に置いていましたが、今回はゲームということもあって少しディープに、斜(はす)に構えた感じの曲に仕立ててみました。
――曲の制作期間はどれくらいでしたか?
八木沼さん:ゲームの企画を読ませていただいて、ゲームの内容を理解して、自分の中で曲の輪郭を固めるまでに5週間くらいかかりました。実際に作曲と編曲でかかったのは3日くらいです。自分の中で考える時間が長かったです。作り始めると早いんですけどね(笑)。
――ゲームの企画書を読んで気になるところはありましたか?
八木沼さん:やはり“都市伝説”という部分です。学園都市は、“先進的でキレイ”という印象があるんですが、そうした街のダークな部分という点が気になりましたね。それを曲に落とし込みました。
――今回の曲を作るにあたって、アニメやコミックを読み直したりはしましたか?
八木沼さん:『超電磁砲』のコミックやアニメはもう、穴が開くほど見ていますので、曲を作るために見直すようなことはしませんでした。
(C)鎌池和馬/冬川基/アスキー・メディアワークス/PROJECT-RAILGUN
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