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2011年12月5日(月)

【ウィザードリィ パーフェクトパック 集中連載 Vol.3】発売直前! 『ウィズ』トリビア満載の新旧ファン座談会をお届け!!

文:電撃オンライン

■フロッピーディスクの強制排出は当時の常識?

ライターS グラフィックの話が出た流れで今回の新生『ウィザードリィ』を見てみると、PS3ということでグラフィックがしっかりしています。壁や床の質感が冒険心をくすぐる感じですが、ワイヤーフレーム世代のYK3としてはいかがですか?

YK3 何、そのトゲがある言い方(笑)。Sだってワイヤーフレームのゲームを遊んだことがある世代だろ。

ライターS たしかにMSXでワイヤーフレームのゲームを遊んだ記憶があります。

ライターI 新生『ウィザードリィ』は種族ごとのキャラクターグラフィックが描き込まれていて、ボイス演出も入ってますよね。昔からのファンにとって、違和感とかあったりしないんですか?

YK3 うーん、人によってシリーズへのこだわりを感じる部分は違うと思うけど、オレは気にしないかな。と言いつつ、オプションでキャラクター表示やボイス演出をオフにして遊んでいるんだけど(笑)。

▲オプションを利用してボイスの演出をオフにしたり、ダンジョンでL3ボタンを押してキャラクターの表示を消したりすることで、昔ながらの『ウィザードリィ』感覚で遊ぶこともできる。

ライターI なんと、もったいない! 女性キャラクターなんて、みんなカワイイじゃないですか!

ライターS たしかに。ドワーフなんてちっちゃくて寸胴というイメージだったけど、めちゃくちゃ萌えキャラになってるもんね(笑)。

YK3 オレは自分で想像するほうが好きなんだって。そういう意味で新生『ウィザードリィ』は、オレみたいな古参のファンもちゃんと視野に入れて作ってくれている気がするよ。従来のシリーズ作品よりもストーリー性を強くしている一方で、あえてぶっきらぼうで第三者的なメッセージを入れることで、プレイヤーが想像できる余地を残してくれている感じだし。これがもし、スキップできないムービー演出ばかりのゲームになっていたら、もはや『ウィザードリィ』じゃないと感じちゃうんじゃないかな。

ライターS ちなみにI君は『魂の迷宮』と『亡霊の街』のどちらもクリアしたんだよね。ストーリー的にはどうだった?

ライターI ええとですね。実は個人的に『ウィザードリィ』って、とにかくストイックにキャラクターを強くしてレアなアイテムを集めるゲームという印象だったんで、あまりストーリーには期待してなかったんですよ。

YK3 ある意味、その印象は間違っていないな(笑)。

ライターI でも、先王をたぶらかした魔女と呼ばれるシーインをめぐる『魂の迷宮』も、大魔術師の呪いで霧に閉ざされた街からの脱出を目指す『亡霊の街』も、ラストバトル近辺ではしっかりと盛り上がって、楽しかったです。プレイヤー自身が主人公となるゲームなのでキャラクター性が弱いんじゃないかと思っていたんですけど、そのぶん、サブキャラクターたちが大暴れって感じでした。

ライターS ドジな女性冒険家のフィオレとか、たまらないよなあ。特に『亡霊の街』はフルボイスに近い感じでしゃべりまくるから、ストーリーやキャラクター重視で遊びたい人は、あえて『亡霊の街』から遊んでもいいかもしれません。

YK3 発売された順番は『魂の迷宮』→『亡霊の街』だけど、物語的につながりがあるわけじゃないからな。むしろ、後に発売された『亡霊の街』のほうが種族や職業も増えているから、遊びやすいかもね。

ライターI ただ、難易度は『亡霊の街』のほうが高いと思います。なにせ3部構成となっているので、実質的にゲーム3本分のボリュームがあるわけですからね。自分的には、それなりにたくさんのRPGをクリアしてきた自負がありましたけど、『ウィザードリィ』の難しさは初体験でした……。

YK3 そうか。とりあえず、“こちら側へようこそ”と言っておこうか(笑)。でも、けっこうクセになるでしょ。

ライターI あはは。『亡霊の街』の『シナリオ3』の後半は、なかば意地の問題で頑張っちゃいました。なんて言えばいいんですかね? 勝てる気がしない強敵を前に、運や戦術を頼りにして、首の皮一枚を残してなんとか先に進んでいくようなギリギリ感と言いますか……。敵を倒してレアなアイテムを集める楽しさとは別の不思議な快感を感じながら遊んでいた気がします。たぶん、脳から汁が出てたかも(笑)。

ライターS ああ、I君は『ウィズ』マニアの素質があるわー。オレよりもありそうな気がする。オレはまだ『シナリオ3』の最終ダンジョンで苦戦中だし。

YK3 じゃなきゃ、仕事とはいえクリアまでできないだろ。何回、心が折れそうになったか言ってごらん?

ライターI 敵に先制攻撃をされるたびにいつも(笑)。でも実際、ダンジョン内でどこでもセーブできる機能がなかったら、クリアできなかったと思います。何回ロードしてやり直したことか……。

ライターS ファミコン時代はオートセーブが基本だったから大変だった……。とはいえ、いざとなったらリセットするという裏道がありましたけどね。

YK3 でも、ワープトラップで“いしのなかにいる”が出たらアウト。もうリセットしても間に合わない。

ライターS 保険として、外部メディアのターボファイルにデータをセーブしておいたものの、かなり前のデータしかなくてがっかりしたこともありました……。

ライターI PC時代もオートセーブだったんですか?

YK3 まあね。ファミコンでいうリセットにあたるのが、フロッピーディスクを抜くという乱暴な最終手段(笑)。まさにリーサルウェポンって感じだったね。

ライターI そんなことしていいんですか!?

YK3 パソコンと冒険者の命のどっちが大事なんだって話よ(笑)。ちなみにオレを含めた当時のヘビーユーザーは、フロッピーディスクのアクセスランプや読み込む時間で、ある程度次に何が起こるか予想できるようになっててさ。

ライターI 予知能力者!(笑)

YK3 このフロアで読み込みが長い……ドラゴンゾンビだな、みたいな(笑)。もちろん、絶対に戦いたくないから、アクセスランプが点灯するまえにフロッピーを抜く! これで対処してたね。うん。

ライターI いったい何時間プレイすれば、そんな予想ができるようになるんですか!

YK3 そりゃあもう、青春の半分以上を『ウィザードリィ』に費やすぐらいの時間をかければね。とまあ、それは冗談にしても、とにかく何度も遊んだ思い出深いゲームだから、プレイ時間とかの問題じゃないかもしれないな。

▲1回の戦闘でパーティが半壊!? 新生『ウィザードリィ』でも、伝統ともいえる難易度の高さは継承されている。

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[『ウィズ』の鉄則 その2]ボーナスポイントはとにかくネバれ!

 キャラクターを作る際、ランダムでボーナスポイントをもらえます。このボーナスポイントを割り振ってステータスを強化して、ステータスや性格(善、中立、悪)に応じた職業を選択するというのがキャラメイクの流れです。まあ、当たり前ですが、ボーナスポイントが高ければ高いほど強いキャラクターになるわけですね。だったら、妥協するわけにはいかないじゃないですか! こんな話をすると、『ウィザードリィ』未体験の方には少し引かれちゃうかもしれませんが、人によっては1パーティ(6人のキャラクター)を作るだけで数時間をかけるなんて常識です。だって、そのキャラクターと数十時間以上、場合によっては数百時間以上ずっとつき合うことになるわけですから。

 これは声を大にして伝えたいところですが、新生『ウィザードリィ』は従来の作品よりも高いボーナスポイントを狙いやすい仕様になっています。というのも、シリーズ的に“種族やキャラクター名を決めてからボーナスポイントが決定”という場合が多いのですが、新生『ウィザードリィ』は“ボーナスポイントが決まってから、種族やキャラクター名を決める”という流れになっているからです。いやあ、昔の作品だと、まずは“あ”とか“あああ”とか適当な名前でキャラクターを作って、ボーナスポイントが高かったら、あとで名前をつけ直すという流れが基本でしたからね。ちなみに今回の新生『ウィザードリィ』で言えば、ものすごく妥協をして20前後、できれば30前後のボーナスポイントを狙いたいところです。個人的な感覚では、5分くらい頑張れば30近くは出ます。それ以上となると、本当にリアルな運も必要になってくるんですが、オレの最高記録は42。人によっては50を超えることもあるそうで、うらやましいことです……。(ライターS)

▲ボーナスポイントが高ければ、最初から侍や君主、司祭といった職業につける。とにかく何度もがんばりましょう!

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→おおっと! ここでなぜかYK3が大激怒!? 次ページへ続く!

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