2012年3月8日（木）

電飾衣装のミクさんが華麗に舞う！ KAITOもサプライズ出演した“初音ミクライブパーティー2012（ミクパ♪）”をレポート

　3月8日～9日に東京ドームシティホールで開催されている“ミクの日大感謝祭”。その初日となる本日8日、初音ミクのライブイベント“初音ミクライブパーティー2012（ミクパ♪）”が行われた。ここでは、昼の部の模様を写真とともにレポートする。


▲会場の外には、ミクさんの姿も！

　公演開始の30分前に、フロントアクトとして声優ユニット・StylipSの4人（石原夏織さん、能登有沙さん、小倉唯さん、松永真穂さん）がステージに登場。初音ミクと巡音ルカのキャラクターボイスを担当している藤田咲さんと浅川悠さんが司会を務め、簡単なトークを繰り広げた。石原さん、能登さん、小倉さんの3人は、『初音ミク－Project DIVA－』シリーズに振り付けとモーションアクターとして参加している。4人は新曲の『STUDY×STUDY』を披露し、会場を温めた。

　その後藤田さんと浅川さんのトークを挟み、いよいよライブ本編がスタート。今回の“ミクパ♪”は、ステージ上に透過スクリーンを置き、さらにその一段上にも非透過のスクリーンが配置されるという2段組みの立体的な作り。初音ミクの公式デモソングであり、すべての始まりの曲とも言える『星のカケラ』とともに、ミクが上の段のステージに登場した。

　ミクは、『初音ミク・アペンド』のモジュール（衣装）を着ており、パッケージイラストを再現するかのような演出がなされた。そのままふっと消えたミクは、下のステージにいつものモジュールで登場。『初めての恋が終わる時』、『二息歩行』を歌い上げる。


▲下段のステージに透過スクリーン、上段のステージに非透過スクリーンという新たな試みがなされた舞台。上段のステージでは、非透過ならではのスポットライトを使った演出がよく見られた。

　ちなみに、今日のミクのオリジナルモジュールには、髪留めやスカートの裾に暗闇で光る電飾が取り付けられており、ステージの暗転時にミクの衣装がキラキラ光るという、非常に凝ったデザインであった。

　続く『アルビノ』では、ミクのMCでゲストのbuzzGさんが登場。去年の公演でも見せた天使の羽根の演出に、客席も大いに沸いた。『え？あぁ、そう。』で会場を盛り上げると、ここで一旦休憩が入り、ミクのMCタイムに。

　「ただいまー。初音ミクです。今日は来てくれてありがとうー。ここからは一気にいくよー！　みんな、最後まで楽しんでいってね」と、長めのMCに挑戦したミク。「それでは次の曲、7色に輝くこの曲を聴いてね。ピアノ、OSTER projectー！」とつなぎ、ゲストのOSTER projectさんとともに『マージナル』、『恋色病棟』をキュートに歌い上げた。


▲『恋色病棟』では、曲のイメージに合わせてピンクのバルーンが客席を舞う。

　「一気に行くよ」の宣言通り、ここからはほぼノンストップでステージが進行。イントロから大きな歓声が上がった『ローリンガール』を皮切りに、ミクが着物姿にチェンジして歌った『私の時間』、ゲストにラマーズPが駆け付けた『ぽっぴっぽー』、会場からも「オハヨーハヨー！」と声が響いた『＊ハロー、プラネット。』と、見どころ満載のステージになっていた。

　続く『結ンデ開イテ羅刹ト骸』のポイントは、去年と同じく会場の気持ちが1つになった「結局皆様他人事！」コール。フレーズとやっていることがここまでちぐはぐなコールも、この楽曲ならではだろう。その後は、『初音ミクの激唱』で会場の熱気がヒートアップ！　前半の区切りともいえる、スモークやレーザーの演出がふんだんに取り入れられた豪華なステージになっていた。


▲『初音ミクの激唱』を歌いステージを下がったミクさんに、会場からは「マジ天使！」という声も。

　ここで、ミクは「ありがとー！」と客席にメッセージを贈り、一旦舞台裏へ。代わりに巡音ルカがステージに登場し『RIP＝RELEASE』、『ダブルラリアット』、『ルカルカ★ナイトフィーバー』を披露。『ダブルラリアット』のステージには、アゴアニキさんも駆け付けた。


▲『ルカルカ★ナイトフィーバー』でのモジュールは、お団子頭がかわいいチャイナドレス。ハイテンションなダンスナンバーに、会場もノリノリだ。

　「みんなー、お待たせー！」の声で鏡音リンが登場し、『メランコリック』と『ココロ』を歌い上げる。テンションを上げたリンが、ステージの一段上に昇り『いろは唄』を歌い終えると、劇場にあるようなオペラカーテンが降りてきて、ゴーン……ゴーン……と鐘が鳴り響く。続くリンの歌は、このステージにふさわしい『悪ノ娘』。「あら、おやつの時間だわ」とリンがステージを去ると、間髪入れず下のステージに鏡音レンが登場し『悪ノ召使』につなぐ。曲の後半ではリンも戻ってきて、デュエットを披露した。


▲息の合ったリンとレン。『悪ノ娘』からの『悪ノ召使』は見事なつなぎだ。

　ステージに1人残ったレンが歌ったのは、去年大きく会場を沸かせた『Fire◎Flower』。間奏部分では、レンが会場をあおり「アッオー、エーイエイエー！」コールを観客に任せる一幕もあり、短い出演ながら十分すぎるほどのパフォーマンスを見せつけた。

　レンが去った後、ステージに「いくぞー！」と響き渡る美声。なんと、KAITOが『Pane dhiria』を引っ提げてステージに登場したのだ！　初音ミクのライブイベントでKAITOがステージに立つのは初。にもかかわらず、ステージではちゃんと青いケミカルライトが揺れているからさすがだ。


▲KAITOの声に合った民族調の『Pane dhiria』。クールなダンスもばっちり決まっていた。

　衝撃だったKAITOのステージ後は、ミクが再び舞い戻る。『白い雪のプリンセスは』、『こっち向いて Baby』、『Yellow』、『タイムマシン』を一気に駆け抜け、ゲストのとくPとともに『ARiA』まで歌い上げた。ここでミクによる恒例のバンドメンバーの紹介が入った。

　とくPといえば、ファンの間で“SPiCa砲”と呼ばれている、“ミクの日感謝祭”での『SPiCa』のテープ発射演出が頭をよぎるが、残念ながら“ARiA砲”は来ず。やっぱりないのか――？　と思っていると、続く『みくみくにしてあげる♪【してやんよ】』のイントロに合わせて“みくみく砲”がさく裂。こうして、熱狂の中最後の曲を歌い終えたミクは「ありがとうー！」とステージを去るのだった。

　もちろんこれで終わるはずもなく、客席で起こった“ミクコール”にこたえ、ミクとリンが再びステージに現れ『カラフル×メロディ』を歌う。その後ミクが「ありがとう。みんな、楽しんでもらえてるかな。今日は、来てくれて、本当にありがとう。それでは、感謝の気持ちを込めて、『歌に形はないけれど』」と客席に最後のメッセージを贈る。

　『歌に形はないけれど』と『メルト』が披露され、最後の『Starduster』では、出演した5人のボーカロイドがカーテンコールを行い、ステージは今度こそ幕引きとなったのだった。


▲ミクが心を込めて歌ったアンコール曲。『歌に形はないけれど』では、会場もちょっぴりしんみりとした空気に。

　なお、明日3月9日には、もう1つのライブイベント“初音ミクコンサート最後のミクの日感謝祭”が控えている。こちらもレポートをお届けする予定なので、楽しみに待っていてほしい。


▲『Starduster』の後半に、出演ボカロが全員集合。ミクの「愛を」が会場を包み込む。

■“初音ミクライブパーティー2012 ひる（ミクパ♪）”セットリスト
　01：『星のカケラ』オルゴール
　02：『星のカケラ』
　03：『初めての恋が終わる時』
　04：『二息歩行』
　05：『アルビノ』
　06：『え？あぁ、そう。』
　07：『マージナル』
　08：『恋色病棟』
　09：『ローリンガール』
　10：『私の時間』
　11：『ぽっぴっぽー』
　12：『＊ハロー、プラネット。』
　13：『結ンデ開イテ羅刹ト骸』
　14：『初音ミクの激唱』
　15：『RIP＝RELEASE』
　16：『ダブルラリアット』
　17：『ルカルカ★ナイトフィーバー』
　18：『メランコリック』
　19：『ココロ』
　20：『いろは唄』
　21：『悪ノ娘』
　22：『悪ノ召使』
　23：『Fire◎Flower』
　24：『Pane dhiria』
　25：『白い雪のプリンセスは』
　26：『こっち向いて Baby』
　27：『Yellow』
　28：『タイムマシン』
　29：『ARiA』
　30：『みくみくにしてあげる♪【してやんよ】』
【アンコール】
　31：『カラフル×メロディ』
　32：『歌に形はないけれど』
　33：『メルト』
　34：『Starduster』

■“ミクの日大感謝祭”概要
【会場】東京ドームシティホール
【日程】
・2012年3月8日（※終了）
“初音ミクライブパーティー2012 ひる（ミクパ♪）”（開場13：00/開演14：00）
“初音ミクライブパーティー2012 よる（ミクパ♪）”（開場18：00/開演19：00）
・2012年3月9日
　“初音ミクコンサート最後のミクの日感謝祭”（開場13：00/開演14：00）
　“初音ミクコンサート最後のミクの日感謝祭ファイナル”（開場18：00/開演19：00）
【料金】全席指定（一般）各公演6,300円（税込・ドリンク別）