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2011年11月28日(月)

【電撃PlayStation】最強のアサシンと呼ばれた男、エツィオのラストストーリー! 『アサシン クリード リベレーション』のプレイレポートをチェック!!

文:電撃PlayStation

 12世紀の中東で、時の権力者や要人をターゲットにした暗殺を繰り返し、人々から恐れられたアサシン教団。聖地エルサレムの奪還を目指した十字軍に所属し、数々の伝説的なエピソードを持つテンプル騎士団。

 2つの神秘的な集団の対立をモチーフとした壮大なストーリーや、広いフィールドを縦横無尽に駆け回るフリーラン、さらにはルネサンス期のイタリアをはじめ、歴史に名を残す都市を忠実に再現したグラフィックなどで全世界のアクションゲームファンを魅了し続けるタイトル、それが『アサシン クリード(以下、AC)』シリーズです。

 その最新作である『AC リベレーション』のサンプルROMが手に入ったということで、電撃PlayStationで『AC』シリーズを担当しております、ライターのアツゴロウがひと足先にプレイさせていただきました。

 感想は、「まさしく期待通り、いやそれ以上のクオリティに仕上がっている!」と断言せずにはいられません。それではさっそく、本作のプレイレポートをお届けしましょう!

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■エツィオをめぐるストーリーがついに完結! デズモンドの身にも大きな動きが……?

 本シリーズは、現代に生きるアサシンの血族であるデズモンド・マイルズという青年が、アニムスという特殊な機械を利用して先祖の記憶をたどるという物語。

 本作では、前々作『ACII』と前作『AC ブラザーフッド』の主人公で、15~16世紀に生きたイタリア生まれのアサシン、エツィオ・アウディトーレとなって、彼の人生における最大最後の戦いを追体験していきます。

『ACII』では20歳にも満たない若者だったエツィオは、本作で50歳を過ぎた初老の男性になっていますが、その暗殺技術は今なお一級品。アサシン教団のトップである大導師を務めるにふさわしいカリスマ性を持ち合わせ、さらには生来の女好きな一面も衰えておらず(本作でも、ある美人にコナをかけてます(笑))、ますます魅力的な人物となっています。

『ACII』から彼の人生をプレイし続けてきた自分にとっては、その一挙手一投足のすべてがカッコいい! 老いてなお輝きを増すエツィオの姿は、未プレイの人にも一度見てもらいたいですね。

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▲若さで突っ走るだけだったエツィオがこんなに味のある人物にまで成長するとは……。いちファンとして、感慨深いものがあります。

 物語はエツィオが『AC』の主人公で“伝説の鷹”と呼ばれたアサシン、アルタイルの足跡を追って、中東のマシャフを訪れるところから始まります。ですが、この地にはアサシン教団の宿敵であるテンプル騎士団が活動しており、アルタイルの残した書物庫の鍵を探していました。

 マシャフに救うテンプル騎士団を片づけたエツィオは、書物庫の扉を開けるための5つの鍵を求めて、今度は16世紀の東西文化の交流地点であったコンスタンティノープルを訪れますが、ここでもテンプル騎士団の影が……。

 エツィオは地元のアサシン教団のリーダー、ユスフとその手勢と協力して、テンプル騎士団と戦いながら鍵を探していくことになるのです。

 また、当時のコンスタンティノープルはオスマン帝国が支配していたのですが、その後継者で、のちに帝国の版図を拡大して“大帝”と称えられることになるスレイマンなど、歴史上の人物も多数登場。物語は、オスマン帝国の後継者をめぐる権力闘争を交えながら進んでいきます。

 エツィオはこの歴史の節目にどのようにかかわっていくのか? 当時の歴史をあまり知らない自分でも思わず引き込まれる、このストーリー展開はじつに興味深い。思わずこの時代の歴史を調べてしまったほどです。

 発売日を心待ちにしている人は歴史の勉強も兼ねて、時代背景を事前に調べておくと、よりいっそう物語を楽しめるかもしれませんね。

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▲アサシン教団幹部のユスフは、エツィオを敬いながらもフレンドリーに接するナイスガイ。ただの会話のなかに知性と教養、高貴さを感じさせるスレイマンもいい味を出しています。

 さて、ここまではエツィオの物語について語りましたが、忘れてはいけないのが現代を生きるデズモンドの存在。彼は『ブラザーフッド』のラストで昏睡状態に陥り、本作では意識がアニムスの内部に捕らわれている状態にあります。

 彼は現実世界に戻るため、エツィオの記憶をたどっていくのですが、その過程でアルタイルや自分の記憶にも迫ることに。詳細は秘密ですが、これまでの作品では語られなかった部分も多いので、シリーズファンはご期待くださいね。

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▲アルタイルとなってプレイするミッションが出現。フィールドに落ちている『アニムスデータの断片』というアイテムを一定以上集めると、デズモンドの記憶に触れるミッションがプレイできます。

■当時の活気すら表現している圧倒的なグラフィックに脱帽!

 ここからは実際にプレイして感じたことを書き連ねていきましょう。ゲームの進め方は基本的にこれまでと同じで、広大な街のなかを移動→目的地に到着してミッションを受ける→暗殺などのクリア条件の達成を目指す、といった流れを繰り返すだけでOK。

 目的地へ急がずに街で番兵と戦ったり、メインストーリーからはずれたミッションに挑むのも自由です。とりあえず自分は街を気ままに歩いてみたのですが、今回も都市の再現ぶりがハンパない! 東西の文化の交流地点として栄えたコンスタンティノープルの雑多な雰囲気や建物が、見事に表現されています。

 もちろん当時の街並みを実際に見ることはできませんが、「ああ、この時代のコンスタンティノープルはきっとこんな感じだったんだろうなあ」と、思わず納得してしまうような完成度です。

 街を歩く人々も服装や言動もそれぞれ異なり、本当に16世紀の大都市へ迷い込んだような気分に。物語に深くのめり込むのに、これほどのロケーションはないですね。

■新装備&アイテムの追加でアクション性は向上

 本シリーズの魅力の1つである、スピード感あふれる流麗なアクションは本作でも健在でした。敵を一撃で倒す暗殺アクションも、剣で斬ったり首をひねったりするモーションのバリエーションが増えており、見ていて飽きません。

 これらを息を吸うかのごとく繰り出すエツィオの姿は、やっぱりカッコいいですね。また、繰り出せるアクションも、新たなものが追加されています。そのなかでもとくに注目したい、“フックブレード”と“爆弾”の2つについて紹介しましょう。

 フックブレードはアサシン御用達の武器・アサシンブレードを改良したもので、内部から暗殺用の刃とフックを自由に出し入れ可能になっています。フックはカベに引っかけて登るスピードを上げたり、一定距離に張られたワイヤーに引っかけて素早く移動したりと、よりスムーズな移動が可能に。

 ワイヤーの途中で飛び降りる→下にいる敵を暗殺するなど、戦闘にも利用できるスグレモノで、プレイ中は終始大活躍でした。通常時はフックブレードを利用し、防御力の高い敵と戦うときには威力の高い剣や斧などを使うのが安定でしたね。

 爆弾は敵への攻撃はもちろん、爆発音で敵を呼び寄せるなど、陽動にも使える道具。これはケースと火薬、効果アイテムの3種類を組み合わせることで作成でき、ケースは爆発のタイミングに、火薬は爆発の規模に、効果アイテムは爆発時の効果に影響します。

 組み合わせによっては広範囲の敵を巻き込む大爆発を起こすものや、煙幕で目くらましをするもの、スカンクの臭いで周囲を惑わすものなど、さまざまなものが作成可能。

 本作では敵の警備が険しい場所も多々ありましたが、爆弾のおかげでだいぶ助かりました。個人的には、効果アイテムの「タヅラの粉」で作れる毒爆弾が、敵をラクに片づけられてお気に入り。爆弾作成用の作業台はそこかしこに設置されているので、常に最大数を持ち歩いてました。

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▲ワイヤーを伝って移動するのはスピーディかつ爽快。爆弾もいろんな場面でお世話になりました。

■豊富なやり込み要素に加えてミニゲーム的な防衛戦も!

『AC』シリーズは作品を重ねるごとにさまざまな進化をとげてきましたが、そのなかの1つに豊富なやり込み要素が挙げられます。『II』では街の復興、『ブラザーフッド』では弟子の育成などが可能になり、やり込み好きな自分としては感激でした。

 これらの要素は本作にも継承されており、どちらも手軽に行えるため、メインのストーリーそっちのけでプレイしてしまうこともしばしば。ただし、これらは街の各地に点在するアジトをテンプル騎士団の手から奪うことで可能になるのですが、本作では敵にアジトを知られて、これらができなくなることがあります。この状況を解消するための新要素が、アジトの防衛戦です。

 防衛戦は指揮官、銃兵などの役割を持った部下をフィールド上に配置し、アジトを破壊しようとする敵を迎え撃つという、シミュレーションチックなゲーム。部下を配置するには敵を倒すことで増える士気を消費する必要があり、どのタイミングでどの種類の部下を配置するかなど、一瞬の判断が勝敗を分けます。

 敵も歩兵だけでなく、アジト破壊用の巨大な杭打ち機なども繰り出してくるため、なかなかスリリングな戦いが楽しめました。通常の戦闘も楽しいですが、こういった一風変わった戦いもアクセントになっていい感じ。

 序盤で防衛戦のチュートリアル的なミッションがあるので、ここでしっかりと戦い方を学んでおきたいですね。

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▲敵の進行を食い止めるバリケードも設置可能。大砲での砲撃なんてことまでできます。

■マルチプレイも楽しめる買って損なしの大作!

 進化したグラフィックとアクションに、エツィオを主人公とした最後のストーリーなど、注目度バツグンの内容に仕上がっている本作は、現時点のアクションゲームの最高峰といっても過言ではない大作です。

 さらに、世界中のプレイヤーと暗殺の腕を競い合うマルチプレイモードまで用意。こちらはサンプルROMではチュートリアルしかプレイできませんでしたが、チームに分かれて旗を奪い合う『キャッチ・ザ・フラッグ』などの新ルールが追加され、より楽しめる内容に仕上がっているようです。

『ブラザーフッド』の時点で、延々と遊び続けられるクオリティだっただけに(自分は何度徹夜したことか……)、製品版でプレイできるのが今から待ち遠しくてたまりません! 

 本編もマルチプレイも含めて、アクション好きならぜひやってほしい、いや、絶対やっておくべきタイトルだと個人的に思っているので、興味がある人はぜひプレイしてください!!

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▲マルチプレイの新ルールも楽しみ。発売日がホント待ち遠しいです。

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