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2011年11月23日(水)

10年ぶりに保志総一朗さん&緑川光さんがガチ激突!? 『スクライド オルタレイション TAO』の舞台あいさつをレポート!

文:電撃オンライン

 東京・池袋にあるシネマサンシャイン池袋など全国9館でイベント上映中のアニメ『スクライド オルタレイション TAO(タオ)』の舞台あいさつが、11月20日に行われた。

『スクライド オルタレイション TAO』
▲『スクライド オルタレイション TAO』のキービジュアル。

 本作は、2001年7月より全26話で放送されたSFアクションTVアニメ『スクライド』の10周年記念プロジェクトとして制作された作品。TVシリーズ全26話の内容をベースに、HDデジタルリマスター、オリジナルキャストによる全編新規アフレコ、新作パートの追加などを行って再構成したスペシャルエディションとなっている。現在イベント上映中の『TAO』は前編にあたり、2012年3月10日より後編『QUAN(クアン)』のイベント上映がスタートする。『TAO』のストーリーは以下の通り。

【『スクライド オルタレイション TAO』ストーリー】

『スクライド オルタレイション TAO』

 21世紀初頭、突如発生した大規模な地殻隆起現象により外界と隔絶された地域“ロストグラウンド”が生まれた。

 そこは日本という国家にありながら、都市部と未開発地区に分断された、特殊な二層社会によって形成されることとなった。そしていつしか、その特殊な環境に住む人間の中から、物質を分解し、まったく別の物質として再構成する特殊能力“アルター”を持つ者たちが現れるようになった……。

 未開発地区で暮らすアルター使いの少年・カズマは、対アルター能力者特殊部隊“ホーリー”の隊員・劉鳳(りゅうほう)とあるきっかけで出会い、戦い、そして敗れる。自分の力を信じて突き進むカズマと、自身の信念で悪を断罪する劉鳳。根幹では通じるものを持ちながらも決して相いれない2人は、互いのアルターをぶつけ合い、荒廃した大地を舞台に戦い続けていくことになる!

『スクライド オルタレイション TAO』 『スクライド オルタレイション TAO』
▲カズマ▲劉鳳
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『スクライド オルタレイション TAO』 『スクライド オルタレイション TAO』
▲個性的なキャラクターたちと、独特かつ熱いセリフ回しで多くのファンを生んだ『スクライド』。10年の時を経てよみがえった『スクライド オルタレイション』では、そういった“熱さ”がどうなっているのか気になるところだ。

 この日の舞台あいさつには、カズマを演じる保志総一朗さんと、劉鳳を演じる緑川光さんが登壇。10年ぶりに行った本作のアフレコや、『スクライド』の思い出話などを語ってくれた。

『スクライド オルタレイション TAO』
▲会場のファンたちの声に応え、さまざまなポーズを取ってくれた保志さんと緑川さん。キービジュアルのカズマや劉鳳と同じポーズを披露したり、おもしろいポーズを取ったりするなどのサービスで、ファンを喜ばせていた。

■スクライド舞台あいさつ■

 最初に10年ぶりのアフレコに参加するにあたって、それぞれが演じる役や作品との向き合い方を聞いていくことに。保志さんは、「もともとの『スクライド』を否定するわけではありませんが」と前置きした上で「谷口悟朗監督と“同じことを繰り返してもしかたないよね”という話をしました。前作の若さには勝てないので(笑)、熱さだけは負けないように、今だからできるカズマの声をと思って叫びました」とコメント。

 第一声で「怖かったです」と答えた緑川さんは「10年前でもノドを壊してしまいそうな感じでした。叫ぶキャラクターはこれが演じ納めだと10年前に思ったのに……(笑)。えっ! またやるんですか!? そういう気持ちになれないんですけど? という思いが最初にありました(会場笑)。誤解しないでほしいんですが、収録がイヤだというわけではなく、それだけ僕の中で本当に満足できた作品だったんです」と、10年前を振り返りつつ正直な心境を口にした。

 また絶叫する場面が多かったというアフレコについて話がおよぶと、緑川さんが保志さんのほうを見つつ「何よりも保志君に迷惑かけたくないなって思ったんで、ペース配分に気を付けました(笑)」とコメント。緑川さんの言葉に目をそらし気味にしていた保志さんは「気が付いたら叫びすぎてノドが大変なことになっていました(笑)」と、とにかく前のめりに演じていたことを思わせるコメントを述べていた。

 次に、TVシリーズで印象的だったシーンやセリフを問われた2人。すると、岩永哲哉さんが演じる橘あすかの「僕の玉が~」というセリフがすぐに飛び出した。聞きようによっては大変危なく聞こえるセリフで、保志さんも緑川さんも何度聞いても笑ってしまうとのこと。2人がモノマネする「僕の玉が~」を聞いてよろこんだファンから「ビッグ・マグナム!!」というリクエストが寄せられると、緑川さんが即座に「暴れっぱなしなんだよォ!」とセリフを返し、ファンから大きな拍手が起こっていた。

 拍手が収まったところで話は変わり、これから始まる『QUAN』のアフレコについて意気込みを聞くことに。『TAO』のアフレコで消耗した保志さんは「春くらいまでは気楽な生活をしていたいんですが、そうはいかないということで(笑)。やはり叫びが大事な作品ですので、緑川さんのペース配分を学びつつも、皆さんに“今だからできる魂からの叫び”をお届けしたいです!」と力強く語った。

 緑川さんはここでなぜかカワイらしい声になって「ハイ♪ 僕は保志さんよりもだいぶ年上なので、最低限ペース配分を守っていい芝居ができたらなって思ってます♪」と答え、保志さんと会場を笑わせていた。

 ここで舞台あいさつは終わりの時間に。最後はこれから『スクライド オルタレイション TAO』を見るファンに向けてメッセージを送り、舞台を後にした。2人のメッセージは以下の通り。

●緑川光さん
 『スクライド』のキャラクターたちにはそれぞれアルターがあって、声優としての緑川光のアルターは“声”だと思うんですよ。10年前に『スクライド』が終わってからも、しばらくはそういう意識で他の作品に出演して、いろんなタイプの声でいろんな役者さんと勝負するような意識で仕事を楽しんでいた時もありました。

 長年やってきて「この芝居ならこう聞こえるだろう」という感覚も身に付きました。でも『スクライド』は、自分にできる演技の2つ3つくらい上の芝居をしたいと思って、実際にそれができる、そうそうない作品なんです。TVシリーズからずいぶんと時間がたちましたが、保志君とまたガチでぶつかるのもおもしろいと思いますので、皆さんも楽しんでください。

●保志総一朗さん
 本当は『スクライド』について語りたいことばかりで、今日はアッという間でした。先ほど緑川さんが言っていたようにTVシリーズはきれいに完結しているし、やり切ったという満足感が僕の中にもあったので、こうしてまたカズマを演じ直すということはとてもエネルギーが必要でした。その一方で好きな作品ですから、またカズマを演じてみたいという気持ちもどこかであったんです。かつての自分の演技を超えたいという思いもありました。そういう部分を感じていただけたら何よりです。

 同じ谷口監督の作品である『コードギアス』シリーズでは緑川さんとガチでぶつかることができませんでしたが、『コードギアス』を経て、今また緑川さんとぶつかることができるのはとてもうれしいです。上映中の『TAO』を楽しんでいただき、来年上映の『QUAN』まで応援していただけるとうれしいです。皆さんよろしくお願いいたします!

(C)サンライズ

■アニメ『スクライド オルタレイション TAO(タオ)』イベント上映 概要
【上映日時】2011年11月19日~
【上映館】
 東京……シネマサンシャイン池袋
 愛知……伏見ミリオン座
 大阪……梅田ブルク7
 北海道……ユナイテッド・シネマ札幌
 福岡……ユナイテッド・シネマキャナルシティ13
 神奈川……川崎チネチッタ
 千葉……京成ローザ10
 宮城……MOVIX仙台
 広島……広島バルト11

■アニメ『スクライド オルタレイション TAO(タオ)』
【スタッフ】(※敬称略)
 監督:谷口悟朗
 脚本:黒田洋介
 キャラクターデザイン:平井久司
 ビジュアルコンセプター:神宮司訓之
 美術:鈴木朗
 色彩設計:岩沢れい子
 撮影監督:葛山剛士、濱雄紀
 音響監督:浦上靖夫
 音楽:中川幸太郎
 制作:サンライズ
 製作:サンライズ・バンダイビジュアル
 配給:クロックワークス

【キャラクター&キャスト】(※敬称略)
 カズマ:保志総一朗
 劉鳳:緑川光
 由詑かなみ:田村ゆかり
 桐生水守:永島由子
 君島邦彦:山崎たくみ
 シェリス・アジャーニ:倉田雅世
 ストレイト・クーガー:津久井教生
 マーティン・ジグマール:高田裕司
 他

データ

▼『スクライド Blu-ray BOX』
■発売・販売元:バンダイビジュアル
■品番:BCXA-0371
■発売日:2011年10月26日
■価格:33,600円(税込)
 
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