2011年12月15日(木)
――開発スタッフの皆さんのお気に入りのキャラクターや、印象に残っているキャラクターについて教えてください。
高村 パッと出てくるのはギガデモンかなあ。初期に描いたこともあって、かなり思い入れが強いですね。
丹沢 僕はゴブじいですね。
柴 ゴブじいは、いいキャラだよね(笑)。
丹沢 前回も話したように、チュートリアル部分やストーリーの紹介をうまくこなしてくれたキャラクターなので、思い入れが強いです。
▲ゴブじいはチュートリアル的なメッセージの他、ストーリー中のデモでも登場する。 |
柴 実はギガデモンやゴブじいって言うつもりだったですけど、どちらも取られちゃったなあ(笑)。ギガデモンとか、まさに“This is 高村”っていう感じの骨太のデザインで、色使いや筋肉のつき具合も大好きなんですよね。
丹沢 じゃあ、カリフラワーとかどうですか?(笑)
――なんなんですか、カリフラワーって(笑)。
丹沢 小型の敵なんですけど、見た目がカリフラワーに似ているんです(笑)。もちろん、正式名称は別で、ゲーム中のモンスター図鑑で名前や設定を確認できます。
柴 たぶん、高村さんが悪ふざけでデザインしたんだと思います(笑)。そんなに真剣に作ってなさそうな感じが。
高村 失礼な(笑)。
柴 でも、あれってあくまで仮デザインじゃありませんでしたっけ?
高村 ああ、確かにそうでした!
柴 とりあえず、急いでゲーム中にザコ敵を出したいから仮デザインとしてくださいとお願いしたんですが、それを正式に採用したんです。
丹沢 設定画と一緒に攻撃パターンも描いてくれていたので、そのアイデアも参考にしています。
高村 ある意味、開発の中期を代表するキャラですね(笑)。
▲左はゲーム中のグラフィック。右は高村氏による設定画となる。設定画には、ドクロを投げつけて攻撃するという落書きがされている。 |
柴 さすがにカリフラワーと答えるのも(苦笑)。まあ、ゴブリンですかね。海外向けっぽいデザインでもありつつ、日本でも受け入れられるようないいバランスになっていると思います。外国人の方にもキャラクターを見てもらっていますけど、すごく評判がいいんですよね。
丹沢 確かにゴブリンのデザインは絶妙だと思います。一見するとちんちくりんな感じの頭身に見えて、でも決してコミカルすぎないギリギリのところなんですよね。プレイしていると、愛しくもあり、死んじゃうのがすごくかわいそうにもなり……。でも、最後は「ま、いっか」と割り切れちゃう感覚がすごく絶妙だと思います。今はTwitterの人気もあって魔王様が前面に出てますけど、たまにはゴブリンにもスポットを当てたい気持ちがありますね。
柴 たしかにTwitterを始めるまでは、マスコット的な意味も含めてゴブリン押しでしたからね。あとはもちろん、魔王もお気に入りです。ただ、魔王は一番難産だったキャラクターだったと思います。
高村 前回お話しましたが、魔王は本当に大変でした。
▲最も大変だったという魔王のデザイン。その秘話については、前回のインタビューでチェック! |
――ちなみに、ボツになった幻のキャラクター案などもあったのでしょうか。
高村 イノシシに乗って戦うゴブリンを出したかったんですけど、ダメでしたね(笑)。
柴 ゲームシステム的に、別のものになっちゃうんでNGでした(笑)。
高村 僕はネタ帳というか、気になったことを書きとめるノートを持っているんですけど、その大半がゴブリンのアイデアや衣装で埋まってしまった時期があります。とんがり帽子はどうだろうとか、着せ替え人形的にデザインアイデアを描きまくってましたね。ゲーム的にこれはNGだろうと予測しながらも、ついつい好き勝手にデザインしてしまうというもどかしさを感じた時もありましたね(笑)。
――最後に高村さんから、本作に期待するユーザーへのメッセージをお願いします。
高村 いろいろと珍しいことをやっているゲームなので、その珍しさから興味を持っていただけると思います。イラストをとっかかりに興味を持っていただけるのもうれしいですけど、ゲーム内容がとても濃いものになっているので、そこを楽しんでもらえるのが一番いいかなと思います。自分はビジュアル部分を担当したので、“地獄”と呼ばれる世界観も楽しんでほしいですね。たぶん人によって好き嫌いはあると思うんですけど、自分なりに統一感を考えて作ったので、その部分にも注目してもらえるとうれしいですね。
▲インタビューの最後は、ゴブリンと一緒の記念撮影でシメ! 開発スタッフのゴブリンへの愛が感じられる、とてもユニークな集合写真。 |
→巨大なボスとの戦いを動画でチェック!
その圧倒的な迫力を見よ!!(4ページ目へ)
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